※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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第180話

神逝月

 

 

 俺がリンドウさん+怪しい2人組との色気の無い会談をしていた頃、ブラッド達は歓迎会で随分盛り上がっていたんだそーな。別にハブられても悔しくは無い。だが、極東の良心・ムツミちゃんのご飯が食べられなかったのは残念だ。

 まぁ、さっき食ってきたからいいけど。いやー、いい子だわホント。ノゾミちゃんと2大アイドルって言ってもおかしくないね。

 …本当のアイドルが、歓迎会に参加してたみたいだけど。アイドルって言うか歌手か?

 

 

 

 

 ま、それはそれとして、支部長からツバキさんへ、ツバキさんから極東の一部の方々に「特殊任務から、本日付で帰還した」と通達してもらったら、幽霊を見るような目で見られた。

 特にコウタを初めとした、3年前の1件に関わった人達から。まぁ、無理も無いよな。更に桃毛蟻の1件に関しては、文字通り幽霊同然で参戦してた訳だし。

 …で、アリサとレアにはまだ連絡取れてないって事も伝えられたら、念仏唱えられた。……あの二人、どんだけ張り切ってんだろうか…。

 とりあえず、見つかった瞬間に捕縛されて監禁されるくらいの事は考えておくか。

 

 

 まーそれはそれとして、シエルに約束したように、極東を案内する事になった。榊博士から聞いた話で、是非とも見ておきたいものもあったしな。

 シエルだけでなく、ブラッド諸君も案内するから、デートって訳じゃーないな。…友人関係でも、男女で遊びに行けばデートになるんだろうか? まぁそれはそれで構わんけど。

 緑に包まれた極東が余程気になっていたのか、シエルと俺が出かけると聞いてあっと言う間に全員が集まってきた。普段落ち着いているジュリウスまで、早く行きたくて仕方ないと言わんばかりだ。

 

 とりあえず、例によって菜園に真っ直ぐ向かう訳だが…先日カメラ入手の為に歩いた時も思ったが、随分と様変わりしたものだ。なんつーか……3年前までは、廃墟寸前みたいな雰囲気を出しつつも、やっぱり人工的な素材で作られていた家屋が、自然的なイメージになっている。簡単に言えば、プレハブ張りの小屋から、木の板やら藁やらで作った家に。

 …こう聞くとむしろレベルダウンしているようだが、そこはそれ、MH世界産の素材で作った家である。ぺらぺらのプレハブ小屋より、よっぽど頑丈だったりする。

 尤も、ジュリウス達にしてみれば、「貴重な植物を何に使っているんだ!」という話であるが。

 

 実際、それで憤慨していたジュリウスに、声をかける人が居た。なんかイヤミっぽいわざとらしい口調で話しかけてきたのは、えーと……葦原ユノの付き人の、高峰サツキ?だっけ? まぁ、確かにブラッドが言えたこっちゃないわな。フライア建設と運営に、どれだけ資源を使っているやら。

 が、その辺の議論に付き合う気はない。そもそも極東がこうなっているのだって、切っ掛けはともかく極東市民の努力の結果だ。フェンリルによる差別待遇でもないし、そもそもフェンリルの庇護を受けてない人達は、どんな理由であれ差し出された手を振り払っている。だったら自分達で生活をどうにかするのは当たり前の事だ。…一部の代表者による決定だったとするなら、それこそフェンリルではなくその代表者に言えとしか思わない。

 

 ま、その辺の水掛け論、極論はいくら続けても意味が無いだろう。俺らに文句言って、或いは俺らが高峰さんを論破したところで何が変わる訳でも無し。見ず知らずの人間の八つ当たりに付き合う程、俺は物好きじゃない。

 

 

 

 と言うかだな、文句があるならちょっと一緒について来い。極東市民がこの生活を維持する為に何やってるか、一回見てみろ。…俺も見るのは初めてなんだけどね。

 

 

 

 という訳で、色々言いたがっている高峰さんを連れて来たんだが…絶句してた。うん、極東市民スゲェなぁ…。

 いやね、植物の世話をマメにやってる、ってのはいいのよ。GKNGがやり方を広めたらしくて、皆年季が入っている。

 

 

 

 でねぇ、俺もすっかり忘れてたんだけどさ、3年前から極東に、植物の芽が出てるアラガミって居たやん? 結局あの後、あんまり絡む事はなかったんだが…この3年間で、随分数が増えたらしい。

 んで、植物が増えるっつー事は、芽が出て育って実がなって、それが枯れて…或いは実が食われて種が残って、というサイクルを繰り返していると言うことでもある。

 

 何が言いたいかと言うとね………アラガミから出た芽が育ったら、当然実がなって。それ、食える訳よ。植物はアラガミ細胞ではないらしく、ゴッドイーター以外でも斬ったり潰したりできるらしい。

 

 

 

 …いつぞや、アラガミを食えるようになったら…なんて事を考えた事があるが…そうか、そう来たか…。

 で、実がなる程に成長した植物は、アラガミの体から生えてるんだが、この構図がな…例えばオウガテイルなら、体の2箇所くらいからそれなりの大きさの木が生えている事になる。言うまでもないだろーが、ぶっちゃけ邪魔くさいらしい。バランスが崩れるは、何かに頻繁に引っかかるは、そもそも植物に栄養を吸い取られている傾向すらあるそうな。

 生った実はアラガミの非常食みたいな扱いにも出来るそうなんだが、非常食を作る為に自分の栄養を削る必要がある上、そもそもその非常食が他のアラガミを呼び寄せて襲われる原因になるしで、デメリットデカすぎ。

 

 

 

 …で、高峰さんを筆頭に、ブラッド隊が絶句したのはここからだ。

 そのアラガミから生えている実…人間でも食えるのだ。これを見逃す手は無いだろう……いや冷静に考えたらねえよ。収穫する間に、何人アラガミに襲われて死ぬと思ってんだ。

 

 だが今のところ、一人も死なせずにやっているらしい。

 

 

 誰が始めやがったのか、対アラガミ防壁の外に罠をしかけ、それにかかったアラガミの植物を収穫しているのだ。投網で動きを封じ、アラガミの死角や攻撃範囲外から近付き、高枝バサミとかチェーンソーとかでバッサリと切断、それを確保してダッシュで逃げる。

 …神機やオラクル細胞への適合率さえあれば、本職ゴッドイーターとしてでもやっていけそうな人達が何人も居た。

 

 いやぁ、本当に唖然としたね、俺も。

 ちなみに、体から生えた植物の伐採はアラガミ達にとっても悪い気分ではないらしく、何度か繰り返している内に自分から罠にかかるようになり、伐採の最中も暴れなくなった個体さえ居るとか。…どうやら人間でいう所の、散髪されているよーな気分らしい。チェーンソーを使う場合、散髪ではなく歯医者で虫歯弄られてる気分になるのか、拒絶反応が出るらしいが。御蔭で、リンドウさんが使うようなチェーンソーっぽい武器を見ると、逃げ出すアラガミが後を断たないそうな。

 

 

 

 そんな微妙に大人しいアラガミも居るには居るが、超がつく程危険な作業である事にも間違いはなく。下手なミッションよりも危険な荒行の末に、この極東での生活が維持されていると理解した高峰さんは何も言えなくなっていた。ブラッドも別の意味で何も言えなくなっていた。…練度がハンパねぇもんなぁ…自信喪失しかけている。

 

 

 

 ま、こんな風になってんなら、極東緑化を宣伝しないのも、緑化を他の場所にまで広げようとしないのも納得だな。極東がこんな風になってる事自体、奇跡どころの話じゃない。

 緑化だけならいい。生態系だって、落ち着くところに落ち着くだろう。が、植物が生えているアラガミ……言い忘れていたが、寄植種と呼ばれている……が他所にまで広まったら? この極東市民と同じ事が出来る人間が、一体どれだけ居るだろう。極東の生物は、アラガミからゴッドイーターから一般市民まで、規格外品ばかりである。

 

 

 

神逝月

 

 

 極東の神秘はアラガミ…寄植種だけではない。他のアラガミだってアホみたいに強いし、それを殲滅するゴッドイーターは言わずもがなだし、そもそも一般市民からして色々な意味でトチ狂っている。

 その神秘を、ブラッド隊はこの一週間程で激烈に体験している訳だ。

 今までとは段違いの難易度のミッションを初め、世間一般では高級食材扱いされている食べ物が一般家庭にすら平然と並んでいる有様、それを最も有効に調理できるのが齢10歳に満たない少女という理不尽……そしてこれは榊博士から聞いた、「そのような種類の植物が出現する事が予測される」という情報でしかないが……食虫植物ならぬ、食神植物、食人植物出現の可能性。

 もうブラッド隊は一杯一杯だったりする。

 

 

 が、極東の神秘はそう悪いモノだけではない。

 

 

 ……ん、正体不明のキグルミ? ありゃ神秘だけど極東のに限らんからノーカウント。俺も怖くてちょっかい出す気になれん。

 だからこそちょっかい出せ、という気にもなるんだが…下手な事すっと、その場でデスワープしそうな予感が…。

 

 

 いや、キグルミの事は置いといて。極東の神秘と言えば、外せないモノがあるだろう。

 NATTOやSUSHIやTENPURAもいいが。

 

 

 

 

 

     カポーン

 

 

 

 

 い~いゆ~だぁ~なぁ~~~~。

 

 

 

 

 うむ、風呂は日本人の命である! イギリス人の紅茶、スペインのシエスタ、アメリカ人の下ネタ付きジョーク、オーストラリア人のバーベキュー! 少々偏見が入っているのは認めるが、要するにそういう事だ。

 フライアは移動要塞でもあるから、水はホイホイ使えないんだよなぁ。月に行ってた時期も含めると、3年ぶりの風呂……こう書くとなんかスゲー不潔な人に思えるけど、とにかく感動だった。

 ちなみに、ブラッド隊員も巻き込んで居住区の銭湯に突撃したところ、翌日からほぼ全員が通い詰めになってしまった。

 

 

 

「「「あ゛あ゛~~~」」」

 

 

 と、普段からは想像もできないレベルでブラッド隊の野郎共が大浴場で並んで呆けている。

 口から魂出てるのが見えるぞ、鬼ノ目で。

 

 

 

「極東って…地獄だ地獄だ言われてるけど、意外といい所だよな……頭おかしいのがアラガミにも人間にも沢山居るけど…」

 

「ああ…。今となっては、この一時にどれだけ支えられている事か…。極東では湯を溜めて浸かる風習があるとは聞いていたが、これ程の効果があるとは思いもしなかった」

 

「ハルさんも、昔は時々『風呂に入りたい』ってボヤいてたな…。ようやく気持ちが分かったぜ」

 

 

 見事に風呂にやられとるなー。ちょっと温めのお湯なのが良かったのかもしれない。慣れてない人だと、あっと言う間に湯当たりするし。個人的には、肌がピリピリするくらいの湯が好きなんだが。

 ま、極東だって、3年前はこんなデカイ共有浴場なんか無かったんだぞ。やっぱ、極東全体を包んでる植物のおかげだろうなぁ。

 

 

「植物が関係あるのか?」

 

 

 あるっちゃある。木々が根を下ろせば、そこに沢山水が溜まる。水が溜まれば土壌も豊かになり、植物は育ちやすくなる。育った植物の根が水を蓄え、網みたいになって水分を留める。温泉が湧く。

 …ものすごーく大雑把に説明したらこうなるかな。実際に温泉が湧くには、温度の問題とか成分の問題があるんだけど。

 

 

「あー教官教官、頭湯だってて理解できねっす」

 

 

 んじゃそのまま蕩けとけ。ふむ、この分だとコタツとか出したら完全に虜になりそうだな。今夏だから出来ないけど。

 

 

「よく分からんが、とりあえずそのコタツも風呂も、フライアに持ち込めないだろうか…」

 

 

 ラケルてんてーは下半身動かないから、普通のコタツより掘り炬燵がオススメだ。熱燗とみかんも添えてやるといい。そのまま堕落させてコタツの住民にしてしまえ。

 きっとアラガミ<コタツだから。

 

 

「その方程式の意味はともかくとして、極東は興味深い事ばかりだな…。フライアにのって色々な地域を巡ってきたが、これほどの場所は初めてだ」

 

「そりゃまぁ、窓の外を見りゃ一目瞭然だな。これ程緑が残っている…発生している? 場所なんぞ、この地球にどれだけあるやら」

 

 

 それがあるからこその発展…いや、復興だろうな。

 その辺ブラブラ歩いてみたんだが、生活に余裕ができたからなのか、昔の文化や風習を再現できなかって人が結構居るみたいだ。古人の知恵っつーの? 今の世界だと、エアコンやら冷蔵庫やらみたいな電化製品より、多少手間がかかっても動力が要らず、単純に扱える技術の方が求められてるのかもしれないね。

 

 

「うむ……そういう意味では、フライアとは真逆の方向に進んでいるな。決して間違っているとは思わないが…。ちなみに、その風習と言うのはどのような物だ?」

 

 

 んー、例えば極東防衛班のブレンダンさんとかは、瞑想とか座禅を取り入れてるな。ロミオにも散々やらせたけど、あの人血の力に目覚めたりするかもしれん。

 他には…暑くなりそうな日には予め水を撒いておく打ち水とか。

 ああそうそう、極東人ってのは下ネタの追求度合いでも他の追随を許さなくてな。かつては年に二回…もっと小規模なものを含めれば年中…自作のマンガやイラストを持ち寄って即売会をやってたんだ。

 

 

「それを復活させようっての? その話kwsk」

 

「下品だぞロミオ…性に興味を持つなとは言わんが…」

 

「俺にとっちゃ死活問題なんだよ! 文字通りの意味で! 戦闘力に直結すんだよ!」

 

 

 ああ、まぁロミオの場合はな…ホントスマン事をした…。

 ジュリウス、ギル、すまんがコレについては一切詮索無し、お咎め無しで頼む。知られたらロミオが自殺しかねん。

 

 

「どう考えてもその言い方は好奇心を煽っているし、ブラッド隊員にそのような真似をしたなら、俺が黙っている訳にはいかんのだが」

 

「ジュリウス、頼むから聞くな。これは不幸な事故・・・いや必然だったのかもしれないけど、俺は仕方ないと思ってる。言って見れば、これは強くなる為の副作用みたいなものだったんだ。仕方ないんだ」

 

「……納得はできんが、今は引き下がろう」

 

 

 難しい顔のままだったが、湯船に浸かるとまた顔が惚けていく。…と思ったら、立ち上がって体を洗いにいった。流石に湯に上せたか?

 

 

 …にしても…。

 

 

「どうした?」

 

 

 

 …いや、意外というか何と言うか………この中で童貞、一人だけなんだなぁと。

 イメージ的にはエスコートの一環として経験済みだと思ってたんだが…いや、逆に不貞と考えて、伴侶としかしないつもりかもなー。

 

 

 

「…え? 俺…は一応経験あるし…その後喧嘩別れしたけど…」

 

「………俺は…まぁ、話すような事じゃないが…と言うか、そんな事分かるのか?」

 

 

 男のナニなんぞ見ても観察する気にならねーけど、ある程度は予想がつく。やっぱりこう、裸で居る時はガードが緩むからかな…無意識に庇っている部分とかで、ある程度。

 極端な話、色とかでも多少は分かるぞ。

 

 

「あー………まぁ、使い込んでるのがよく分かるな、お前のは…グロ通り越してエグいわ」

 

 

 好評です。使い続けた結果、ここまで進化しました。淫水焼けしてます。まぁ、この3年くらい使えなかったから、リハビリしたいけどね。

 ちなみに進化させる方法、教えてやろっか? デカけりゃいいってもんじゃないけど、鍛えれば形とかある程度変えられるんだぞ。

 

 

「…後学の為に聞いておくか…」

 

「俺も…」

 

 

 よし、じゃあまず一言。

 「使えぬ巨根より使う粗○ン」。

 

 

「俺を見て言うなよ分かってんだよ自分で使って悪いかよぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 湯船で騒いで、ジュリウスにグンマー名産…なのか? ケロリン桶をぶつけられてクールダウンした俺達。

 流石に悪ふざけが過ぎたな…。ロミオが完全に沈んでしまっている。浴槽の端っこで、3分くらい潜ったままだ。そろそろゴッドイーターでも限界が来るかな。

 俺? 波紋を使うにはもっと鍛えなければいけない、とだけ言っておこう。

 

 

「おい、アレどうにかしろよ。何がどうなってるのか分からんが、お前のせいだろ」

 

 

 反論のしようもありませんな。根本的な原因に至るまで、90%以上俺のせいです。

 

 

「200%貴様のせいだ。本気で叩き切るぞ…」

 

 

 へいへい。ま、ちょっとカツ入れてやるとしますかね。

 おーいロミオ、聞け聞け。銭湯と言えば、一つ名物があってだな。ああ、違法な事じゃないぞ。むしろお前にとっては大好物な事だ。

 …おい、顔だけ出して聞く体制に入るのはいいけど、鼻をつけたままにするなよ。顔青くなってきてるぞ、上せてるのに。

 

 まぁいいか…。

 

 あのなロミオ。銭湯ってのは、湯をそのまま溜めっぱなしにしてるんじゃない。湯をそのまま動かない状態にしていると、入った人の汚れとかが溜まっていくからな。

 湯を循環させて、その中で不純物を取り除いて、また浴槽に流し込む訳よ。で、その為の装置は結構大掛かりなものなんで、水質とかが同じような浴槽であれば、二つの浴槽に一つの装置と言う事も珍しくない。

 

 

「……? ………!?!!??」

 

 

 ほう、気付いたようだな。

 つまりだ……俺達が浸かっているこの浴槽と、女湯の浴槽は繋がっているのだよ!(多分)

 

 そう、だからと言って覗いてしまえば犯罪だが、想像するだけなら自由! 言論の自由よりも保証された自由!

 極東は美人が多いぞ? ブラッドだって多いな。シエルもナナも、顔もよければスタイルもいい。近付けばいいニオイがするぞ?

 今、彼女達はこの壁の向こうにいる。だって一緒に入りに来たもんな。きっと二人は、ひっついてキャッキャウフフしつつ「シエルおっぱいおっきい~」なんて話をしてるだろう。ナナの気安さから言って、ひっついて風呂に浸かっているかもしれん。

 つまり俺達が入っている風呂は、二人の美少女の出汁もといエキスが入っているスペシャルカクテル!

 

 

 更に、トドメの情報を教えよう。これは本当にとっておきだ。

 先日、芦原ユノと会話する機会があってな。やはり疲労が溜まっているようだったから、とある施設を紹介した訳だ。具体的には、疲れが取れて体を洗えてリフレッシュできるところを。

 

 後は分かるな?

 

 

 

 

「…おい、なんかロミオから湯気が立っているというか迸ってるぞ」

 

「凄まじい力を感じる…。これは本当に血の力に目覚めるかもしれん…」

 

「そんな切っ掛けで目覚めるとか嫌だぞ俺は」

 

 

 (もう目覚めてんだよな…)

 さぁ、ブラッド自慢の美少女2人のエキスに、更に葦原ユノの特別エキスがブレンドされた風呂に浸かっているお前はどうする?

 繰り返すが覗かなければ犯罪ではない。妄想の中ではどのような行為も責められる事は無い…自分の良心以外には。

 何なら、浴槽の湯を少し汲んでいくか? ルール上では禁止されていないぞ。勿論ばれたら厳重注意ではあるが。さもなきゃ、湯をタオルに染み込ませて持って帰るか? 使い方は自由だな、自己責任だが。飲んで舐めて腹を壊すのも有り、濡らしたまま掛け布団にして風邪を引くのも自由。

 

 

 ああ、でもお前の場合もっといい使い方があるよな? コレを使ったら一度にどれだけパワーアップできると思う?

 何、恥じ入る事なんぞ一つも無い。これは…鍛錬…! 何一つおかしな事は無い、立派な鍛錬、修行…! 極東に来て力不足を感じた君は、より強い力を得る方法を探し、試している…! これはその一つに過ぎない!

 さぁ、恐怖を捨て躊躇いを捨て尊厳もブン投げて、その欲望に正「なんだかよく分からんが」「いい加減にしろ」

 

 

 

 

 

 …マッパの男二人から、クロスボンバーを食らいました。

 ところでギル、何でお前は最初から最後までケロリン桶を被り続けてるんだ。いつも帽子だから、何か被ってないと落ち着かないのか? それともハゲておるのか。

 

 

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