※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

200 / 611
遂に200話まで到達してしまった…。
喜ばしい事ではあるのですが、中編程度の長さに収めようと思っていたのにw

ドラゴンボールゼノバース、明日発売。
明日は18時から出勤なので、0時まで寝貯めしてから遊ぶつもりです。


第200話

凶星月

 

 

 今日も今日とて、休みの日でもオープンワールド的な異界を駆け巡る。徘徊って言うな。

 今日はホロウも一緒に行動しているので、狩りも非常に楽である。ただ、やっぱ瘴気溜まりへの侵入はできないけど。

 

 しかし、流石人造人間と言うべきなのか、ホロウの瘴気への耐性は俺と同じくらいに強いようだ。それでも念のためと言う事で、ホロウにMH産・毒無効のピアスをプレゼント。色気のある反応ではなかったのが残念だ。

 まぁ、多分本人が使うんじゃなくて、瘴気に弱い誰かのサポートとか延命に使うんじゃないかね。もう譲渡したんだから所有権はホロウにある。煮るなり焼くなり捨てるなり、好きにすればいい。

 

 

 それはどうでもいいんだが、安の領域をもっと奥まで進んでみた。先日見つけた瘴気溜まりの先へは相変わらず進めないが、別のルートを発見。

 うーむ、ウタカタの里の安の領域に比べると、かなり広いな。探索のし甲斐がある。ただ、やっぱり鬼はあんまり強い奴は居ないけど。知らない奴も何体か見かけたが。一人でも余裕、ホロウと二人係なら言うまでもないって塩梅だ。

 鬼疾風や鬼の手を使った移動方法も確立されつつあるので、道に迷って活動限界って事が無ければ、そうそうドジは踏まないか。…フラグじゃないぞ。少なくとも俺のフラグじゃないぞ。

 

 

 で、結構奥へ進んできたんだが、異界に沈んだ町を見つけた。帰ってから調べてみたところ、花散里という何とも雅な名前で、実際桜の花やら鳥居やら架け橋やら、、風情のある場所ではあったな。…異界でさえなければ。

 当然の事ながら、人は居ない。とっくに逃げているか、全滅しているかだ。…異界に沈んでから、かなりの時間が経っているようで、死骸の跡も見られない。

 

 

 

 となると、やはりすべきは家探しか。

 

 

 墓荒らしじゃナイヨ? 使えそうな物があったら、有効に使わせてもらうだけだヨ? ついでに遺品っぽいのを見つけたら、持って帰って供養するなり、遺族を探してみようかな、ってだけだよ。

 

 

 

 …何も見つからなかったけどね! やっぱ普通の家庭(しかも時代を考えるなら多分、黒船来航だの討幕だので揉めてた頃。貧しい家は本当に貧しい時代だ…と思う)に、そんな御大層な物ある訳がなかった。

 

 

 

 …ああ、いや一つだけ発見があったな。ホロウは人間相手にも容赦ないって事だ。

 何があったかって、花散里の中に一人だけ女が居たんだよ。まー美人と言って差し支えないと思うよ。

 ただし、鎧も付けてない、武器も持ってない、異界に長期間居た筈なのに顔色も平然としている。更に足元も汚れが無い。…メタ的な話をすれば、鷹の目で見ると赤く見える。 どう見ても敵ですね本当にありがとうございます。

 

 

 鬼がこうやって化けてモノノフを騙すか…。ウタカタでは見られなかった手法だな。

 俺も気を引き締め直さないと、雑魚だと思って侮ってたら何処かで足元を救われかねん。

 

 まー差し当たり、このモノノフモドキどうしてくれようか……と思っていたら。

 

 

「どうも、こんな所でどうしました」

 

 

 ホロウが声をかけていた。そして止める暇も無く。

 

 

「わた「死になさい」 DONG!

 

 

 …何も言わせる事なく、脳天を吹っ飛ばしました。

 ……いや、俺も敵だと思うけどね。俺達をだます為に化けてる奴を相手に、手の内明かしたり罠が発動するまで待つなんて、下策も下策だと思うけどね。間違ってたり、実は鬼に操られているだけで体は普通の人間だったらどーすんのよ。

 

 

「私の銃撃に続いて、躊躇いなく心臓を一突きした貴方が言えた事ではないと思いますが。しかも乳に触れるように手を突き出して」

 

 

 ドタマ吹っ飛ばしてるんだから、心臓突こうが首圧し折ろうが同じ事でしょ。相手が鬼なら追撃の効果アリ、人間だったとしたら…死体遺棄…いや死体損壊罪になるのかな。

 乳に触れたのは、アサシンブレードの特性上、そういう風になっちゃっただけだ。

 …まぁ、差し当たり…正体見せたカガチメをぶっ潰しますか。ウレシクナイオッパイ

 

 

 

 

 

 帰ってから、西歌のお頭に呼び出されたので聞いてみたところ、同様の事例は幾つかあるそうだ。鬼に捕らえられた人間の姿を使ってモノノフを誘き寄せるとか、姿を隠した鬼達が罠を張って待ち構えるとか。

 …ウタカタの里じゃ見られなかった事例が多いな。興味深くはある…。何と言うか、鬼の生態系って、思ってたより普通の生物に近いのかもしれんな。知恵を使うとか、そういう表現だと特別な事をやってるように見えるが、擬態も、ナワバリの中で罠を張るのも、隠れて敵の様子を伺うのも、全部生物が自然の中でやってる事だ。

 

 

 

 …まあ、それはそれとしてだな。

 

 

 注目すべきは、上記のこの部分。『鬼に捕らえられた人間の姿を使って』。

 …鬼に、捕らえられている? ナニソレ聞いてない。カガチメを潰したら、さっさと帰ってきちゃったんですけど。

 

 容姿? …えーと、黒髪のロング、見た限りでは左利き、ちょっとタレ目で…そうだ、左前の髪を髪留めで止めてた。

 

 

 

 …受付所に確認したところ、数日前から行方不明のモノノフとの事。

 俺とホロウと西歌のお頭と、偶然通りかかった雷蔵さんで超速ダッシュ(鬼疾風)しました。

 

 

 

 

凶星月

 

 

 ギリギリセーフ。死ぬ半歩手前くらいになってたけど、カガチメに囚われていたモノノフを連れ帰る事が出来た。

 ホロウに渡していた毒無効のピアス、当日に他人に譲る事になるとは思わなかった。いや別に文句は無いんだが。

 

 とは言え、毒無効ピアスも完全じゃない。外から瘴気を取り込むのは防げるが、既に体内を蝕んでいた瘴気は自然に抜けるのを待つしかなかった。

 正常な空気の中に居れば、数日程度で完全に抜けるんだが……内臓に大分ダメージが入っていて、モノノフとしては引退と言う事になるかもしれない。

 

 

 しかし、数日間もよく瘴気の中で生きてたもんだ。と口にすると、雷蔵さんが応えてくれた。

 おそらく、鬼が利用する為に結界を張って生かしておいたんだろう、と。ああ、成程…他のモノノフを誘き寄せる幻術を使うのに、死んでもらっちゃ困るって事か。

 利用するだけ利用して、それ以上生かせなくなったら自分で喰らう。よく考えてる事。

 

 こういった事例は、ここ数年で急速に増えているらしい。ただし、情報を集めた限りでは、発生例はマホロバ付近に集中している。…この場から広がっていくような事が無ければいいんだが…。

 

 

 

 

 それはそれとして、ここ数日程、ホロウの様子がおかしい。何かとくっついて来る。

 いや物理的に接触を計ってくるって意味じゃない。それに近くはあるが、エロい話じゃない。何やら観察するような視線を常に向けてきて、仕事の時以外は後ろをついて回ってくる。……ワン子がずーっと後をついてきているような気分である。

 

 一体何を見ているのか、と直接聞くと、誤魔化すような事はしなかったが、答えも教えてもらえなかった。

 曰く。

 

 

「いえ、少し考えがあって観察しているだけです。内容? 残念ながら、それを意識させてしまうと正確な考察ができません。結論が出たらお話しますので、気にしないでください」

 

 

 だそうな。堂々と観察される、というのも珍しいパターンだな。

 …でもホロウだしなー。真面目な事考えているのと、真顔で天然ボケみたいな事言い出すパターン、どっちも考えられる。つまりは気にするだけ無駄って事かね。何言いだすか予想もつかんし予測もできん。

 少なくとも無意味な嘘や秘密は作らないって程度には信用してるから、結論が出たら話してくれるだろう。

 

 

 

 

 それはそれとして、今度は雷蔵さんから呼び出しを受けた。偶には呼び出しじゃなくてそっちから来いよ、と思わなくもないが、これは西歌のお頭の屋敷の奥でしか話せないのだ、と言われちゃ仕方ない。

 ロクでもない事になる予感を感じつつも、ホロウと一緒に屋敷へ。流れ者が西歌のお頭の屋敷に上がる、と言う事で鬼内にはあまりいい顔をされなかったものの、先日会った主計さんが取り成してくれた。…あっちから呼び出してるのに取り成しもクソもないが。

 …土産にもらった御萩の事もあるし、何ぞ礼でもした方がいいかな…。

 

 通された奥では、西歌のお頭・雷蔵さん・時継のサンバ鴉が揃い踏みしていた。益々持って嫌な予感しかしない。

 ホロウが一緒に来るのは予想外だったようだが、別に問題ないと同席を許される。

 

 まずは昨日の、カガチメに囚われていたモノノフ救出の礼から始まって、その後雷蔵さんが話し相手に代わる。

 と言っても、雷蔵さんもあまり話すのは得意ではないらしく、話は簡潔に纏まった。

 

 要するに、手合わせ願う…の一言である。ああうん、予想はしてたよ。初めて会った時から、鬼疾風とか未知の技を使っていた訳だし、オマケに昨日のモノノフ救出作戦が終わってからも、静かに気迫を漲らせながらこっちを見てたし。

 まぁ、気持ちは分からんではないよ? 俺は武芸者やってるつもりはないが、強い相手を見たら競ってみたい、という感覚はある。俺の場合は、武術よりも狩りの腕を、だけども。

 手合わせするのも吝かではない。俺にも得る物はあるだろうし、雷蔵さん自身も結構な使い手だ。…多分、武芸者としてみれば、富獄の兄貴に軍配が上がると思うけども。

 

 ついでに言えば、戦えば十中八九俺が勝つ。純粋な技術ならともかく、身体能力と、そして押し引きのタイミングは俺が圧勝しているから。

 

 

 

 

 

 

 でもよぅ、3連戦4連戦は予想してなかったよ。

 

 

 

 最初は、雷蔵さんは真剣、西歌のお頭は審判を務めると言う事で平静、時継は…余興だと思っているのか、足を崩して見物気分。…おい、前に自分達に迫る実力者の紅月を、軽くあしらったって聞いてたろ。冗談だと思ってるのか、それともこれは擬態で戦闘開始と同時に目が鋭くなるのか…。

 ホロウはと言うと、「やはり…」とブツブツ言っていたが、すぐに俺達の観察に戻った。

 

 手合わせの場所は、お頭の屋敷の最深部。勝手に入る事は許されていないスペースだ。

 無暗に広い。一体何に使うのかと思ったが、要するにこういう事ね。一時期は、紅月もここで修行を付けられていたらしい…マンツーマンで。

 

 

 

 

 

 さて、VS雷蔵さん。手合わせって事で、同じ手甲を使った。 

 攻撃のリズム、威力、キレ、速度、連続攻撃に途切れもなく、防御も疎かにはしていない。これだけでも十分すぎる使い手だと分かる。

 が、やっぱり何処かで人間相手、って意識が残ってたんだろう。防御…不動の構えの上から、力で押し通されるとは思っていなかったようだ。まぁ、大型鬼の一撃すら防ぐ構えを、人間がブチ破れるなんて思う方がおかしいかもしれんが。

 咄嗟に俺の腕を絡め取っての関節技を使おうとしたようだが、関節技にだって最低限の力は必要なんだよ。ジュウザの関節技を「おおりゃ!」とばかりに無効化するラオウ様みたいな事やっちまった。

 そのまま襟首を掴んで床に叩きつけ、顔の横に手甲を打ち下ろして終了。

 

 

 次、時継。さっきとは打って変わって、非常に真剣な面持ちだ。

 本来は銃を使って戦っているらしいが、流石に里の中、しかもお頭の屋敷の中でブッパして銃声を響かせる訳にはいかないと言う事で、代わりに双刀。2番目に得意な武器なんだそうだ。

 雷蔵さんとの手合わせで、俺の身体能力は警戒されているらしい。さっきは見せなかったスピードで奇襲をかけるも、見事に防がれた。…神無相手なら、これで決まったんだけどな。

 器用に2本の小刀を操るも………いや、自滅だな、コレ。

 自覚してるのかは分からんけど、攻めに傾倒し過ぎだ。ただでさえ守りが薄くなりやすい双刀なのに、防御を殆ど考えずに敵を倒す事だけに集中している。…中途半端で意味のない防御するくらいなら、全て捨ててしまえばよかろうに。

 ……手練なのは事実。そうそう居ないレベルのモノノフなのも確か。修羅場もくぐっている。

 それが、自分の状態も理解せずに突っ込んでくるとは思えん…。何か厄介事、しかも心理的な奴を抱えているようだな。

 …なぁ西歌のお頭、前もそうだったけど、これ放っておいていいのかい?

 

 

 

 三戦目、西歌のお頭。成程、こりゃ紅月の上位互換だ。

 太刀筋はよく似ているが、より鋭く、変幻自在。攻撃を仕掛けるタイミングで捌きに入る。搦め手……なのか? 舞うようにヒラヒラと翻る着物から、白い肌がチラチラと………違うわ、色仕掛けのつもりは全くなさそうだ。残念な人だったね、そう言えば。

 紅月同様、倒そうと思ったら地力で圧倒するしかないタイプだが、より一層隙が無くなっている。

 とは言え、逆に言えばそれだけだ。地力自体は紅月より少し上って程度。恐らく、紅月には無かったような一発逆転系の戦法もあるんだろうが、試合でそこまで見せるつもりもないようだ。

 詰将棋のように徐々に追い詰め、手数を封殺し、喉元に切っ先を突き付けて終了。

 

 

 

 

 

 

 …ここまではいいんだよ、ここまでは。この3人が手練だって事も、それでも尚俺が勝つだろうって事も分かってたからさぁ。

 でもさ、「よし、じゃあ今度は三羽鴉が相手だ!」とか言って3対1はさすがに予想してなかったよ! サンバ鴉なんだからカーニバルの衣装着て踊ってろよ! ……いややっぱ今の無し、西歌のお頭とか紅月さんならまだしも、残りが…。

 

 

 そして相変わらず呑気に観察しているホロウ。弁当まで食っていた。俺にもよこせ。おしんこだけ? 竜田揚げと味噌汁を所望する。

 

 

 結果。

 

 

「お、俺達三羽烏でかかって、ようやく互角…!?」

 

「手練とは思っちゃいたが、これ程とは…」

 

「…人払いをしておいてよかった…」

 

 

 上から時継、雷蔵さん、西歌のお頭。

 ちなみにパワーとスピードとタイミングでゴリ押ししました。まぁ、それはあっちも同じだけども。3対1で互角は互角でしたが、双方ともに切り札も見せ札もロクに使っちゃいません。

 

 …上から目線になっちまうが、総評で言うと……スゲェ良かったです。

 いやマジで、ある意味モノノフの理想形と言ってもいい見事な連携。焦り気味だった時継の動きも、他の2人を意識した途端にピタリと止んで、見事な斬り込み役に大化けした。と言うより、これが時継の実力なのか…。雷蔵さんはミタマスタイル故のムラッ毛があるようだが、時継は精神的なムラッ毛が大きいようだ。ノッてきたらとんでもない戦果をたたき出すタイプだな。

 

 個人の技量を特化させ、その隙を連携とタマフリでカバーし、更に鬼以上に小回りが効く利点を最大限に活かして隙を突く。

 言葉を交わさなくても、動きで、目線で、必要であれば虚偽すら混ぜたハンドサインで攪乱しつつ翻弄してくる。特に、最後の切り札とばかりに繰り出してきた、3人の波状攻撃は凄かった。一人ずつ連撃が来たかと思えば、次の瞬間には方位されていて、そこから全身全霊を注ぎ込んだかのような膨大な力を伴っての飽和攻撃。

 

 いやー、ありゃ凄かった。本人達曰く、オオマガトキでトリオを組んで戦っている時に偶然発見した連携なんだそうだが、人間相手に使うもんじゃねーぞ。性質的にはアレだ、鬼千切・極に近い。…原理だけ知ってて、ロクに使った覚えないけど。だって連携技やもん。ボッチ…とは今更口が裂けても言えんけど(お付き合い多数だったし)、俺と霊力同調できる相手は非常に少ないもの。

 

 

 それをどうやって捌いたかっつーと、アレだ。GPMの名言だ。1対100なら勝ち目がなくても、1対1が100回ならそこそこイケる。

 要するに、3人同時に仕掛けてくるなら、こっちから1人に向かって瞬殺すればいい訳だ。そうすりゃ3対1から、ほんの僅かな間とは言え1対1の状況を作り出せる。そしてどんな手段でもいいから怯ませ、バランスを崩したら即蹴っ飛ばして距離を取らせ、次の一人を受け流して最後の一人を受け止め、そのままもう一回怯ませる。

 なぁに、一瞬あればイケるイケる! 具体的にはアサシン式カウンターが出来る時間があれば! 

 

 それで行動不能にできなければ、もう一サイクル繰り返す。円形に動きつつ、相手の側面に回り込み、可能であれば倒れた相手を復帰させない為の障害物や罠を置いておくのがコツだな。そういうのを使って、相手の動きに対応していくと、何かしらんが螺旋の動きになっていくのがパターンだ。これはアレか、こっちでも飛龍昇天破を撃てと言う事だろうか。大規模破壊万歳。

 …割とマジで打てそうだったけどな。己惚れた事を言うようだが、この世界で何回も上記ループを繰り返す必要がある相手なら、相応の霊力を持っている。それらが力を撒き散らして渦を巻けば、それだけで前提条件は完成する。

 

 まぁ、今回は流石に里のド真ん中で極大竜巻起こす訳にもいかず(すっげーやってみたかったが)、3人の力が共鳴したっぽい瞬間に、逆にこっちから霊力を送り込んで共鳴を乱し、ドカンとなった瞬間に奇襲をかけた。

 …これ、俺も割と他人事じゃないな。鬼千切・極だけじゃなくて、鬼杭千切みたいな全身全霊の一発をコケさせられたらこうなるんだ。

 

 

 ま、その奇襲でも仕留めきれずに、3人…俺を入れれば4人とも健在のまま膠着状態。さぁ次はどうする、と本格的に睨み合いが始まり…誰かが……或いは誰もが…札を切ろうとしたところで、ホロウの「そこまで」との仲裁が入った。

 

 

 

 …熱中しすぎた、と自覚したのは、屋敷の破損を目にしてから。

 柱は折れ、畳はひっくり返り、壁には拳の後が残り、床には弁当が散らばって………

 

 

 

 

 散らばって……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そなたの なかには やしゃが いる

 

 

 

 

 

 

 

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