皆して正直すぎるw
神呑月
はて、とりあえずユノを治療したはいいが、どーしたもんだろうか。二人がエロエロになったのはいいとして(すでに関係を持っている女達は、アリサが率先して『説得』に行ったし)、ラケルてんてー対策だ。
後先考えずに治療しちゃったが、こうなってしまった以上、ゲーム同様の手段で終末捕食を防ぐ事はできないだろう。
…いや、本当にそうか?
特異点の力が、血の力、ひいては霊力を操る能力なのだとすれば、黒蛛病にかかっている事は必ずしも必要な条件じゃない。
霊力を扱えればいい訳だから、例えばユノにオカルト版真言立川流を駆使して霊力の扱い方を叩き込み(つまりはそれだけアヒンアヒン言わせる訳だが)、霊力を集め共感させるのは歌でやらせる。
…こうしてみると、特異点の代わりができない事はない…のか? しかし、本来の特異点に比べれば、操れる力、流れ込む力は劣るだろう。
うむむ………要領的にはアリサ達をブラッドアーツに目覚めさせるのと同じか? やり方は違うが、すでにリンドウさんが目覚めているし、不可能ではないと思う。
だが、最も有効な対策としては、『最初から終末捕食を起こさせない』だ。ジュリウスが神機兵の残骸に埋もれて変化する前に、奪う、潰す、無力化する……………やりたくないけど、始末するか、掘って治療するか。
ジュリウスに会うとしたらフライア…敵地の真っただ中だから、掘るのは却下だな。隙だらけになる。……連れ帰ってから掘れ? 知らんな。
まーどっちにしろ、この手を使おうと思うと、直接対面せにゃ話にならん訳だ。フライアにカチ込みかまして、神機兵と…恐らくは『お人形さん』の邪魔を掻い潜ってジュリウスを探し出し、多分抵抗するであろうあいつを確保して持ち帰らなければならない。
結構厄介なミッションだ。敵の戦力よりも、ジュリウスの移送が。気絶させて本人の抵抗を奪ったとしても、黒蛛病で犯された体を運んでいかなきゃならん。となると、担げるのは俺くらいか。他のメンバーも、感染しても後から治せばいいんだが……そうなるとシエルになる訳だが、体格的に厳しい。
ジュリウスを担いでフライアを抜け出したとしても、ラケルてんてーの追撃があるだろう。それこそ、フライアの移動速度を考えれば、車を使ったって逃げきれない。俺一人なら、アラガミ化してダッシュすればいいけど。
…つまり、ジュリウス奪還と同時に、フライアをぶっ壊しまくって、移動能力を奪うのか。出来るかな…あれだけデカい要塞なんだし、壊れた時の為の装置くらいついてるだろう。
しかも、最近ではフライア周辺に、多くの感応種が集まっているらしい。…特異点の存在に惹きつけられたのか? 3年前のノヴァの時も、似たような事があったし。
どっちにしろ、感応種が多いのは厄介だ。下手をすると新種が生まれている可能性もある。……なんかこう、ヤバい気配がビンビンするんだわ。
何れにせよ、周囲に感応種が居るんじゃ、フライアに突入できるのはブラッド隊と、多分リンドウさんくらいだろう。それ以外のゴッドイーターじゃ、ブラッドと逸れた途端に神機が動かなくなってしまう。
戦力を増やす事もできず、八方塞がりか。
そんな事を考えていたら、支部長からブラッド隊+リンドウさん、アリサが招集を受けた。メンバーからして、ジュリウス奪還作戦か? それにしては、何故にアリサも?
更に、支部長室まで行ってみたら、サツキとユノまで居た。…ウィンクありがとう。
……うん、奪還作戦でした。
内容的には、大体予想通り。上記の考えで一致していた。最大のネックは、フライアからの逃走時。
が、支部長は更なる手法を持ち込んできた。
曰く、爆撃。確かにフライアの性能は脅威的だ。ラケルてんてーの事だから、仕様書に乗ってないビックリドッキリ機能がまず間違いなくある。コーラを飲んだらゲップが出るくらいに、榊博士の実験に突き合わされたらエライ事になるくらいに確実だ。
だが、それらは全て機能が正常に動いていればこそ。どこでもいいから…理想を言えば、足回り付近を完全にぶっ壊してしまえば、それらは無力化できる。
…で、相手がアラガミじゃなくて単なる要塞なら、大質量でも叩き込んでやればいいじゃない、と言う訳だ。
その為の方法は、アリサやレアが関わっているプロジェクト…宇宙船の開発計画。作ってるのが宇宙船なんだかロケットなんだがスペースシャトルなんだかよく分からんが、とにかく高高度から爆弾なり部品のパージなりを使って、フライアに放り込もう…という訳だ。
なんか…支部長にしちゃ、大雑把と言うか力技と言うか。と言うか、そんなモンをフライアに叩きつけたら、爆発したり潰れたりでジュリウス死んじゃうんじゃないか? …まぁ、終末捕食よりマシだって理屈も分からんではないが。
また、万一間に合わなかった場合…終末捕食が再発生してしまった場合に備え、ユノを配備。
ジュリウスに並ぶくらいの特異点としての素質を利用し、ユノの歌を使って血の力を集め、終末捕食を押し返す…タイミングはずれているが、ゲームとほぼ同じ算段だな。
ゲームでは、一度フライアに突入し、終末捕食…の前段階が発生して、一旦どこから逃げ帰ったんだっけ。で、再度突入する時に、ユノの歌を使った。今回はそれらが同時に起きる訳だ。
しかし、問題が一つ。
…いやあの支部長? ユノの黒蛛病、もう治しちゃってるんですけど…………もう一回感染しろって、んなご無体な。そりゃ治せるんだから、感染しても助けられはするけども。
なんかこう、「いいのかなぁ?」ってモヤモヤする部分も無くはないが、他にいい案があるかと言われるとな…。
結局代案は出てこず、準備が出来次第決行となった。
神呑月
アリサとレアが極東から出発しました。何でって、そりゃジュリウス奪還作戦の、ロケットとか確保しに行ったんだよ。
おかげで、アリサをブラッドアーツに目覚めさせる実験が出来なくなってしまった。実験つーても、昼は狩りしてそれ以外はヤりまくるって事でしかないんだが。
元々、休暇が終わっているのをあの手この手で引き延ばしていたらしい。ブツブツ言ってたが、しゃーないよ。
…アリサのブツブツは、世紀の歌姫とネチョネチョ出来る機会を逃したからでもあったが。
ちなみに、アリサとユノは結構仲がいい。百合百合な関係と言う訳ではなく、ユノにとっては貴重な………な、なんだろ…友達…と言うよりは……ワイ談仲間? 治療の為とは言え、俺と関係を持ったユノに対して先輩風(?)吹かして色々吹き込んだらしい。
で、興味津々だったユノはユノで、師匠…いや姉御として崇めそうな勢いになっていたとか。実際、棒姉妹ではある訳だし。
そのユノは、アリサに教わったアレコレを試したがっています。名目的には、血の力の存在や使い方を、文字通り体に叩き込む為。
支部長の要望通り、再度黒蛛病に感染している。…病棟で握手会とかやったんだそうな。「もう感染してるから、皆とも触れ合えます!」みたいな感じで。……握手会目当てに感染しようとするバカが出るかは、定かではない。
今度は黒蛛病治療の為ではないから、エロする時もそこまで消耗は激しくない。つまり長く楽しめる。……こんな事してる場合だろうか、という疑問はあるが。
サツキ? 付き添いするつもりだったらしいけど、流石に同衾したら確実に黒蛛病に感染するからなぁ…。ユノとシているのを、横でずっと見ていて、終わった後に参加してくる。全裸正座で待機しているかは秘密である。
しかし何だな、黒蛛病を治療できた辺りから予想はしてたが、上手くコントロールできれば、黒蛛病の進行を抑えるだけでなく、コントロールすら出来るかもしれない。吸い取った黒蛛病の力を俺に留めるか、増幅してユノに返すかって違いでしかない。やってもあんまり意味はないと思うが。
まーそういう訳で、作戦決行の日まで、歌姫様とイチャイチャする事になったのだ。勿論、シエルとかリッカさんとか、時間が開いた時に乱入しに来るけどな。
…ちなみに、ユノの喘ぎ声は聞いているだけでゾクゾクしてくると、皆さんに評判である。
…俺よりもユノの名誉の為に述べておくが、日がな一日何もせずにエロエロばっかしてる訳ではない。
俺だって狩りに出たり、一般黒蛛病患者を治療したり、色々準備したり、リッカさんとか神機(俺の神機かレンの事かは想像に任せる)のご機嫌取したり、調査したりと色々やっている。お楽しみにもメリハリは大事だしな。
同様に、ユノやサツキも仕事をしている。歌手としての仕事でもあるし、今後の作戦の為の準備でもある。
血の力の使い方がどれくらい体に馴染んでいるのかの調査も兼ねて、歌の練習も、本番前の予行演習等も行っている。……本番用のドレスを見せてもらったが、ぜひともアレを着て本番(意味深)したいものである。ステージ衣装って、本人に譲られたりする事あるのかな…。
ともかく、黒蛛病によって他者と触れ合う事ができない状態なんだが、当のユノはショックを受けた様子もない。他人に感染させないように気を配って入るが、表情や歌声に陰りも見せない。
それだけ精神的に強いのだ、と受け取られるが……まぁ、実態はアレだもんな。ほぼ確実に治せる上に、今までの欲求不満が解消されたんだもんな。そりゃ笑顔も一層輝くというものだ。
…事実、光の歌声と称されたユノの歌声は、今までとは少し違っている、と言われた。
幸運にも予行演習に立ち会う事が出来た人達(スタッフ以外は、殆ど黒蛛病感染者)は、「声に深みが出たような気がする」「今までよりも、もっと純粋な声…かな?」「表情がいいね」「不謹慎だと思うけど、蜘蛛の模様が妙に気になる」「レベルアップした感じ。…スキルアップ?」と、基本的に好評である。…膜が破れて女になったから声が変わった…とは誰も言わない。気づいてないのか、下賤な妄想だと考えているのか、それとも憧れの歌姫を想像だけでも穢したくないのか。うむ、優越感。
このままいけば、光の歌声が、輝きの歌声辺りにランクアップするんじゃないかな。
…しかし歌の技量や人気はともかくとして、やはり血の力を操るのは難しい。力の存在自体は認識できているし、それを意識して歌えば今までと違った声が出せる…らしいが、純粋に…エネルギー総量が足りない。
ゲームでも、ユノの歌は切っ掛けみたいなもので、多くの人達からの感動とか応援がエネルギーになった…言ってみれば、ドラゴンボールの元気玉みたいなものか?
でもそれをアテにするには、正直心もとない。人の心は移ろいやすいし、何より計算が及ばない。バタフライエフェクトの影響をモロに受けるだろう。
最後の切り札…の筈が、足止め程度の効果しか出ない事も考えられる。なるべくなら、頼りたくないもんだ。
無事にジュリウスを奪還して、その凱旋時にエンディングテーマとして流れてほしいものである。
神呑月
支部長から再度招集。どうやら準備が整ったらしい。
アリサとレアはこの場には居ない。こっちの無理を聞いてもらう事もあり、休暇の続きと称して戻ってくる事はできなかったようだ。まぁ、しゃーないね。
おかげで、最近の夜はユノとサツキが独壇場…いやそれは置いといて。
フライアは既に逃げ回るのを止め、赤い雨がよく降る地域で不動を貫いている。ここ最近、赤い雨は降らず、既に隠れ蓑としての効果はない。
しかし気になるのは、やはり感応種がフライア周辺にやたらと沸いている事か。周囲のアラガミ全てが感応種と言われても、納得できてしまうくらいだ。まぁ、明確に能力として力を振るえるアラガミは少ないようだが。
………そして、作戦決行前だというのに、遂に恐れていた事態が発生してしまった。
寄植種についてだ。フライア周辺、よく調べてみると、感応種に混じって寄植種が混じっている。比率的には、感応種5~10に対して1体くらいか?
まぁ、それはいいんだ。寄植種は戦闘能力的には、普通のアラガミよりも弱い部分すらある。
んじゃ、何がアカンかって?
花粉だよ。
花粉症だよ。
…花粉症で、偵察に行ったゴッドイーター達が死にかけた。くしゃみは出るは目がチカチカして涙が溢れるは、隠れるどころじゃなかったそうな。
幸い、ブラッド隊に花粉症患者は居なかったので、戦力的に落ちる事はないんだが……これ、フライア周辺だけじゃなくて、極東でも同じ事が起きるだろうなぁ…。どうすりゃいいんだか。
まぁ、今はその話は置いておこう。
気になるのは、その寄植種の内の一体。…これは戻ってきた偵察班が、涙で滲む目で遠目に見ただけなんで確定情報じゃないんだが…一体の寄植種が血の力っぽいのを使っていたそうだ。ハイブリッド型、ついに出たか…。
どんな能力を持ってるのか気になるな。相手を強制的に花粉症にするとか、冗談じゃないぞ。
…まぁ、今回はフライア内部での戦闘がメインだし…逃げる時に見かけたら、速攻で仕留められそうなら討伐、そうでなければさっさと逃げる。
もう時間もないし、調査できる人手もないから、終わってからだな。
終わってからと言えば、ロミオの元カノの件とかもあるし…ううむ、前途多難と言うか単にやりたい事が多いだけと言うか。
とりあえず、目の前の事に集中しますかね。