※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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何をやっても上手くいかない、やたら間が悪くてイライラする事ってあるよね。
そんな一日が昨日で終わった事を願って投稿します。

感想返しはまた今度。
ちょっと風ノ旅ビトでネタが浮かんだので、本編執筆をとめて外伝書いてます。


第129話

PS4月鍛えた先生装備が集会所7でも通用する…日

 

 さて、やってきましたユクモ村。

 ササユが出迎えに来てくれた。

 コノハは今は仕事中らしい。

 

 ちなみに第一声が、「聞いたよー、レジェンドラスタが現地妻になったって?」だった。

 …何故知ってる?

 まさかそれも新聞の速報とかに出てんの?

 

 …個人的な情報網、との事だった。

 もしも新聞で大々的に告知されてたら、エライ事になりそうだった。

 一大スキャンダルってレベルじゃない。

 それこそギルドナイトがすっ飛んで来そうな話である。

 

 と言うか、もしかしなくてもシャーリーから手紙が出てたんじゃなかろーか。

 

 

 

 それはともかく、ササユはいつも通り…いや、いつも以上に楽しそうな顔をしている。

 本音から笑ってる顔だな、コレ。

 怒りのあまりにって事でもなさそうだし、俺がやらかした事を純粋(?)に楽しんでいるっぽい。

 悪趣味ではあると思うが、悪趣味だからこそ楽しいとも言える。

 

 

 「向こうでは派手に楽しんでたみたいだし、その分私達にもサービスしてよね」ってわかってますがな。

 あっちでは相手3人、こっちでは2人。

 その分凝縮してお相手しましょ。

 レジェンドラスタがクタクタになるレベルのをご馳走しますがな。

 

 

 

 「じゃあ早速」って言われて、建物の影で以下略。

 

 

 

 

 コノハも元気そうだったが、こっちは顔見た途端に不機嫌になった。

 と言うよりササユを見て不機嫌になった。

 ヤッたのバレバレか。

 自分が仕事している間に、相棒が一人で楽しんでれば不機嫌にもなるわな。

 しかし相変わらずイヤらしいロリ双子だこと。

 

 

 

 

 

 エロの話はそこまでにしておいて、飛行船で飛んできた時の事だ。

 相変わらずユクモ村の霊峰の上に、大きな積乱雲が渦巻いていた。

 それはとりもなおさず、アマツマガツチが居座り続けている事を示しているが………イヤ~なカンジがするなぁ…。

 今までユクモ村に2回来て出て行ったが、その時には感じなかったプレッシャーを感じる。

 と言うかジ~ッと睨みつけられているような気がしてならない。

 

 前回出て行く時には、クシャを囮にしたんだよな。

 より正確に言うと、クシャに追いかけられてたし、アマツにも目を付けられそうだったから、半ばヤケクソで誘導してみたらそうなっただけだが。

 それでも姿は見られてた筈だろうし、文字通り目をつけられたかな…。

 

 ユクモ村に出入りする時も、毎回毎回上手くアマツの目を掻い潜れるとは限らない。

 上空で襲われた時の備えも、結局殆ど間に合わなかった。

 煙玉くらいなら持ってるけど、上空じゃ叩き付ける所が無いし、何よりアマツの周囲の風であっという間に押し流されてしまうだろう。

 

 いい加減、ケリつけなきゃならんなぁ…。

 ゲームで言えばスネ夫ヘッドと並んでボス格。

 つまりナンバリングによっては、ウカム以上の難易度になる訳だ。

 ポッケ村の地下で冬眠している、そこに居るだけで勝てないと思わされた、あのウカム以上の。

 

 あのウカムが特別なんだと思いたいが、それを差し引いても今の俺にどれだけ勝ち目がある事やら。

 ユクモには手伝いを頼めそうなレベルのハンターも居ないし、もっと前から対策立てておくべきだったなぁ…。

 

 

 暫く飛行船は使わないにしても、ユクモ村から離れた場所で様子を見たほうがいいかもしれない。

 あまり一箇所に留まっていると、アマツが襲来してきかねない。

 …まぁ、地を這いずる人間一人の存在を、認識し続けられていればの話だが。

 

 さて、こっちの手札にできそうなのは…開拓地以外では上級ハンターの上くらいと自認できるくらいの実力と、この世界には無い幾つかの道具と能力…いや、霊力はこの世界にもあったし、古龍連中なら使えてもおかしくないから、あまりアテにしない方がいいか。

 その他は、レジェンドラスタの2人から教えてもらった、未だ完熟しているとは言えない新しい領域への切っ掛け。

 それから剣術バルドを下した時の謎のパワーアップ、か。

 

 最後の一つの条件が分かればなぁ。

 少しは勝機も見えてきそうなもんだが。

 でもアラガミ化の更なるパワーアップだとすると、継戦能力が上がらないと何の意味も無いんだよな。

 幾ら攻撃力が上がったところで、上位・G級古龍を単独0分針するような廃人にはなれんわ。

 それこそ、悪魔アイルーとかチートコードとか使わんと。

 

 

 

 …チートコード、か。

 神機に仕込んだら何かできるようになるかな。

 

 

 

 

PS4月ベルナ村の鍛冶技術は世界一やでぇ日

 

 

 コノハとササユの仕事が終わり次第、フィーバータイム…ではなかった。

 意外というべきなのか、それとも案外良識があると評するべきなのか。

 とりあえず、再会して10分と経たずに突入してしまったササユが、ちょっと肩身が狭そうだった。

 もう一方の当事者の俺は…別の意味で肩身が狭い。

 

 

 何せ、宛がわれていたハンター用の家はしっかりと整理整頓清掃されており、上げ膳据え膳、風呂まで沸いてて、パジャマもベッドもティッシュも完備。

 飯は美味いし部屋はいい塩梅に暖められていたし、風呂は温泉を引いてきたという改造まで施されている。

 基準はよく分からないが、雑誌まで置かれていた。

 どこのリゾートよココ?

 いや、温泉街なんだからリゾートではあるんだけど。

 

 

 驚いていたら、いつものニッコリ顔とは少し違う、ニヤニヤ顔のコノハが俺を見ていた。

 

 

「なーに、私達が家事ができるのが、そんなに意外だった?」

 

 

 いや、別に意外とまでは言わんけど…ここまでやれるとは思ってなかった。

 普段の受付ジョーっぷりからは、想像もつかんな。

 

 

「だってあれは仕事だし」「私達もそこそこ生きてるから、これくらいはできるようになるよ」

 

 

 まぁ、何だかんだで実年齢だけで言えば俺より年上だしな…。

 お姉さんとでも呼んでやろうか?

 

 

「ロリキャラで通ってるからパスね」「妹を姉と呼んで甘える弟設定ならいいけど」

 

 

 業が深いな。

 だがそれも中々良し。

 ロリに甘える大人か…。

 バブみ、だったっけ?

 新たな領域に挑戦だ!

 

 

「分かってたけど、ハイレベルだね」「でもやりたいって言うならいいよ?」

「このお迎えでも分かるかもしれないけど」「私達、惚れた相手には尽くすタイプだよ?」

 

 

 マジでか。

 と言うか、言われてみりゃ確かに尽くすタイプだな。

 現地妻なんて言葉で俺をそそのかした挙句(嬉々として乗ったがと言うか、それも俺の願望を解放したと見るべきか)、シャーリーに知らせておきながら、どういう手を使ったのか怒らせるどころか逆に心配させるという荒業までやってのけている。

 何だかんだで、最初に襲った時以外はフォロー万全。

 

 そんでこの歓待だ。

 ナニする時も、責めるタイプのように思えたが、思い出してみれば自分が悦楽を得ようとするのではなく、とにかくこっちの反応を引き出そうとしていたように思える。

 あっちからシた事は、痛めつけたり罵声を浴びせる事ではなく、愛撫と興奮を煽る言葉ばかりだった。

 ドS双子に見えて奉仕双子か……こいつらもレベル高いなぁ。

 

 

 

PS4月重鎧玉が足りない…日

 

 昨晩は二人の奉仕にたっぷり癒されて、そのお返しにたっぷりサービスして、体調万全、意気軒昂。

 さて狩りだ狩り…と言いたい所なのだが、今のところユクモ村ではそんなにヤバいモンスターは確認されていないらしい。

 前回遭遇したラギアクルス+タマミツネのようなコンビは出てきてない。

 タマミツネは何体か確認されたが、比較的穏やかな気性の為、討伐の必要性は薄い。

 生態系への影響も、そう大きなモノにはなりそうにないらしい。

 

 そうなると、外回りハンターの仕事が無いと判断して、早速次へ向かわなければならないんだが…それもちょっとな。

 折角ササユとコノハに再会できたんだし、もうちょっとゆっくりダラダラネチョネチョしたい。

 

 まぁ、飛行船の修理や補給があるし、そもそもアマツ対策をどうにかせにゃならんから、すぐに出発はできないんだけども。

 

 

 

 仕事が無いと言うなら、出来る事とやっといた方がいい事を探すのみ。

 アマツの事もあるが、まずは海岸付近を調査。

 ラギアクルスとタマミツネを海中から追い出したモンスターの手掛かりも、まだ掴めていない。

 

 それから、各狩場から霊峰付近を観測する。

 そもそも、霊峰にはもう長い事積乱雲が留まり続けているのだ。

 何らかの異変がある、と言うのはギルドだって気付いているだろう。

 ひょっとしたら、ギルドはアマツの存在にも気付いているのかもしれない。

 ウカム同様、下手な情報を流すとパニックが起きるかもしれないので、意図的に黙っているだけで。

 

 それならそれで構わない。

 俺がアマツを発見したと伝えれば、黙っておくよう命じるなり、何らかのリアクションがあるだろう。

 その時、飛行船で行き来する自分にとっては死活問題である事を伝えれば、多少の情報くらいは寄越してくれるだろう。

 

 

 

 そうやって調査している間にも、コノハとササユとどう遊ぶかと、アマツ討伐となった際の対策を考えている。

 と言っても、前者はともかく後者は殆ど進展が無いが。

 

 情報無し、地の利向こうにあり、覚えているのはゲームでどんな攻撃をしていたかというオボロゲな知識のみ。

 対策の立てようが無い。

 

 それでも、何とか地の利くらいは削れないかと考えを捻り出しはした。

 アイツを霊峰ではなく、低地に誘い込んでみてはどうか、というものだ。

 アマツの済んでいる領域は空。

 霊峰はその高さ故に、アマツの能力をほぼ全開で使える場所だ。

 だったら、気圧も違えば木とか地面とかの障害物が多い場所に誘い出せばどうだろう?

 

 …でもなー、嵐を操れるような奴が、自分の近くの気圧がちょっと変わっただけで動けなくなるとは考えにくいし。

 そもそも低いところまで降りてきたとして、こっちの手が届く場所に滞空するかどうか。

 いっそ洞窟の中に、とも考えたが、入り口潰されて生き埋めになるのがオチだ。

 

 

 

 うーん、最初にモンスターと遭遇した人達も、こうやってああでもないこうでもないと呻きながら、対策練ってたのかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS4月双剣に挑戦中日

 

 

 コノハとササユにせがまれて、霊力について話したり実演したりした。

 まぁ実演は毎晩やって見せてるんだけど、冷静に見られる状態じゃないやな。

 

 ちなみに、後付設…もとい、日記には明確に書いてはいなかったが、霊力の事はギルドに一応伝えてはいる。

 幽霊騒ぎを解決した時もそうだし、遺跡について意見を求められた時も、レジェンドラスタの2人にも、当然シャーリーにも伝えている。

 が、流石に公文書で公に認められていない力を振るいました、なんて言ってもキ○ガイ扱いされるのがオチだから、そこら辺はボカした。

 聞き込みとかに来た相手には、「なんだか知らないが、そういう力を使える」というのは教えている。

 

 ちなみにフローラさんとフラウさんに最初に話した時は、無言で眉に唾を塗りつけた。

 まぁ無理もない。

 

 

 それはともかく、ちょっとした手品感覚で披露していたんだが、遺跡や塔に霊力を扱っていた痕跡があると言ったら、思いもよらない情報が出た。

 ユクモ村ではないが、少し離れた場所にも塔があるのだそうな。

 そういや、ゲームでも塔があるのはポッケ村だけじゃなかったよな。

 ユクモ村には無かったと思うが…そこまで現実に忠実じゃない(ゲームに忠実じゃない?)だけか。

 

 ともあれ、そういう事なら調べに行ってみるのがいいだろう。

 ポッケ村で見た塔の頂上付近には、物凄い量の霊力の残滓が渦巻いていた。

 こっちの塔でもそうなんだろうか?

 

 そうだとしたら、各地にある塔で一体何をしていたのか。

 あれだけ膨大な量の霊力を、どうやって制御していたのか。

 興味は尽きない。

 

 …でも塔の頂上って古龍とやりあうステージなんだよな。

 この前はナナ・テスカトリとやりあったし、今度はテオかヤマツカミかな?

 

 ミラ系だけは勘弁してくれよ。

 出るならせめて普通のミラにしてくれ。

 

 

 

 

PS4月自作から揚げがそこそこ美味い日

 

 

 ユクモ村から、普通の移動手段なら一週間程度。

 俺が自重を放り投げれば、2日もあれば往復できるくらいの場所に、その塔はあった。

 こりゃゲームに登場しないのも納得だわ。

 俺なら2日で往復とは言ったけど、文字通り山超え谷超え一直線に来たからな。

 普通のルートなら、もっとモンスターの居る場所を避けて、蛇行しながら来なけりゃならない。

 移動するのも一苦労だ。

 飛行船ならもっと簡単に来れただろうけど、今まだ使えないしな。

 

 

 うーむ、こっちもデカい。

 飛行船でもうちょっと周囲に気を配ってれば、見つけられたかもしれないな。

 ポッケ村の塔に比べて、荒れ具合は酷い。

 建物って、人間が使わない方が劣化しやすいとは言うが…まぁモンスターの巣窟になってるしな、文字通り。

 

 塔の建築技術と言うか形式は、ポッケ村の塔に酷似しているように思う。

 床や壁の模様もそうだし、構造だってほぼ同じ。

 同時代の遺跡なんだろうか。

 

 

 さて、気になる霊力の有無であるが…やはり、この塔にもかなりの量の霊力の残滓が残っていた。

 ポッケ村の塔と同じように、雲に紛れるようにして漂っている。

 やはり、何かあるとすれば塔の根元か頂上。

 根元付近を探って、地下への秘密通路とか龍脈から霊力を汲み上げる装置とかを探してみたが、痕跡も見つからない。

 という事は上か。

 

 霊力を汲み上げる装置が無かったという事は、恒常的に使うような施設ではなく、溜め込んだ何かを発散・爆発させるような役目だったんだろうか?

 漂っている霊力は、その残滓か。

 …何百年も残っている霊力、か…。

 そこまで行くと、残滓と言うよりは何かの汚染なんじゃないかと思えてくる。

 

 

 …緑色の粒子をバラ撒けば、それくらい残る汚染もできそうだしな。

 

 

 

 

 

 ところで、今俺は塔の頂上付近の一室で、日記を書き綴っている。

 この部屋は丁度雲に隠れている辺りである為薄暗く、手元を見るのもちょっと苦労するくらいだ。

 

 何故そんな所で日記を書いているとかというと、このまま頂上に行きたくないからだ。

 

 

 と言うのも、外が猛烈な嵐になってんだよねコレが。

 さっきまで雲はあっても雨は降ってなかったし、増して雷鳴なんぞ響いてはいなかった。

 

 

 

 その光に照らされて、雲の合間を泳ぐ影なんて、見えてたまるかってんだ。

 

 

 

 ああしかしいつまでもここに居る訳にはいかない。

 さっきから雨が激しくなっているし、風も無茶苦茶に吹き荒れている。

 というか俺が居る部屋に向かってドンドン撃ってきてないか?

 

 このまま帰っちゃアカンかな。

 アカンな。

 さっきから落雷がバカスカ発生しているようだ。

 アマツに雷攻撃なんてあったっけ?

 嵐を操れるならやっても不思議は無いが、ゲームには無かった気がする。

 

 何れにせよ、このまま地べたを這って逃げ出そうとしても、強烈すぎる嵐とアマツの移動速度の前に、あっという間に追いつかれた上、上空から好き放題に狙い撃ちされる未来しか見えない。

 モドリ玉を使っても同じ結論だ。

 

 

 結局、塔の頂上で真っ向斬って相手するしかないのか。

 対抗策だって、全然思いついていないのに。

 地の利は……どっちにも無いかな。

 塔の頂上じゃバリスタの類も無いだろうし、アマツにしてみれば多分初見の場所…だと思う。

 遮るモノが殆ど無い平地…いや、荒れようを考えると段差は多いかもしれんな。

 そう考えると、空を飛んでるあいつの方がやはり有利か?

 

 

 

 …やれやれ、覚悟決めるしかないのかね。

 と言うか、ホントなんで塔に居るんだろうねぇ。

 まるで何かに呼ばれたか、獲物(俺?)に狙いを定めて駆けつけたみたいに…。

 その原因をどうにかすれば、何とか追い払えるかなぁ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PS4月これ系等の技、旧作でも使ったなぁ日

 

 

 意外と何とかなるもんだ。

 と言うか真面目な話、半ば自暴自棄で試した技が大当たりしてしまった。

 

 

 

 えーと、まぁナンだ、アマツマガツチ、流石に大物古龍だけあって、今の俺じゃマトモに戦う事すらできなかった。

 単発の攻撃は割りと避けられるんだが、機動力、攻撃力、防御力にタフさ、どれをとっても超一級。

 しかも賢い!

 天敵なんぞロクにいない状況で生きてきたんだろうに、警戒心が並みじゃない。

 こっちの挙動に敏感で、斬りかかろうとしたら距離を取るし、爆弾でもブン投げてやろうかと思ったら迎撃してくるし、霊力を高めると途端に牽制してくる。

 …やっぱ霊力を認識してるな、コイツ。

 

 

 フェイントにも倒れたフリにも引っかからないし、古龍の常として罠も効かない、とにかく近づけない。

 こっちの動きを徐々に読むようになってきて、ブレスや竜巻、吸引のコンボで大ダメージ…とはいかなくても、避けられない攻撃を連発してくる。

 古龍のクセにチマチマ削ってくんな!

 そーいうのは自分より強い相手に挑むハンターの特権だっつの!

 

 マジな話、あのまま戦ってたら回復薬その他も完全に尽き、アラガミ化したところで距離を取られてエネルギー切れを待つばかり、空腹と疲労がピークになったあたりで隙を突かれてオダブツしていただろう。

 そうならなかったのは……まぁ、運と閃き?

 後は、文字通り体を張ってチャンスを作り出したからか。

 1回目で閃いて死に掛けて、二度目はまたしても強制アラガミ化だったけど。

 

 

 カギになったのはアマツが作り出す竜巻だ。

 飛ばしてくる奴じゃなくて、体に纏うようにして出現させる、吸引力付きの。

 

 何度か使ってきたんだが、最初は上手いこと逃げる事ができたのだ。

 ただ、掴まれるような場所が無かったから、全力疾走で吸引に抗うハメになったけどな。

 足を止めるタイミングを間違ったら、そのまま塔の頂上からGE世界まで、虚空を走る事になってしまっただろう。

 

 それを見て、この塔の上では非常に効果的な手段だと学習したらしく、何度も繰り返し使うようになってきた。

 しかも、竜巻の範囲が段々と広くなってくるのだ。

 とうとう避けきれずに巻き込まれ、天高く舞い上がるハメになった。

 車田落ちして、リアルに死に掛けたよ…落下の衝撃じゃなくて、アマツの攻撃で死に掛けただけだけど。

 

 

 

 更に周囲の風も逆巻いてきて、塔全体を竜巻で包むつもりなのかと本気でビビッた。

 

 まぁ、そこから大逆転のメを見つけ出した訳ですが。

 うん、巻上げられた時に気がついたんだけどね、塔の回りの霊力、風で掻き回されてるんですよ。

 で、風が逆巻き始めると、当然霊力も吹き上がります。

 吹き上がった霊力は滞空して…まぁ、多分ゆ~っくり降りてくるんだろうけど、見た目には空中でフワフワしているようにしか見えないな。

 

 風が強くなればなる程に、霊力は巻き上げられる。

 アホみたいな量の霊力がどんどん、どんどんこの辺一帯を包んでいく。

 

 

 …この辺で思いついたんだ、一発逆転の大博打。

 

 

 ただ、これって勝率に比例するようにリスクが高くなる。

 ちなみに勝率=リスク×0.02くらいの倍率だと思う。

 アマツ相手に高いか低いかの判断は任せよう。

 

 

 まずはとにかく逃げ惑い、尚且つアマツを挑発する。

 どんどん嵐が強くなってきて、もう塔の上まで雷が落ちる有様だ。

 それを空蝉その他でムリヤリ回避し続けて、塔の回りの霊力が殆ど巻き上がるまで待ちます。

 正直、この段階で既にアイテム尽きてます。

 回復薬は勿論、回復錠、ミタマの回復も。

 

 

 充分な霊力(基準が分からないんで、粘るだけ粘った)が巻き上がったら、今度はなるべく大きな竜巻を起こさせます。

 今まで繰り返した挑発が生きてくるでしょう。

 ただし、それだけ大きな竜巻なら、当然威力も桁外れな上、仮に作戦が上手く行っても何処にどんな力で放り出されるか分かりません。

 実際、巻き上げられてる間にブラックアウトしかけて、ふと気がつけばアラガミ状態になっていた。

 

 塔の上で飛んでいるアマツの更に上まで放り投げられ、眼下には竜巻の中央で鎮座するアマツと、付近一帯を包む膨大な霊力の残滓。

 

 

 

 このシチュエーションが欲しかった。

 

 

 

 ゴッドイーター式二段ジャンプで体勢を立て直して100万パワー!

 同じくゴッドイーター式急降下術…具体的にはショートソードの空中強攻撃…で200万パワー!

 最後に、3倍(何を基準に?)回転を加えて 1200万パワーだ!

 

 アマツに向かって一直線(回転してるけど)に急降下。

 アマツにしてみれば、吹き飛ばされた挙句、自分の領域である空中戦を挑んでくる愚かな羽虫にでも見えたことだろう。

 

 だが、俺に言わせりゃこんなのに引っかかるアマツの方が大馬鹿者だ。

 何せ、自分の最大の能力…嵐のそのものと言っていい、『渦巻き』を見抜けなかったんだから。

 

 

 巻き上げられた霊力は周囲一帯を包み、流動している。

 その中心を強く、そして冷たい(霊力なので比喩的な表現だが、温度と大差ないと思ってくれ)霊力で回転を加えて打ち抜く。

 そうすると、漂っている霊力は冷たい霊力に向かって雪崩を打って殺到する。

 

 

 ここまで書けば、分かる年代もとい人には分かるだろう。

 

 

 

 

 

 飛竜降臨弾。

 

 

 

 

 

 これが出来たって事は飛竜昇天破だって出来そうだが、その考察はまたにする。

 とにかく、霊気のド真ん中に風穴開けて突っ込む俺に、それを追いかけるようにして集中しながら落下する膨大な霊力。

 竜巻を作り終えて、丁度硬直状態にあった事もあり、アマツに俺の剣撃(アラガミ化モード)が、そして追いかけてくる霊力が直撃した。

 

 そこから先は、正直言って俺もよく覚えてない。

 剣撃がアマツの顔面にめり込んだ感触と、背中を思いっきり霊気で強打・後押しされ、アマツの頭を床に叩き付け……多分、そのまま床を叩き割って、アマツと一緒に落下したのだと思う。

 ふと気がつけば、塔の下方の一室で、ボロボロになって、人間モードに戻って横たわっており、天井には頂上まで繋がる一直線の穴。

 最低でも、床を5枚はブチ抜いたな。

 

 

 ついでに壁には大穴が開いており、遠くの空にフラフラと不安定に飛ぶ古龍。

 撃退はできたか…。

 

 古龍のクセして飛竜と名のつく技に負けるとは。

 まぁ古龍級の飛竜種だって居る世界だけど。

 

 

 常に纏っている嵐が無くなっているところを見ると、相当なダメージを与えたらしい。

 もうちょっとで討伐できたんじゃなかろうか。

 いやそれ以前に、よく気絶している間に食われなかったものだ。

 

 

 

 

 …思ったより威力あったなぁ。

 でも塔の頂上付近の霊力を殆どつぎ込んでも、仕留めるには至らなかったし、俺の体も無事みたいだし、期待した程ではなかった…のか?

 いやでも俺の体、多分再生した後だな。

 鎧を着ていた筈の手足が露出状態になっていて、部屋のあちこちに壊れた鎧の部品が転がっている。

 剣術バルドとやりあった時みたいに、吹っ飛んだ手足が繋がったか再生したかしたんだろ。

 まだ体が上手く動かない。

 

 …相手に与えるダメージより、俺が受けるダメージの方が強かったか。

 鬼杭千切と同様、自爆技かな…。

 そもそも、周囲に十分な霊力が無いと使えないから、MH世界じゃ同じような塔の上でしか使えんな。

 

 

 

 まぁ…とりあえず、その辺に散らばってるアマツの素材の欠片とか回収して、帰ろうか。

 

 

 

 

 

 




無理もないとは言え、描写がギリギリという感想を多く頂いています。
路線変更する気はありませんが、R-17.9のタグをつけようかと迷ってます。

マジな話、アウトな領域になったら作品BANの前に警告とか来るのでしょうか?
仮に来たとしても、今までの話を書き換えるとか不可能なんですが。

そういえば、数年間ずっと放置してたけどホームページあったなぁ…。
…マジでBANされたら、そっちで連載してアフィリエイトでもやってみようかな…。
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