※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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時間と金を盛大に無駄にした気がするので、マジでヘルプ。
技術的な問題になるので、「やった事あるよ」って方が居たら教えてください。
あとがきで。
…普通に考えれば無理なんだよなぁ…いくら同タイトルとは言え、ハードが違うし。
ファミコン版DQ4のデータを、リメイク版に使えないかって言ってるようなものだし。

→アンケートに抵触するかも、という意見をいただいたので、活動報告に移します。
ご迷惑をおかけいたしました。

うーん、それにしても討鬼伝世界の話は反応がちょっと鈍いかな…?
一時期はモンハンを置き去りにした、なんていわれてたけど、これが知名度の差か…。


討鬼伝世界3~試行錯誤~
第16話


凶星月巳日

 

 一晩経って落ち着いた(意味深は無い!)相馬さんが謝罪に来た。

 微妙に警戒しつつも話を聞いてみたところ、相馬さんはオオマガドキで異界に沈んだ人を助けようと、何年も奔走していたらしい。

 オオマガドキどころか、鬼に関する知識が殆ど無い一般人のフリをして話を聞いていたんだが……成程、随分と苦労した人らしい。

 やはり生き残りは居ないのかと心が折れかけていた正にその時、俺が里に辿りついて(俺が追ってきた馬の足跡は、やはり彼らの隊の足跡だったようだ)居ても立っても居られず訪ねてきて……そして実物を見て抱擁&号泣に至る、と。

 

 成程、衆道でないのは納得した。

 だが殴り飛ばしたのは後悔してない。

 「それは忘れてくれ」と冗談交じりに言われたが、男に抱きつかれた記憶なんぞ言われんでも忘れるとも。

 ただし相馬さんをからかうネタになりそうな時には思い出すが。

 

 

 その後、どうやって生き延びたのか聞かれて、考えておいたバックストーリー通りに、実家に伝わっていた妙な技術でどうにかした、と答えた。

 そしてその技…つまりモノノフの技を披露。

 更に「腹の中に変な人が居るみたいな感じがするんだけど、これって何だろう」と続けてみた。

 

 「モノノフの血筋が、外にも続いていた…しかもミタマまで宿しているだと!?」と説明口調で驚かれた。

 オーバーアクションな人だな。

 自分を英雄と言っていたりするし……中二病か?

 でも雰囲気は歴戦だし、金砕棒を持っていたからちょっと動きを見せてもらったが、小細工無しの実力なら俺より数段上に居るのが分かる。

 もし戦う事になったら、正面からだと勝ち目が無い。

 無論、神機やモンハン世界の道具を考慮に入れて、だ。

 あの独特の強者の雰囲気は、リンドウさんに通じるものがあるな。

 

 ちなみにツバキさんみたいなタイプは、強者の雰囲気よりも厳しい女教師的雰囲気だ。

 外側だと厳しいだけだが、懐に潜り込めばエロスが見えてくる。

 

 

 それは兎も角として。

 相馬さんに、色々とモノノフとしての知識を教わっている。

 と言っても、まだモノノフとしての…と言うより、この世界の一般常識だ。

 オオマガドキにより突然異界に引きずり込まれて生き延びた(という設定になっている)俺は、何故世界がこんな事になってしまっているのか、サッパリ知らないのだ。

 ……うん、まぁ色々と知ってはいる訳だが、それもゲーム内の話。

 ゲームにも描写が無く、記憶にも無い事は知識に無い。

 

 

 金砕棒の扱いについても聞いてみた。

 モノノフになるつもりなのか?と言われたが、まだ特に考えてない…と返しておいた。

 ストーリークリアを考えるならモノノフにならざるを得ないのだが、異界から逃げ延びた昨日の今日でいきなりモノノフになる、は無いだろう。

 

 

 

凶星月味日

 

 モノノフになるにせよならないにせよ、暫く安静にしておくよう言われた。

 俺としてもグータラできるなら異存はない。

 GE世界の俺だと異存はありそうだが……アレは神機の食欲に引きずられているっぽいからなぁ。

 

 相馬さん率いる百鬼隊は、暫くロウマンの里に留まるそうだ。

 俺という生存者が見つかったのだし、この近辺の異界に同じように生き延びている人が居るのではないか?と考えているようだ。

 

 さて、俺としてはどうするべきか。

 正直な話、討鬼伝世界ではストーリーに全くと言っていい程関われていない。

 主人公がウタカタの里に到着するところから話が始まっているのに、そのウタカタの里に辿りつく事さえ出来ていない。

 どうしてもウタカタの里でなければならないのか?という疑問はあるが、二度目のオオマガドキに最も深く関われる可能性が高いのは、やはりウタカタ。

 となると、まずはウタカタの里へ行くルートを確保せねばなるまい。

 

 毎回毎回、異界から出たら違う場所に居るため、何処に行っても通じる『何か』が必要だ。

 俺がモノノフとしてウタカタに辿りつくには?

 

 

 ゲームでは確か、ストーリーが始まった直後、霊山からの書状が届いた筈だ。

 主人公をウタカタの里のモノノフに任命する、みたいない書状が。

 

 書状…か。

 その線で考えてみるかな。

 

 例えば俺が、今回の討鬼伝世界で発行された任命書を持っていたとする。

 それは次の世界でも有効か?

 正直、微妙な所だ。

 任命書が本物だったとしても、人事異動と言うのは書類一枚で出来る物ではないだろう。

 霊山でしかるべき処置を取っていて、更に新人が行くという連絡もウタカタの里に届けておく必要がある。

 

 それが無かった場合、どうなるか?

 霊山の手配ミスだと思われるか。

 それとも、書状が偽者だと考えられるか。

 どっちになるかは微妙な所だが、どっちになるにせよ、俺という存在は霊山には登録されていない。

 一度疑われ、所在を調べられれば怪しまれるのは間違いない。

 

 例えば結構エライ人らしい相馬さんに書状を作ってもらって、次のループで使ったとしても…問い合わせられれば、「いや、知らんぞそんな奴」の一言で終わってしまうだろう。

 

 

 これをどうにかしようと思ったら……霊山にツテを作る?

 いやいや、作ってもデスワープすれば元の木阿弥。

 となると………霊山の誰かの弱みを握って、秘密裏にモノノフとして登録させる!

 いや、秘密裏にする必要は無いな。

 外の世界…異界に沈んだあずまの国から脱出してきた、モノノフの血を引く生き残り。

 多少強引でも、事実として認知させてしまえば後はどうとでもなる。

 

 

 

 これが良さそうだが…どうやってその弱みを握るかが問題だな。

 霊山に行くなら、相馬さんに頼んで連れていってもらえばいい。

 そーだな、実家にあった資料の中に、「レイザン近辺に住んでいたモノノフの血筋」を引いているって記述があった事にすればいいだろう。

 親類縁者が全て異界に沈んだ今、遠い親戚になるかもしれないが係累が要るなら会ってみたい、と言えばいい。

 相馬さんは結構な人情派のようだから、多分連れて行ってくれるだろう。

 

 ゲームには登場しなかった霊山も見てみたいし、意外といい考えかもしれない。

 よし、他の代案も思いつかないし、今回はこれで行こう。

 

 

 

 

 

凶星月Me日

 

 

 相馬さんに話したら、あっさりとOKを貰った。

 いや横文字は使ってないが。

 

 実際のところ、相馬さんにとっても渡りに船だったらしい。

 と言うのも、百鬼隊の本来の仕事は、オオマガドキの生き残りの捜索ではなく、あくまで鬼の討伐。

 鬼を討ったら、本来ならすぐに次の任地へ向かうのだが、相馬さんが生き残り捜索を主張して、暫く同じ場所に留まるようにしていたらしい。

 

 が、もう数年間も探し続けていると言うのに、生き残りは誰一人見つからない。

 最近では、捜索を打ち切れという命もチラホラと降りそうになっていたそうだ。

 生き残りは絶対に居る、と信じていたし、相馬さん個人としても、異界で何やら探し物をしているらしい。

 色々な意味で、捜索を打ち切られるのは困る。

 

 そこへ来て俺の登場。

 俺を霊山に連れて行き、生き残りという証拠を見せて捜索続行の圧力をかけるつもりらしい。

 …いや、別に俺を取引材料にするとか、そーいう事気にしなくてもいいですよ?

 俺だって色々黙って利用するつもり満々なんだから。

 むしろ、俺一人連れ帰ったところで、どれだけ圧力を掛けられるかの方が心配です。

 

 

 

 と言うか、場合によってはデスワープの事も話して協力を仰ぐつもりだったのだが、流石にこれは言えない。

 よく生きていてくれた、心が折れそうだった…と神妙な顔で語る相馬さんに、実は話した身上は全部でまかせで、異界から脱出したのは事実だけど何度も死んでやり直しているんです…とは流石に言えない。

 それでも生き残りには違いない、と言ってくれそうではあるんだが、俺の場合は死ぬに死ねなかっただけだし、そもそもこの世界にデスワープしてくる前はどうなっていたのかも分からない。

 極端な話、オオマガドキで死んだ、この世界の『俺』に憑依したのか、それとも生きている最中に意識を則っているのか、或いは何も無い所に問答無用でワープしてきたのか。

 

 モンハン世界を基準に考えるなら、俺が憑依する前にも『俺』が居るようなのだが、逆にGE世界はあれだけのアラガミの群れの中で何やっとんじゃいという話になる。

 しかも、デスワープ直後のアラガミの群れは俺に気付いていないし。

 

 とにかく、今回もデスワープの事は黙っておこう。

 最低でも、ウタカタの里へのルートを確定できるまでは。

 

 

 

 

凶星月壬日

 

 出発の日し、霊山へ向かっている途中です。

 ロウマンの方々、お世話になりました。

 一人一人お礼参り(物騒な意味じゃないよ)したら、色々励ましのお言葉をいただいた。

 皆良い人だった…。

 

 さて、百鬼隊の馬に乗って霊山へ向かう訳だが、生憎俺は馬なんぞ使った事は無い。

 モンハン世界での移動は専ら徒歩かネコ車かガーグァ車くらいだった。

 

 そもそも色々重要な立場に居るらしい百鬼隊と言えど、予備の馬なんぞ宛がわれていないらしい。

 となると当然、誰かの後ろに乗せてもらう事になる訳ですが…いやいや相馬さん、「俺の後ろに乗れ」「霊山での家はこっちで手配してやる。暫くは生活費も出せるだろう」ってどんだけ気を使ってくれるんですか。

 最初に抱きつかれたけど、衆道疑惑が微妙に蘇るじゃないですか。

 まぁ、女性隊員の後ろに乗って、ビッグキャノンがオッキしちゃったら色々な意味で気まずいので、素直に乗ったけど。

 

 今は途中にある里に寄って一夜を凌いでいる。

 このままのペースで行けば、明日の夕方頃には到着するそうだ。

 

 と言うか、さっきから気になってたんだが、何処に行くにしても百鬼隊の誰かが近くに居るんだが…。

 気配を消しているようだけど、モンハン世界の獣に比べればまだ甘い。

 これって保護なのか?

 いやでも過保護すぎないか、幾ら唯一の生き残りを見つけたと言っても。

 それとも…監視?

 怪しまれるような人間だという自覚はあるが、怪しい事なんかしたっけか…?

 今回の討鬼伝世界では何もしてないと思うんだが。

 

 まぁいいや。

 とりあえず和食美味しいです。

 サンマの塩焼き最高。

 

 

 

凶星月御日

 

 やって来ました霊山。

 ……本気で山だな、しかもかなり険しい。

 山のそこかしこに寺っぽい建物が立っている。

 上に行けば行くほど豪華と言うか細かい装飾が見られるから、上の建物はお偉いさん用なのだろう。

 そして麓には一般人用らしい家屋が多数、と。

 何処の山だ、これ。

 

 

 元が日本のようだから、地形自体は……異界に飲まれてない所は、変わってないと思うんだが。

 日本の霊山っつーたら、富士山とか比叡山とか……ああ、そう言えば何処だったか忘れたが、そのまんま霊山(りょうぜん)って山もあるんだって聞いた事があるな。

 

 流石に富士山は無いだろう。

 見た目からして形が違う。

 んじゃ何処だ、と聞いてみたが……モノノフが呼んでる名前じゃなくて、世間一般で呼ばれてる名前で答えてくれい。

 ナカツクニとか何処から何処を指してるのさ。

 県名が分からん。

 ちなみにかつての学校での地理も古典も大の苦手科目だった。

 

 

 それはともかくとして、相馬さんに言われた通り、あれよあれよと言う間に住居を宛がわれ、そこで暮らす事になった。

 暫くは生活費も出るので、それが尽きる前に身の振り方を決め、職に手をつけなければならない。

 オオマガドキ前の技術の知識が幾つかあるのだが、それを職に出来ないか?と聞いた所、それを活用・実用可能なら出来るかもしれない、との事。

 確かに、実現可能か分からないアイデアだけを出してれば金を稼げる程、世の中は甘くないわな。

 

 ついでに、相馬さんから隊長格の会議の場で、幾つか発言してほしい、と頼まれた。

 色々世話になってますし、それくらいならお安い御用です。

 精神的なプレッシャーはキツいけど。

 

 

 

 

 さて、霊山にやって来たはいいが、ここからどうやってウタカタの里へ向かうか。

 ロウマンの里に居る間に相馬さんに動きを見てもらい、新人のモノノフとしてはかなり上位の腕前だと太鼓判を貰った。

 つまり下の上。

 そしてウタカタの里は最前線だ。

 …前にも同じ考察をしたが、最前線に下の上を配属させるとは思えんのだがなぁ…。

 何かの梃入れが必要か。

 

 

 

 

凶星月箕日

 

 この世界にも新聞はあるらしい。

 バックナンバーも含めて何冊か買ってみた。

 ……うーむ、モノノフの活躍ばっかり書かれてるな。

 任務に失敗したとか、お偉いさんの不祥事とか、そーいうのは全く見られない。

 信憑性はどれくらいのものか…。

 いい事ばかり書かれている時点でお察しかな?

 

 

 暫く霊山を歩き回ってみたが、流石に豊かと言うか大きいというか何というか。

 マホロバ、キカヌキ、ロウマンの里を全部合わせても霊山の規模には及びそうにない。

 これだけ大きな集落なんだから、所謂『裏』とかトラブルの種も転がってると思うんだが……流石にそんな都合よく遭遇はできない。

 

 結局、有効な策は全く見つけられなかった。

 やはり、モノノフとして登録されて、自分からウタカタへ志願するしかないのだろうか?

 

 そういえば、明日は相馬さんに頼まれた会議の日だ。

 早めに眠って、英気を養うとしよう。

 

 

凶星月看日

 

 会議に出たけど、ナニヲイッタカオボエテナイヨ!

 狩りとは別の精神的プレッシャーだった…。

 あー、疲れた。

 

 終わった後に、相馬さんに何か不味い事を言ってなかったか確認してみたが、「いや、よくやってくれた」と笑っていた。

 よく笑う人だ。

 

 疲れたから今日はもう寝る。

 

 

魔禍月3日

 

 取材が来た。

 霊山新聞?

 え、ナニゴト?

 

 

 

魔禍月未日

 

 取材の翌日には、新聞に俺の事が載っていた。

 流石に何処に住んでいるのかとか、具体的な姿絵とかは無しにしてくれたようだが。

 

 妙な気分になりつつも読んでみると、相馬さん率いる百鬼隊が、異界を彷徨っているオオマガドキ前の生き残りを発見し、そして強力な鬼との死闘の果てに俺を救い出した事になっていた。

 …俺が女だったら、完璧な英雄譚だったろうに。

 

 えらく脚色されているが、ムキになって否定するような物でもない。

 何より無理に否定したら、俺がその助け出された本人だとばれてしまう。

 たった一人の生き残り、なんて面倒なレッテルは御免蒙る。

 ……いや、それで回りに永遠にチヤホヤしてもらえるなら、有りかもしれんが。

 

 

 代わりに、赤青の女の子が二人訪ねてきた。

 青い方が姉、赤い方が妹らしい。

 この二人も霊山新聞の記者だと言っていたが、昨日も別の人が取材に来ましたが?

 いや、取材とは言えカワイイ女の子とお喋りするチャンスなんだから、遠慮なく受けましたが。

 

 聞いてきたのは、既に霊山新聞に載っている事についてばかり。

 ヘタな対応をして波乱を呼んでも不味いかな、と思って、新聞に載っていた通りの事を適当に答えていたのだが。

 二人から真剣な表情で、「本当の事が知りたい」と頼み込まれてしまった。

 

 

 俺って押しに弱いのね。

 前々回のリッカさんの時もそうだったし……出撃してない時の俺は、割と弱い。

 

 

 どっちにしろ、相馬さんに色々と世話になっているのは事実なので、迷惑をかけないように約束した上で本当の事を話した。

 なにやらショックを受けているようなので、逆にこっちから聞いてみる。

 

 何でも、彼女達の父親は霊山新聞社の社長なのだそうだ。

 小さな会社だった頃は色々な事を載せていて、それを見るのが彼女達も大好きだったそうなのだが、最近おかしくなってしまったらしい。

 会社は急激に成長して大きくなり、しかし新聞に載るのはモノノフの活躍ばかり。

 小さな事なら色々と載せもするが、霊山に都合の悪い情報は一切省かれている。

 

 最初はそういう事もあるか、と思っていた。

 モノノフ達が活躍しているのは事実だし、英雄譚は大抵の時代で人々が好むものだ。

 何だかんだいって会社だから、売り上げを気にしなければいけないのも分かる。

 

 だが、それはどんどん顕著になっていって。

 ついに疑念を抑えきれなくなり、新聞に載った俺のところに来た。

 ……まぁ、普通に考えれば、異界に沈んだあずまの国から抜け出してきた生き残りとか、まず疑うよな。

 しかもオオマガドキから既に数年経過しているのだから。

 

 でもそれは(一応)嘘じゃないんだな、これが。

 

 

 それでも二人にはショックだったらしい。

 大好きだった父親の新聞が変わってしまった事に、涙まで流していた。

 …ヘタに騒ぐと面倒な事になりそうだったので、明後日の方向を向いて涙を見ないようにしていました。 

 女をスマートに泣き止ませるような、リア充専用のスキルなんか無いよ。

 

 

 

 

 

魔禍月ミ日

 

 昨日は結局、二人とも泣き疲れて寝てしまったので、布団に放り込んでおいた。

 過ちは無い。

 流石に初対面の女の子二人に妙なマネをする度胸は無い。

 

 朝起きたら、二人とも照れくさそうにしていた。

 まだショックは長引いているっぽいが、多少はスッキリしたらしい。

 妹の方には、妙なマネをしなかったか冗談交じりに警戒されていたが……ま、仕方ないか。

 

 それはそれとして、新聞社の娘なら、ウタカタ行きに使えそうなネタが無いか相談してみた。

 何故ウタカタのような最前線に行きたいのかと首を傾げられる。

 

 血縁者がそこに居るかもしれない…と答えるのは簡単だったが、あれだけ「本当」を知りたいと言っていたこの二人に嘘を吐くのは躊躇われる。

 かなり鋭い子達のようだし、妙な嘘を吐いてバレたら好感度大幅ダウン間違いなし。

 詳しいことは言えないが、と前置きして、近い内にウタカタで大きな騒動がある可能性が高い、と告げた。

 それにモノノフとして参戦したい。

 

 色々とツッコミは入ったが、取材の礼という事で知恵を出してくれた。

 流石に新聞社が持っている情報…特に脅迫のタネになりそうなの…は教えてもらえない。

 当然か。

 守秘義務があるし、そもそも脅迫の材料を人にホイホイ話す子じゃない。

 と言うか話したら人としてどうか、という話になる。

 

 

 それはともかく、流石に霊山の新聞社の娘だけあって、モノノフの制度とかにも結構詳しい。

 …何というか、やっぱり霊山も人間の集まりと言うか、結構いい加減な所もあるらしい。

 とにかく成果第一主義と言うか、もし何かしらの間違いが起こっても、原因追求したり再発防止策を練るより先に、それをどう利用できるかを考える傾向があるようだ。

 勿論、全員が全員そういうタイプではないのだろうが……トップにその傾向が強いらしい。

 

 組織としてどうなのか?とは思うが、この世界は状況が状況だから無理もないのかもしれない。

 起こった問題の根っこを見るより先に、目の前に迫った鬼を斬らないと、改善する前に全滅しかねない。

 それだけ追い詰められているって事だ。

 

 で、そんな状態な訳だから、事後承諾とか、「起こってしまった間違い」が非常に有効らしい。

 …つまり、俺が勝手にモノノフ名乗ってウタカタに行って、それが間違いだったと分かっても「別にいいからそのまま戦わせとけ」って事になると?

 それでいいのか、それだけでいいのか。

 色々考えてた俺は一体なんだったんだ。

 

 

 

 とは言え、そうなるとしてもモノノフとしての身分証明書は最低限必要だろう……ゲーム的言えば、人物札か?

 それと、俺の手元に任命書があると説得力が増す。

 どっちにしろ、認められる必要はある。

 アラガミ化を抑える抑制剤が続いている内に、何とか身分証明書を手に入れなければ。

 次回も霊山までこれるとは限らないし、相馬さんという強力なツテを手に入れられる可能性はもっと低いのだ。

 

 

 

 

 

 

魔禍月深日

 

 忙しいところに申し訳ないが、相馬さんを訪ねた。

 よく来てくれた、と例によってオーバーなくらいに歓迎してくれる。

 …ソッチ系なのか、疑惑が膨らむが……単にこの人、オーバーアクションがクセになっているだけか?

 

 唐突に謝罪された。

 ナニゴトかと思ったら、霊山新聞の記事の事だった。

 「お前が会議で言い出した事とは言え、見世物のように扱ってすまない」だそうだ。

 

 ………え、言い出したの俺なの?

 

 

 記憶に無いんで、適当に誤魔化して流した。

 そしてモノノフになる事も伝える。

 

 

「そうか…やはり決意は固いようだな。

 俺としては、安全な場所で平和に暮らしてほしかったが……無理な願いか」

 

 

 

 

 

 ………なぁ俺、本気で会議で何やったんだよ!?

 この分だと、余計なトラブルのタネを撒いていそうで怖い。

 と言うより確実に撒いている。

 くっ…これ以上のトラブルを避ける為に、デスワープも思慮に入れるべきか。

 いやいや、せめて身分証明書と任命状を手に入れるまでは…。

 




…某むとうけいじ絵の催眠エロゲがエロいな。
こう、ねちっこい感じの事前準備の描写がだな…。



よし、催眠の上書きって事で次ループのアリサに使おう!
…やるならR-18にして別で投稿しないといけませんね。
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