※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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仁王DLC、サムライの道のみだけど4時間くらいでクリア。
ふーむ、敵の攻撃力が高い…一段上の難易度って事かな?

シーズンパスって言うくらいだし、次の配布が3~4か月先と過程して…それまでレベル上げと修羅の道か。
とりあえず、修羅で転を安定させられるくらいまで進めないと。

まずは装備のレベル上げかな。散々アムリタ稼ぎやった後に放置しといた銭が、こんなところで活用されるとは。
アップデート前に金稼ぎと装備を厳選し、その間に稼いだ金で、アップデート後のレベル170装備とかを魂合わせすればいいのね。
魂合わせでレベルが上がる事自体忘れてたよ…。


第251話

HR月

 

 

 ラオが居ないか情報取集中だが、そうそう上手くはいかないか。

 とりあえず、酒場の様子を見に行ったんだが……よかった、休業にはなってないし、特に壊れてもいない。

 

 

 …ところどころ、血飛沫の跡が見えるけども。

 

 

 あのー、マスター。エドワードさんとタイゾーさんとギネルさんは………一日休み? ……ああ、やっぱそうなったのね。

 で、今日いるのは…キースさんと、ヘヴィボウガン使いのユウェルさん。

 

 

 キースさんは前ループで会った事があるけど、ユウェルさんは初見だな。一見、落ち着いたしっかり者って印象だが…どんな残念美人なんだろうなぁ。レジェンドラスタな時点で、何かおかしい所があるのはほぼ確定である。

 …あれ、二人とも近付いてくる。

 

 

「お初お目にかかるでゴザル。拙者、キースと申す」

 

「私はユウェルです。よろしくお願いします」

 

 

 あ、これはご丁寧に。こちらこそよろしくお願いします。

 …あの、何か御用で? 敬遠する訳じゃありませんが、レジェンドラスタのお二人に気にかけられるようなハンターじゃないと思うんですが。

 

 

「いやいや、話は聞いているでゴザル。確かにこうしてみると、拙者のようなケツの青い若輩者が言うのも憚られるが、立ち合いの技量は不十分に見えるでゴザル…しかし、その実リア姫とフラウ殿を相手取って圧倒したそうですな。エドワード殿、タイゾー殿、ギネル殿からは凄まじき戦士と称されているとか。是非ともお会いしたいと思っていたでゴザルが、早々にお目にかかれるとは何たる幸運」

 

 

 リア……姫?

 

 

「そこは気にされない方がいいかと。妙な事を吹き込まれて、真に受けているようなのです」

 

 

 まぁいいけど…と言うか、俺があの二人を圧倒したとか、一体それ何処情報よ? ある一面においては正しい情報ではあるけど、事が事だけに自分から言いふらすとは思えないんだが。

 …二人の目が横に向く。その先には……酒場のマスター?

 

 

「リア殿が熱っぽい目で、力説しておりましたぞ。今度は勝つ、と。更にその後、『勝ってもいいし負けても楽しめる、そんな相手は初めてだ』と見た事もない入れ込みようでしてな」

 

 

 むぁぁぁすたあぁぁぁぁ! 余計な情報広めてんじゃねー! と言うか酒場のマスターとしてそれどうなのよ、顧客の情報漏らしていいんかい!

 

 

「心外ですな。むしろ、私は妙な噂が拡散するのを防いだつもりですが? 決して、リア殿が大暴れして店が倒壊するんじゃないかと肝を冷やした腹いせではありませんぞ。リア殿にガチバトル的な意味でロックオンされている男だとか、フラウ殿に不埒な真似をした男として親衛隊に日々命を狙われるのがお望みですかな?」

 

 

 いやそれは流石にちょっと…。何だかんだでフラウの親衛隊、あっちこっちに居るから影響力デカいし。

 フラウが俺に妙なちょっかい出さないように、マジレスで警告してくれたらしいけど。

 

 

「…あれはちょっと真面目に怖かったですな…。ダンディが崩れて、尿道が緩みそうになりましたわい」

 

 

 うんその情報要らないよね。と言うか、リアの発言の意味ってアレだな。『勝っても負けても』って言ってるけど、勝つ=S役のまま優位に楽しむ・負ける=先日目覚めた下剋上モノで蹂躙されるのもオッケー、って意味だな。

 まぁ、それは俺も歓迎するからいいんだが、リアに命をロックオンされてる噂は致命的だなぁ、実際。リアの戦闘狂っぷりはその筋じゃ有名だし。

 

 

「うむ、拙者もリア殿と共に狩りにでた事があるでゴザルが、正に鬼神の如し。ケツの青い拙者では比較にならぬ。高貴な血筋にある故か、その威も確かなのでござろうな」

 

 

 …うんまぁ、否定はしない。姫ってーか女王様気質だから、あんだけ戦闘狂ってのはあるだろうし。

 いや、だーからってなぁ…。今更フタマタ野郎の汚名で動揺する訳じゃないが。

 

 

「まぁまぁ、落ち着いて…。マスターも、悪気があったのではないにしろ」

 

 

 …ないと思う?

 

 

「………ないとして、リアとフラウをあのまま放っておく訳にはいかないのは分かるでしょう?」

 

 

 そらなぁ…。レジェンドラスタが誰かに入れ込んではいけないなんて理由は無いが、こんなポッと出の、G級にもなってない小童だもんな。いや立場は関係ないし、何言われても気に入らなけりゃ反撃するだけだが。

 

 

「ふふ、そういった気概をお持ちなのは安心しました。…少し、心を落ち着けては? 僭越ながら、スィーツを作ってまいりました」

 

「ぬぁ」

 

 

 甘い物は好きですな。辛い物も苦い物も卑猥な…ゲフンゲフン。んじゃ一口。

 

 

「ぬ、ユウェル殿の料理は、我々のようなケツの青い青二才には……!」

 

 

 

 ……………

 

「……………」

 

 ……………

 

「……………」

 

 ……………

 

「……………」

 

 ……………

 

「……………」

 

 ……………

 

「……………」

 

 

 

 

 

 バリボリバリボリボキゴキギャリギャギギョックン

 

 

 

 いい歯ごたえだ。感動的だな。だが無味無臭だ。

 ではもう一口。

 

 

「躊躇わずに行った!?」

 

 

 いやこれは中々レアな食感で…。味もクソも無いけど、噛み応えだけは異様にいいもんだから、ある種新鮮な感覚が。腹括って食ったら、キースさんも意外と嵌るんじゃない?

 ていうか、これ虫とかモンスターとか使ってるっしょ。

 

 

「あら、お分かりですか?」

 

 

 狩人弁当やアイルー達のネコ飯に通じる感覚がある。ただ、良くも悪くも未開発な方向に進もうとしてるっぽいなぁ。

 今はちょっと会えない所に居るけど、一時期一緒に飯の作り方考えてた人が、似たような事やってたわ。あ、別に死んではいないからね。

 

 

「それは僥倖、いつかお会いしたいものです。…キースさん?」

 

「ケ、ケツの青い拙者なれど、ここで退く訳にはいかぬのでゴザル! ………御免!」

 

 

 バクッ

 

 

「………本当に味がしないでゴザル。そして煎餅のような歯応え」

 

 

 無味無臭って言ったやん。……で、これってマシな方ですか?

 

 

「少なくとも、食えるし倒れもしないから、大成功の部類にゴザル。…いや、ユウェル殿の手料理に不満がある訳ではござらぬぞ? 喝」

 

 

 さいですか。どれもう一口…。なんか変な中毒性があるな。

 

 

「ふふ、今回は大成功ですね! また作ってきます」

 

 

 …大成功っつーなら、ちゃんと喰える味付けろよ…。まぁいいや。とりあえず、俺はちょいと狩りに出ますんで、また。

 

 

 

 

 

 

追記

 

 

 後日来てみると、凄まじき戦士の他に、古今無双のモノノフという評判まで付け加えられていた。こりゃキースさんの発言だな…。

 

 

 

 

HR月

 

 

 料理。料理か。ふむ。

 別にユウェルさんの創作料理に触発された訳じゃないが、俺もそこそこ飯は作れる方だ。非常に大雑把な、所謂男の料理ばっかりだが、まー飯に凝り性な日本人の常と言うかね。作るのは主に酒のツマミばっかりだったが。

 正直な話、俺はモンスターを喰う事に抵抗は無い。ランゴスタだってカンタロスだって、ちゃんと調理すれば食える。生来の感性なのか、ゴッドイーターとしてアラガミから鬼から喰いまくってたからこうなったのかは分からんが。

 

 飯作る時って、肉とか野菜とか、同じ大きさで綺麗に切るんだよな。んで、当然切り口はキレイな方がいい。

 切り口……丁寧に斬る。

 今までも丁寧に急所を狙っていたつもりだったが…改めて思い返すと、やっぱり荒々しい切り口なんだ。痛みを与えるという意味ではこの選択もありだと思うが、やはり足りない部分を力で補い、無理に引き千切っている事は否定できない。

 別に技術100%で切り裂くべきとは思わんが、相手は人間より遥かに頑丈でタフなモンスター達。人間の膂力では、どうやったって限界はある。

 

 翻ってみるに、先日の花畑でのリアの大暴れはどうだったろう。惨殺され運ばれていくホーローフーロー…名前が思い出せん…を一目見た程度だが、あの大剣で見事な切り口だった。

 うーむ…やはりレジェンドラスタ級への道は遠いな。

 ま、とにかく、今後はもうちょっと丁寧に斬る事を意識しよう。それこそ、ユウェルさんに食材を貢ぐつもりで。

 

 

 

 それはそれとして、拠点に帰ってきたら来客があった。

 …マオ、お前さん猟団に帰ったんじゃなかったのか? そして、そっちの敵意マシマシのメガネ金髪嬢ちゃんは何ぞ?

 

 

「ああ…思ったより早く戻ってきてスマンな。こいつは猟団員のベリヰヌだ」

 

 

 …何と言うか、失礼ながらちょっと発音しにくいお名前ですな。故郷独特の名前? それは失敬。

 ベリヰヌ…ベリ犬…ベリーベリー犬…とても犬である?

 

 

「本当に尋常じゃなく失礼ですわ! 貴方ですね、マオさんに妙な力の使い方を教えると嘯いて、いやらしい事をしたのは!」

 

 

 ……おい、マオ?

 

 

「すまん。どうにも思い込みが強い子でな…。否定はしたんだが、あの暗示の事を思い出して一瞬言葉に詰まったら、この有様だ」

 

「マオさんの病気を治してくださった事には、感謝していますわ。貴方が我々のような能力を持っていると言うのも、信じます。ですが、その治療や制御の為、貴方に抱かれなければならないと言うのは、とても信じられるものではありません! その化けの皮、はがして差し上げますわ!」

 

 

 ……おいマオ、本当にどうしてこの子を連れてきたんだ? 力の使い方を教えるにしても話すだけにしても、こう攻撃的に来られると反撃したくなるじゃないか。

 

 

「本当は別の人選だったんだが、どうしてもベリヰヌが治まらなくて…。サーシャが怯えていたのも、この誤解に拍車をかけたな。実際、能力の制御法を教えるという話に懐疑的な団員も多い。このありさまのベリヰヌを説得できれば、いいデモンストレーションになる……とこじつけてしまった」

 

 

 ちゃんと手綱握っとけよ団長。と言うかミーシャは?

 

 

「団長としての仕事が溜まってて、こっちに来れなかった。ベリヰヌを止められなかったのも、8割以上がそれが原因だ。猟団としても、ミーシャの仕事が落ち着くまでは大がかりな狩りには出られないし、だったら別れたばかりで何だが、もう一度力の使い方を教わりに行こう…と思ってたら、見事にベリヰヌもくっ付いてきてしまった訳だ」

 

 

 やれやれ…。まぁ、いいけどな。囁きの術は当分使う必要はない。今は体に満ちる力を、強弱だけじゃなく何処に動かすかを練習せにゃならん。

 一応囁きの術でも高い修行効果は得られるんだが、トランス状態じゃなくて平常時、自分で力をコントロールできにゃならんからな。今やっても意味が無い。

 

 

「そうか…(少し残念だな)」

 

 

 …聞こえてるぞ。と言うかベリヰヌ、マオの前に立ってディーフェンスディーフェンスしても意味ないぞ。

 まぁいいや。化けの皮を剥がすにせよ信じるにせよ、とりあえず訓練風景みないとどうにもならんだろ。

 

 

「いいでしょう。その挑戦、受けて立ちますわ!」

 

 

 挑戦してきてるのは、どっちかとゆーと君の方だ。

 ふむ…マオには瞑想のやり方を教えてるからいいとして…それを見てるだけってのは退屈だろうし、信じる事もできないだろ。何か術の一つでも教えてみようかな…。でも霊力を殆ど理解できずに使える術なんてあったかな…。

 

 

 

 

 

 

 

 で、その訓練風景ですが。

 

 

 

「まぁ…本当に傷が治りましたわ。珍しい力を持っているのは確かなのですね」(タマフリ・治癒)

 

「ヒェェェ~~! 文字が! 宙に文字が浮かんでいますわ! 落ち着きなさい、トリック、トリックですわよ…」(経文唱)

 

「手も触れず、道具も使わずに的が弾け飛ぶなんて…妖術、魔術ですわ! 魔法ですわ!」(破敵の法)

 

「ち、力が湧き上がってきましたわ! しかも何やら光っております!」(リンクバースト。ゴッドイーターでもないのに何故出来る…?)

 

「な、なんですの、この大きな手は……伸びる、形が変わる、力も強い。はっ、そう言えば先日のメゼポルタ防衛戦で、大きな手が古龍を一撃で討伐したと…」(鬼の手)

 

 

 新技披露。タマフリスタイル「操」にして、式神を召喚。それを高く飛ばして、こう…霊力を綱とかみたいにしてみると…。

 

 

「く……くうちゅうふゆう…」「おお、何だそれは!? 人が浮かぶとは素晴らしい! 私にも出来るか!? 移動の速さはどうだ!?」

 

 

 マオさんまで喰い付いてきた。生憎、式神にブラ下がってるだけなんで、ロクに動けません。移動速度も、人間一人を抱えてりゃね…。

 ちなみに、マオに頼まれてどうにか再現できないかと試したところ、マオの体にと式神を括り付けて強引に飛ばすしかなかった。風船にブラ下がる幼女とかなら、まだ絵になっただろうが…マオ曰く「自重でなんか食い込む感じがする」「関節が変な方向に曲がりそう」「へんな浮遊感」で非常に不評だった。………そらそうだろうよ。試しにやってみて気が付いたが、アレ完全に闘魔傀儡掌だわ。気分いいわけ無いわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1時間後。

 

 

「私は何という失礼を…。伏してお詫びいたします。これからも、ご教授をお願いいたしますわ」

 

 

 ああうん、別にいいけどさ。チョロい…と言うか化けの皮を剥がそうとしてたのは、『力を持っている事』じゃなくて、『エロい事で制御法習得が出来る筈がない』じゃなかったっけ? 

 どこぞのイギリス代表候補性並みのチョロさに、この子の将来がちょっと心配になった。

 

 と言うか本当に大丈夫なのか、この子…。

 

 

「思い込みが強すぎる、と言ったろう。良い方向にも、悪い方向にもなんだ。君の力はインパクトが強いからな。一度度肝を抜けば、すぐに信じるだろうと判断したから、結局ベリヰヌを連れてくるのを了承した」

 

 

 そっちでもそういう扱いなのか。ちょっと不憫だがアホ可愛いタイプだね。

 ま、これで信じてくれるなら安いものだ。猟団員への説得材料に…なるかなぁ。あっちでもアホ可愛いタイプの扱いって事は、頭にはあまり期待されてないって事だと思うんだが。

 

 

 

 それはそれとして、ちょいと気になる事があるな。ベリヰヌにリンクバーストを使った時の事だ。神機をわざわざ持ち出してきて、適当な肉を喰わせてリンクバースト使ったんだが…なぜ出来た?

 神機は元々アラガミしか食べない偏食として調整されているが、俺の神機はその頚城から外れている。3つの世界を巡ってちょくちょく使い続ける内に、偏食は治り、肉でも野菜でも鬼でも無機物でも食えるようになっている。それでバーストが出来るのも、おかしくは無い。リンクバーストに使うエネルギー弾も、出来上がってもおかしくは無い。

 

 が、どうしてそれを受けたベリヰヌがバーストする? バーストは、ゴッドイーターの中に組み込まれたアラガミの因子が活性化する事で起こる現象だった筈。この世界にアラガミは居ないし、因子もないと…いやでも霊力はあったしな…。

 そもそも、あの現象はベリヰヌにしか起きないのか? 別の誰かに試して、バーストが起きるかも実験したい。

 

 仮にベリヰヌのみ、或いは…異能者のみであったら? 異能の源はアラガミ因子、ゴッドイーターの力……うん、考えられない事ではないな。なんでそんなモンがあるのかが分からんが。

 

 

 

 そう言えば、あの時のバーストの光、なんだか弱めだったような気がするな。持続時間は明らかに短かったし。

 

 活性化、か。考えてみりゃリンクバーストに使う弾は、単純に生態を活性化させるエネルギー弾でもある。アラガミ因子じゃなくても、効率は悪いがバースト自体は起こるのかもしれない。

 とりあえず試してみっかなぁ。バーストしてる間は霊力も強くなってたから、いい修行方法としても悪くはないだろう。

 

 

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