※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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メゼポルタ開拓記が終了してしまった。
うーむ、資料の為に画像だけでも保存しておくべきだったか。
エシャロット達の出番が…。


第245話

HR月

 

 

 襲い掛かりかけたお詫びに、リアさんの連絡先ゲット。何かあったら、極力手を貸してくれるそうです。

 …お詫びというより、モンスターっぽい俺が気になるから、繋がりを作っておこうって顔付だったが。…完全にモンスター認定されたら狩られるかなぁ…。いやでもデンナーの話じゃ、モンスターとの混血っぽいのも居るらしいし…下手すると俺が認定第一号になるのかもしれんね。

 

 

 それはそれとして、猟団に戻ってきた。おーう、デンナーただいま。出かけている間に、何か問題とかあった?

 

 

「いや、いい事も悪い事も特にないな。猟団員達も、充分なバックアップと報酬があるからか、しっかり狩りをこなすようになってきた。目に見えるような不満の種も無い。俺は…お前が言っていた妙な力の訓練をしているが、今の所覚えられそうな兆候は無いな」

 

 

 そうか。まあ、習得に時間がかかるのは覚悟の上だろ。

 

 

「まぁな…。ああ、変わった事なら一つあったぞ。猟団「ストライカー」のリーダーが、お前を訪ねてきた」

 

 

 …ストライカー? 有名な猟団なのか? と言うか野球集団か何か?

 

 

「特別有名と言う訳ではないな。数ある猟団の一つに過ぎない。俺も、訪ねられてから調べて知った口だ。特徴は女性ばかりの猟団で、ガンナーが多い。所属人数が少ない為、猟団としては中堅に届くかどうか、と言ったところだが、腕はいいようだぞ。美人揃いだしな」

 

 

 それは素晴らしい事ですな。実にいい事ですな。

 …しかし、何でまた俺を訪ねてきたのか。それとも猟団を訪ねてきたのか?

 

 

「いや、お前を名指しだった。ま、勧誘ではないだろうな。猟団の頭を引き抜きなんぞ、聞いた事もない。それに彼女達は、何らかの入団基準を持っているようだ。箸にも棒にもかからないようなハンターを入団させたかと思えば、明らかに凄腕のハンターを拒んだ事もあるらしい。ああ、言っておくが言動やスタンスが相いれなかった、と言う訳でもなさそうだぞ」

 

 

 ふぅん…。会ってみない事には、何とも言えんね。

 その人は今どこに? お名前は?

 

 

「お前が戻ってくるまで、このメゼポルタ広場で待つと言っていた。お前は何かと目立つし、もうすぐあっちから訪ねてくるんじゃないか? 名前はミーシャ。赤毛のロングヘア」

 

 

 …知らない名前だな…。流石に髪の毛だけじゃ分からんな。この世界、髪の色は黒からピンクまで節操無しだし。

 まぁ、美人だってんなら尋ねて来るのを待ちましょう。身嗜みも整えて。

 

 

「お前も案外露骨だよな…。まぁ、男のサガか。ところで、今回の出張はどうだったんだ? 何をしに行くのかも聞いてなかったが、何か収穫でもあったか」

 

 

 …レジェンドラスタ2人と顔見知りになりました。片方は、隙を見せると襲ってきそうだけど。いやもう一人も別の意味で襲うチャンスを伺ってる気がするけど、そっちは返り討ちにできるから問題ない。

 

 

「なにそれこわい」

 

 

 

 

 

 

 さて、コーヅィを始めとした猟団員達に土産を渡してから、飯でも食おう…と思ったら、来客。

 正直、飯の後にしろ…と言いたくなったが、来たのは先程デンナーから聞いたミーシャさん。うむ、飯は重要だが、美人も同じくらい重要だな。

 

 …その美人さんが、切羽詰まった顔をしてれば特に。化粧で誤魔化しているようだが、目の下に隈が出来ている。

 見た所、ハンター式肉体操作術もかなりの精度で習得しているようだ。非常に短い時間で充分な睡眠をとれる筈が、何故明らかに寝不足になっているのやら。

 

 

「突然訪ねてきて申し訳ありません。猟団ストライカーのミーシャです」

 

 

 これはご丁寧に。ああ、畏まらなくても結構。俺が話し辛いんで勘弁してください。

 

 

「…わかったわ。まずはお礼を言わせてちょうだい。防衛戦の時には助かったわ」

 

 

 うん? …ああ、そういや辻斬りならぬ辻回復とかやってたな。しかし、その中でもミーシャさんは見た覚えが無いが。そんだけ美人で腕も立ちそうな人なら、覚えてると思うんだけどなぁ。

 

 

「ふふ、ありがとう。でも私じゃないわ。猟団員が助けてもらったの。…実は、用件と言うのはその事なんだけど…貴方が使っていた、あの不思議な力」

 

 

 ああ、霊力ね。今はデンナーも習得しようとしているけど、何か?

 別に隠すようなものではないが。

 

 

「……そう言い切られると、ちょっと複雑なんだけど…。もう一度、あの力を貸してほしい…いえ、あの力でなくても構わない。『そういうナニカ』をコントロールする技術を持っているんでしょう? 出来れば、それを私達に教えてほしい。対価も無しに、なんて都合のいい事は言わない」

 

 

 別にいいけど。

 

 

「お金で済むなら……は?」

 

 

 デンナーにも教えてるし、希望者が居れば猟団員にも教えると言うのは考えていた。俺だって、誰かが編み出した狩技やら超越秘儀やら教わってるからな。全部を無条件で解放しろ、と言うのは論外だが、全く教えないのは筋が通らない。

 何より、俺の目的であるハンターの更なる戦力増強にも繋がる。

 

 

「…ありがたいけど…いいの? 確実に一攫千金になる技術よ?」

 

 

 猟団の資金になればいい、ってくらいだね。金に溺れて、ハンターとしての情熱を失った例も見た事あるし、身に余る金は逆に身を滅ぼす。…いや惜しいとは思ってるけど。

 それに、顔色を見れば、相当悩んで追い詰められて頭を下げに来たのはよく分かる。最低限、話は聞こう。

 

 

「…ありがとう、ございます…。なら、まずは私の部屋にきてちょうだい。診てほしい人が居るの」

 

 

 美人さんの部屋ktkr! …と、診てほしい人っつーのは病人か。ちと不謹慎だったな。

 

 

「それ以前に、借りてから3日も経ってない部屋よ」

 

 

 それはそれで。

 

 

 

 

 

 

 

 …で、ミーシャさんの部屋に来たんだが…うぅむ、事務的。ベッド以外何もない。いや、病人の傍に妙な物置くなって話でもあるが。

 そしてベッドの上では、汗を掻いて眠っている黒髪のハンターが一人と、銀髪の少女。少女の方は、まだハンター訓練生のようだ。この2人も美人だが…憔悴してるな。

 

 

「あ、ミーシャ団長…。その人が?」

 

「ええ。マオは大丈夫だった?」

 

「うん…。団長が出かけてから、魘される事もなかったよ」

 

「そう。…ああ、彼女はサーシャ。ストライカーで保護した子よ。そして、眠っているのがマオ。診てほしいのは、マオの事なんだけど…」

 

 

 診るのはいいけど、医者じゃないよ俺。何処が悪いんだ? 薬として古龍の血でも要るのか?

 

 

「悪いのは右目…だと思う。…貴方は、奇妙な力を持ったハンターについて聞いた事はない? ああ、貴方以外でね。モンスターとのハーフだと言われたり、悪魔の子だと敬遠されたり…。貴方もその類だと思ったから、正直に言うわ。猟団ストライカーは、そういった女性の集まりなの」

 

 

 異能者の集団、って事か? そういや、デンナーは「独自の入団基準があるらしい」と言っていたが…それか。

 この子も、何らかの能力を持て余して難儀しているところを拾って、猟団に加えたと。

 

 …いやそんな顔するなって。別にどうこうしないから。妙な力なら俺もあるから。

 

 

「そういう事よ。マオは生まれつき、集中すると動体視力や視野が飛躍的に高まる力を持っていたの。本人は魔眼って呼んでるわ。そのおかげで、ハンターとしてもやっていけたんだけど…半年くらい前から、その力を使った後、頭痛が起こるようになってきた。最初は軽いものだったんだけど、どんどん悪化してきて、遂には力を使わなくても頭痛・眩暈・激しい目の痛みに涙が出て、動く事もできないくらいになってしまった」

 

 

 魔眼(笑) いやガチでそーいう力があるんだから、笑いはしないが。

 涙が止まらないなら、鼻水も止まらんだろうな。呼吸が乱れて、ハンター式肉体操作術も上手く使えないかもしれん。

 医者は何と?

 

 

「原因不明。頭痛や目の痛みの原因は多岐に渡るから、断定はできない…と言うのもあるけど、体自体は超がつく程健康体なのよ。マオだってハンターだし」

 

 

 毒だろうと睡眠ガスだろうと、頭クルクルパーにする鱗粉だろうと狂竜ウィルスだろうと、くらっても自力で回復するもんなぁ、俺ら…。

 ふむ……。

 

 

 そういう力を持っていて…使うと頭痛と目の痛みね。どれ、ちょっと見せてもらうぞ。

 頭とか首筋とかに触れるけど、いいよな?

 

 

「勿論」

 

 

 ふむ…む、おっぱい大きい、うなじ色っぽい…いかんいかん、そう言うのは元気になってからだ。

 むぅ…。

 ほう…ん。

 と言う事は…………あー…。

 

 

「……どう?」

 

 

 発作が起きてる場面を見た訳じゃないから確信は無いが、予測は立った。

 

 

「本当!? マオさん、治るの?」

 

 

 そこは今考えてる。

 …マオ嬢が使う力の源が、俺の力と同じなのかは分からんが、体中を巡る力がこう……目やら頭やらの部分だけ、やたらデカくなってる。繰り返し使っていたから、自然と鍛えられたんだろうな。

 その力が体に影響を及ぼしてる。力を使えば、更に膨れ上がった力の経路が頭痛を産んで、力が抜けて経路が萎むまで頭痛が続く。

 多分。

 

 

「…血管が、その部分だけ異常に拡張された…ようなもの?」

 

 

 大体合ってる。理屈の上では、これを押さえ込んでやれば、頭痛は軽減される…と思うんだが、どうやってそれをやるかだよな。

 この手の力は、本人がその存在を自覚して、手綱を握らなきゃならんのだが…自覚はまぁいいとして、立つ事もできないくらいの頭痛に悩まされながら、それをやれるか?

 

 

「この子、基本的に感覚派だから…。あっさり覚えるか、散々苦労して覚えるかの二択でしょうね」

 

 

 うーん…あ、そうだ。体と言うか経路をリセットするだけなら、狩り技使えばいいんだ。狩り技・不死鳥の息吹。

 ハンター式肉体操作術を完全に会得してれば、それほど難しい技じゃない。多分、頭痛が始まった時の一時しのぎにしかならんけど。

 

 

「それだけでも有難いわ。頭痛にはそれで対処するとして…根本的な治療法までは無い?」

 

 

 いや、そうでもないな。これ、使える部分だけ使い続けた結果だわ。極端な話、右腕だけを筋トレし続けてたら、そっちだけ膨れ上がって体のバランスとれなくなっちゃった、みたいな。

 経路が異常に膨れ上がってるのも、そこに溜まった力が行場を失ったからだろうな。力の逃げ場を作ってやればいいんだ。だから、全体の経路を鍛えるようにすれば問題ない。

 逆に、力を一切使わないようにして、逆に衰退させるという手もある。この場合、魔眼(笑)も使えなくなるだろうね。

 

 

「…それは困るな。これから上位ハンターへ昇格するにあたって、この力は必要だ」

 

「マオ!」

 

「マオさん!」

 

 

 あら、起きたか。どうも初めまして。寝顔をジロジロ見たのは診察の為です。オッドアイとか初めて見ましたが、その目が魔眼ですか。

 

 

「わかっている…あの頭痛が治るのなら、その程度安いものだ。このままだと、ハンターすら廃業しなければならん…。おっと、改めて…猟団ストライカーのマオだ。マオでいい。よろしく頼む」

 

 

 こちらこそ。…今は痛むか? 大丈夫かどうかじゃない、診断の為に痛むかどうかで答えてくれ。

 

 

「少し。動けない程ではない。酷くなる兆候も…今のところは無いな」

 

 

 溜まってた力が抜けたか。とは言え、生きてるだけでも力は巡るから、早めに対処するに越した事は無いな。

 よし、不死鳥の息吹だけでも今から教え込む。上手く行けば、頭痛を抑える事くらいはできるだろう。この際だからミーシャさんも聞いてけば? これは純粋な技術だから、ちゃんとしたハンターなら誰でも会得できる。

 多分、応急処置にしかならんけど。

 

 

「今から? …マオ、大丈夫?」

 

「ああ。と言うより、今だからこそ覚えておかねばなるまい」

 

「そうだけど…。仕方ないわね。私も付き合うわ」

 

 

 うむ。んじゃ行くぞー。

 

 

 

 

 

 

 

 …30分後、頭痛が始まる前に無事会得させる事ができたが…人に教えるのって、やっぱり難しいな。

 ハンター特有の肉体操作術だから、それこそ感覚で語るしかないんだよなぁ…。傍で飯の準備しながら見ていたサーシャが、「擬音語と擬態語と効果音だらけで、訳が分からない」という程度には。

 

 

 

 

 

 

 

HR月

 

 

 とりあえず、ストライカーに恩は売れたな。マオさん…マオの頭痛は、完全ではないが不死鳥の息吹で抑え込む事ができたようだ。

 しかし、大変なのはこれからだ。力…もう面倒なので霊力と一纏めにしてしまうが、これをコントロールする技術を覚えなければいけない。

 デンナーも散々苦労している事からも分かるように(まぁ、デンナーの場合は力の自覚すらできてないのだが)、とにかくコレが難しい。今まで全く意識せずに使っていた部分を、意図した通りに動かせるようにしなければならないのだから。

 

 

 ………一応、ね。最後の手段がある事は伝えたのよ。外部から霊力に干渉して、体内の力の流れを整えてしまえばいい。

 ただ、その手段は…まぁ、お察しの通り。

 セクハラ扱いされるのもアレなので、ミーシャとマオには「粘膜的接触、体液的接触」とだけ伝えた。それでも言ってる事は伝わったみたいで、「それは報酬として要求してるのか?」みたいな視線を向けられたが、ガチだからな。

 何でそんな事が出来るのか? 助けてもらう立場で言うのも悪いが、そーゆー方法を覚えるくらいなら、もっとちゃんとした修行法を身に着けられなかったのか? とか言われたが…。

 

 

 

 

 

 

 しゃーないやん。修行法として覚えたんじゃなくて、迸る青少年の欲求と好奇心に従って覚えた色事の為のアレやコレやに、予想外の使い道がくっついてたってだけやねん!

 ヤらせろとか言ってるんじゃねーから!

 

 …いや本当にね、これもセクハラって言われりゃ一切否定できない発言になるけど、例えば耳に唾液付けて、催眠暗示みたいな囁きでどうにかする方法もあるんよ? 効果は落ちるし、どっちにしろトランス状態までもっていかなきゃならんけど。

 

 

 

 にしても、デンナーが言ってた異能者と、集団でカチ合うとはなぁ…。フロンティアにはそういう人達が思っていた以上に多いのかもしれない。

 その辺、今度ミーシャさんに聞いてみるかな。

 

 

 さて、本日は久々に猟団の為の狩りの時間だ。何だかんだ言ってあっちこっち飛び回ってたから、最近狩りの回数が少なめだったんだよな。猟団の連中からサボっていると思われるのも癪だし、今日は真面目に狩りますか。何をするかな…。

 ん? コーヅィ、なんだこれから狩りか? 偶には一緒に行かんか?

 相手はまだ決めてないな。

 

 …グレンゼブル? なんだ、結構な大物をやる気だな。オーケイ、突き合いましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …うーむ。狩りは順調だったが…コーヅィの奴、明らかに経験者だな。グレンゼブルとやり合ったのは初めてじゃなさそうだ。猟団に来てからは初めてのようだが…。

 手際の良さは、ハンターとして見ればかなりのものだ。まぁ、大分ブランクがあった為か、グレンゼブルの行動を読み損ね、何発かいいのを貰っていたけど。

 

 クエストを受ける時もギルドマスターと何やら雑談していた。古龍防衛戦の事を頼まれた時にも、ギルドマスターはコーヅィの事を気にかけていたようだった。何かあるのかねぇ…。

 

 

 

 

 …ん? あっちで見てるのは…この前の防衛戦の後、コーヅィに突っかかってきたハンターじゃないか。またイチャモン付ける気か? ……あ、俺に気付いた。鼻を鳴らして、どっか行ってしまった。

 本当に何なんだ…。コーヅィをやたら付け回しているようだが………オジ専のホモ?

 

 




※猟団ストライカーは、某空飛ぶパン…もとい女性達が元ネタです。
ミーシャ→ミーナ
マオ→美緒
サーシャ→サーニャ

サーシャにしようかアーニャにしようか、ちょっと迷った。
尚、あくまで名前と顔が似てるだけの人です。
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