※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

254 / 611
壊れていたスマホが戻って来たので、討鬼伝モノノフプレイ中。
データは消えていた。
ふぁっきん。だが大して進んでなかったのでダメージは無い。

成程…このゲームで特に重要なのは、武器の強化と見た。
Sランククリアしてその他条件を達成すれば、後はキンクリできるから、プレイヤースキルが重要なのはそれを達成する為の一時のみ。
あとはただ只管に行動力が無くなるまでミッションをキンクリし、敵を瞬殺できるくらいの攻撃力が出来上がるまで待つ。
強化する装備のレア度が低いと、鍛えても強い攻撃力に仕上がらないが、それはソシャゲだから仕方ないわな。
とりあえず、やれるところまでやってみるか。


第254話

HR月

 

 「自分達で狩るとは限らない」みたいな相談しておいてなんだが、結局自分で志願してしまった。何でって? そりゃハンターのサガですがな。

 知らない素材、知らない戦い方、見た事も無いモンスター。これらに心躍らないようではハンターじゃない。

 フロンティアに来てからは、そういった未知を楽しむ余裕も無くしかけていたけども。

 

 …ただ、必死で止めようとしていたコーヅィが、覚悟を決めたような顔でついてきたのは正直罪悪感がね…。しかも「私、生き残ったら別れた妻に土下座しにいきます…」とか言ってるし。余計なフラグ立てるな。

 ま、ある程度の対策を考えられたから、こうして来てるんだけどね。

 

 尚、残念ながらこちらにレジェンドラスタは来ていない。フラフラ方向を変える狂走ラオシャンロンよりも、間近に迫った通常ラオシャンロンが優先、というギルドの判断だ。

 これが保身によるものなのか、純粋に戦力計算によるものかは微妙である。ギルド職員も、肝が据わってる奴らが多いんだよなぁ。

 

 

 …こうして、と言っているように、俺は既に現場の砦に居る。普通のラオシャンロンを食い止める為の砦じゃなくて、狂走ラオシャンロン用の特注砦だ。まぁ、特注と言っても、所詮は突貫工事なので、どこまで信頼できるか分からんが。

ちなみに、狂竜ラオシャンロンとも、通常ラオシャンロンとも、まだ戦闘は発生していない。恐らくエンゲージは明日…だと思う。

 

 …で、集まった怖いもの知らずと言うかモノズキと言うか廃人なハンター共と一緒に、俺は砦の頂上(アサシンみたいに昇りました)で双眼鏡を構えている。

 倍率最大で覗き込む双眼鏡の中では、確かに赤くてでっかい竜がドシドシ走り回っていた。遥か遠方なのに、見ているだけで振動が伝わってきそうだ。

 

 

 うーむ…完全に目がイッちゃってるな。白目剥いてるラオシャンロンとか、貴重なモン見た。あまり見たくなかったが。相当に長い距離を走り続けているんだろう。よく見てみれば、全身がテカっているようにも見える…多分汗だろうけど、ラオの全身が濡れる程の汗ってどれくらいだろう。

 しかし、ランナーズハイ状態にあると思われるが…ふむ、そうなると気になる所や、逆に突破口も少しは見えてくるか。

 

 まず第一に気になるのは、奴の疲労度合だ。脳内麻薬ドバドバ状態なら、疲れは感じていないかもしれないが、肉体の疲労自体は否定できない。普段やらないような姿勢で延々と走り続けていれば、そりゃ筋肉だって疲労する。

 つまり、意外と転倒しやすいんじゃないかって事だ。まぁ、ヘタな所で転倒させると、それはそれで大惨事になりそうだが。

 

 逆に挙動には要注意。脳みそがまともに働いてないから、猶更何をしでかすか分かったものではない。

 

 

「…あの、団長。本当にできるんですか? あのラオシャンロンを転倒させるなんて…しかも離れたところから」

 

 

 ん? 不安か、コーヅィ。まぁ言いたい事も気持ちも分かるけどな。出来る出来る。アイツ見て確信に変わったわ。四足歩行のままだと厳しかったろうけど。

 

 

「確かに、四つん這い状態の方がバランスが安定しているって理屈は分かりますが…その理論が通用するようなサイズじゃないでしょう。そもそも、霊力ってそんな事まで出来るんですか」

 

 

 普通はできねーよ。ある意味、奥義の一種だからなぁ…。

 万能に見えても制約は多いし、使い方を間違えれば自爆するし、何より効率を考えたら物理的手段には遠く及ばない。使うタイミングと使い方、練度が揃わなきゃ何の意味もない。…ま、それは物理も同じだけどさ。

 

 

 しかし何だな…本当に狂走ラオシャンロン、気味が悪いな。何よりもまず表情がアカン。白目とか泡吹いているとか色々言ったが、初めて見た時に何を連想したのか言えば、何となくわかってくれると思う。

 

 

 

 

 あのラオシャンロンの表情、進撃の巨人に出てくる奇行種っぽい。

 特に、手を振り回してドシンドシン延々と走り続けるタイプ。表情から雰囲気からしてソックリだわ…。実際、人間くらいなら丸呑みできるサイズだし。ヌヌ剣3人組が居なくてよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 さて。

 その日の夕方になると、援軍が補給資材を持ってかけつけてきた。補給も何もまだ戦闘すら始まってない訳だが、相手が相手だ。実際に戦ったら、どんな被害が出るか分かったものではない。

 

 で、その援軍の中に、何人か見知った顔が居た。

 

 

 …ミーシャ?

 

 

「お久しぶり…と言う程でもないわね。約束したから、援軍に来たわよ」

 

 

 約束?

 

 

「何よ、言い出したのそっちじゃない。これからメゼポルタ広場には大きな騒動が沢山起こるだろうから、その対処を手伝ってくれって」

 

 

 あー…ああ、あれか。確かに言った。確かに言ったが……確かにデカい騒動ではある…けどなぁ。

 率直にゆーが、こんなモン序の口だぞ。

 

 

「不吉な事を…。真面目な話、ここは私達の活動拠点にも近いからね、どっちにしろ参加せざるを得ない訳よ。メンバーを募ってやってきたら、貴方を見つけてびっくりしたわ」

 

 

 そっか。…そういや、マオとベリヰヌはこっちに来てるのか?

 

 

「いえ、普通のラオシャンロンの方に行ってるわ。 あの二人はそっちの方が近かったからね。…そうね、この際だから、一緒に来ているメンバーだけでも紹介しておきましょう。ま、今回は猟団以外のメンバーも任されてるんだけど」

 

 

 猟団以外って……ああ、新人達や防衛戦初参加のハンター達の纏め役を押し付けられたって事か。舐めた態度する奴が居るなら、シメるのに手を貸すぞ? 正面からでも背後からでも社会的でも、手段は幾らでもあるから。

 

 

「止めなさい。気持ちはありがたいし、そういうのも居るには居たけど、私だって対処には慣れてるわ。余計なことを考えないよう、しっかり脅かしておいたから」

 

 

 …ミーシャの背後に、ノノ・オルガロンのスタンドが見える。この気迫なら大丈夫か。

 で、一緒に来たメンバーって? ……ついでに、例の能力まで聞いていい?

 

 

「小声…でも聞こえる時は聞こえるから、また今度。今は配給で、皆走り回ってるんだけど…ああ、あそこに一人居るわ。一番最後に入団した子なんだけど、名前はショーカ。よく動き回る明るい性格の子で、将来は医者志望」

 

 

 医者、ね。治癒を真っ先に会得させてやりたくなるな。後方援護と言う意味でも効果が見込める。

 他には?

 

 

「ショーカが近くに居るなら、ネリも一緒だと思うけど。三つ編みでちょっとドジな子…」

 

 

 流石にそれだけじゃ分からないなぁ…。

 ん? あっちででっかい荷物持ち上げてるのは?

 

 

「ああ、トゥルートね。彼女もストライカーの猟団員よ。よく分かったわね」

 

 

 いくらハンターボディが凄いって言っても、限度があるからな。あれだけの荷物を持てるとしたら、ハンターの中でも異常なくらいに鍛えこんでるか、さもなきゃ他の『何か』があるか………あん?

 …トゥルートさんと一緒に居るの、あれって…エシャロットじゃないか?

 

 

「…そのようね。知ってるの?」

 

 

 メゼポルタ広場で『歌姫』って呼ばれてる程度には…。

 正確に言うと、あいつの友人の方が知り合いだ。

 と言っても、訓練所を卒業したすぐ後、これからどうしようかって相談してた所にちょっと話した程度だけどな。名刺も渡したっけか。

 

 

「そう言えば、マオがそんな事を言ってたような…。でも、本当にそれだけ?」

 

 

 …鋭いなぁ。ちょっとした縁があったってだけだよ。あっちは知らないだろうけどね。

 しかし、結局あいつらまだフロンティアに居たのな。……まさかとは思うけど、あの子達も同類だったり? あいつの歌声は、能力云々じゃなくて真性だと思うんだが。

 

 

「それは違うみたいね。歌じゃなくて能力の方よ? 本人に自覚が無かったり、私達が気付いてないだけって可能性もあるけど…。ところで、自覚してる? 貴方、ここでもかなり注目されてるわ」

 

 

 …砦の天辺に上ったから…じゃないよな。影から注目されてるのは分かってるよ。慣れてるし…。

 前の防衛戦の時みたいに、何かやらかすんじゃないかって注目だろうな。よくも、悪くも。

 

 

「そういう事。あの時と同じような、治癒の力もそうだけど……何かもっと派手にやらかすつもりじゃない?」

 

 

 ハンターって好奇心強いからなぁ…。そう思ったらつい注目もしてしまうか。ま、実際やらかすつもりだけどな。

 しかも、自分で言うのも何だがかなり派手に。

 タカリ猟団とその頭って認識は、まだ消えた訳じゃない。派手な功績は、あればある程いい。

 

 

「もし、その『派手な功績』のやり方を教えろって言ってきたら?」

 

 

 対価も無し、こっちの都合もお構いなしで言ってくるなら、今度はそいつらがタカリハンターと呼んでやるだけさぁ。他人の手札切札を、当然のように晒させようってんだ。それくらいはいいだろう?

 ……まぁ、結局教えるんだけども。

 

 

「…結局教えるの?」

 

 

 まぁ、メゼポルタ広場全域にちょっとでも新しい力を広めて、ハンター全員の力の底上げをするのが俺の目的だからな。タカリ呼ばわりは気晴らしみたいなもんだ。

 …ま、それに加えて、スキルだけ広めても精神的な成長が無いと、結局無駄になってしまうってのもあるけどな。自分の行動がタカリと紙一重だって気付けば、多少は俺達への目線も変わるかもしれんし。

 

 

「成程ね。…まぁ、今回の『派手な実績』とやらを楽しみにしておくわ。終わったら、また一杯どう?」

 

 

 いいねぇ。二人で飲むか? それとも猟団の皆にも紹介してくれんの? ……あ、そういやサーシャに怯えられたままか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 …で。いよいよ狂走ラオシャンロンが近づいてきた。ハンター達が迎撃の体制に入っている。

 俺もその一人だが……さて、何処でやらかすかな。下手なところでやると、それこそ狂走ラオシャンロンがどっちに走り出すか分からない。だからと言って、砦に近づけすぎるのも…とか言ってる間にキタ!

 

 

「放てぇーーー!!!」

 

 

 誰の号令か知らないが、とりあえず射程に入ったので一斉に集中砲火。並の古龍なら、これだけで沈むだろう。

 しかし、狂走ラオシャンロンは怯みもしない。相変わらずの白目を剥いたまま、首を左右に振り回しながら接近してくる。…こりゃ、攻撃を受けてる自覚があるのかさえ疑問だな。

 

 …いや、むしろ走るスピードがちょっと増したような…。

 ちっ、しゃーないなぁ。こりゃ使うタイミングとか考えてたら出遅れて大惨事になるのが目に見えてるわ。

 

 

 先行する! 総攻撃の準備を頼む!

 

 

「え? あ、おい!」

 

「ああもうあの人は! 本当にやってくださいよ、行くんだったら!」

 

 

 名前も知らないハンターが、慌てて俺を引き留めようとする声と、テンパりかけているコーヅィの声を後目に、鬼疾風と鬼の手で高速移動。狂走ラオシャンロンの進路上、正面に陣取った。もう、狂走ラオシャンロンはすぐそこだ。地響きだって現在進行形で響いている。後方のハンター達が騒いでいるようだが、無視。

 

 

 鬼の手発動! 鬼返ッ!

 

 

 

 モンスターが獲物に食らいつくような勢いで、ラオシャンロンの足に顕現した鬼の手が迫る。

 ガッシリと右後ろ脚を掴んで、このまま………!

 

 …! 流石に力が強い! が、ここでしくじったら色々な意味で末代まで(ループ解かないと次代も出来るか…いや孕ます事はできるか)の恥!

 何も考え無しに、一部の鬼の突進しか返せない鬼返しを仕掛けた訳ではない。

 モンスターの類とて、地に二本……いや四本とか8本とかそもそも足じゃない場合もあるけど、とにかく物理法則とアタリハンテイ力学に従って生きておるでな!

 

 富獄の兄貴に教わった武術には、鬼を転倒させる為の柔の技もある! …本人は専ら殴るばっかりだが。

 何も力技で押し返して転ばせる必要はない。必要なのはバランスを崩してやる事だけだッ!

 

 

 ここを…こう持ってきて……よし、反射で動いたな! こっちだ! あらヨットぉ!

 

 

 

 

 大成功!

 

 

 

 そして大地震。

 

 

 …そりゃそーだわな。走ってるだけでも地響き起きまくりなのに、宙に浮いて一回転して落下すりゃ、そりゃエラい事になるわ。

 あっちこっちで大騒ぎになっているようだが、幸い死人は出てないようだ。単に幸運と結果論以外の何物でもないが……俺ももーちょっと考えて行動せにゃならんなぁ…。

 

 

 さて、それはともかく攻撃攻撃! ひっくり返ってる間にガンガン撃てぃ!

 

 若干罵声が飛んできている気がしなくもないが、無視してライトボウガンと神機の2丁拳銃状態で撃ちまくる。程なくして、砦からはバリスタが、近寄って来たハンター達からは全力射撃が始まった。

 何も言わずとも、ほとんどの射撃が足を狙っている辺り、実によくわかっている。コイツの最大の脅威は機動力。それを削れば、単なるラオシャンロンとして危なげなく処理できる。

 

 しかし、流石と言うべきか何というか。ラオシャンロンの頑丈さは桁外れだ。砲撃をものともせずに立ち上がり、また走り出そうとする。

 

 

 もう一回いくぞー!!

 

 

 ほいさ! んぅう………ぬぅん!

 

 

 大地震。しかし、今回は先程よりも、被害は少なかったようだ。二度目だし、事前に声をかけたしな。実力のあるハンターなら、何も言わずとも対応できるだろう。

 …どっかで爆音が響いた気もするが。そういや、砦の中には大樽爆弾も対巨竜爆弾もあったなぁ……。

 あ、砦にちょっと穴が開いてる。

 

 

 ま、あのまま砦に突っ込まれる事を考えれば、まだマシか。

 

 

 そのまま、徐々に後退しつつ狂走ラオシャンロンをひっくり返すこと3度。様子が変わったのは、3転びして3度立ち上がった時だった。

 ……事が終わってから考えたのだが……多分、様子が変わった理由は、壊れた砦を目にしたからだと思う。うん、単なる砦じゃなくて、壊れた砦な。

 

 こう……なんだ、小さな爆発が何度かあって、縦に裂け目が出来たんだけどさ…。それを見た途端、狂走ラオシャンロンの目付きが変わった。どこを見てるのか分からなかった目が、相変わらず白目のままだが血走って、更に砦にがっちり視線が固定された。

 そしたら、いきなり馬力が上がってなぁ…。勢いと気迫だけじゃなく、手足の力も跳ね上がった。

 それこそ、鬼返でも受け流しきれないくらいに。もっと習熟すれば上手くやれるだろうけど、とりあえず今の俺じゃ無理だった。

 

 掴んだ足を振り払おうとするように、暴れに暴れた狂走ラオシャンロン。「抑えきれない、退避しろ」と叫んだが、間に合ったのかどうか…。

 正面に居た俺は、走る狂走ラオシャンロンの足の間を潜り抜けて無事。

 で、砦の方はと言うと…………。

 

 

 

 ルパンダイブした狂走ラオシャンロンによって、エラい事になっておりました。

 

 

 

 うん、これを見た時の衝撃を分かってもらえるだろうか。ルパンダイブだよルパンダイブ。最初から真っ裸だから、服こそ脱ぎ捨てなかったけども、両手を合わせていた所は見えた。ダイブする時にフゥジコちゃぁん!という咆哮さえ聞こえた気がする。

 俺が起こした地響き以上に盛大な轟音を立てて、砦にダイブしたが…その被害は驚くほど少なかった。

 

 後になって思えば、それもある意味納得だったかな。

 

 

 そもそも、何でラオシャンロンが狂走ラオシャンロンと化していたのか。仮説は色々考えた。狂竜ウィルスに犯されたというものから、クサレイヅチの影響まで。

 しかし、最も基本的な事を忘れていた。

 

 

 

 

 

 発情期だ。

 

 

 

 

 …何、納得がいかない? いやぁ、俺としてはこれ以上ない程納得したけどなぁ。

 だってアレだよ、ルパンダイブした後の狂走ラオシャンロンが何したと思う? ナニだよ。本人にとっては、だけども。

 人間の目から見るならば……『砦に組み付いて、爆発で開いた穴に向かって腰振っていた』かな。俺は目にする機会がなかったけども、穴に突き込まれていた狂走ラオシャンロンのアレは、そりゃー御立派なフルフル様だったそうだ。ちなみに亜種ではなかったらしい。

 

 

 考えてみりゃ、ラオシャンロンがどうやって増えるのかは、未だに分かってないんだよね。こうやって発情期らしきものが来るというのも、初めての事だったろう。それで二足歩行で走り始めるのも。

 多分、二本足で走るのは、犬で言えばフェロモンを出す、孔雀で言えば羽を広げてメスにアッピルする行為なんだろう。猛スピードで走り回る事で、他のラオシャンロンを探す事も兼ねているのかもしれない。

 ひょっとしたら、普通のラオシャンロンの匂いを嗅ぎつけて、交尾しようと追いかけてきていたのかもしれないね。

 飛びこまれたのにあまり被害が大きくなかったのは、ようやく見つけた雌を手荒に扱ってフラれたら溜まったもんじゃないからだろう。

 

 

 それが、どうして雌のラオシャンロンじゃなくて、砦相手に腰を振るかだって? その答えは一言で済む。

 

 

 

 

 ドラゴンカーセックスならぬ、ドラゴンキャッスルセックスだ。

 

 

 

 キャッスルじゃなくてフォートかな? 砦を横たわるラオシャンロンに、開いた穴を交尾用の穴と見間違えたんだろう。通常のラオシャンロンじゃなくて、発情期状態かつ、通常ラオシャンロン(多分メス)が通った後だから、こんなことになったんだと思う。

 その後は………まぁ、楽な作業ではあったな。心理的には、集まったハンター全員がスゲェ気まずい思いしただろうけど。交尾現場(多分DT)…と言うかオナホ使ってるよーなもんだから自慰現場? がいきなり展開された挙句、それをぶち壊さなきゃアカンのだからなぁ…。

 腰を振るのに夢中の狂走ラオシャンロンは、ちょっと離れれば全く被害を受けなかったが、これ程気まずい集団討伐もそうそう無かろう。

 

 結局、狂走ラオシャンロンは背後からの集中砲火(ケツを狙わなかったのは、せめてもの温情か)によって、そのまま討伐された。狂走ラオシャンロン改め、発情期ラオシャンロンが射精できたのかは疑問だが、確かめたいと思うモノズキも居らず、砦の穴付近はそのまま盛大に爆破されて終わった。ちなみに死骸からの剥ぎ取りはした。

 

 

 

 とりあえず、こっちでの戦いは終了。盛大な地響き(俺のせいか!?)によって、補給物資に大きな被害は出ていたものの、戦闘による被害は少なかった為、プラスマイナスゼロ。あの勢いのままで砦に突っ込んできた時の被害を考えると、収支黒字…かな。

 動ける者、まだ戦える気力がある者は、通常ラオシャンロンが迫っているメゼポルタ広場に引き返す事になった。当然、俺もそっち行き。「こいつ連れてって大丈夫かな」みたいな視線も向けられたけど…。

 

 

 

 …しかし何だな。もしも俺の推測が当たっていたのだとすると、あの狂走ラオシャンロン、DT喪失のつもりがオナホ…いや抱き枕とかダッチワイフに突っ込んで、それが本物だと思い込んだ挙句、射精できずにお陀仏した訳か。

 何と言う切なさと言うか悲しみと言うか…。

 

 




狂走ラオシャンロンが割とウケてた。
思いついた時は天啓を得た気分だったんで嬉しいです。
代わりに解決策が思いつかず、このような事になってしまいましたが…。

とりあずラオシャンロンに幸あれ。来世では存分に交尾できるよう祈っておこう…雄になるか雌になるかは分からんが。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。