※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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スパロボクリアしました。現在2週目中。
実家に持って帰った甲斐があった…。
討鬼伝2まであと半月、これで暇をつぶせそうです。


それはそれとして、実家に帰って以来、自室の散らかりようが気にきました。
本棚買って、暫く掃除に専念して、押入れの中も整頓して…と考えているのですが、いつまで続くやら。

あと2inPCとかタブレットとか買うか悩んでます。
使う機会はそう多くないと思いますが、ゲームしながら攻略データとか見れるしなぁ。


それより何より、ランサムウェアでデータが幾つも開けなくなったのが痛い。
RSA4096という奴で、色々調べているけど音楽、動画、今まで集めたSSがほぼ壊滅。
これ修復できるのかな…、セキュリティも最新状態だったのに。


第171話

神住月

 

 

 浮気だ不貞だの話は置いといて、やっぱおかしいな。

 今まで地球に分身が現れていたのはランダムな場所だった。しかし、先日の1件に限って狙ったようにリンドウさんの部屋(らしき場所)に出現し、あまつさえサクヤさんが丁度訪れる。

 …サクヤさんに関しては、まだ説明はつく。リンドウさんとサクヤさんの部屋は歩いて1分もかからない距離だし、酩酊状態になって訪れたとしてもおかしくない。室内の気配を感じ取るくらい、極東ゴッドイーターでは珍しくない技量だ。部屋の中に何か居るのを察知して、それで入ってきたのかもしれない。

 

 だが、やはりリンドウさんの部屋にピンポイントでってのが分からんな。

 ノヴァの欠片がリンドウさんの部屋の近くに居る筈も無し。ノヴァとリンドウさん、俺との関わり…。

 

 

 …まぁ、心当たりは無いではないな。かなり強引な辻褄あわせだけど。

 

 

 桃毛蟻の前足についていた、ハンニバルみたいな篭手。アレがリンドウさんか、或いはハンニバルと化したリンドウさんをムシャムシャ……いや丸呑みとかした結果だとすると、多少は説明できる。

 桃毛蟻に取り込まれたリンドウさんの意識とかが座標指定になって、俺の分身がリンドウさんの室内に実体化した、と。

 

 この考え方はあんまり好きじゃないなぁ。だってこれって、リンドウさんが食われてるって認めてるようなもんだし。

 いやでも、咀嚼されたら流石に意識もクソもなく死ぬよな。という事は、丸呑みされたけど消化されてないか、或いはゲームのクライマックスシーンのように体内で一体化しているか。まぁ、あんまり考えたくはない可能性ではあるが、それでも救出の可能性はあると思っておこう。

 もしもサクヤさんがあの状態のままなようなら、桃毛蟻討伐により救出の可能性があるとか吹き込めば…。

 

 うん、次に夢を見てる時とかに、桃毛蟻の内部をちょっと探ってみるか。

 

 

 

 …サクヤさんと浮気チョメチョメしたのはバレてないよな? バレてたとしても不可抗力だって認めてくれるよな?

 

 

 

 

 

 

神住月アリサ視点日

 

 

 どうも、アリサです。最近は色々な意味で事態の急展開が多発しており、目まぐるしい生活を送っています。

 シオを連れてリンドウさんを探し回ったりしていたものの、さしたる成果もなく、過ぎてしまった時間を考えると完全にアラガミ化してしまっている可能性が高いです…考えたくもありませんが、ゴッドイーターとしてはありふれた末路である事も事実…。

 

 シオはシオで最近様子がおかしいと言うか…。なんかこう…モゾモゾしているというか、落ち着きが…元々無いけど、最近はそれに輪をかけて浮かれていると言うか。

 いや浮かれているって言うのも違いますね。どっちかと言うと、リンドウさんが居なくなった事で悲しんだり寂しがったりしている事の方が多いですし。情緒不安定と言うか、躁鬱の気配が見えると言うか。

 

 育児経験がある方に聞いてみようにも、シオの実年齢とか生い立ちを考えるとあまり意味がなさそうです。人間社会に入って、まだ半年も経ってないんですし。

 相談できそうな相手と言えば、元アラガミの研究者でもある支部長、現役の何でも研究者こと極東の影の噂曰く「おぞましきド○エモン」こと榊博士、そして母性溢れるレア博士くらい。言うまでもありませんが、あらゆる意味で不安しか湧かないメンバーです。

 その中でもまだマシというか信用できる(信頼していいとは言ってない)支部長に、廊下でバッタリ会った時に世間話風に言ってみたんですが…曰く、「理性と体…要するに精神と肉体のバランスが取れてないのだろう」との事でした。

 

 どうも、既にソーマに相談を受けていたらしく、「今更父親の真似事が出来るとはな」なんて微妙に嬉しそうな顔をしていました。

 シックザールさん家のフクザツな家庭環境はさておいて…曖昧すぎてアテにできない助言も置いといて。シオの躁鬱に関しては、そう時間が経たずに収まるだろう、と言うのが支部長の見解です。色々難しい事や例を挙げていましたが、とにかく表現が婉曲なんですよね…。

 

 

 あの人からは、シオを連れてリンドウさんを探せ、と言われているものの、居るかもしれないと言われた廃寺付近には全く手掛かりもなく、仮に見つけたとしても今のシオに何が出来るやら。

 極東には「橋が転んだだけでもオカシイ」という表現があるようですが(そして橋が転倒するのは普通におかしいです)、それを体現するかのようにハシャぎ回るは、逆に何も無い暗い所で意味も無く赤い目を光らせつつ更に神機(剣状態)をじっと見つめて突っ立っているは、とにかく言った通りに動いてくれません。反抗期でしょうか。

 

 ま、シオの事はソーマに押し付けましょう。何だかんだで保護者役を誰かに奪われるのはイヤみたいですし、コウタが中心になって噂に聞いたプロジェクト・ヒカルゲンジを進行中ですから。

 …コウタのクセに、妙に手際がいいんですよね、このプロジェクト。なんか「最近ちょっと弛んでたから、色々模索して試してるんだ」みたいな事を言ってましたが…まぁ、確かに入念な準備の仕方やリサーチの手際、それに指揮能力は高くなってますね。あのまま行けば、隊長を任命されるくらいには成長しそうです。

 

 …それに対して、私はどうでしょう? 今はアリウスノーヴァ対策の為、あの人との連絡役を務め(遭遇できるかは運次第ですが)、それが終わったら月からあの人を連れ戻す為に全力を注ぐつもりですが。でも私が出来る事って一ゴッドイーター程度の事だけなんですよね。

 だったら新しい分野に手を出せばいいじゃない、成長しようとすると言うのはそういう事だ…という考えもありますが、そもそも何をすればいいやら。

 ま、これに関しては、後日にでもレア博士に相談してみましょう。何なら、私じゃなくてレア博士…ママの手伝いをするって選択肢もあるんですから。

 

 …やっぱり今の無し。ママがやりたいのって「お嫁さん」でした。幾らママでもあの人は渡しません。私が正妻! ママは愛人役! …いえその、あの人自ら調教するペット役なら、満更でもないんですけど…。

 

 

 

 

 さて、話は変わりますが、先日あの人と再度接触する事が出来ました。出現したのは廃寺付近。今までに比べると、比較的極東支部に近い場所ですね。

 気のせい…ではないと思いますが、以前よりも存在感が増している…というより、生々しくなっているような気が? 今まで現れていたのは、あくまでも幻で…なんと言いますか、「触れたら消えそう」って思うようなモロさを感じていたんですよね。

 事実、触れた時の感触は、以前と違って確かに感じられました。それ以上に、感応現象での遣り取りも以前より濃密になっています。

 

 

 他愛も無い情報を受け渡しし、或いは重要な考察もありました。

 例えばリンドウさん捜索の状態とか、サクヤさんが夜毎に深酒してはリンドウさんの部屋で眠っているとか、アリウスノーヴァについてわかっている事とか。

 あっちからも、アリウスノーヴァ…あの人は桃毛蟻って呼んでましたが、何処が蟻…についての考察や、サクヤさんが大丈夫か等の心配事。

 

 …なんかサクヤさんについて隠し事があったような気がするんですが……気のせいですかね? 幾らなんでも、地球と月の距離を飛び越えて妙な事はできないと思うんですが。いえ、既に幻を実体化させつつあるようですけど。

流石にあの人でも、他人の嫁に手を出しはしないでしょう、多分。不倫は浮気の数十倍面倒くさくて危険ですよ? そもそも、サクヤさんに手を出すより、私とママを纏め食いするでしょうあの人なら。

 

 

 さて、湧いた疑惑は再会した時に追求するとして、アリウスノーヴァについてです。

 あの人から貰った情報でも分かりましたが、アリウスノーヴァの成長速度は私達の予想を遥かに超えているようです。今のアリウスノーヴァが極東以外に出向いた場合、相手がゴッドイーターでもアラガミでも、一方的な蹂躙劇になるのは想像に難くありません。

 外敵の有無を考えれば、すぐにでも極東を出て行きそうなものですが…それをしないのは何故でしょう。

 ノヴァとしての本能が、元特異点が居て、特異点モドキが居た極東から離れようとしないのか。あの人がノヴァの意識をコントロールしているのか。…極東のアラガミが美味いんじゃね、という意見も出ています。

 

 何れにせよ、いい加減見つけ出して討伐しなければいけません。 

 ですが、神機の攻撃が殆ど効かないという点をどうにかしないと、討伐しようにも出来ません。

 今は極東の精鋭部隊…サクヤさんを除く…が、足止めと情報収集に当たっていますが、相変わらず攻撃も通らず捕食もできず、目ぼしい効果はありません。強いて言うなら、フェデリコとアネットが言っていた「立ち上がっての超スピード攻撃」が一切見られない事から、使用に何かしら条件があるか、アリウスノーヴァ自身にもかなりの負担がかかる攻撃である事が考えられ案素。

 

 極東の3博士…こういうと、聖書に出てくるメルキオール等のようですが、もっとおぞましいナニカです…が対策を見出したらしく、何やら色々やっているようです。ママも最近は研究に気力をつぎ込んでいる為か、夜の語らいも……ゲフンゲフン

 まぁ、対策を作れるというならなるべく早くお願いします。私としても、恩師であるリンドウさんの仇を打ちたいところですので。

 

 

 

 

 

 

 ……あれ、でもアリウスノーヴァことノヴァの欠片を通して、あの人は地球に分身を発生させている訳で…… 。それを倒したら、分身は現れなくなる?

 …いえ、考えるのは止しましょう。放っておけば、あの人に会える会えない以前に、再び終末捕食が起こって諸共にオダブツしてしまうんですから。あの人と話をする為に世界を滅ぼすとか、どんだけ病んでるんですか。

 

 

 

 

神住月榊博士視点日

 

 

 やぁ、ペイラー・榊だよ。榊博士って呼んでほしいな。

 いやー、最近は色々と興味深い事が多くてねぇ。スターゲイザーの私としては、退屈しなくて実にいい。尤も、それで世界が滅びそうになるのはいただけないけどね。

 ああそうそう、今日の手記には、私が考えている事はあまり書かないようにするからね。何故って、手記に書くにはどうやったって時間が足りないからさ。これでも、同時進行で幾つも案件を抱えているし、色々考察もしてるんだ。一々書いていたら、十分くらいの記録をつけるだけであっと言う間にノートが一冊埋め尽くされちゃうよ。

 キミタチだって、小難しい専門的な話を延々と聞かされるなんて、子守唄扱いでもイヤだろう。

 

 

 さて、それじゃあ改めて話をするけど、今話題が(悪い意味で)沸騰中のアリウスノーヴァについてだ。

 私が「~~~なんだ。だから、あのアラガミを倒さなければいけない」と言うと、大抵皆が胡散臭そうな表情をするんだけど、こいつについては例外だ。極東の皆の殺意が高い高い。

 終末捕食が起きかねないって事を除いても、リンドウ君の仇であると目されているし、更に言うならマスコット扱いされているシオの進退にも関わる相手だからね。

 うん、やる気があるのはいい事だ。

 

 このアラガミ、単純な戦闘能力もさる事ながら、神機での攻撃を殆ど受け付けないという驚異的な性質を持っている。アラガミを討伐できるただ一つの存在が効かないなんて、ほぼ無敵状態だね。

 だからって放っておく訳にもいかない。私はスターゲイザーだけど、観測するモノが無くなるのは困る。そういう訳なんで、なんとか頭を捻って、アリウスノーヴァへの対抗策を見出した訳だ。

 勿論、対抗策は幾つかある。その中の幾つかを紹介しよう。

 

 まず一つ目。

 神機が「このアラガミを食べたくない」と思っているのなら、食べたいと思うようにしてしまえばいい。つまり…アリウスノーヴァに、私が作成・プロデュースした、この「初恋ジュース」をぶっかけてやればいいんじゃないかな。

 人間には不評なんだけど、神機には好評なんだよね、このジュース。試しにコアにかけて神機の前に置いてみたら、なんだか嬉しそうに食べるし。…この分だと、いつか神機と意思疎通が出来るようになるかもしれないね。

 とは言え、この方法には問題もある。初恋ジュースをかけたところで、激しく動けばすぐに乾いてしまうだろうし、誤魔化せるのは表皮だけ。オムレツを作ったとして、表面の卵焼きが絶品でも中身が最悪なんじゃ、誰も食べようとはしないだろうね。

 

 そこで二つ目の方法。

 アリウスノーヴァが食べるアラガミをこちらで選定し、アリウスノーヴァの体を作り変えてしまえばいい。ただ食べさせるだけでは即効性が無いし、何より不確定要素が多すぎるので、特性のコアを作り出し、それを体に打ち込む…という手筈になるね。

 私としてはこの方法がベターだと思っている。…これをベターな手段と表現するのも、忸怩たるものがあるけどね。

 

 アリウスノーヴァの成長の早さを逆手に取れば、打ち込んだコアは即効性の効果を発揮できる。

 更に、成長直後のアリウスノーヴァの体は、脱皮したザリガニのように脆くなっていると考えられる。あらゆる意味で、アリウスノーヴァを倒すチャンスだ。

 ただし、勿論デメリットだってある。目的がどうあれ、アリウスノーヴァの成長を促す代物なんだから、体が脆くなったとしても、攻撃力や体力、スタミナと言った総合力は跳ね上がると思っていい。

 また、万一取り逃がすような事になってしまえば、同じ手は当分使えないだろう。下手をすると、次のチャンスが到来するまでに、終末捕食が発生してしまう可能性すらある。

 そもそもからして、今用意できているコアは一つだけ。上手く体内に打ち込めなければ、それだけでご破算だ。

 

 背水の陣、どころじゃない。ここでやらなきゃ終わり、っていう…殆ど特攻って奴だね。

 まぁ、私達としてもこれだけで「後は君達に任せた」なんてのは無責任だと思うからね。色々小細工の用意はしてるんだ。

 例えば、このコアに毒の要素を持たせて、アリウスノーヴァを内側から殺せないか、とかね。現状だと、仮に要素を持たせられたとしても、あっと言う間に抗体が出来てしまいそうだけど…。

 …そうだね、例えば彼が使っていた神機が、遺されていた神機を食べて機能を増やしていたという話だけど、これを応用するのはどうかな? スキルにはプラスになる物だけでなく、威力や頑強さを落としてしまうようなモノもある。上手く組み込めれば、アリウスノーヴァの力を格段に下げる事が出来るかもしれない。

 結構面白いモノが出来そうだからね、期待しててくれ。

 

 

 

 少し気になるのは、リンドウ君についてだね。正直な話、私としても既にMIAと言える時間は過ぎ去り、フェンリルの定めている規定においても、死亡認定をせざるを得ない。

 人間の力が、時にアラガミを超え自然の摂理すら超える事を私は信じているし、その目で見た…終末捕食を防いだアレが、人間の力と言っていいかはともかく…事があるけれど、それを考えても絶望的だ。

 

 だけど、アリサ君から伝えられた情報には、リンドウ君が生存、少なくともアリウスノーヴァに関連している可能性が非情に高いとあった。その根拠までは伝えられなかったようだが…ノヴァの欠片と繋がっているらしい彼からの情報だ。無視はできない。

 しかしこの情報、アリサ君には口止めしているけど、どうするべきか。

 サクヤ君に黙っておくというのは論外。私にだって、それくらいの人倫はある。だけども、何とか立ち直ったサクヤ君に、不確定な情報を与えて心を乱すのも…。

 仮にリンドウ君がアリウスノーヴァと関わり、何らかの形で生きていると仮定して…無事に帰ってこれる見込みはどれくらいだろう。

 

 …駱駝が針の穴を通るよりはマシ、という程度だろうか。日頃の行いがアレだからね。アラガミとは言え神様殺しまくってるからね。

 

 

 彼が「リンドウさん帰還のカギになるかもしれない」と言っていた、シオ君の様子も少しおかしい。やれやれ、前途多難だね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日過ぎて、アリウスノーヴァ討伐用のコアは準備できた。いやぁ、食べたがるシオ君を抑えるのが大変だったよ。

 考えてみれば当然だったね。このコアは、アリウスノーヴァという「神機が食べたがらないアラガミ」を、「是非とも食べたい」アラガミに変える為のコアだ。

 当然、普通のアラガミ…シオ君が普通と言えるかは置いといて…からしてみれば、文字通り垂涎のご馳走と言っていいだろう。実際、何度もソーマがシオ君のヨダレを拭いていたものだ。

 

 意外だったのが、ソーマが私達の話し合いを横でコッソリ聞いていた事かな。シオの世話をしているフリをしていたけど、バレバレだよ。

 彼は我々のような科学者を毛嫌いしていたと思うんだけどね。興味があるというなら学べばいい。ソーマはあれで意外と頭はいいから、いい科学者になると思うよ。

 

 

 

 さて、既に作戦の段取りも決まったし、狙撃手のサクヤ君も気合充分。各種サポート器具の準備も万全。

 後は現場を信じて待つばかり、か…。

 

 

 

 

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