残念! gdgd回だよ!
とりあえず、年末年始の連投はこれで終了です。
書き溜めはあと2話くらい…。大型連休に向けて、貯めておかねば…。
黄昏月
うーん、どうしたものか……夢…夢に潜り込む、か…。
触鬼の力で、ミズチメを取り込むか? 上手くすれば股間から生えてるアレが二本になったり触手調になったりするかもしれんし。
でもなぁ…むしろ排泄物(大)が、あいつの殻みたいに爆弾になりそうな気がしてならない。ミズチメを取り込んだのに、ババコンガになってしまう。
大和のお頭のショタヴォイス(と言う事にしておけ)に反応はあったから、こっちの声は聞こえてると思うんだが。
声…夢………夢……って、ある意味幻と言うか幻覚みたいなもんだよな…。脳が勝手に情報を組み合わせて、それを見るのが夢。幻や錯覚も、脳が勝手に補完した情報を見るもの……だと思う、大体は。
と言う事は、だ………イケるか? 囁き戦術で行けるか?
当然、単なる囁き戦術ではない。インパクトという一点だけで考えても、ショタお頭ヴォイス以上のダメージは与えられそうにない。
だが、ここに最近試そうと思っていた、オカルト版真言立川流中伝を添えたらどうか。
相手は夢の中、まず目も開けないし(開けるのが目的なんだが)、夢と言うのは元より不安定なものだ。外部からの刺激で影響が出た、という話は山ほどある。
どうせ失敗しても、大した損害は無い。精々、初穂の横の処女が奪われそーになってしまうだけだ。…破っちゃったら音が聞こえなくなるからね。鼓膜だからね。
そーゆー訳で、試してみる事になった。那木の立ち合いの元で、だが。
流石に眠っている病人に妙な事をするとは思われてないが、効果があるかも分からない治療法を…しかも素人考えでの治療法を試そうとしているのだ。本職が居なければ、とても許可を出せない…と言うのは正論だろう。
……スッゲェやりにくいけど。
別に悪い事しようってんじゃないんだよ。ただ、耳から脳への霊力伝達力を高める為に、初穂の耳をprprして唾液塗れする必要があって…。
それを事前に那木に言った所、「ふざけているのでしょうか?」と射られかけた。トラウマ再発寸前…だがこういう反応になるよな。
じゃあ那木、実験台になってくれ。
いきなり初穂に使うより、那木に効くかどうか試した方がいいじゃないか。対象者の意識があったが方が、どんな効果があるのか分かりやすいし。
ん? まだ朝? 大丈夫、これは医療行為と、その練習だから。
まー待ちなさい。と言うか逃げられると思うてか。
はむっ
那木が腰砕けになってるけど、いつもの事ですな。まぁ耳だけでここまでヤッたのは、俺としても初めてだけど。
ああ、ヤられた事ならあったっけ? MH世界の双子に延々囁きプレイされたっけな。仕掛ける側はあんな気分なんだろうか。
うむ………テンション上がってきた。
とは言え、やる事は地味だけども。
初穂の耳を嘗め回すったって、リアクションが無ければなぁ。生JC年齢の耳の味と思えば、フェティッシュな感覚はあるけども…。
と言うか、睡姦だとしても、実際にやってる事が耳を舐めるだけと言うのは…。
…む、耳垢。………むぅ、全体的にちょっと味が濃い。昏睡になってから風呂も入ってないからな…那木が軽く体を拭く程度。
…なんかこう、アカンものを味わっている気がしてきた。那木の同じ部分もprprしたけど、ちゃんと風呂入ってるからそこまで味は濃くなかったし…。
いやいや、女の子は清潔第一よ。汗のにおいとか、汚れが堪りやすい部分を敢えて味わうのもアリっちゃアリだが、それは自然の状態でのものよ。人為的なのは邪道。多分。
とりあえず、初穂の耳は充分濡れた。中まで唾液を送り込んで、舌先で撹拌しました。ノーリアクションで辛い。
ま、まぁ、本番はここからだし……霊力の通りも、十分よくなっているようだ。
さて、オカルト版真言立川流中伝・囁きの術、試させてもらうとしましょうか。
…効果が無かったら、後ろで呼吸を整えている那木がちょっと怖いけども。
黄昏月
囁きの術、効果アリ。初穂が目を覚ますところまでは行かなかったが、霊力付きの声に強く反応するのは確かめられた。
具体的には、初穂の耳元で好物の名前を延々と囁き続けたら、口元がだらしなく緩んで唾液が垂れるは腹が鳴るは…。
他にもマラソン的なSEを入れたり、水の音を鳴らし続けたら………その、アレだ、子供の頃に、寝る前に水を飲んだら、洪水の夢を見るとか言われなかった? 要するにそういう事だ。眠りっぱなしじゃ、自分でトイレにも行けなかっただろうし。射られそうになったけど、医療目的での行為と言う事で許された。ジッサイ、業務上過失みたいなもんだったし…いやそれで許されるかってのはまた別の話ですけども。
ちなみに、粗相の後始末は那木があっさりとやってくれました。医師なのに看護師もやれるのか。…ちなみに、大きい方も処置済みだとか…。
それはともかく、囁き戦術は続行となった。百日夢の患者がここまで反応を見せた事は無い…らしい。
しかし…やっておいてなんだけど、これどうやって目覚めさせよう。
確かに反応はあるんだけど、初穂が目を覚ましたいと思わなければいけない訳で。正直、あまり穏便な方法が思いつかない。
現状、考えられる方法としては、砂漠の夢を見せて喉がカラカラの状態にし(そう錯覚させる、のだが)、ウタカタの里なら水が飲めるぞ? 的な事を囁いたり。
……人は水のみに生きるに非ず、とか言い返されそうなシチュエーションだが、水が無ければ死ぬのが人間なのだよ。神の言葉があろーが無かろーが、水分必須。つまり水>神の言葉。てゆーか、俺にとっては神の言葉=アラガミの鳴き声だし。
逆にアレだ、ウタカタに妹や弟が待ってるぞ、と囁いてやる手もある。妹はグウェンとして、弟は誰か知らんがな。案外有効かもしれないなー。妹が千歳だったら、意地でも帰ってきそうだし。いや、グウェンが千歳に劣るとか、そーゆー話じゃなくて。
いっその事、初穂の人生をずっと演出してやるのも手だ。自分は神隠しなんかにかからなかった。両親は鬼との闘い等で死んでしまったが、時間を飛び越えずにちゃんと生きてきた。
…この手段の場合、大和のお頭が超老け顔になるか、初穂が超若作りになってしまうが、まー些細な事だろう。
さて。
そういう訳で、お頭と医者である那木さんのゴーサインが出たので、実験に移る。那木の立ち合いも必要とされたが、余計な雑音を入れない為にも、部屋の外で待ってもらう事になった。
まずは妹弟が待っている、という囁きだ。それでダメなら砂漠(とか火山とか凍土とか)の夢。人生を演出するのは最後の手段だ。
…なのだが、これを実行するにあたり、初めてみて一つの問題が発覚した。
当然の事ながら、人と人との間で認識は異なる。単純に「赤」とか「丸」とか言われただけでも、明るさ、大きさ、色合い、線の太さなど、いくらでも違いが現れるだろう。
で、それを多少の霊力伝達というサポートがあったとして……俺が思うような景色や人生を、初穂の中に作り出せるだろうか? 無い。無理。インポッシブル。
そもそも俺、今でこそ割と改善されていると思うけど、人間関係壊滅的を自負しているんだぞ。初穂に何か囁いたとして、それが思い通りの印象を受けてくれるとはとても思えない。
少なくとも、初穂の回帰願望をどうにかできるとは思えない。
ぶっちゃけ、とにかく語彙が足りてないのだ。いや語彙だけじゃなく、初穂に対する思い入れとかもね…。別にどうでもいい奴とも、仲間扱いしてないとも思ってないんだが、単純に感性とかが同調しにくいんだよな…。
なので、できる方法でやる事にした。
もう少し言い換えると、ヤれる方向でやる事にした。
確かに、初穂の感性や語彙に同調はしにくい。だがそれは初穂の個性や人間性に限っての事ッ! 人間誰しも心臓があり胃があり肺がありその他諸々があるように、ヒトという生物である限り共通する点というのはあるのだ! ……いや、俺を初め、色々例外が居るのは分かるが。
とにかくアレだ、初穂の生まれた時代や過去を、言葉で思い起こさせる事はできなくても!
セクハラ三昧口説き文句三昧で、エロエロな気分に持っていく事はできるのだッ! そっからならうまい事引きずり出せる!
黄昏月
俺の命がタソガレだぁ……。
いや、初穂は起きたからいいんだけどよ。なんつーか、目的を見失ってたと言うか、目的だけしか覚えてなかったと言うか。
…確かにね、オカルト版真言立川流囁きの術を一番上手に使えるシーンは、そりゃ濡れ場よ。だって俺だもの。
夢の中で初穂の人生や光景を演出する、なんて、ワケの分からん作業に比べ、エロならばこれでもかと言う程身に沁みまくっている作業。慣れも難易度もヴォルテェェェヂも段違いですとも。
しかし、ここでまた一つ問題がある。オカルト版真言立川流囁きの術でエロをしかけるとして、どうやったら目覚めさせられるだろうか?
…答えは簡単だった。いつもやってる事だったからだ。
まず味を覚えさせる。次に焦らす。そして誘導する。以上。
最初は紅月か那木に試そうと思っていたテクだったけど、とりあえず思ってた以上に面白かったな。自分にとっては肉体的快楽は殆どなかったが、言葉一つで脳みその中までピンクに染め上げ抜くと言うのは新感覚だった。
なんだろうな……そうだ、多分あの感じの愉悦だ。
捕まえたタイマニンとかをアレな装置や触手グジュグジュの中に放り込んで、悲鳴が段々嬌声に変わっていくのを見てニヤニヤする感覚だ。多分、初穂の夢の中でも似たような事が展開されてたんじゃなかろうか。
…ゲスいなぁ、俺…今更だけど。で、程よく染め上がった所で、初穂を狂わせる感覚や声を、徐々に弱めていく。現実に戻ればそれがあるよ、と囁いてから。
こっちへこい、こっちへこい、と(あくまでイメージだが)眠りの底から現実へ呼び寄せる。
結果、砂漠で迷って水に飢えた旅人が蜃気楼のオアシスを追いかけるように、初穂はフラフラと俺の声…とか夢の中で再現された珍しい棒(実際はあまり珍しくない。デカさとかエグさとか考えなければ)を求めて、夢遊病者のような足取りで(実際寝てるが)歩き出し……結果、見事に目を覚ましたと言う訳だ。
が、問題はここからである。何が起こったのか、もう言われるまでもなく察してはいるだろうけども。
回りくどい言い回しになるが、ちょっと付き合ってほしい。
房中術の基本にして奥義とは、結局のところ興奮を操る事である。であれば、肉体の神経…いわゆる交感神経・副交感神経との付き合いも、切っても切れるものではない。
アレだ、副交感神経ってのは親愛とか愛情とかエヴァとパイロットとの関係を司る神経だ。
精神的に波風立つような事がなくても、体の神経が活発になれば、それにつられて精神も興奮するのは避けられない。
…つまりだ。
初穂は夢の中で、性的にものすごーく興奮していた。それに釣られて、体も興奮状態に陥り、これによって目が覚めた。そして目が覚めた後も、体の興奮は続いている。夢の中から、精神的な興奮も引き継いでいただろう。
まぁ、なんだ。
逆レされました。思えばあたしゃ、押し倒されて処女貫くの二度目だよ。一度目はシオだったっけ。
抵抗する事はできたけど、すると逆にヤバそうだった。下手すると発狂するんじゃないかってくらいの発情状態だったし。
夢の中で、俺は一体ナニしてたんだ…。思ってたよりも危険な技術だな。中伝とされていただけの事はある。用途と基本とタイミングをしっかり見極める必要がある、高等技術だ。軽々しく使った俺が軽率だった…。
更に、問題はそれだけではない。霊力付きの囁きが強力な暗示効果を発揮したのか、それとも単純に貪った女の快楽が忘れられなくなってしまったのか、初穂の態度がな…。小娘なんだが、妙に艶っぽくなりおって。
付け加えると、この治療には那木の立ち合いもあった。部屋の外だったが…逆レ中に、音や声を抑えるような理性が残っている筈もない。
那木に気付かれた上、偶然付近にいた方々に声を聞かれてな…。前かがみになってた男が多数いたらしい。
もっと最悪な事に、紅月もコレの事を知ってしまったらしい。
…うん、笑顔がね…。やっぱ最初から一緒だった、那木の時とは違うな…。
「治療法を誤った結果だから、俺の責任」と初穂を庇わざるを得ない。男気云々じゃない。
…紅月のビンタの音がね、リオレイアの連続サマソの風斬音より凄かったんだ…。俺はともかく、アレは流石に初穂じゃ死ぬ。
まぁ、余計なオプションがついたとは言え、百日夢から目を覚ましたのは確かだし、治療行為としては有効な手段だったし、初めてだから勝手がわからなかったのも、まぁ仕方ない……と言う事で、何とか許された。
俺の声を聞く度に、初穂が発情状態になってしまうようになったがな!
ノー愛撫テンカウントで、「くやしい…! でも(ry」できます。ジッサイ、初穂は割と真面目に悔しがっている。…まぁ、女の子だしね。こんな経緯で、惚れてる訳でもない俺にアレやコレやされていい気分の筈がない。それでも体が我慢しきれないらしいが。
真面目な話、正気に戻った後に鎌持って追いかけられそうになった。押し倒してきたのはお前だっちゅーの。抵抗しなかったのは俺だが、発狂させるよりはマシだろ。
と言うか、あれだけ興奮して狂う寸前になるって…一体どんな夢見てたんだ? ……聞いてみたら、ナニを思い出したのか、俺の声と相まってビクビクッとなってしまっていた。
…その後さらに殴ろうとしてきたんだが、俺の声を聞くだけで頭の中が蛍光ドピンクに染まってしまうらしく、力が入らないは、腰が抜けるは、ビンタが行為をせがむ為の愛撫にしか見えなくなるは…。
いやホント、マジでどうしようもない。
俺のオカルト版真言立川流じゃ、深みに引き摺り込む術はあっても、捕らえた獲物を開放するような術はない。いやあったかもしれんけど、欲望に忠実に学んでいた俺は、それを覚えていなかった。
ぐぬぬぬ、やはり俺は中伝を身に着けるのは未熟なのか…?
…別にいいか。欲望に素直になって開き直れば。人としてどうかと思うが、人かどうか怪しいし。
どっちみち、紅月のご機嫌取りの為に、これから試さなきゃならんからな。
黄昏月
紅月が「しゅごいのほぉ…」状態。
やっぱスゲェ威力だな。体力的には、今までお相手してきた中でも間違いなくトップクラスの紅月が、たった一晩でグロッキー状態だ。
今度は睡眠状態にかけたのではなかったからか、それとも本人の暗示に対する抵抗力の問題なのか、行為中以外に影響が出る様子は無いようだ。
ただ、紅月が妙な領域に踏み込むと困るから、昨日は俺が白濁汁ブッシャーとかしてないんだよな。多分、自重せずにやってたら、紅月も初穂と同じように…。……それは困るが、想像するとムラムラがぶり返してきた。
と言う訳で、真昼間から那木にちょっかいを出しに行ってきます。
…よし、射られなかった! むしろ棒で貫いたぜ! トラウマ克服!
刺すべきかどうかちょっと迷ってる節は見えたが。
別に下半身さえどうにかしてりゃーチョロいもの、とは言わんが…それでいいのか、とは思う。そう思うべきは、間違いなく彼女達ではなく俺に対してだが。
さて、初穂は真面目にどうしたものかと思う。エロに関してもそうだが、このままでは日常生活に支障をきたしかねん。
少なくとも、共闘する事は難しいだろう。俺の声が聞こえただけで、あっという間に戦闘不能になってしまうのだから。そこは別行動すればいいとして…いやしかし、最終決戦近くになったら、多分集団戦になるよな。
うぅむ……発情する前に「戦いに集中しろ」と命令すれば…いやでもそれでも声は聞こえてるだろうし。
物陰から、気付かれないうちに突然声をかけてもダメだったからな。その後、初穂を宥める為に民家の影で一発イタしましたが。その後ビンタ。
…ん? 待てよ? 一発ヤッた後なら、ちゃんとビンタできたな、あの時。つまり……満足させた後なら、発情モードには入らないのか?
女の性欲だって無限じゃない。時間が経てばまた欲が出てくるにしても、賢者モードにする事だって出来るこたー出来る。…でも、それもどれだけ保つかなぁ……。
何度か検証する必要があるな。悪いが初穂、ハブに噛まれたと思って諦めてくれ。
…と思ってたら、初穂は意外と図太い女だった。体はスレンダーなんだけどね。
ちょっと思い返してみてくれ。初穂がどうして百日夢にかかったのか。思い返すも酷い理由だったが、年上の妹扱いしているグウェンにケが生えていて、自分はツンツルテンだったから。大人の証が無かったから。要するに子供だった訳ね。
が、今の初穂はどうだろう。別にいきなりニョキニョキ生えてきたのではないが、それが気にならなくなるくらいの「オトナ」な経験をしている。経緯とお相手はアレだが。
結果、グウェンに先輩風ビュービュー吹かせている。……あんまりアカラサマに語ってる訳じゃないが…お前、それでいいのか?
そら童貞・処女卒業が大人へのステップの一つである事は否定せんが、自分の意思を半ば無視されたような形での経験でステップアップも何も…。と言うか、それを自分の口から語るとか、女性としては屈辱ってもんじゃないと思うが…。
そう考えると、割と受け入れられてるんだろうか? 未経験の子に中伝を使いまくったんだから、ジャンキー状態になっててもおかしくはないかもしれない。…即落ち2コマ、ただし落とした方も落とされた方も気づいてないってか?
…そして、その語りの影響で、グウェンがなんか本格的に興味を持ってしまったようなのですが。
あの子はなぁ…悪い子だとは全く思わんけど、知識にえらい偏りがあるみたいだからなぁ…。何をしでかすか、見当もつかん。そういや、男女の神秘についてちょっと語った時、自分で触って確かめてみろと言ったしな…。
しかし対策を練ろうとは思いません。例え修羅場フラグがまた一つ増えそうであっても!
これはアレだ、幼い少女のホホエマシイ好奇心と、自分から何かを調べようとする姿勢をソンチョーしているだけだ。うむ、知りたいからって何でも教えてちゃ、人は育たないからな! チャレンジ大事! 保護者としてはもっと大事なものがあると思うが、俺は保護者じゃないからな! 一応、今でも九葉のオッサンが後見人だし。つまり「別段信じてはいないが、送り出した被保護者が、性行為に興味津々なムッツリになっていた件」か。特にダメージ受けそうにないな、九葉なら。
それはそれとして、すっかり忘れかけていたが…マホロバの里から、預けていた毒を無効化するピアスが届いた。ぬぅ、マジで忘れてた。
…忘れてた繋がりだと、虚海の事もあるよな…。秋水に、おねーちゃんが来てるぞと伝言を頼んでおいたが、まだ来ないんだろうか。
さて、準備も整った事だし、これから本格的に異界の奥を捜索する事になるが…誰が行く?
まず俺は確定。サバイバル能力も里のトップだと自負しているし、それ以前に俺だけなら異界の瘴気はほぼ効かない。対毒ピアスが一つしかないのだから、タッグを組んで潜ろうと思ったら俺は動かせない。」
この為、初穂は除外。未だに俺の声で戦闘不能になってしまう。
グウェンは実力に難がある。
実力的に考えれば、イツクサの英雄こと紅月が候補に挙がるが、戦闘能力はともかく、サバイバル能力がな…。旅してた時も、妙に不器用だったし。
サバイバル能力・隠密能力で言えば速鳥なんだが、コンビネーションに難がある。…未だに一人で動こうとするんだよな、こいつ…。
那木は貴重な医師だから、里から離すのは望ましくない。
息吹は里の警備隊の隊長。
桜花はモノノフ実働部隊のまとめ役な上、橘花の警備・慰撫担当でもある。
富獄の兄貴は……まぁその、本人が隠密に向かない性格でしてね。
…あれこれ注文を付けるようだが、俺だって他人の事は言えない。
俺の場合、サバイバル・戦闘能力・隠密能力、大体トップクラスだと言う自覚はあるんだが、それ以前に欠点がな…。
絶対何かを引き寄せるって、呪いみたいな欠点がな。まぁ、その『何か』がいい手掛かりになる事だってあるんだが。
例え隠密が上手く行ってても、天変地異とか異界の大変動とか鬼の大軍勢が突然転移してくるとか、そういう事が起こりかねないのがこの俺だ。
単なる偶然なのかもしれないが、偶然だって続けば必然になる。
まぁなんだ、そんな欠点抱えてても、一人で異界の奥深くに踏み込ませるよりはマシだってね。つぅ訳で、妥当な結論と言うかなんというか、ホロウが俺と組んで調査する事になった。
サバイバル技術は、俺とは方向性は違うがかなり高い。立ったまま、周囲を警戒しながら寝るのだって朝飯前。隠密能力もそれなり以上。戦闘能力も高く、鬼の手の操作・応用と言う点でみれば俺以上。
最適な人選だと言えるだろう。
…異界に潜るとまともな飯が食えない、と若干難色を示したが、それ以上にホロウは生粋の…それこそ、モノノフと言う組織が設立される前から鬼達と戦ってきた、生粋のモノノフだ。文句を言いつつも、私欲を優先させるような事はなかった。
探る場所は、前回ループでイヅチカナタとやりあった……と思われる場所。ヤツの能力の影響か、記憶が若干以上に飛んでるから、今一確信が持てない。日記に地図でも書いとけば…いや、異界の中じゃそれも無駄か。安定している場所ならともかく、あの辺はオオマガトキ降臨準備の影響もあってか、かなり不安定だったし。
ともかく、そこに焦点を絞って潜り込む。
勿論、一気に突撃するような事はせず、事前準備は念入りに。食料や道具の準備はもちろんの事、有事の際の合図や撤退ルート、更に得た情報をどうやってウタカタの里まで届けるかまで、色々議論が行われた。
特に問題だったのは、最期の一つ…ウタカタへの情報伝達だ。
隠密するに当たって、共通の難題であると言えるが、敵地のド真ん中から味方の拠点にどうやって情報を届けろと? リアルタイムで、敵に気付かれずに…という条件が付けば、それはもう無理ゲーの類だ。無線みたいなのがあっても、まず間違いなく場所を探知される。
遠隔通信の手段が無いとなると、一人が毎度毎度敵地から脱出し、情報を持ち帰る必要がある訳だが…そんな事やってたら、発見される危険が増すだけだ。
が、今回に限り…いややろうと思えば今回限りじゃなくても出来るんだが、俺だと難しくてな…いい情報の伝達手段がある。
天狐である。
全然活用されてなかったが、ホロウは天狐に限らず動物達と話が出来る。千歳仕込の、ドリトル先生みたいなスキルである。まぁ、ドリトル先生は魚とか貝とか虫とか、動物にカテゴライズされない生物とも話せたと聞いた事があるが。
これを使って、天狐を異界まで連れてきて、必要な時は手紙を持って行ってもらおう、という計画だ。他の動物でもいいんだが、普通の動物は異界まで入ってこれない。
…俺が天狐と話をしてもいいんだが、怯えられるんだよな…。まだ鍋の具として見るクセが治ってないらしい。
まーなんだ、こういう点も考えると、ホロウは思った以上に適任だったって事だな。