※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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EDF5、夏か。
今回は元が民間人らしい。
これは外伝にしやすそうなストーリー。

…と言うか、これ多分民間人が、最終鬼畜兵器ストーム1と化すよな…。
生き残る為ではなく、敵を効率的に殺す為に味方を囮にし、間引き、無視し、好き勝手絶頂する民間人。
世も末ですわ。
おおブッダよ、二日酔いなのですか!
…あの世界じゃブッダもキーやんも4文字も閣下も、揃ってラリってますわ…。


あと、アサシンクリード映画を4DXで見てきました。
うん、こうしてみるとアサシンもテンプラも狂信者そのものだわ。
ストーリーには期待してなかったからいいけど、どうやったって尺が足らんなぁ…。



MH世界7~多分最終ループ
第237話


MH月

 

 

 煮えくり返るハラワタなのに、頭は妙に冷静という状態で思い返すに、あの時の千歳は死んではいなかったように思う。

 どうやらイヅチカナタの内部に取り込まれていたようだが、外気に晒された瞬間、僅かながら呼吸をしたように見えた。

 

 と言う事は…イヅチカナタを上手く倒せば、千歳を開放する事も可能? 千歳だけじゃなく、イヅチに喰われたと思しきシオも生きている可能性はある。

 …正直、最低限戦わないと検証ができないけどな…。

 ここは前向きに考えておくか。

 

 

 はー、しかし…本当に、あのシーンでしくじるとはなぁ…。しかも、怒りはあるが、それについてそこまで強い悔恨がある訳じゃない。あのまま千歳ごと貫く、という選択肢が無かった事を差し引いても、だ。

 やはり、デスワープする度に、色々な感情をイヅチに吸われているんだろう。

 おかげで冷静ではいられるが…嫌悪感が強すぎる。ああ、吐きそうだ。と言うかちょっと吐いてきた。

 

 

 話を変えよう。

 デスワープした後、暫くホロウを探し回ってみた。正直、合わせる顔が無いってのも本心だが、あいつが繰り返しや転移に同行してないかと思ったんだ。

 が、見つからず。遠い場所に居るのか、繰り返しはするけど別世界には来れないのか、それとも繰り返し自体しないのか。

 今後も探すだけ探してみるとしよう。

 

 ……顔を合わせるなり、「貴方を信頼したのが間違いでした」と言いながら銃撃してこなけりゃいいんだが…。

 

 

 と言うか、実際あの時にアラタマフリ使ったのが最大の失敗だったな。全力での攻撃はいいんだが、奉護剣は防御力と引き換えに火力を上げるからなぁ…。それさえ無ければ、無防備な状態で攻撃を受けても、一発くらいは耐えられたかもしれない。アラガミボディだったし。

 ただ、のっぺら共が好き勝手やりまくってコントロールできなかったアラタマフリも、アラガミ化状態であればコントロールは可能なようだ。これは重要な発見だな。

 

 

 

 しかし、何よりも気になるのはイヅチのあの変貌ぶりだ。奴を追い続けてきたホロウも、あんな変化は見た事が無かったらしい。

 異変ってレベルじゃねーよ、明らかに。鬼に生態系なんて言葉が通じるか怪しいのを差し引いても、生物として全く違うナニカに変貌しようとしてたよ。

 

 と言うか、あいつの症状…あれは話に聞いた(前回のMH世界ではお目にかからなかったが)極限化状態、と言う奴ではなかろうか?

 確か、狂竜症と同じようにあらぬ方向に攻撃したり、動作が不安定になったり…体の一部が異様に硬化し、攻撃が全く通じなくなる。そして、作成チームの殺意と悪意が垣間見えるかのような超攻撃力。

 もしもそうだとすると……そうだ、確か攻撃を通じやすくする為の道具が必要だった筈。フロンティアにあるのかな…。

 

 

 

 

 さて、それは後で確認するとして。

 

 

 

 

 

 

 ついに…ついにやってきたワニ!

 

 ここがフロンティア…最前線!

 

 畜生! 今から既に恐怖でチビりそうだ!

 

 

 

 …さて、ここでちょっとこの世界の地形地名に関する解説をしておこう。

 何? そんなのいいから早く行けって? 尻込みしてんだよ察しろよ。

 

 この説明内で「おい、ゲームと違うぞ」というツッコミは無用である。だってゲームはあくまでゲームの話。これはこの世界では実際にそうなっている、という説明である。

 尚、「おい、過去の記述や日記と違うぞ」というツッコミには、「これも全部イヅチカナタって奴の仕業なんだ!」と答えよう。それは本当かい、と疑問に思われても逆ギレしか出ない。

 

 

 

 そもそも、メゼポルタと言うのは町ではなく区域の名前である。メゼポルタ地方、が正しい表現だ。

 メゼポルタ広場という名前からも察する事が出来るだろうが、正確にはここに街は無い。何せ、居るのは無数の狩人と、その狩人の施設と、施設の従業員くらいなのだ。

 これはゲームでも同じかもしれない。プレイヤーのハンター達が無数にいるから(それでも限度100人だが)街のように見えるが、人が少ない鯖とかに入ってみるといい。居るのは10人程度の従業員達のみ。とてもじゃないが、「街」なんて言えた場所ではない。

 

 尚、実を言うとメゼポルタ広場自体、一つでは無かったりする。フロンティア…開拓地は、非常に大きな広がりを見せており、拠点が一か所ではとても対応しきれないのだ。

 メゼポルタ広場は曲線上にあちこちに点在し、ハンター達はそこでそれぞれ活動をしている。

 以前、ギルドを立ち上げて村を造ろうとしていたループでは、このメゼポルタ広場をもっと効率的に作れないか、という実験だったらしい。

 それぞれのメゼポルタ広場にも通称はあるんだが……これはゲームで言えば1鯖2鯖3鯖なのか、それともワールド名なのかは微妙なところだ。

 

 

 

 で、俺がデスワープ時に所属している訓練所もメゼポルタにあるのだが、これはメゼポルタ地方のとある街にある訓練所、が正確な表現。

 今まで地方に行かずにMH世界で活動していた時…具体的にはユニスとネチョっていたループでは、この付近で活動していた訳やね。上位、と言っていたのも、開拓地ではなくあくまでこの辺のメゼポルタでの上位だ。

 

 メゼポルタ広場の点在地から見て…そうだな、大体南東に当たる。要するに、人の手が入っていないフロンティアは、大体北と西に向かって広がっているのだ。

 俺が向かったのは、その中でも最も賑わいを見せている、西のメゼポルタ広場。…まぁ、複数のメゼポルタ広場を移動しながら活動するのだって珍しくないから、そこに縛られる理由もないんだけど。

 

 

 さて、実際に到着してみた訳だが……人、人、人。流石に賑わってるなぁ。

 

 

 

 

 

 冷静に考えるとこれ程に恐ろしい光景も中々無いが。

 だって、このほぼ全てがハンターなんだぞ? ピンキリあるが、襲来されたら街一つ壊滅なんてマシな方なモンスター共を、呼吸をするように狩る連中だ。

 ここのメンバーだけで、どれだけの戦力があるのか…。装備によっては、核とか落とされてもピンピンしている奴だって居そうだ。

 もしもこの人達が反旗を翻したらと思うと、寒気が止まらない。

 

 いや、そういう事しないよう、ハンターはしっかり教育されるんだけどね。どこの世界にも、ちゃんと授業を聞いてない人とか、野心を持つ人は居るからさ。

 

 はてさて、これからどうしたものか。

 フロンティアに来るのに特に手続きは必要ないのだが、それは同時にこちらに来てから、どうすればいいのかの指示もないと言う事。

 今までの例であれば、その土地のギルドに顔を出せば、ハンターが赴任するという話は既に通っている為、家屋などのサポートは受けられたし、身の丈(と言うより実績)に見合った依頼も選んでくれていた。

 しかし、ここからは全て自分でやらなければならない。

 

 …そうだな、まずは寝床の確保か。このメゼポルタ広場にもギルドはあるんだし、まずはそっちから話を聞いてみよう……ん?

 

 

 

「よく来たな!」

 

 

 ぬぁ、なんかシブいオッサンが!

 

 

「シブいというのは褒め言葉として受け取っておこう。新入りだな? ようこそ、ここがメゼポルタ広場。狩猟生活の中心となる場所だ! どこに何があるか気になるかもしれないが、まずはこれを持っておけ」

 

 

 このセリフ…なんだ、この人教官か。と言うか、俺が新入りだって分かるのか?

 

 

「うむ。その装備、フロンティア以外ではかなりの腕前だったと見える。お前と同じように、他所で実績を積んでくるハンターは多いが、そのまま装備を使い続ける者は少ない。他所とは良くも悪くも質が違い過ぎるのだ。何より、我輩はお前の顔を知らん」

 

 

 ……あの、もしやここに来たハンターの顔を全て覚えていたり…。

 

 

「する訳がなかろう。我輩とて、新人について狩りに出てここに居ない時もある。尤も、その時以外は昼も夜もここに立っているがな!」

 

 

 雨の日も風の日も?

 

 

「嵐の日も古龍が襲来してくる日もだ! そして、同行したハンター達の顔は(死んだのも引退したのも含めて)全て覚えておる! なにせ、我輩はヒマだからな!」

 

 

 戦えよ。いやそういう次元の問題じゃないが。やっぱ古龍来るのか…。

 

 

「種類と強さを問わねば、日常茶飯事である。本当にフロンティアは地獄だな! まぁ、住めば都とも言うし、生き延びられれば腕は上がるぞ」

 

 

 でしょうねぇ! 俺だってその為に来たんだから。

 

 

「うむ。だが、まずはその過剰な警戒と緊張を拭うとしよう。依頼を受ける手順は他の地区と変わらないので割愛するが、貴様、ゴゴモアは知っているか? まずは奴を狩りに行くぞ。無論、我輩も同行する」

 

 

 なんという有無を言わせぬ強行軍。まぁいいけどね。この教官からして、凄腕…とまでは言わなくても、今の俺より『巧み』だってのは分かる。先達についていくのは、上達の近道だし、MHFをリアルに体験してるなーって感慨深さもあるし、一緒に行ってみますかね。

 

 

 

 

 

 さて、そのような訳で、ゴゴモアが居る潮島にホイホイやってきてしまったのだ。

 久しぶりだなぁ、潮島も。以前はこことは違う島だけど、調査に訪れたっけ。あの時、見送ってくれたココモアは元気だろうか。仮に元気じゃないとすると、まず間違いなくハンターが原因な訳ですが。

 

 さて、フロンティアで初めての狩り。一体どれ程のものやら……。

 

 

 

 

 

 

 と思っていたら、リアルに5分もせずに狩ってしまった。アルェ~?

 

 

 

 

 ちょっとちょっと、フロンティア特有の高難度は? 4人がかりが前提だから少なく見積もっても4倍の体力は? モンスターを蹂躙したり蹂躙されたりする阿鼻叫喚の有様は何処に行ったのさ?

 

 

「ヌハハハハハ! 言ったであろう、過剰な警戒と緊張を解くと! 他所で実績を立ててから訪れるハンターには二種類居る。他所で通用したからフロンティアでも上位で居られると思う楽観者…フロンティアを過小評価している者。そして、フロンティアの危険を耳にタコが出来る程に聞かされ、それなり以上の力を持っているのに、自分は通用しないのではないかと過大評価をしている者だ。貴様は言うまでもなく後者だな」

 

 

 …じゃ、じゃあ何か? フロンティアは、思っていた程の魔境じゃないってのか?

 いやいや、それは無いだろう。だってメゼポルタ広場に居たハンターさん達、明らかに俺とは格が違う人達が沢山いたもの。

 

 

「うむ、そう易々と楽観せぬのは良い心構えだ。お前の考え違いは一つだけ。フロンティアのモンスター達は、確かに強さに上限は無い。だが、下に対しても限度が無いと言う事だ」

 

 

 下に…ない? つまり、虫ケラ以下の大型モンスターも居るって事か?

 

 

「ハンターたる者、一寸の魂を軽んじる表現は良くないな。だが、極論してしまえばそういう事だ。虫の方が異様に強かった、と言う事がままあるのも事実だが、フロンティアのモンスターとて、弱い個体はとことん弱い。フロンティアのモンスターが強いのはな、熾烈な生存競争に生き残っているからこそだ。幾多の戦いが、奴らの力を押し上げる。ハンターはそれらと戦い、時に敗北し、勝利し、その素材…奴らの力を身にまとう事で力を増す。そのハンターと戦う事で、モンスター達もまた強くなるのだ。が、当然の事ながら、どの個体も最初からその領域に行ける訳ではない。天敵の居ない環境で育ったため、図体は大きくなったが、戦いの経験がないモンスターも居る」

 

 

 成程…このゴゴモアは、天敵が居ない状況で育ったモンスターって事か。

 

 

「そういう事だ。故に、貴様に言うべき事は一つだけだ。『相手は選べ』。それだけだ」

 

 

 …金言、確かに承った。

 

 

「うむ、素直で結構。もののついでに聞いておくが、貴様一体何者だ? 動きと装備は熟練…他所とは言え、G級に迫るモノ。しかし、貴様は訓練所を卒業して一月も経っておらんだろう」

 

 

 大当たりですが、そんな事まで分かるもんですか。

 

 

「…お前、訓練所で何をやらかしたか忘れておらんか? 狩りの途中なら糞の匂いも我慢できるが、訓練生達がよってたかって漏らしたおかげで、あそこは訓練所として使えなくなったんだぞ」

 

 

 …………あ。

 

 

「つまるところ、それだけ貴様は危険視されてい『た』と言う事だが…まぁ、生きてハンターやれるだけの実力があるなら、何者でも構わん。訓練所としても、『あれならフロンティアでも何とか生きていけるだろう』と考えて、一応我輩に知らせただけだし」

 

 

 ガバガバやなぁ。

 

 

「それだけハンターが足りておらんのだ。優秀なのは特に。さて、貴様であればこの程度教えておけば、大抵の事はヒイコラ言いつつ何とかなるであろう。何かあったら、我輩に聞きにこい。分かる範囲でなら答えてやろう。何せ、我輩はヒマだからな!」

 

 

 

 

 

MH月

 

 

 フロンティアにやってきて、はや2日。

 教官の言に従って、相手を選び、色々調べ、モンスターに限らず人に対する情報収集を続けた。

 その結果と言えば……正直な話、一言で済む。

 

 

 玉石混交。あらゆる意味で、あらゆる方面でだ。

 

 

 まずはハンター。これがピンキリなのはよく分かるだろう。何を考えたのか、完全な初心者状態でやってくる者も居れば、廃人がMH世界にやってきたのかと思うような奴も居る。と言うか、本当に転生者の類が居ても驚かない。…俺か、転生者。

 心が折れたのかお陀仏したのか他所で鍛えてくる事に決めたのか、顔を見なくなる人も居る。それ以前に、明らかにイロモノな装備をして広場の一角で朝から晩まで突っ立っている人も居る。

 初心者だった人の殆どはあっという間に居なくなるようだが、逆に凄まじい勢いで強くなる者も居るらしい。それこそ、魔境魔窟と言われているこのフロンティアで、G級と呼ばれるような怪物にまで駆け上がる…。…姿を消すのも、その近辺が一番多いらしい。

 

 そして、すれ違っただけで肌が総毛立つような、ヤバい人種。下手しなくても、レジェンドラスタ以上、ギルドナイト以上だと確信できる怪物がチラホラ。今の俺では、アラガミモード・今一使いこなせてないブラッドレイジを使っても勝てる気がしない。

 強さに上限が無いのは、モンスターだけではなくハンターも同じようだ。

 

 

 また、他の土地ではある程度統一されていた、武器の使い方にも大きな差がある。一人一派とまでは行かないが、一人一人が自分が動きやすいように剣筋を変えたり、新技を開発しようと色々試したりしている為、もう原型が分からなくなってしまう事も多いようだ。

 尤も、それら全てが有効である筈もなく、試してみたはいいものの上手く行かなかったり、成功はしても使い勝手が悪かったり、流行り廃りによって消えて行ったりして、今は大体3つくらいの形に落ち着いているらしい。通称、『天の型』『嵐の型』『極の型』。

 他の土地でも使われている動きに近い天の型、それを少し崩してメイン技の使い方を変えた嵐の型、そして詳細が分からない極の型。難しさもこの順になっているらしく、型の詳細は明らかにされていない。使っているハンターも多くいるが、秘伝書を持っていない者には決して話してはならないそうだ。それだけ、下手な使い方をするとしっぺ返しが来る可能性が高いって事だろうな。ハンター式肉体操作法と同レベルの機密情報というのだから、その重要性・危険性もよく分かる。

 …どうでもいいが、秘伝書って言えるのかなぁ…。使える人がそれだけ居るって事は、その書は割とあっちこっちに拡散しているって事なんだが。

 まぁ、アレだ。ベルナ村で現在進行形で研究している、各種スタイルの動きを、実戦で試しながら練り上げた結果って事だろう。

 

 

 続いて装備。

 これに関しては、まだ大したものを作ってないし、触りしか聞いてないから何とも言えんが……基本的な装備に関しては、間違いなく『玉』だと言い切れる。

 触るどころか、工房で売られているもの、弄られているものを見ただけでも分かる。素材から違う、とマジで分かってしまう。

 なんていうんだろうな…素材や装備に宿っている、魂の力が違う? 

 それに、これまたベルナ村で初めて知った、一つの武器防具を鍛えていく、という手法も既に開発されている。これによって高められた装備は、下手するとフロンティア版採取装備でも、他所の上級装備よりも良い代物にすらなるらしい。

 装備の質…防御力もそうだが、何より異常なのはそのスキル。まだ鍛えていない装備はともかくとして、鍛え上げた装備のスキル数は…異常だ。キッパリと。

 

 

 

 工房で偶然カチ合ったベテランハンターにちょっとだけ見せてもらったんだが、発動スキルが15個以上ってなんだよ。しかも複合スキル込み。

 

 

 フロンティア以外の装備だと、お守りを入れても4つ発動できれば多い方。そこから更に、のっぺら共のスキル、装備によっては別の世界のスキルも含めて、ようやくその数に届くってレベルだぞ。

 別にスキルの数=強さだとは言わないが、3つの世界の力を結集してようやく同レベルとか…。

 しかも、基本装備のみでソレだ。他にも、MHFでのうろ覚えだが、確か狩人珠とかいう色が変わるアイテムとか、名前しか知らないけどシ……シ…………シジミ汁? みたいな追加効果もあるんだろ?

 これを以てしても日常的にハンターが虐殺されるフロンティア…やはり魔境だ。

 

 ついでに言うと、今現在進行形で、新たな技術を研究している者も居る。ただ、やっぱり流行り廃りが激しい上に、下手な物を出すとハンター達にそっぽを向かれる上、現在使われている技術が高性能すぎて、ちゃんとした物はそうそう出てこないようだが…。

 

 

 

 他にも色々と変わったモノを見たり、フロンティアリアリティショックを受けた事は沢山あるが、語るのはあと一つにしよう。モンスターハンターなのだから、これを語らずにいる事はできない。

 

 

 そう、モンスター達についてだ。

 玉石混交という状態は、何よりもモンスター達にこそ相応しかった。いや、命に玉か石かなんて区別をつける気はないんだが、やっぱり戦闘力的に考えると評価はね。

 そういう意味では、初日に教官と狩ったゴゴモアは『石』だったんだろう。大型モンスターでも、極端に弱い者は居る。

 と言う事は、逆に中型モンスター、小型モンスターでも強い奴は強いって事でね?

 

 …コイツ、G級相当のドスランポスじゃないか、って奴と早々にやりあうハメになった。まぁ、筋力や耐久力が異常に高いだけで、見知った動きしかしないから助かったものの…。

 他にドスランポスを3匹狩ったんだが、どれも違った特色があった。一匹目、普通っちゃ普通だが、サイズがやたらとデカかった。二匹目、知らない動きをしていた。飛龍のような回転尻尾攻撃や、ジャンプ攻撃が地面を割るつもりじゃないかってくらいの勢いで繰り出される。実際、震動(小)くらいは出てたと思う。三匹目、コイツがG級疑惑。ガタイは普通のランポスより少し小さいくらいだったが、一発でも喰らったら死ぬと思って、回避しまくって狩った。ブシドースタイルにこれ程感謝した事は無い。四匹目、咆哮がティガレックス並だった。ただし、あのサイズでそれくらいの声を出すのは流石にしんどいのか、使ったら疲労状態になっていたようだが…むしろ、喉が張り裂けなかった事に関心までした。

 

 個体差が大きい、と言うよりは、同じガワを被っているだけで全く別のモンスターと考えた方がいいかもしれない、ってレベルだ。…同じガワ………黒くて…リオ…………じっさいにひがいにあってないおれにすきはなかった。

 だが現実になりかねないのが、フロンティアという魔境であるようだ。油断はできない。

 

 とは言え、やはりスタンダードと言うか、最も安定した形、と言うのはあるらしい。ドスランポスにしたって、上記の4匹には記述した部分以外に大きな差異はなかった。それどころか、普通の個体にはない特徴を手に入れた代償とでもいうように、

 大きくなった奴は、自重が支えきれないのか、転倒しやすいし小回りも効かなかった。知らない動きをしていた奴は、無理な動きをしていた為か、体の一部…特に足を痛めているような雰囲気があった。G級相当の奴に至っては、アドレナリンが常時過剰分泌された結果とでもいうように、およそ正常な思考や判断、認識ができていないようだった。咆哮する奴は…さっきも書いた通り、叫べばそれだけ体力が一気に削られる。

 

 まぁ…多分アレだな。こうやって、個体毎に色々と(命懸けで)試して、有効な手法を見つけ、更に実践を繰り返す事でより多くの餌を確保して。そうやって、その新しい手法に耐えられる体を得た個体が、G級になっていくんだろう。そして、一際強く…或いは他の個体にも出来るような動きを開発すると、それが種族全体に徐々に広まっていく、と。

 …そう考えると、フロンティアが魔境魔窟なのも当たり前か。人間に例えて言えば、技術…体一つで繰り出す攻撃だから、特に武術が発展し普及していっているようなものだ。しかも、24時間野生の中で生活しているから、形だけの自己満足的な学習ではなく、使う事前提の技術。真剣味も習熟度も段違いだろう。野生動物の本能に背いた、シグルイみたいな奴だって出てくるかもしれない。

 やれやれ、剣術バルドで「ありえん」とか思っていた自分が、如何に狭量だったかよく分かる話だね。

 

 

 

 

 

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