※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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書き溜めがあると安心するけど、ありすぎると何となく落ち着かない。
誰にも見られないから、妙な方向にどんどん突き進んでいくし…。
少しだけ更新ペース上げてみようか、と考える今日この頃です。
或いは一話の文字数を増やすか。

MHXはようやく上位クック先生装備が整いました。
わかっちゃいたけど、やっぱり上位は別世界だなぁ…。


第117話

 

 

HR月昼間にやると気分がいいもの日

 

 

 とりあえず、アイルーハンター用の装備ができるまではユクモ村に滞在する事になった。

 ジンオウガを倒した事で、村は急に忙しくなっている。

 以前もそうだったが、遠のいていた客足を引き戻す為、祭を行う事になったのだ。

 

 が、それは2週間くらい先になりそうだった。

 クエストを発行してから狩ったのならともかく、今回のは乱入してきたジンオウガを返り討ちにした形だからなー。

 このタイミングで客足が遠のいた原因が排除されるとは、誰も思っていなかったらしい。

 大慌てで祭の準備を始めている。

 

 で、どうせすぐに祭が開けないなら、もうちょっと凝った事をしてみないか、って話になって、開催が二週間後まで延びたそうな。

 何をするつもりなのかはわからんが、手伝える事があるなら手伝うぞ。

 次にいくココット村で、宣伝をしておくとしようかな。

 

 

 

 さて、アイルーの事だが…そうそう、まだ名前を書いてなかったな。

 その名もステキ、『ネコマ・サムネ』。

 専らネコマと呼ばれているそうな。

 

 ……ネコマ・サムネ?

 ネコマサムネ?

 ネコ・正宗…?

 

 うーん、あと一文字でホントにネコかお前、と言いたくなるようなトンデモキャラクターと同じ名前になったのに。

 しかし、ネコ・正宗ねぇ…。

 偶然かもしれないが、随分と和風なお名前ですこと。

 

 少し詳しく聞いてみたところ、両親が何処かから流れてきた旅のアイルーだったとか。

 まず間違いなくキースさんと同じ場所から…あれ、でもキースさんの名前は和風じゃないな。

 

 …まぁいいか。

 よし、ネコマとか微妙に呼びづらいんで、ハンターネームとして『正宗』という名前にしよう。

 ああ、勿論名前を変えろって訳じゃないからな。

 通り名みたいなもんだ。

 

 

 「格好いいけど、意味あるのかニャ?」と言われると言葉に詰まるが。

 

 まー、コイツがトンデモネコみたいな妙に達観したキャラになるにせよ、某奥州筆頭の伊達マー君みたいになるにせよ、それは当分先の話だ。

 まずは武器(剥ぎ取りナイフだが)の扱い方を教えるとしよう。

 ハンター秘伝の肉体操作術は……アイルーに出来るのかわからないし、そもそもヘタに洩らすとギルドナイトに暗殺されてしまうので、訓練所で許可貰ってからだな。

 

 …そういや、開拓地最前線では、剥ぎ取りナイフの異様な切れ味を存分に生かした秘儀が研究されていると聞くが…ま、それは次のループでだな。

 仮に今使えたとしても、サイズの問題がある。

 素直に片手剣用の狩り技教えた方がまだマシだ。

 

 

 

HR月真昼間から酒ッ!日

 

 

 正宗張り切ってるなー。

 俺達だって新しい武器手に入れたら使ってみたくなるが、コイツの場合はそれも一入だろう。

 ようやく夢のスタート地点に立ったんだから。

 

 ま、本人としては与えられたモノだってのが不満なようだが、最初の一歩は仕方ない。

 本職ハンターだってそうなんだ。

 試し斬り用の薪を幾つか与えて好きにさせておくと、半日くらいブンブン振り回していた。

 

 そろそろ体力が尽きて、テンションも下がってくる頃かな。

 好きなようにさせてたし、この辺で使い方を叩き込むか。

 …扱いを間違って怪我でもしてれば、危険性をもっと理解できたんだろうが…いや別にそれを期待してた訳じゃないよ? 

 斬り付けてスッポ抜けたりしないように、ちゃんと最低限の持ち方とかだけは教えたからね?

 

 まずは剣の振り方から教えて、防具が出来たら盾の扱い。

 …そういや、元オトモ訓練生って言ってたが、回復笛とかの扱いは出来るんだろうか?

 正宗のスペックを把握しておかないと。

 

 

 

 

 それはそれとして、ユクモ村の中では、祭の準備の為に大忙し。

 特に手伝える事が無い状況だとは言え、横でボケッと見ているのが申し訳なくなってくるくらいだ。

 そんな事を漏らしたら、竜人の村長さんに「あなたは此度のお祭の英雄ですのに」と少し笑われてしまった。

 まぁ、言ってる事は分かるけどね。

 何だかんだでジンオウガを倒した本人なんだし、言ってみりゃ来賓客みたいなものか。

 手伝わせるのも失礼だし、手伝うのも空気が読めてないかな?

 

 でもやる事ないのはヒマなんだ。

 いや、正宗に剣の使い方を教えたり、狩猟のルールを教え込んだりと、やる事自体はあるんだけどね。

 どうにも周りのペースと自分のペースが違うから、妙な疎外感が…。

 

 

 

HR月天気のいい日に窓を開けて昼寝ッ!日

 

 正宗用の防具が出来たんで試しに着せてみた。

 加工屋の親方達も初めて作った代物だったんで出来栄えを見に来ていたが、特に問題はないようだ。

 動き回っても何処かが壊れたり、或いはぶつかって行動を阻害する節も見られない。

 重さも硬さも丁度いい。

 

 いい仕事してますね。

 流石。

 

 

 

 

 正宗自身のスペックは…まぁ普通、かな?

 特にオトモ訓練も途中までしか受けていないらしいので、そう考えると身体能力は比較的高いのかもしれない。

 代わりにオツムはあまり出来が良くないようだが。

 言っちゃ何だが、相当なおバカさんでないと、アイルーが単独で大型モンスターを狩ろうなんて考えないだろうしな。

 ある意味、納得のいくオツムだ。

 

 ハンターのルール、ちゃんと覚えこませなきゃアカンのだよなぁ…。

 箇条書きで教えて、最低限の事だけ覚えたら、そこから何故そうなっているのかを解説して教えて…。

 先は長い。

 

 

 

 まぁそれはそれとして、正宗用の装備も整ったんで、次のココット村に行かなければならない。

 個人的には祭を楽しんでからにしたいんだが、外回りの残り期間がもうあまり残ってない。

 最初のポッケ村で結構時間を食ったからな。

 ココット村でも一騒動あるだろうし、早めに向かった方が良さそうだ。

 

 幸い、飛行船にはどういう訳だかアイルー用の席も用意されている。

 体をガッチリ固定できるようにシートベルトもある。

 

 …そんなのつける暇があったら風防付けろよ。

 

 

 名残惜しいが、出発の時間だ。

 英雄殿の出発って事で、見送りに来てくれた人が多数。

 また来ます。

 

 

 

 

 

 追記

 正宗は高所恐怖症になりかけたようだ。 

 

 

 

HR月えっちぃ画像みてゴニョゴニョ!日

 

 

 ココット村到着。

 …なんだが、無事到着と言えるかは微妙なトコロである。

 いや、飛行船が壊れたとか、そーいう事じゃないんだ。

 妙な嵐に巻き込まれて、正宗が落下しかけたが、命綱のお蔭で助かった。

 

 …で、あの嵐…一瞬だったが、雲の間に動いていた何かが見えたような…。

 

 

 

 と言うかユクモ村付近で、不自然な嵐で、ジンオウガが住処を追われて逃げてきたって事は…アレ、やっぱりアマツマガツチだろうか。

 だとしたら、撃墜されなかったのは運がよかった…。

 

 世界各地で起こっている、飛行船の墜落の原因はアレだろうか?

 しかしアマツマガツチはユクモ村近辺に居る。

 流石にあの場所に居ながら、遠く離れた場所の飛行船を撃墜する事はできないだろう。

 ユクモ村に移動してくる際に何個か打ち落としたとか、他にもアマツマガツチ…に限らず空飛ぶモンスターにやられたか。

 

 何れにしろ、飛行船で移動する時はもっと注意しないとな。

 アレがアマツマガツチかどうかはともかくとして、空飛ぶ危険なモンスターを僅かに目撃したのは事実。

 龍暦院にもハンターギルドにも報告を上げておこう。

 

 

 

 さて、それは置いといて、ココット村だが…相変わらず長閑だな。

 長閑なのはいいんだが、狂竜ウィルスがなぁ…。

 今は殆どそれらしい兆候は見られないんだが。

 

 …以前にここに来て、ゴア・マガラっぽいのを目撃した時、異様な危険を感じ取ったのを覚えている。

 あれは一体なんだったんだろうか。

 狂竜ウィルスそのものには、そんな危険は無いと思う。

 討伐した筈のモンスターを動かすとか、特殊な性癖を全開放するとか、そーいう危険も確かにあるが、前回ループ時の狂竜ウィルスに触れた時は、あんな寒気を感じなかった。

 一体ナニがあると言うのやら…。

 

 

 

 

HR月あっつい風呂入って風に吹かれる日

 

 今日も元気だ達人ビールが美味い。

 唐突でなんだが、達人ビールを作ったという元ハンターと遭遇した。

 とりあえず、美味い酒を造れる人は尊敬に値する。

 礼拝しておいた。

 

 

 が、随分退屈そうな人だ。

 まぁ、金儲けの為に活動していると言うのに、既に充分な金を持っている、なんて状況になれば、そりゃ退屈もするだろう。

 金を儲けても、その次の活動に繋がらなければ人は腐っていくものらしい。

 

 

 まーそれは置いといてだな。

 正宗がウロつきまくっている。

 「こんな遠い村まで来たのは初めてニャ」とか言ってたが、飛行船から落下仕掛けた恐怖を忘れようとしているんだろうか。

 

 だが、「あら、可愛いオトモね」と言われて、「オトモじゃなくてニャンターニャ! 証拠にクエストを受けてやるニャ!」とか言い出すのはいただけない。

 まだハンタールールもロクに頭に入ってないだろうに。

 ヘタにルールに抵触するような行為をすると、ギルドナイトに闇系されるぞ。

 アイルーが相手だからって、あいつら多分容赦しない。

 

 

 …ま、受けたクエストの内容は、クンチュウの討伐だから、そんなに危険は無いだろう。

 大型が乱入してくりゃ話は別だが、その場合は俺が出張るだけである。

 暫くは、ハンター気分を味わわせてやってもいいだろう。

 ある程度のところで、挫折なり失敗なりを経験させて心を圧し折らなければならないだろうが…。

 

 

 

 ところで、ニャンターってのはいいネーミングだな。

 本猫としては単に訛っただけなんだろうが、ハンターと猫の組み合わせが一発で分かる。

 正式採用しよっかな。

 

 

 

 

 

 さて、正宗がハンター改めニャンターの仕事に行ってきた訳だが…まぁ、上出来と言っていいだろう。

 まだまだ使い慣れていない剥ぎ取りナイフを振るい、クンチュウを上手いこと仕留めていた。

 流石に甲殻に刃を入れるのは難しいから、最初は蹴り飛ばし、起き上がれなくなった所にザクザクと。

 一撃で仕留められる程、筋力も腕もないから、最初は錯乱したかのように圧し掛かって突き刺しまくっていたものだ。

 ある種のホラー的光景だった。

 

 アレだな、「恐慌状態の新兵が既に息絶えた敵兵を何度も何度も刺突している様など感動すら覚える」って奴だ。

 恐怖方面でも心が動けば、感動ではあるんだよ。

 

 

 無駄な狩りをしなかったのもいい。

 ハンター名鑑で鬱陶しい雑魚ランキング1,2位を独占し続けるガレオスの群れに邪魔されたが、ムキになって追いかけるような事はせず、「必要以上には狩らないニャ。狩るのは食べる分ニャ。野生の掟ニャ」と言っていた。

 この辺は、ヘタなハンターよりも意識が高いかもしれない。

 怒りのバッテンは幻視したけども。

 少なくとも、俺達の場合は邪魔をされた怒りに任せて、斬るだけ斬って剥ぎ取りもせずに放置って事が多々あるもんな…。

 ニャンターになっても、そのままの意識でいるといい。 

 

 

 

 正宗をコッソリ見守りつつ、俺はついでにザザミを狩った。

 邪魔をさせるのも何だしな…。

 

 村からは、オトモをハンター扱いする変わり者って顔をされたが、そこはそれ、村長が元ハンターにして、村をハンターの故郷のような場所にしたいと宣言する竜人だ。

 人間以外がハンターになる事にも偏見は無く、むしろ頑張れと激励していた。

 もしもこの先、立派なハンター…ニャンターになって村長に認められたら、昔使っていた剣をやろう、と言われた。

 

 …俺も詳しく知ってる訳じゃないが、この村長ってハンターの始まりの人と言われてなかったっけ?

 当時はハンターも居なけりゃその受け入れ体勢もなく、モンスターからも人間からも敵視・迫害…とまでは言わないまでも、モンスターを倒すと大口を叩いている与太者扱いされていたのを、実績と行動で黙らせて、遂にはハンターギルド発祥の切っ掛けを作ったとか。

 

 正宗は「フーン、お古の剣なんて興味ニャいけど、くれるなら貰っとくニャ」とか言ってた。

 …実用性があるかは分からんけど、それすっごい名誉な事だと思うぞ。

 

 

 

 

HR月買い物ついでのサンポも中々日

 

 

 実用性があるか分からない、とかナマ言ってすまんかった。

 お古の剣とやらが借りている家の裏手に刺さっていると聞いて見に行ったが、ありゃ結構な業物だわ。

 流石に長年の風化で切れ味やらなにやらは落ちてしまっているので、使おうと思ったら鍛えなおす必要はあるだろう。

 

 …ただ、製法も手入れの仕方も失伝してしまったらしく、どうすりゃいいのか分からんけども。

 どこで聞いた話だったが、モノブロスの心臓には欠けた刃を修復する、トンデモ成分が含まれていたと聞いた事もあるが…。

 モノブロスハート自体が貴重すぎる一品だからな…。

 とてもじゃないが手が出せん。

 

 正宗にしてみれば、単に突き刺さっているだけのボロボロの剣としか見えなかったようだ。

 やれやれ、武具の価値の見分け方も教えなきゃな。

 「こんなの引っこ抜いてやるニャ」と言ってたが、どういう理屈か正宗はおろか、俺でも抜けなかった。

 …妙な力は感じない。

 霊的な力で封印されている訳でもなさそうだ。

 んじゃ何で抜けないんだろうな?

 

 

 

 地面を掘り返してやろうかと思ったけど辞めた。

 それはロマンじゃないだろう。

 

 

 仮に正宗がこの剣…ヒーローブレイドを使うようになったら?

 …大剣扱いだな。

 サイズ比率的に、ハンター用剥ぎ取りナイフが片手剣、ハンター用片手剣が大剣。

 

 飛び道具は…難しいだろうな。

 仮に使うとしたら弓か。

 ボウガンは機構上の問題でこれ以上の小型化は不可能だから、小さくして問題ない弓…まぁそれだけ威力は落ちるが…しか使えそうにない。

 最も、アイルー用に小型化した弓で、モンスターにどれだけのダメージを与えられるかは疑問だが。

 

 

 

 

 とりあえず、正宗の訓練は順調と言っていいだろう。

 最も重要な体力・スタミナは、元が野生だけあって下手なハンターよりも豊富なくらいだ。

 その分防御力が非常に脆いが。

 筋力も、まぁ剣を普通に振れるくらいはある。

 一番時間を割かなければいけない基礎トレの時間を、かなり短縮できそうだ。

 

 これ以上鍛えるとなると、ハンター秘伝の肉体操作術を併用しなければ難しいだろう…そもそもアイルーの体に適切な筋トレ方法とか分からんから、手探りでやるしかないんだけど。

 

 逆に問題なのが、アイルー特有の気力の少なさだ。

 霊力を教えて鍛えようとしたものの、最初は霊力を感じ取る為の瞑想とかから入らなきゃいかんからな…。

 正宗にしてみれば、退屈極まりないとしか感じないだろう。

 体を動かす方が性に合っているのはよく分かるが、これを覚えてもらわないと俺のメリットが…。

 

 

 そして、意外に順調なのが知識方面。

 オツムが残念な子ではあるのだが、興味がある事は割りと素直に覚えるタイプだった。

 ハンターのルールは徐々にしか覚えないが、モンスターの何処を狙えば効率的か、どんな動きをするのかは結構な勢いで吸収している。

 剣の使い方の訓練の休憩時間中に話すだけでも、充分間に合うくらいだ。

 まぁ、まだ小型から中型のモンスターの事しか教えてないが。

 

 

HR月ニコ動実況動画も時間を忘れる日

 

 正宗は今日は一日休日。

 俺は自分の狩りの時間だ。

 

 と言っても、外回りハンターとしての仕事は、ココット村ではあんまり無かったりする。

 外回りハンターの役割は、ハンターが少ない(←ココ重要)村や地区へのヘルプ・フォローだ。

 

 で、この村はハンター発祥の地で、その上ハンターの故郷のような所(になる予定)だ。

 だからそれなりにハンターが滞在してんだよね。

 話した事は無いが、よく酒場で高笑いを上げている二人のハンターも結構な実力者のようだ。

 …減るブラザーズと名乗っていたと思うが、一体何が減るのだろう…落ちる男のように、ハンターランクが減るのだろうか?

 

 だったら何故外回りの村に含まれているのかと言うと、単純に航路の問題だ。

 ポッケ村・ユクモ村と巡った後にベルナ村に帰ろうとすると、その途中にココット村があるから、ついでに行ってこいってだけである。

 

 ただ、俺としては狂竜ウィルスの事について調べておきたい思いもある。

 ゴア・マガラが本当に居るのかも定かではないが、何かがあるのは確かなのだ。

 

 

 

 

 

 

 今日の狩りでもまた、狂竜ウィルスに感染していたらしいフルフルと遭遇した。

 全身の血管が青紫色になってとってもグロテスク…。

 見れば一発で異常と分かる個体なんで、ギルドに報告すれば狂竜ウィルスの事はすぐに思い当たってくれるだろう。

 

 で、やっぱり俺の第六勘が盛大に警報を鳴らしている。

 一応、今回の狩りで原因の検討は…つくにはついた。

 仮説に仮説を重ねた段階で、だが。

 

 狂竜化したフルフルの攻撃を事故ってもらってしまったんだが、その時にちょっとウィルスを貰ってしまったようだ。

 ほんの少しで、実際は狂竜化するようなもんじゃない。

 雑菌同然のレベルだったろう。

 

 が、そのままフルフルを仕留めて数分後、急激に体調が悪化した。

 

 

 ベースキャンプで寝たら直ったが。

 睡眠パネェ。

 

 

 が、そのお蔭で仮説が立てられた。

 やはり、狂竜ウィルスは現在の俺の天敵のような代物になっているようだ。

 

 狂竜ウィルス(実際はリンプンだが)は、とりついた生物の正常な生命活動を狂わせる。

 平時なら平気なレベルであっても、傷ついて脈拍が乱れすぎたり、或いは内臓が正常に活動できなくなったら、その効果が発揮され始めるようだ。

 

 しかし、それを受けた前回の俺はほぼ平然としていた。

 ループ最後のシャガルマガラの狂竜ウィルスに感染した時は、アラガミ化しても振り切れない程の効果があったが…。

 少なくとも、先日のような嫌な予感は感じなかった。

 

 では、あの時と今の俺の違いはなんだ?

 狂竜ウィルスの効果を、体で実感していた事?

 それもあるだろう。

 

 だが、それ以上に…俺の今の体は、のっぺらミタマとハンターとゴッドイーターと蝕鬼の触媒の混ざり者って事だ。

 こうして並べてみると訳が分からんがな!

 

 前回の俺との最大の違い、それは蝕鬼の触媒だ。

 ゴッドイーターのアラガミ因子を蝕鬼の触媒が完全に包み込み、ようやく安定している今の体。

 それが、狂竜ウィルスによって再びバランスを崩されれば、安定していたアラガミ細胞が暴れだし…或いは触媒の方かもしれないが…再びアラガミ化、或いは鬼と化す。

 

 

 

 …虚海の奴、厄介な物作り出しやがって…虚海の分際で虚海の分際で虚海の分際で…結構頭に来たから3回言ったぞ。

 まぁそんな危険物を迂闊に取り込んだのは俺なんだが。

 

 

 しかし、それをどうにかする希望も見付けた。

 実にパネェ事に、崩れかけた俺の体のバランスは、ただ眠っただけで直ってしまったのだ。

 眠っただけと言っても、ハンター式熟睡法だけど。

 

 

 狂竜ウィルスを体から追い出した為か?

 いや、体のバランスが崩れる切っ掛けではあっても、それを追い出しただけで崩れたバランスが元通りになる事は無い。

 

 なら、一体何が体を安定させたのか?

 答えは単純。

 睡眠だ。

 

 ハンター式熟睡法だ。

 

 

 無茶な理屈かもしれないが、今となってはのっぺらミタマも、ゴッドイーターの因子も、蝕鬼の触媒も、俺の体の一部には違いない。

 そして、それらは一般の人間の器官……訂正、一般じゃないけどハンターの体の器官を模倣している。

 つまりは、強弱の差はあっても機能もほぼ同じって事だ。

 

 であれば、ハンター式肉体操作術で操れない道理は無い。

 偉大なり、ハンター式肉体操作術。

 創始者もこんな効果があるとは考えてなかっただろうけど。

 

 総括すると、こんな按配になるのかね?

 

 

①俺の細胞はのっぺらミタマの集まりで出来ている

②ハンター式訓練により、人間としては限界近く(G級の方々を見てると自信が無くなるが)まで鍛え上げられている。

③更にそこからゴッドイーターとして強化されている。

 のっぺらミタマは、アラガミ因子の性質なども模倣しているようだ。

④モノノフとして霊力を操れる。

⑤度重なるオカルト版真言立川流のエネルギー増幅により、霊力・生命力共にドーピングされている。

⑥アラガミ化が自由自在な事を考えると、種別的には人間よりもアラガミに近い?

⑦加えて、蝕鬼の触媒による力が、全身・全細胞を覆っていると考えられる。

⑧これら全てを、ハンター式肉体操作術によってコントロールが可能。

⑨バカ(特に下半身が)

 

 

 …人間の要素が殆ど無いと言うべきか、人間以外の要素を統括しているのが辛うじて人間部分と言うべきか。

 自分の事ながら盛りすぎだ。

 属性とかテンプレ突っ込めばいいってもんじゃないんだぞ、中学時代に好きだった小説的に考えて…うう、思い返すとなんであんなのにハマっていたのか…。

 

 …俺が厨二病だからだね、疑う余地もないね。

 

 

 ついでに言うと、蝕鬼の触媒は、何でかんでも浸食して取り込んでしまう性質を持っている。

 多分、狂竜ウィルスを浸食して取り込もうとしたんだろうな。

 つまり自分から毒を喰らったのと同じだ。

 

 が、それをコントロールが出来るんなら…取り込んで安定させる事で、更なるパワーアップが可能?

 でも狂竜ウィルスなんぞ取り込んで、パワーアップするのかな…毒にしかならない気がするなぁ。 

 

 

 

 

 

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