※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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物欲センサー仕事しすぎィ!
日暮 熟睡男みたいに休んでてよ!
ちゅーか80%の確立で出る筈なのに、8~9回試して成果0とかありえねぇ…。
だがその程度な序の口なのが狩りゲーの実態。
リセットしてもう一回やろう…。

進撃の巨人買いました。


第134話

PS4月最近、明らかに酒に弱くなってきている…日

 

 

 ベッキーが現地妻(みたいなもの)になった事について、ポッケ村とユクモ村に手紙を送った。

 どんな反応が返ってくるか、楽しみなような怖いような。

 

 

 ここの所獰猛化したモンスターを中心に狩り続けていた為、結構な素材が集まった。

 上位モンスターに比べても、かなり強い素材になっている。

 筋肉が異常に隆起していたり、それに応じるように牙や皮が強く鋭くなっていたり。

 

 …ここ最近まで、獰猛化しているモンスターはそうそう居なかった筈なのだが。

 仕留めたモンスター達全ての体が、獰猛化に適応したように強固になっていた。

 モンスターの体って、どれだけ変化が早いんだろうか。

 

 現在、特に注目を集めている素材は、「獰猛化エキス」という素材だ。

 獰猛化したモンスターからは大体共通で採取される。

 これがあるから獰猛化するのか、それとも獰猛化したから体内でコレが生み出されたのかは意見が分かれるところだが。

 

 使い道は色々ある。

 どうにも何らかの薬品的な性質を持っているらしく、加工次第で様々な効果を見せるのだそうだ。

 武器防具の強化には勿論、獰猛化したモンスターの生態調査、回復薬に混ぜて更なる効果を期待できないか、それならダイレクトに鬼人薬に混ぜて真・鬼人薬グゥレイトォ!を作れないか。

 

 

 

 

 そして、精力剤にできないか。

 

 

 

 まー珍しい話ではないわな。

 精力の強い動物の血や内臓を食って、その力を貰うってのは古今東西よくある手法だ。

 劇薬に近い液体を、そのまま飲もうって話では流石にないが。

 

 ちなみに、俺もベッキーも獰猛化エキス精力剤化には……あまり注目していなかったりする。

 

 何せ元々の体力が非常に高い俺達だ。

 ベッキーは言わずもがな、俺だってフロンティアで何とかやって行けるんじゃないかと思う程度の体力は持っている。

 別に体力=精力じゃないが、それこそオカルト版真言立川流の独壇場である。

 

 

 ただ、精力剤じゃないが、取り込んで力にする…という意味では俺も考えている。

 アラガミの体で、或いは蝕鬼の力でコレを体内に取り込めば、ひょっとしたら急激なパワーアップが可能なのではないだろうか。

 尤も、所詮は机上の空論。

 仮に取り込んでパワーアップができたとしても、このエキスの影響で俺まで獰猛になり、正常な判断力を奪われてしまったら話にならない。

 そもそも、この液体を生物の体内に入れ込んで、どんな反応が起きるかさえ、まだ検証中なのだ。

 

 大体、体に取り込むってのがやり方が分からない。

 単に食えばいいのか、それともアラガミ化して腕を捕食形態にして食えばいいのか、それとも体にエキスを垂らしておいたら蝕鬼の力が取り込んでいくのか。

 取り込み方も分からなければ、中に入った異物をどう操作すればいいのかもサッパリだ。

 

 

 

 

 

 話は変わるが…変わった後の話題って女関連ばっかだな…ベッキーが加速度的に甘え上手になっている気がする。

 一緒に歩けば距離は近いし、食事しようとしたら「食べさせて」「食べさせてあげる」或いは「食べててもいいよ」だし…うん、最後の?

 …飯食いながらでもエロい事はできるねん。

 まぁ、エロしてばっかりじゃなくて、とにかく引っ付いたりワガママ聞いてもらうのが好きみたいでね。

 そのワガママにしたって酷いものじゃないし、きっちりお返しもしてくれる。

 

 布団に入り込んだら、とにかくくっついてくる。

 エロしなくてもくっついてくる。

 頭を撫でてやると、それだけでほにゃっとした笑顔になって、体を擦り付けるみたいに抱きついてきて、そのままゆっくり眠ったりもする。

 

 うむ…甘えてくる女ってかわいいもんだな。

 

 

 

 ところで、そのベッキーの後輩とやらが村にやってきた。

 赤一色のベッキーとは対照的に青い服を着た、名前はドリスさん。

 ミナガルデで受付嬢をしていたらしいのだが、何故かココット村にやってきた。

 

 「先輩を放っておくと、何をやらかすかわからないから」と言ってたが……ベッキーを慕ってついてきたって事なのか?

 そう言うと、物凄くイヤそうな顔をされた。

 女性が人目のあるところでする表情じゃないよ、それ…。

 いや悪かった悪かった、あーたがベッキーにどれだけ迷惑掛けられてきたのか、よく分かった、もう言わないから。

 

 

 

 真面目な話、いつも何かと「やらかす」人であるベッキーがミナガルデを離れて、もう数週間。

 何処で何をしでかしているか、誰かに迷惑かけてるんじゃないか、そして大量の面倒事を引き連れて帰ってくるんじゃないかと、不安でたまらなかったらしい。

 そこでミナガルデのギルドマスターから「だったら確認しにいけばいいだろう」と焚きつけられ、休暇を取ってココット村まで遥遥やってきたのだそうな。

 

 しかし、来てみて更に驚く事になった。

 ベッキーは『何もやらかしてなかった』からだ。

 以前にライゼクスを狩りに行こうとした集団を威圧感のみで止めた事はあるが、言い換えればそれだけ。

 

 しかも彼氏(俺だ)までゲットし、何かと甘えている姿が町中でも目撃されている。

 「ベッキー先輩は、きっと喪女一直線だと思っていたのに」とついつい本音(?)を漏らすドリスさん。

 

 それを受けたベッキーは、「今までの私とは違うのよ」と勝者の余裕を感じさせる笑みを浮かべ、ドリスさんの首をキュッとして昏倒させた。

 その程度で済んだのは、最近色々と満足しているからだろうか。

 

 

 …それはともかく、ドリスさんが今まで蒙った迷惑の数々…の内容を考えるに。

 ベッキーの裏の顔絡み?

 

 

「半分くらいは、ね。

 この子、私が何をしてきたのか知らないから」

 

 

 …隠しておいた方がいい?

 

 

「お願いね。

 私は色々あって、表に出ないで活動するようになってるの」

 

 

 その割には適当な建前作って、俺を狙ってきたみたいですけどね。

 まぁいいけど。

 

 結局、ドリスさんは暫し村に滞在するそうな。

 本当にベッキーが大人しくなっているのか、俺がベッキーの彼氏としてふさわしいのか…と言うより、彼氏やってて保つのかを見極めたいらしい。

 「君と先輩が破局したら、八つ当たりがこっちに来るんだ…」という割と切実な理由でした。

 

 

 

 

PS4月半年くらい前までは、500mlを5本くらい普通にいけたのに日

 

 ベッキーと寄り添って歩いているのを見て、ドリスさんが目を丸くしていた。

 一緒に歩くだけでその反応か。

 ミナガルデじゃ相当恐れられてたんだろうな。

 

 

 それは置いといて、ドリスさんが居るんじゃ、ベッキーを狩場に連れ出す事はできない。

 ハンターでもギルドナイトでもない人間を狩場に連れて行くなんて、それこそギルドナイト案件だからな。

 …そのギルドナイトがここに居る訳だが、なんかややこしいな。

 

 ま、久しぶりに一人で狩りだ。

 のんびりやってみるとしましょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 イビルジョーが出た。

 

 

 

 

 いや待てちょっと待とう、何でいきなりコイツが出てくるんだよ。

 ギルドでも近場で捕捉したって話は聞かなかったぞ。

 

 いつかはやり合わなければならないだろう、とは思ってたよ。

 この前ユクモ村で、ラギアがイビルジョーを始末してくれたのは偶然と幸運以外に何者でもなかったし。

 

 まー何にせよ、遭遇した以上は戦わなきゃならん。

 第一級の危険生物だしな。

 正直な話、実際に相対して、「負ける」とは思わなかった。

 驚異的なタフネスと筋力は感じられたが、狡猾でもないし、体をみたところ傷跡はあまり多くない…つまりまだ幼い個体だろうと思ったからだ。

 実際にそれは正しかったが……イビルジョー、思った以上に厄介だな。

 

 何が厄介って、凶暴性とか攻撃力とかもそうだけど、奴が常に苛まれているという飢餓感が一番厄介だ。

 腹に入れば何でもいい、とばかりに、問答無用で食いついてくるんだよ。

 それ自体は単なる突進、噛み付きだから簡単に対処できるんだが…気迫が違う。

 一度噛み付かれたら、すっぽんよりもしつこく放さない。

 食えるもの、口に入れたものを逃がしてたまるか、って感じだった。

 

 あんなに若く、おそらくは未成熟であろう個体に本気で「食われる」って感じたもんな。

 自分の持ってる全てを食べる事だけにつぎ込んでるんだろう。

 敵を倒す為じゃなく、倒すという過程をすっ飛ばして食べる為に食いついてくるからなぁ…。

 

 

 まぁ、それは逆にチャンスにもなったんだけど。

 口に入れたものは何でも食おうとするから、爆弾の類を食いつかせればドカーン。

 小タル爆弾なら、直接喉元にシュートする事だって出来た。

 喉元…しかも中で爆発がおきれば、そりゃイビルジョーだって悶絶するわ。

 

 後は、偶然途中で出くわしたテツカブラ、あれが非常に便利だった。

 イビルジョーの囮になってくれた事もさる事ながら、アイツが掘り起こすデカい岩。

 これが凄い。

 イビルジョーでも簡単には壊せないくらい頑丈なのだ。

 そして、テツカブラはどういう理屈か、その壊せない岩を壊す事ができる。

 牙で抱えてジャンプして、思いっきり落下してね。

 

 

 

 ここでクエスチョン。

 砕けた岩を、丁度いい大きさのものを見繕い。

 イビルジョーの口の中に放り込んでやったらどうなるか?

 贅沢を言うなら、岩にトウガラシみたいな調味料をかけるとか、生肉を括り付けておけば尚良し。

 

 流石に岩だけだったら吐き出すだろうが、味がついている事や、生肉が括りつけられていることで、イビルジョーはそれを食べ物と認識する。

 そうなったらこっちのものだ。

 何が何でも噛み砕いて食ってやろうと、イビルジョーは岩を口いっぱいに頬張って、力を篭め始める。

 一番厄介だった噛み付きは消え、隙だらけになってしまうのだ。

 

 空腹でものを考える余裕が無い、何を咥えこんでいるのか確認できないからこそのやり方だな。

 

 

 正直ここまで上手くいくとは思ってなかった。

 とは言え、一度気付かれたら同じ手はもう使えない。

 岩を口に投げ入れる時、イビルジョーの目を誤魔化す方法だって必要だ。

 今回は偶然閃光玉を持って来ていたからよかったが、砂を投げつける程度じゃ目を塞ぎそうにないしね。

 

 ともあれ、イビルジョーの初討伐完了。

 散々脅威として聞かされていたからか、妙に感慨深い。

 

 ちなみに、テツカブラは逃げていったので見逃した。

 囮になってもらったし、何だかんだで散々利用した挙句に始末というのは気分が悪い。

 致命と言うほどの傷も負ってなかったので、手負いのカエルになって大化けする事も、獰猛化することもないだろう、多分。

 

 

 

 追記

 

 凄く錆びた大剣出た。

 何作ろうか…古龍の素材ならそこそこあるしな。

 

 

PS4月今では3本で眠気と戦う始末日

 

 ギルドからの書状を、山菜爺さんに届けに行った。

 相変わらず、あっちこっちの爺さんと同じような面構えをしている。

 実は山菜爺さんという一個の種族なんじゃなかろうか。

 逆に、竜人族は姿形に纏まりが無いが。

 

 

 それはともかく、折角書状を持って来たのだから、と爺さんの話にちょっと付き合わされた。

 偏屈な爺さんだが、竹を割ったような性格してるから、話していて苦にはならない。

 ネチネチと文句言ってくるような事もないしな。

 代わりに気に入らない事があったら、その場で会話を強制終了させるが。

 

 

 獰猛化などについて話を聞けるかと思ったが、爺さんもそこまで詳しい事はわかっていないようだ。

 ただ、何かしらの大きな災厄の前兆であるというのは意見の一致するところだ。

 

 代わりに延々と聞かされたのが、爺さんの昔話だ。

 老人ならともかく老害の昔語りほど鬱陶しいものはないと思うが、幸いにして山菜爺さんは老害という程ではなかったようだ。

 少なくとも話は面白かった。

 

 昔はどっかの農家として生きていたらしい。

 俺もGE世界で多少は土を弄ったから、農家としての仕事の大変さも少しは分かる。

 …一番厄介な、経済的な問題には当たらなかったけど。

 

 農家として生きていた爺さんが、山菜爺さんと呼ばれるようになるまで、そりゃあ波乱万丈の人生だったらしい。

 一時期など、ハンターでもないのに竹やりを持ってモンスターに挑むハメになっていたとか。

 最終的には、奥義「破竹五百天」なる必殺技まで会得してしまったとか。

 ただ、それを繰り返し用いた事で、彼の腕と腰がボロボロになり、また武器として使っていた竹やりも破損してしまった。

 それを機に荒事から身を引いたらしいが……狩場に平然と乗り込んできているあたり、別に身を引いてないと思うぞ。

 

 

 と言うか、本当にこの爺さん何者だろうか。

 ギルドから直接書状が送られてくるのもそうだが、世界各地にソックリさんが居るし、そもそもハンターでもないのに狩場に常駐しているというのに、問題にすらされない。

 あまつさえ、イビルジョーにすら襲われないらしい。

 まさか、この爺さんもベッキーさんの同類か?

 ギルドナイトに近い実力者なのか?

 無いと言い切れないあたり、本当にこの世界の人間の底力は狂っていると思う。

 

 ちゅーか、あっちこっちにそっくりさんが居るの、実はチャーシュー式影分身の術じゃあるまいな。

 ……チャーシュー…か、カマボコ?

 いやメンマ…鳴門……忘れた。

 

 

 

 まぁ、敵対しなけりゃ別にいいんだけどさ。

 話し掛けた時、携帯用シビレ罠を貰った事があって、好感度は割と高い方だ。

 

 そんな風に、割と友好的に相手していたのが良かったんだろうか?

 

 

「ワシにはもう必要のないものだ。 これを持って行くがいい」と言われて、竹槍を貰った。

 随分使い込まれてるな…。

 と言うか、爺さんのさっきの話だと最後にはぶっ壊れてなかったっけ?

 修復?

 …竹槍って修復できんの?

 一本の竹の先端を、斜めに斬って槍状にしただけのものじゃないの?

 修理ってどうすんのさ……精々、ちょっと短く斬って先端を少し鋭くする程度だろ?

 

 

 

 

 

 

 修理と称して、先端から爆発を発射できるようなギミックをつけたり、あまつさえ竜撃砲を撃てるように魔改造するなんて、一体どうやったんだよ。

 しかも見たところ、本体には比喩も誇張も抜きで竹しか使ってない。

 「竹と火薬があれば、これくらいは容易い」とか言ってるけど、どう考えても街の職人以上なんですが。

 

 

 帰ってから工房の人に見せて話を聞いてみたら、

 

「こ、こいつはまさか…竹銃槍『トリオドシ』や『シシオドシ』の元になった、『ハチク』か! あの伝説のTAKEYARI MASTER・ゴンベが使ったと言う!」

 

 

 …だそうだ。

 確かに山菜爺さんの話では、タケヤリマスターと呼ばれた事があると言ってたが…。

 一体何やったんだ、爺さん…。

 

 ただ一つ言えるのは、少なくとも竹を使った技術に関しては、Legend of TAKEYARI MASTERの名に偽りは無いって事だ。

 竹だけ使ってガンランス作るなんぞ、前代未聞の暴挙である…。

 

 まぁ、正確に言うと竹だけではなく、山菜爺さんが若い頃に渡り合ったと言う、どっかの山岳地帯の竹林に生息していた(爺さんの故郷には伝承として伝わっていたらしい)正体不明のモンスターのエキスを使っているらしいが。

 竹を瞬時に成長させたり消し去ったり、更には最初は生えていなかった翼さえ出したという、訳の分からないモンスターだ。

 戦いはしたものの、結果的には痛み分けに終わって、破壊した部位の破片を手にして爺さんも撤退。

 それ以降、巡りあう事はなかったらしいが……竹を操るモンスターねぇ。

 俺も聞いた事ないな。

 本当に、この世界は無駄に奥が深い…。

 

 

 

PS4月シジミのカプセル、また始めるか…日

 

 

 ドリスさんが頭痛を堪えていた。

 一体何事か、本人がよく言ってるようにベッキーが何かしでかしたのかと思った。

 ある意味では正解。

 

 何だかんだと言いつつ、よくベッキーの後を付いて回っているドリスさんだが、当然俺に甘えるベッキーを見る機会が多くある訳だ。

 各方面への平穏を護る為に感想の詳細を省くが、一言で言えば偽者疑惑を真剣に考えていた。

 砂糖を吐きながら。

 

 まぁ、確かに別人疑惑も出るわなぁ。

 初めて会った時には、こんなに甘える人だなんて夢にも思わなかった。

 むしろ大型肉食モンスター、しかもG級古龍クラスに睨まれているような気分になったもんだ。

 今現在も、その実力差は全く埋まっていない筈なんだが。

 

 

 …まぁ、何だなぁ…本当に人が変わったように思えるよ。

 今も俺の膝枕でスピヨスピヨと無防備に寝息を立てているこの人が、俺よりずっと強いとはもう思えない。

 思えないだけで、やっぱり強いんだけど。

 獰猛化したモンスターの調査に行った時だって、あちこち獣道を動き回っているのに、服に汚れも全くついてなかったくらいだ。

 

 それも、自分が抱え続けていた不安を、一時とは言え解消する為の方法を理解したからだろうか?

 つまりは、それが他人に甘える事。

 誰でもいいって事は無いと思うが、とにかく自分を信頼している誰かに委ねたり、「誰かに護られている」と思う事で心の平穏を得ているんだろう。

 今までは逆に、不安に負けまいと突っ張ってきていた訳で…そりゃ人が変わったようにも見えるわなぁ。

 

 これ、俺がここから離れて大丈夫なんだろうか?

 永別ならともかく、元々踏ん張り続けられるくらいの根性を持ってるんだから大丈夫だとは思うんだが……人間、一度緊張の糸が途切れると、立ち上がれなくなる場合だってあるからな。

 ちゅーか、俺は…というよりハンターは永別の可能性を常に考え続けなければならない仕事だし。

 

 

 

 眠っているベッキーのアゴを擽って、ネコのようにうにゅうにゅ言わせていたところ、ドリスさんはどーも甘さに耐えかねたらしい。

 気分悪そうにして、家から出て行った。

 

 そして邪魔者が居なくなったので、寝たフリをしていたベッキーとこの後無茶苦茶(PI--)した。

 

 

 

 

 窓からコッソリ除き見ているドリスさんに気付いてたけどな、俺もベッキーも!

 単なる一般人がギルドナイトと、色事慣れしたハンターの俺を相手に隠れきれる筈ないだろ。

 

 

 

 ちなみに、見られながらのプレイをベッキーがOKしたのは、俺が色々と誘導したからだ。

 複数プレイしまくってたからなぁ…その経験をちょっと語ってやれば、興味が少し沸いて、思いっきりヤキモチ妬くのも目に見えていた。

 …旦那としては失格って言われたけど、割と真面目に突き合われている気がするね。

 単なる甘え対象を通り越してきてるよ。

 

 

 

 そしてベッキーは新しい扉を開いたようです。

 今まで色んな人に、その扉を強制的に開かせてきましたが。

 恥ずかしい姿と、甘える姿を見られる……いや、人前で甘える事に快感を得てきたようだ。

 うむ、いい傾向ですな。

 

 つまるところ、日常生活で俺にひっついて来たり、ちょっかいを出しているだけでも、ベッキーさんの三角地帯が湿り気を帯び始めている訳である。

 どこでも突っ込めるね!

 木陰に入るなり、愛撫も準備もなしにそのままインサートしただけでビクンビクンだよ!

 

 

 

 

 さて、恒例のシモの話は置いといて、「禁足地」という場所をご存知だろうか。

 読んで字の如く、足を踏み入れる事を禁じられた場所。

 こういった場所は、元居た世界にも幾つかある。

 非常に狭いというのに一度入ったら出られなくなると言われる藪、訪れただけで高熱に魘され正気を失う島、単純に物理的な危険がある為に立ち入り禁止をされている洞窟。

 

 ウソか真かはともかくとして、そう言った入ってはいけない場所というのは、この世界にも多く存在する。

 と言うか、MH世界じゃ入ったらいけない場所なんて珍しくも無い。

 理由なんぞ述べるまでもないだろう。

 凶暴なモンスターが多数居るから、正体不明の『何か』の縄張りだから、或いは危険らしい危険も無いのに理由も分からず人が消えるから。

 

 オカルト染みた最後の理由を除いても、とにかくこの世界は危険な場所が多すぎる。

 その禁足地の一つが、ココット村の近くにあった。

 非常に高い山の上、何らかの遺跡がある。

 既に辛うじて幾つかの柱が残るだけであり、踏み入る理由も普通なら無いような場所だ。

 

 また、かつてはこの禁足地に入って、無事に帰ってきた者の記録も幾つかある。

 その者達の証言によると、「何もなかった」「何も居なかった」「特に面白いものも奇妙なものも無かった」らしいのだが…いつの頃からか、その場所は禁足地扱いされ始めた。

 この場所へ向かったハンターが…ハンターに限らず…突然消息を断ち始めたからだ。

 理由は様々だ。

 

 単純に、その場所へ向かう途中でモンスターに襲われ、消息不明になった者。

 帰ってきたはいいが、間もなく酷く体調を崩し、衰弱死してしまった者。

 外傷らしい外傷も無く、死因不明で死体となって見つかった者。

 

 一時期を境に、そういった現象が頻発し、そして消え去った。

 理由は今以て不明のままだ。

 偶然かもしれないし、必然だったのかすら分からない。

 

 だが、一度そういう噂が立ってしまった場所に…しかも珍しい素材の類も無い場所に、好き好んで近付く者は居らず。

 いつしかその場所は禁足地として扱われるようになった。

 

 

 

 

 

 なんか、そこが狂竜ウィルスの出所っぽいんですけどね。

 

 

 今まで遭遇した感染個体の分布や、何処から来たのかの痕跡を追って地図にしてみたんだが…とある山を中心とし、季節風の流れと、川の流れに沿って感染が頻発している事が分かった。

 そしてその二つのルートが交わる場所が、件の禁足地という訳だ。

 そこにゴアだかシャガルだか知らないが、マガラが居ると。

 

 考えるまでもなく、禁足地として扱われるに至った数々の現象は、狂竜ウィルスによる仕業だったんだろう。

 感染して凶暴になったモンスターに襲われたり、ハンターの感覚が狂ってどっかの崖から踏み外したとか、或いはモンスターに襲われて判断を誤って食い殺されたか。

 

 一時期しかその現象が起きなかったのは、マガラがあちこち飛び回っているからだろう。

 そして、今正にココット村付近の禁足地に戻ってきている訳だ。

 

 

 

 

 

 それはいいんだが、真面目にどうしよう。

 アマツの時は唐突に襲ってきたのを返り討ちにして事なきを得たが、マガラはなぁ…。

 強い弱いで言えばアマツの方が強そうだ、とは思うんだ。

 あくまで印象だけどね。

 

 だけど、アマツを撃退して大ダメージを与えられたのは、半分以上が単なる幸運。

 トドメを刺せたのだって、怒りに我を忘れて自分の得意なステージから降りてきた為だった。

 

 

 

 そしてそれ以前に、俺って狂竜ウィルスを取り込んだら、微量でも激しく体調崩すんだよね。

 正直、遭遇したら逃げるどころか真っ直ぐ立ってられるかも怪しいッス。

 感染しただけのモンスターの攻撃をちょっと受けただけで、寝込むくらいに具合が悪くなったもんなぁ…。

 

 今では狂竜症のモンスターは何となく分かるから、そういう相手を狩る時には普段以上に注意を払い、奇襲・トラップ・爆破その他諸々で一気にノーダメージ撃破するようにしている。

 GE世界の常套手段だったが、MH世界のモンスターはタフだからなぁ…。

 色々とパワーアップしている今でも、相手によっては倒しきれない事だってある。

 実際昨日は、仕留めきれずに反撃を喰らい、ベースキャンプで休んでようやく何とかなった。

 ハンター式睡眠法で眠れば直るとは言え、狩りの最中に相手の目の前でグースカ寝られない。

 

 

 以前減るブラザーズに教えてもらった狂竜ウィルス克服方法も、そんな状況だから試す事も出来てない。

 土壇場で克服なんて展開は期待しない方がいいなぁ…。

 

 

 

 ベッキーに少し相談に乗ってもらった。

 甘えている時に話を切り出したので少々不機嫌になったが、そこは甘えん坊でもギルドナイト。

 お仕事モードになって対応してくれた。

 

 と言うか、お仕事モードになった時の雰囲気で分かった。

 この人、超がつく程甘えん坊になってるけど、明確な違反を犯したら、相手が俺でも躊躇い無くヤッちゃうタイプだ。

 公私を徹底的に分けるタイプと言うか…その割りには職権乱用染みた事もやるけど。

 

 

 それはともかく、本当にシャガルマガラが相手となると、ほぼ確実にギルドナイト、或いはG級ハンター案件なんだそうだ。

 まぁそれも分かるっちゃ分かるがな。

 ただでさえ古龍相手の上、相手は狂竜ウィルスを使って広範囲に多大な影響を及ぼすモンスターだ。

 危険度で言えばイビルジョーやラージャンなんかもこれに近いんだが、影響を及ぼす範囲という点でシャガルマガラを超えるモンスターはそうそう居ない。

 しかも、今回の一件は、どうにも同じ場所に長期間居座り続けているように思える。

 

 理由は分からない。

 何か気になる事でもあるのか、そこを寝床と定めたのか、まさかとは思うが大きな傷を負って休んでいるのか。

 何れにせよ、壊滅的な被害が出る前に、シャガルマガラ(或いはゴアマガラ)を追い払わなくてはならない。

 

 

 だが、それを独断で行えないのがギルドナイトである。

 何を悠長な事を、と言いたくなるが、ギルドナイトが仕事の為に動くというのは、それだけ重要な事なのだ。

 俺が思っている以上に、その意味は大きいらしい。

 独断で動いたという前例を作るだけで、後のハンター達のあり方に、多大な影響を与えかねない程に。

 

 割とお気楽にホイホイ動いているように見えるベッキーも、その辺りの判断は徹底している。

 何でもギルドナイトとして認められる時に、それこそ洗脳紛い…いや、洗脳以上に徹底して『躾けられる』のだそうだ。

 あまり詳しい話は聞きたくないし、ベッキーもしたくなさそうだった。

 ギルドナイトがそこまで嫌な顔をするくらいなんだから、下手に首突っ込まない方がよさそうだなぁ…。

 

 

 それはともかく、シャガルマガラ討伐だが、ベッキーもギルドに話はしたが、認められなかったらしい。

 まだ確定情報ではないから、と。

 それこそ何を悠長な話をしている、と思ったが、ギルドの方も何やら色々と騒がしくなっているそうな。

 シャガルマガラの脅威も分かるが、今ベッキーを…ベッキーに限らずギルドナイトを動かす事はできない。

 いつでも『仕事』に出られるよう、常に準備を整えておけ…だそうだ。

 

 

 

 なにそれ怖い。

 

 

 ギルドの証言が全て事実であるなら、という但し書きは入るが…つまり、シャガルマガラの脅威を知りながらギルドナイトを全て温存し、しかも決戦に備えなければならないようなモンスターが出現している、或いはその兆候があると?

 あまつさえ、G級ハンター以上と謡われるギルドナイトを、一人ではなく複数人用意する必要があると?

 

 

 なにそれ怖い。

 ホント怖い。

 

 

 

 …そっちの考えるだけでSAN値を削りそうな仮想敵はともかくとして、シャガルマガラはG級ハンターを派遣しようとしているらしい。

 こちらとしては、しっかり対処しようとしているのなら、文句をつける気は無い。

 

 しかしG級ハンターねぇ…。

 実際、どんな人だろうな。

 レジェンドラスタより上なんだろうか。

 そりゃ一人一人個体差があるのは確かだろうが、ゲーム的に言えばG級ハンター=プレイヤーだと考えれば、質はピンキリだろう。

 それこそ、上位はレジェンドラスタの遥かに上回る可能性だってある。

 

 ギルドナイト?

 

 …ギルドナイト案件=垢BANだと考えれば、G級がいくら人外でも勝てる道理は無くなるな。

 この世界ではどうだか知らんけど。

 

 

 そして、開拓地には下手をするとそのG級レベルの連中がウロウロしている訳か。

 

 

 

 

 

 どうしよう、次回ループで行くの、やっぱ止めようかな。

 

 

 

 

 …話が逸れた。

 とにかく、シャガルマガラはG級ハンターが派遣されるらしい。

 それまで手が出せそうにない。

 俺も、昔だったら(体感時間にして3年も経ってないが)「体調不良? 狩りしてりゃ直る!」と言わんばかりに突撃しただろうが、今の俺は幸か不幸か、落ち着いてしまっている。

 

 

 

 ていうか狩りへの情熱が女体に向けられている。

 流石に死んでも死なないからとカチコミはできなかった。 

 

 

 

 

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