※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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ふぅ、隔日投稿これでラスト…かと思ったか!?


第153話

神無月頑張れ接客業…日

 

 

 昨晩の来客はレア博士だった。しかも以前のようなぎこちない距離感に戻っていた。最近は、研究やら訓練やら何やらに集中していた為に忘れていたが、多分再びラケル博士から色仕掛けを命じられたんだろう。

 それでも、話があると言うから部屋には入れたんだが……この人、色仕掛けの事で頭が一杯になって、そこにどうやって持って行くか、どういう話をするのか頭からスッポ抜けてたっぽい。

 ホントにポンコツだな…見た目は最上だし、単純なスペックも高い人なんだけど。

 

 部屋に入れると、ベッドに腰掛けている俺の対面に椅子を持って来て腰掛け、暫し無言。…時折足を組み替えていたのは、アレも誘惑のつもりだったんだろうか? そーいうのは普通の会話して、余裕の表情を見せながらやりなさい。無言かつ強張った顔でやられても、なんだその、萎える…。

 ラチが開かなかったんで、こっちから話題を振った。血の力の事、ロミオの事、ジュリウスの事……この辺までは無難な話だったと思う。

 ラケル博士の事について話す時に…ちょっと博打になるが、踏み込んだ。

 

 大体、こんな話だったかな。

 

 

 ああそうそう、ラケル博士の事なんですけど…どんな人なんです?

 

「…どんな、と言われてもね。自慢の妹よ。…頭が良くて、物静かで、美しくて…」

 

 まるで他人を評するみたいな口調ですな。…それとも、妹とは思えない?

 

「な、何を言って」

 

 ラケル博士に怯えている事くらい、見る人が見れば分かります。

 

「………」

 

 あの人と話している時のレア博士…この前、通信で話しているのを見かけた時から引っかかってましたが、直接対面して確信しました。一見、妹をサポートしているように見えますが、実際はむしろ、命じられているに等しい。

 

「………」

 

 ああ、盗聴器の類は全部潰してるのでご安心を。

 沈黙は肯定と看做します。…まぁ、そうでなくても、この状況こそが証拠になりますけどね。その気もないのに、俺にハニトラしかけようとしてるくらいなんだから。

 初対面の時から命じられていたと見ましたが? 最近はそれを忘れていられたけど、直接会って改めてプレッシャーをかけられた、って所ですか。

 

 

「……そう、そこまで見抜かれていたの。それも血の力なのかしら?」

 

 

 (最初から知ってただけですな)

 ま、そういう事にしときましょうか。

 何でそんな事になってるか、理由が気になるところですが…それより先にハニトラの方をどうにかしましょ。

 一晩部屋に泊まっていって、上手く行った事にしとけばいいですよ。こっちで上手いこと話を合わせますんで。

 

 

「…ありがとう。本当にごめんなさい…この部屋の盗聴器なんかも、仕掛けたのは私よ。

 ここのところ、正常に動いてないって話は聞いていたけど、アナタの仕業だったのね」

 

 …なんでわざわざレア博士本人に? 盗聴器にせよカメラにせよ、仕込もうと思ったら建設時に業者を買収でもすればいいでしょうに。

 

「あの子はとても慎重で、用心深いわ。秘密が漏れる可能性は少しでも残さない。…だから、私にやらせたのよ」

 

 

 今思いっきり自白してますがね。

 色々話したい事はあるけど、懺悔したい事もあるでしょうが、先に色気の無い話から済ませましょ。

 俺にハニトラしかけた狙いは何だと思います?

 

 

「血の力のサンプルの確保でしょうね。それと、シックザール支部長への貸し…かな。

 色々疑問に思っていたようだけど、ラケルはアナタの力を血の力だと認めたようよ。何故ジュリウスに会わせようとしないのかは、私にも分からないのだけれど」

 

 

 ほほう、とりあえずラケル博士のお墨付きはゲット。本心から認めているかは分からないけども。

 で、俺を確保してどうする気でしょ。

 

 

「研究以上の事は、私には分からないわ。さっきも言ったけど、ラケルもアナタの力が血の力なのか、判断しかねていたもの。

 尤も…あの子の考えている事を理解できた試しなんて、一度だってなかったんだけどね」

 

 

 (はい、懺悔モード入りました)

 …無理に話さなくてもいいんですよ?(というのが鉄板の返しである)

 

 

「いえ…私も吐き出したかったんでしょうね。思えば、あの子がああなってから、私はずっとあの子に支配されてきた。私達の実情に気付いた人なんて居なかったし、吐き出せる相手も場所も居ない。何より、全ての切っ掛けを作った私が、あの子から逃げるなんて考えられもしなかった。でも、今日だけは別。…悪いけど、付き合って頂戴」

 

 

 はいはい、どうせアリバイ作りの為に、今日はここに泊まって、お互い寝不足にならなきゃイカンのですし、付き合いましょ。

 酒…ビールは数が無いな…。秘蔵の(MH世界の)酒を出しますか。(この人なら出所に疑問を持っても誤魔化せそうだし)

 

 

 

 …こんな感じで、レア博士の懺悔は始まった。予想はしてたが、まー辛気臭い話、きな臭い話が盛り沢山だったよ。

 かつて子供だった頃、何を言っても無表情無反応なラケル博士を階段から突き落として昏睡状態にしてしまった事から始まり、目を覚ましたラケルに自分の物なら何でもあげる、何でもすると約束した事。それから暫くは、妹と仲良くできる日が続いた事。…そして、研究者となったラケルに引きずり込まれるように自分も研究者となり、手を貸していた事。…そして、何も変わらないように見えるのに、徐々に常軌を逸した行いをするようになっていく妹の姿。

 

 流石に、自分達がやってきた事全てを吐き出していた訳じゃない。多分、その中でも割とソフトな事だけ懺悔したんだろう。少なくとも、孤児院の子供達の人体実験とか、父親の暗殺とか、その手の話は出なかった。……ひょっとしたら、まだやってないだけかもしれないが。

 

 

 レア博士は泣きながら言う。

 お姉ちゃんなのに、あの子が今も昔も分からない、と。だけど離れられない。お姉ちゃんだから。自分まで離れたら、あの子は一人ぼっちになってしまう。例え自分で気づいてなくても、一人だけになる事を全く辛く思わなくても、せめて自分がついてあげないといけない。

 そうでなければ、自分は。自分が今までやってきた事は? そんな事を考えてしまったら、本当に離れたりしたら…耐えられない。 

  

 

 …自覚はあるっぽいなぁ、自分がラケル博士に支配されながらも、依存している事。アルコールが入って、鬱屈した感情を吐き出して、それと一緒に思わず…って感じだったから、普段は目を逸らしているのかもしれんけども。

 しかし、随分とストレスが溜まっていたもんだ。ずーっと妹(実態はアラガミ)に支配され続けて、この程度で済んでる方がスゴイっちゃスゴイんだけど。人体実験の一例にしたって、罪悪感から狂ってマッドな方向に走らなかっただけマシだろう。

 賢い、意志が強いとは言えないかもしれないが、その分しなやか…なのかね? 或いは適応力が高いのか。

 

 

 良い言い方をすれば、妹を見捨てられない家族思いの姉。悪い言い方をすれば自分の境遇に酔っている悲劇のヒロイン気取り。

 どっちに見えるかと言われれば…悪いが後者か…。そうでもしなけりゃ、耐えられなかったんだろうけども。

 

 

 

 

 結局、延々と吐き出される鬱屈に、アルコールだけでは対抗しきれず。

 

 

 まぁなんだ、予想はついているだろうが「アリバイ作り」は「意味深カッコガチ」となってしまいました。…うん、レア博士ちょっと歩きづらそうだし、実際にイタしちゃったから、ハニトラ失敗とは看做されないよ!

 

 

 …で、多少計画とは違うタイミングだったけどやる事ヤッて、色々納得しました。レア博士について、なんかダメな人っぽい書き方で色々と書いたけども…彼女の弱点というか欠点は、一つに集約されるようだった。ぶっちゃけて言おう。

 

 

 

 

 あの人、悪い男に引っかかって離れられなくなるタイプの人だ。賭博三昧、DV、働く気ナシの役満な男相手に、「この人は私が居ないと」と思い込んで、延々と貢いで離れないタイプだ。

 ラケル博士は女? いやそりゃそうなんだが、そこは相手が悪かったと言うか。ラケル博士がそれだけタチの悪い、人間の感情を利用するのに長けた相手だって事だろうさ。それでレア博士を手駒として、ズルズルと引き込んでいったんだろう。

 

 

 …どうすっかな。肉体関係は持ったし、愚痴を吐き出せる相手というポジションも確保した。イタしている時、「初めてがアナタでよかった」と、潤んだ目で心臓を打ち抜くよーなセリフも貰った。

 でも恋人じゃない。今、ラケル博士と俺を天秤にかければ、確実に前者に傾くだろう。ゲームであったように、ラケル博士から切り捨ててくれば、遠慮なくこっちに来れるだろうが…ん、耐え切れなくなって逃げ出したんだっけ? ちょっと覚えてない。

 まぁ何にせよ、俺はレア博士のハニトラに引っかかったフリをしつつ、逆にハニトラかけねばならん訳だ。

 

 

 

 

 

 つまりは妹から姉を寝取るのか。

 

 

 

 

 これで妹が姉を陵辱でもしてりゃ、完璧だろう。でも無いな、処女だったし。反応からして、人に触られたのも初めてだろう。

 これは罪悪感が全く無い寝取り。胸が熱くなるな…だがNTRシチュとしては邪道だろう。俺は邪道の方がいいけど。と言うか、多分やったら爽快感しか感じないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

神無月頑張れ、帰省ラッシュに巻き込まれる人達日

 

 

 レア博士、ちょっと露骨に態度変わりすぎじゃね? いやいいんだけどさ。ラケル博士に対しても、ハニトラの一環だって言っておけばいいけどさ。童貞のロミオでさえも一発で気付いたぞ。

 甲斐甲斐しく世話する新妻みたいな態度になってた。いや、ちゃんと研究とかの仕事はしてんだけどね? ラケル博士も若干呆れていたような………いや、相変わらずの無表情無関心マネキン顔だったわ。内面も全く読み取れない。

 

 

 はー、それにしても昨日は凄かったなー。人格と能力は比例しないと言うが、体付きには反映されるんだろうか?

 なんつーか、とにかく男好きのする体ってカンジだった。スタイルいいのは見りゃ分かるが何せGEで一番の爆乳(バクニュウではなくバクチチと揉もう)、更には肌もくびれも腰も尻も足も脇も、これでもかという程セックスアピールの塊みたいな人だった。エグいくらいにスタイルがいい。…なお先ほどの『揉』は誤字ではないぞ、言うまでもないが。

 感度と締まりなんぞ言うまでも無いレベル。オカルト版真言立川流も使ってないのに、初めてであれだけ乱れるとは…。…これだけスゴイ体してるから、ラケル博士に徹底的に手駒扱いされてるのかねぇ。金とコネ作るのに、異性の体は一番効果的な道具だ。俺だって似たようなことやってる…結果的にはね。実際、GE2では陵辱用の汚ッサン2号を相手にしてたような節があったし。

 

 ……そう考えると気に入らないな。自分と肉体関係を持ったからって、所有物扱いしていい理由には到底ならないが、単純に他の男に触れられるのは気に入らない。

 …気合入れて寝取るとしますか。ラケル博士から解放されりゃ、レア博士だってそんな真似をしなくてよくなる。

 あ、でも俺って今回ループの最期には………。

 

 …厄介な問題作っちまった。

 

 

 ま、レア博士はあれくらいでいいんだろうな。本人にしてみりゃ侮辱していると取られそうなので言わないが、これで隙の無い人間だったら手の付けようが無い。あれくらいポンコツで居てくれた方が、余程好感が持てる。……バカな女、って言ってる訳じゃないからね?

 うん、そーいう事にしておこう。だからレア博士、ご飯のお代わりお願いします。

 …新妻のような勢いで世話焼いてくれるんですけど。良くも悪くも単純な人だ…。なんだかなー、ここまで来ると作為的なモノすら感じるな。カラダ、顔、性格、オツム、チョロさ…なんつーかこの、男に媚びる為の要素が集結しているような、「都合のいいオンナ」のイメージを具現化したような…。流石のラケル博士でも、直接触れずに肉体改造するのは無理だと思うが。性格だって、人間の感性とは全く違うラケル博士じゃ、人格的に支配はできても誘導はできんと思う。

 

 ラケル博士も止めようとしてないんで、コレ幸いとスキンシップを取ろうとしてくる。いや、流石に公私の区別はつけてるよ? 公私混同しやすい人、って評したけど、それは男(今まではラケル博士)が何かしらの要求をした場合であって、そうでないならキッチリとキャリアウーマンやれるっぽい。

 …つまり、迫ればあちこちにあるフライアの暗がりで、白衣姿のレア博士を、博士の顔から女の顔に変えてしまえる訳だが。

 

 …あんまりそーゆー事ばっかりするのもな。自分がダメンズになったような気になってくる。別の意味でダメダメなのは自覚しているが。こっちも今後の為に色々と研究しなきゃいかんのだ。享楽のみに流されてはいられない。…メリハリは大事だ。

 

 

 

 

神無月頑張れ、休み明けで憂鬱な学生達日

 

 

 得体の知れないラケル博士…というのは正体を知っているからそう見えるんだろうか。他人から見ると、ラケル博士は静かで優しげな、聖母のような人に見えるらしい。

 ……でもあの喪服はどうかと思うぞ。支部長以上に怪しさ満点だ。…榊博士? 同じくらいかな。と言うか、葬式があった訳でもないのに喪服着てる事に誰か突っ込め。別に黒い服=喪服って訳でもないから、ファッションと言われればそれまでだが。

 ロミオは相変わらず張り切っているし、先日顔を合わせた辛気臭い博士も妙に舞い上がっている…無人神機兵の研究者だとか言ってたから、多分この人が利用される人なんだな。名前は忘れた。特徴に乏しいし…。

 

 俺としては、色々な意味であまり仲良くしたくない相手だが、仮にも協力を仰いでいるんだからそうも言っていられない。レア博士が色々バラしたってバレたら、厄介な事になりそうだしな。レア博士のハニトラに引っかかって、協力的になっているように見せなければ。

 ……レア博士の方がハニトラ状態って、察している人は結構居るけど。3~4日に1度のペースで、部屋まで遊びに来るし。遊びの内容? …アレ一辺倒って訳じゃないよ。愚痴にも付き合うし、何かについて議論もするし、雑誌を見てあれやこれやとバカみたいな話もする。

 意外と思うか? だがこれは必要な事だ。別にイヤイヤ付き合ってる訳じゃないが、レア博士をラケル博士から寝取るのに必要なのは、肉体的な関係よりも心の拠り所になる事だ。「頼りにされている」と言う形でも、「この人なら受け止めてくれる」という形でもいい。本心から、ラケル博士の罪悪感よりも俺を選ぶように仕向けないと。……違った、絆を深めないと。

 

 …まぁ、勿論ヤる事はヤってるんですけどね? それも重要かつ有効な手段である事は間違いないし、こんな美味しそうなの前にして俺が我慢できる訳ないじゃん。

 甘々に甘やかすようにイヂメてやると、まー染まる染まる。アリサも染まりやすかったが、アレは長年の洗脳の結果だろう。それに対してレア博士は天然モノだ。…いや、支配されつづけた結果が精神とカラダを変質させたのかな?

 あっと言う間に「もうアナタが居ないと生きていけない」レベルまでドップリ浸かってしまった。…沈めたのは俺だけど。

 

 それでも、まだラケル博士から奪…もとい解放されたとは言えないだろう。むしろここからが山場だ。今までは鬱屈を吐き出し、甘い夢を見せて信頼関係を作り上げた。しかしここからは、ラケル博士と俺の間で板挟み状態になっていくだろう。

 …対立が明確になった時、レア博士はどちらにつくのか、決断を迫られる。罪悪感か、色恋か。

 それがいつ頃になるかは分からないが、それまで精々こっち側に引きずり込むとしよう。

 

 

 

 

 

 …いや、別に引きずり込んで利用するだけしてポイとか考えてないよ? ……でもそうなっちまうのかなぁ…ループの事もあるし…。

 

 

 

 

 

 あー、ところでだな、何だかんだで研究に協力してロミオを扱きつつラケル博士と水面下で探りあいしてレア博士でゲフンゲフンしてた訳だが、ふと気付けば結構日が経過してしまっていた。そして我に返る。

 

 

 

 リンドウさんどうなった!? 大慌てで極東支部に連絡したが、特に騒ぎになった様子は無し。アリサが相変わらず周囲と仲が悪い、なんて話もあったから、何とかセーフだったか。

 我ながら迂闊だ事…。しかし、真面目な話、いつ暗殺計画が動くのかが分からないのは痛い。それらしい任務があったら、こっちに分かるようにできないものか。

 しかし、暗殺計画の状況としては、1つの区画に複数のチームが居るという、本来なら有り得ないイレギュラーな状況。そんなのが発覚したら、すぐに任務にもストップがかかって暗殺計画もそもそも動かない筈。

 異常が起こったらすぐ分かるようにする方法…何かあるかな…それがあったとして、すぐに駆けつけられるか? 多分ミッション地点のド真ん中だぞ。オペレートの為の中継車までなら、電脳空間を通じて行けるかな?

 

 …ちょっと試してみるか。

 

 

 

 

 

 ヲイ、何で今正に暗殺計画真っ最中なんですかねぇ。今回、何かとタイミング良過ぎね?

 

 




なんか思ったより書き溜めがあったんで、17時にあと1話分追加だぜ! ちょっと短いけどな!
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