今年もよろしくお願いいたします。
今年中に完結目指して頑張ります!(完結するとは言ってない)
黄昏月
唐突に真面目な話になるが、鬼達の動きが少ない。
いや少ないと言うか、不気味なくらい静かである。今までのループなら、毎日とは言わないまでも、連続して何かしらのイベントやその兆候が見えていたと言うのに、今回はそれが全くない。見逃している訳でもなさそうだ。
いつも通りに異界に鬼が居て、いつも通りに鬼がちょくちょく里を襲ってきて、いつも通りに撃退できている。
強いていつもと違う点を挙げれば、「静かすぎる」という印象だけだろうか。全く、嵐の前の静けさとはよく言ったものである。
一応、理屈を付けられない事は無い。先日の大攻勢、人間側に被害は大きかったが、同等に鬼の側にも被害が出ている。
マガツミカドの下半身が大暴れ(性的ではない)したし、大物の鬼を何匹も仕留めている。その戦力補充の為、人間側にちょっかいを出すのを控えている…と言うのは、理にかなっていると思う。
が、そのような楽観はデスワープ一直線である。何度そのお気楽思考でお陀仏した事か。異変は危険。これはこのループの中で生きていくと言うか俺がデスワープしない為の大原則である。
……あれ、でも異変が無いのが異変って事だし、そうなるとどうやったって異変であってでもそれが普通で…うごごごご、異変とはゲシュタルト心理学であって弾幕ごっこの黄昏がシャンハーイホウラーイ!
…ちょっと錯乱してみた(故意)が、戯言は置いといて。
真面目な話、一緒に異界を偵察している速鳥も同意見らしい。変わりが無さすぎる。
二人で色々と話をした。一緒に異界に潜っている内に、仲間として考えるかはともかく、腕の良さは一目以上置かれたようで、ビジネスライクな態度ながら、それなりに意見交換するようになった。
で、考えられる可能性としては、鬼が『何か』を隠している事。何を隠しているのかはサッパリ分からないが、どうやって隠しているのかは、今までの例から推測は立つ。
まず、単純に俺達が到達できないような異界の奥で何かを企んでいる。
二つ目は、鬼の…時折いる、能力持ちとでも言うのだろうか? 結界を張れる鬼が、俺達の認識を狂わせている。
三つ目に……見当違いの場所を探している。例えば…里の中に何かを送り込んでいる?
「…三つめは恐らく無い。確かに人の裏を掻くのは鬼の本道なれど、貴殿らが齎した鬼の手を使った結界は、そう破れはせん。拙者も、里の中は常に見回っているが、おかしな気配はない」
…妙な気配だけじゃなくて、小動物も居ないか? 小鳥とか子犬とか。
「居らぬな。そも、その手の動物の追跡については、貴殿の方が得意であろうに」
まぁ、狩人だしな…。確かに、動物の痕跡を探ってみても、普通の野良くらいしかいない。ホロウに聞いても、おかしな情報は入ってない。
人間だけじゃなく、敏感な動物も何も感じてないんじゃ、里はシロか…。
「…貴殿とホロウ殿は、動物と喋る事が出来る…と言う話であったな。是非ともその技を学びたいものだが」
特に天狐の言葉を?
「是非に! …いや、あくまで後学の為」
後学の為だろうが勉学の為だろうがどーでもいいが、とりあえず鬼の話である。動物との話し方なんぞ、一朝一夕で身に着けられる訳もなかろう。
英語の試験で散々赤点を取った苦悩を思い出すがよい。…俺は8割がたギリギリセーフだったけど。
「む……た、確かに、今は里の危急の時…。余計な事に力を割いている余分は無い…。失礼した」
…落ち込む速鳥を見て、何となくほっこりする俺。
速鳥の方が心に壁を作っているなら、その壁越しに楽しむ…もとい遊べる方法を見つければいいんだよ! いやまぁ、それでも教えてほしいって素直に言えば、教えてやっけどね。
速鳥によけーな負担をかけさせる訳にはいかないからネ!
で、真面目な話、やっぱ里の中と言うのは無いと思うんだわ。速鳥が言う通り、里の結界はより強力になった。内側に対しても、だ。
中に入れば鬼にとっては居辛い事この上無いし、それでも何らかの手段で入り込み、力を露わにすれば、確実に橘花が感じ取る。
となると、やっぱ異界の奥か結界な訳だが…。
「…このままでは埒が開かん。何かしらの方法で情報を集めねば…。仮に隠れているとするなら、それを無効化する方法は…」
あるにはあるな。神垣の巫女の、ホレ、千里眼の術があるだろ。俺も一回やられた。
「…何をしでかしたのでござるか」
いや、見つけた抜け穴を通って行ったら、何故かマホロバの里の神垣の巫女の部屋に出てさ…。修行中の子供だってのに、そこから術を使って俺を特定してきた。
「よく死罪にならなかったものよ…」
そこはそれ、神垣の巫女と取引したからな。色んな意味で将来有望なょぅι゛ょだぞ。ストーカー一歩手前の護衛も居るし。
そういや、橘花に文通しないかって提案したな。あれからどうなってるんだろ…。
見た所、かぐやも橘花も色々貯めこんだのが大爆発するタチだからな…。二人が上手く化学反応すれば、より大きな爆発になってくれるだろう。そっちの方がストレスは消えやすいだろうから、問題は無いな。周囲の人間が神経性胃炎になったりするかもしれんが。
「言葉の意味はよく分からんが、それは放置していいものなのか…」
ストーカーは深く考えすぎて行動に移せないヤツだから大丈夫だろ。それ以外は…まぁ、いいんじゃね? 神垣の巫女に負担をかけている分、気晴らしくらい大目にに見れば。
さて、話はそういう方向で進めるとして、千里眼の術を使うにしても、媒介は必要だな。鬼を何匹か狩ってみるか…どんな奴がいいかな?
「ならば、より強い鬼を狙うがよかろう。鬼達の順列は、特殊な技能や能力ではなく、単純な強さによって決まるらしい。ならば、結界…があるとして、その中に鬼の大将、そしてそれに使役される鬼が居る。使役される鬼も、やはり強い鬼であろう」
ふむ…確かに。
…つまり上級鬼か。ようやっとそこそこ強いのとやりあえるな。まずは探し出すところからせにゃならんのだが、心当たりはある。
「なんと…。それは如何なる物か?」
追跡術には自信がある。速鳥の専売特許じゃないんだぜ?
ちょっとした事情により、デカい揉め事がありそうな場所なら幾つか当てがあるんだ。…あの場所だきゃあ、クソイヅチをナマスにするまで忘れねぇ。
という訳で、オオマガオトキが起きる場所…千歳がクソイヅチに喰われたと思われる場所までやってきた。
何も見つからなかったが、当たりと考えてよさそうだ。複数の大型鬼が、何度も行き来した形跡がある。そのくせ、大型鬼自体の姿は無い…。やはり結界か。
異界の中で身を潜めて待つ事暫し。速鳥がちょっと行動限界を突破してしまいそうになったが、丁度よく出てきたワダツミをソソクサと狩って期間する。…ワダツミはあんまり強い鬼じゃあないが、上位っちゃ上位だよな…。コイツで行けるかな?
まぁ、どっちにしろ今回はもう引き上げだ。速鳥がヤバい。
里に帰るとすぐに大和のお頭に相談し、千里眼作戦の許可をもらう。
ワダツミの欠片を渡し、すぐに実行…しようとしたんだが、今日はダメだと言われた。何故に?
体の都合…………ああ…女の子の日…。
それに、千里眼の術は久しぶりなので、ちょっと練習しておきたいとの事。OKOK、無理にやって失敗してもらってもね。何時ならやれる? …明日には、か。
そんじゃ、それまでゆっくりするとしますかね。速鳥、ちゃんと休んでおけよ。今回は特に異界に潜るのが長かったからな。
「…承知」
…本当にこいつ休むのかな。天狐に限らず、なんか適当な小動物でも嗾けておくべきか。
さて、それはそれとして、今日のお楽しみの時間である!
異界に長い事潜ったためか、俺もちょっと体の熱を持て余している。性欲に限った事ではなくね。
こりゃー速鳥の事を笑えんな。休んでない。精神的には、これが何よりの休養になるんだが。
早速家に帰って…もう当然のように那木が居た。しかも晩飯作ってくれている。…ありがてぇ…これが家庭の味か…。紅月の飯がアレな分、心が…いやディスってるんじゃないよ。
飯食って、風呂入って(背中を流してもらって…まだ普通に手と手ぬぐいだが)一息。ああ、やっぱ家庭っていいなぁ…エロじゃなくてもいいなぁ…。
まぁ即エロに突入するんですが。
にしてもアレだな、今回の那木は前回の結果を踏まえて念入りにヤりまくっているからか、あれから色々経験してレベルアップしているからなのか、それとも最初から紅月と2人相手だからなのか、以前とは随分違うなぁ。
何と言うか……甲斐甲斐しく尽してくれるのは変わらないんだが、前回は新妻で、今回は………あ、愛人? いや立場的には妾になるんだろーけども。
エロい事する時も、紅月が優しくされるのを好む(どんどん激しくなっていくけど)のに対し、那木はちょっといぢめる時の方が反応がいい。焦らしたり卑猥な事を言わせたりすると、自分からエロい行為に走り出す。ご奉仕属性は相変わらずか。
今日だって、「異界に長くいたのですから、不浄を清めなくては」なんて言いながら、自分から体中嘗め回してきたしなぁ…。不浄の穴の中まで躊躇いなく。それって医者としてどうなん? いやプレイとしてはありだし俺もやった事あるけど、事前に洗っても不衛生なのは否定できんし。
その後は、滾りに滾った白いご不浄を思いっきりブチ撒けた。白濁塗れになった那木は、自分の指でそれを拭って……言うまでもなく舐めとっていた。ぬぅ、既に精の味まで覚えてしまったか。
それを見ていたら辛抱溜まらなくなったんで、問答無用で押し倒して捻じ込んで激しく前後運動したんだが、ちょっと怯えたフリの演技付きでしっかり受け止めてくれる。演技っつーか、はしたなく乱れる事自体にはちょっと恐怖が残っているみたいだけど。自分がどんどんいやらしくなっているのに気付きながら抗えないとか、実にそそるシチュエーションだね。
このままどんどん調きょ…もとい、色々と染め上げていって、最終的には俺と二人きりになったら即エロい気分になるくらいにしてしまおうか。それとも、指一本触れずに、見られるだけ、命じられるだけでビクンビクンするレベルまで行けるか?
まぁ、ともあれ…今の那木を悦ばせるなら、欲望に身を任せて全てを注ぐのが一番だ。細かい事は忘れて、那木の奥まで侵入した。
黄昏月
次の休日は、紅月と那木と両方と、どう過ごすか。交代で家に来たり一緒に出掛けたりしているとはいえ、やはり休日を一緒に過ごすと言うのは別格だ。
…どうしようかと思ってたら、俺が意見を出す前に二人でジャンケンして決める事になった。…ま、こーゆー時、二股男の俺に発言権なんぞ無いわな。
文字通りの一発勝負、勝者が俺と過ごす。アイコだった場合は3人で過ごす…強いて言うなら、この場合が俺の勝ちか?
で、結果はアイコ。俺の勝ち…だが、二人で過ごす休日もちゃんと作らんとなー。
ま、それはともかくとして、橘花の事だ。別にいつもの『気晴らし』の話ではない。残念ながら。
今回ループでは、かぐやとの文通や、鬼の手を使った空中散歩等、それなりに楽しみがあるからか、橘花は非常に安定している。エロい事を教え込んでもいない。
……のに、どうして俺と那木さんを見て顔を赤らめますかね? 昨日までそんな素振りなかったよな?
まぁ、敵の居場所を探る為の千里眼の術は、ちゃんと発動してからいいんだけども…。
桜花が不思議そうにしながらも、殺気を向けるべきかどうか悩んでいるんだが。…今まであんまり接点なかったし、俺って桜花から見れば憧れの人の伴侶だしな…いきなり刃は向けられれんか。
逆に、紅月と那木は不思議がってはいるが、それ以上は無い。四六時中一緒にいるから、橘花に不埒な真似をしていないのは分かっているだろうし、肉体関係を得て余裕が出てきたんだろう。
しかしそうなると、やっぱり橘花の反応の意味が分からないな。
が、この反応自体は何度も見た。性に対して天真爛漫、モン娘並みとさえ称した橘花がこうも恥じらうのは…性に目覚めたばかりの時特有の反応だ。
やっぱり結局いつものルートなのか? 全く問題は無いが、那木と橘花の組み合わせは微妙にトラウマが刺激されるな。だからこそ乗り越え甲斐があるってもんだが。
まぁ、とにかく今は千里眼の結果を尻たい。もとい知りたい。
例によって橘花に手ぇ出すとしても、もうちょっと時期を考えた方がいいだろう。那木と紅月が、多少ブーたれても刃物を持ち出さないくらいに躾けられるまで。或いは、ケツでイける橘花の体に興味津々になるまで。
話は変わると言うか本道に戻ると言うか、むしろ本道が脇道な気もするが、とにかく千里眼の結果について。
ケツ論から言えばドンピシャ、滅びのバーストストリーム!だ。 …ブルーアイズって言った方がいいかな? いやブルズアイ…? 異国語は忘れた。
俺と速鳥が狩ってきたワダツミは、予想通りに展開されていた結界に出入りしていた鬼だった。
その結界の中には……天まで届く瓦礫の塔。
が、半ばくらいで圧し折れている光景があったそうな。橘花しか見えてないから、詳細が分からん。
えぇー、何でいきなり折れてんの? 千歳の時はG級爆弾を山ほど叩き込んで、ようやく圧し折った塔だよ?
妙な力が寄り集まって頑丈になってて、俺でも自力でぶっ壊せるかは微妙な所だ。頑丈さよりもデカさが厄介ってのもあるが。
何でまた…。
「…やはり、あの鬼の下半身でしょうか…」
「そう考えるのが妥当だな。何がどうなって、鬼が作っている塔とやらを圧し折ったのかは分からんが」
またアイツかよ。芸がねぇな。いやあんなモンがホイホイ出てこられても困るんだけどさ。でもそれぐらい出てきそうなのがフロンティアなんだよな……やっぱ行くの辞めようかなぁ…。
まーアレじゃね、あの鬼の事だから、目が見えない状態で適当に暴れ回ったら折っちゃったってだけじゃね。
「ありそうなのが頭が痛いな…」
「あの…私もあの鬼は術越しに見た事がありますが、あの塔を容易く破壊できるとは思えないのですが。確かにあの鬼は大きいですが、塔を真ん中から破壊できる程だとは思えません」
……ふむ。(記憶にある塔と比較すると、確かに…)
どっちにしろ、行ってみるしかないのかね。異界の奥だが、俺ならそこまで行っても行動限界に余裕を持って戻ってこられる。
「ですが、流石に一人では危険です。結界に侵入する手段があるかという点も問題ですが、その中はどんな鬼が蠢いているか分かりません」
「あの下半身野郎も居るだろうしな。斬り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ、踏み込みゆけば…とは言うが、文字通り極楽に行くんじゃ話にならねぇ」
「鬼に捕まれば、極楽じゃなくて地獄行だろうしな」
色欲道一直線だな俺。
「そーだな。もし違う地獄に落ちるなら、里の男総出で閻魔様に抗議に行くだろうぜ。美人を二人も侍らせやがって…」
「話が逸れてるぞ」
息吹との軽口はともかくとして、さてどうやって侵入するか。
一番の問題は、やはり異界の瘴気だな。これさえなければ、2桁程度でも人海戦術も取れる。
「異界の瘴気をどうにかする…って、どうすればいいの? 異界は年々濃くなるばかりで、薄れたなんて話は聞いた事は無いわ」
「…瘴気を無効化する道具がありましたが…まだ予備はありますか?」
「そんな物があるのか!?」
いや、無い。…そういやあの道具は何処に?
「マホロバの里で助けたモノノフに渡したままです。送ってくれと手紙を出すついでに、博士に異界を晴らす研究がどうなっているのか聞いてみましょう」
「異界を…晴らす? そんな事できるのかよ」
「さあ。ただ、鬼の手は本来そのために作られたと聞いています。副産物でこの効果ですから、研究が進めば期待できるかもしれません。現時点では…お察しですが」
「あ、それでしたら私がマホロバと文通しているので、一緒に手紙を送りましょう。かぐやさんなら、すぐに手伝ってくれると思います」
おー、随分気が合ったみたいね。
「はい! かぐやさんのお話は、とっても面白いです。色々な冒険譚を集めて、いつか本にするのが夢なんだそうですよ。…皆さんのお話もしていいでしょうか?」
「おっ、じゃあ俺の事を格好良く伝えてくれよ。二枚目の槍使いだってな」
「どう考えても三枚目じゃない」
「ケツに卵の殻がついてるヒヨッコが言ってもな」
「私はもう一人前よ! …まだまだ強くならなきゃいけないのは分かるけど」
「では、私はこの方の正妻として…」
「那木、ちょっと話し合いましょうか」
「おいしいご飯を募集中、と伝えてください」
……話が脇道にズレてきたな。ちなみに俺は…。
「あなたの紹介は不要かと」
…そうね。マホロバで散々大暴れしたし、かぐやと橘花を引き合わせたのも俺だしね。
じゃあ、渋いナイスミドルと伝えられそうなお頭、話のは許可?
「うむ、特に問題はない。だが、マガツミカドに関しては情報を流すな。そしてないすみどるとは何ぞや」
…冒険譚、ねぇ。まぁ冒険譚ではあるわな。あの年のガキンチョに、戦いの悲惨さや、明るく話してくれるモノノフ達が背負った影まで察しろって方が無理だわな。
神垣の巫女に、精神的に不安定になられても困るし、そういう影に負けないように努めて明るく振る舞うのも、モノノフの常だし。…息吹とかもそんな感じだしな。
黄昏月
そういう訳で、毒無効のピアスが送られてくるまで、戦線は停滞となった。オオマガトキの心配も、取り敢えずはないだろう。塔は相当派手にぶっ壊されてたらしいからな。
中折れか…と呟いたら、男衆が嫌そうな顔をした。
ちなみに、モノノフに限らず3つの世界で戦っている連中は、基本的にバリバリだ。大小はあるが、精神的な要因が無ければ、基本的に鍛えられまくった体してるからね。
それはともかく、昨日のエロ語りは無い。何故なら、二人して禊に行って暫く戻ってこなかったからだ。帰ってきたら……傷は無かったが、精神的に疲労していたようで、バッタリ倒れて寝てしまった。
そして禊場に異界が発生した、とかいう噂が流れたが…。
アレか? 昨日のgdgdになった時の、さりげない那木の正妻発言から修羅場ったのか?
だったら猶更俺を挟んでやるべきだろうに。……いや、俺が居たら有耶無耶にしますけどね、濡れ場に持ち込んで。
一体何があったのか気になるが、取り敢えず決着はついてるようだし、互いに敵視している気配もないので安心…か? また修羅場フラグかな…。
それとも修羅場フラグは、俺が何もしてないのに橘花がまたしても尻に目覚めていた事だろうか。
でもこれは俺には責任ねーよな…。
だって誘導とか一切してないし。ぶっちゃけ、橘花が偶然見てしまっただけだぞ?
この前那木との二人の夜、体中をツバの殺菌作用で消毒しようとしている那木を。特に一番汚い部分は念入りに消毒しようとしていたシーンを。
……言っちゃなんだが、俺が仕込んだ訳じゃないぞ。エロい事に悦びを覚えるよーにアレコレしたのは事実だが、「こんな行為があるんだぞ」みたいな事は教えてない。
…ただ、那木の尻を多少弄った事はあったが……多分、それで覚えて思いついてしまったんだろう。で、紅月への対抗心から、普段は考えられないような事まで…。
で、それをやってるシーンを、千里眼の術の練習をしていた橘花がダイレクトに見てしまった訳だ。
鬼に使う前に、何度か練習しておこうとしたらしい。その辺の適当な物を使って千里眼した結果、俺達を覗き見てしまった。
ただもうなんていうかアレだ、いい加減面倒くさくなってきたから率直に言うが、何かしらの因果やら因縁やら業やら、ひょっとしたら今まで積み重ねてきたループの影響的なナニカに導かれ、橘花は自分の隠された性癖を満たすシーンを直視してしまった訳だ。
いやもう直視ではないんだけど、千里眼の術という相手の感覚を乗っ取るような術を使ってたもんだから、より感覚がだね…。
そしてそれを見て混乱し、ドキドキしながらちょっとだけ試してみて、その結果に更に混乱し、何故かかぐやとの文通にそれを描いてしまったらしい。誤字ではない。図解付きだそうだ。
送ってから我に返って、とんでもない事を書いてしまったと混乱し、更に昼間の会議で俺と那木を見て色々思い出し、連鎖して自分で弄った時の感覚まで思い出して……おぉ、もう…。と言うかよく昨日のあの態度を保てたものだ…。男だったら、絶対一部が大きくなって(サイズによっては)バレてしまっていただろう。
…それに、かぐやも貯めこむと、とんでもない事し始めるタイプだよな…。好奇心や行動力が強いから、誰かに聞いたり、それで怒られても自分で調べたり試したりするかも…。
感染してしまっただろうか…。八雲のにーちゃん辺りに忠告しとくべきか? いや尻がどうのじゃなくて、少しはかぐやの好きにさせてやらないと大爆発するって。
…しかし、どうすればいいんだ…。かぐやは勿論の事、橘花も性には疎い…と言うより無知だ。男女の交わりがどういう事をするのかさえ、知識にない。
俺らがやっていた事も、「よくわからないけどひわいなこと」程度にしか認識してなかった。
そーだよな、毎回橘花に手ェ出した時は、モン娘並みになってたけど、そうなる前は過剰なくらいに穢れの無い子だった。結界を安定させておく為の、神垣の巫女の扱いの基本だ。
とりあえず、このまま放置して痔にならないよう、正しいやり方とステップを教えておいたんだが……これはやはり浮気と見なされるんだろうか?
正しいやり方を理解させる為、本人の承諾を得た上で小指を突き込んだだけなんだが、やっぱりアウトだろうか。
と言うか、正しいやり方を理解してしまった以上、どんどん深みに嵌っていくよな…。
…那木に射られたトラウマを上書きするには、同じシチュエーションを乗り越えなければならない…。奇しくもその一助になると思っておこう。