エロじゃなくて、話の展開と言うかクロスと言うか。
別作品のキャラを出し過ぎると、余程上手く交流させないと話が安っぽくなる…と言うのは重々承知だったのですが、衝動に耐えきれませんでした。
何の衝動って、このキャラの濡れ場を書きたいって衝動がね…。
まぁ、本当に書くのはかなーり先ですが…。
あともんパラ中章クリア。マスタリーが使えるようになると、火力が狂ったように上がってメッチャ笑った。
火力特化させてマスタリー・二刀流・狂乱の仮面かハイバーサーカーつけと、(中盤の)終盤の敵でもほぼワンターンキルであるw
と言うか、アレとかアレって伏線だったんだなぁ…。
来年以降であろう終章に向けて、色々コンプリートさせていきますか。
P3G月
フローラが謝りに来た。やっぱり爺さんだったらしい。
と言うか、問題ある爺さんとは聞いてたが、予想以上と言うか予測範囲内と言うか、それでいて予感が異常と言うか。
「ええ…本当にすみません…」
いや、孫娘がチャラ男に傷物にされりゃ、怒り狂うのも当たり前だけどね。どー見ても、それ以上の怒りの理由があったけど。
「最近は、フラウさん達のガードが硬くなったと嘆いてましたから…。その原因が貴方だと思ったんでしょう。多分、間違ってはいませんが」
特にフラウは尽くすタイプで、一途だからなぁ。俺以外には身持ちが固いし。今までだったら適当にあしらってたデートもお触りも、ニコニコ笑顔のままツンドラ対応ですわ。…その割には多人数プレイも大好きだけど。
「ええ知ってます。先日の夜によーく…。それはともかく、お爺ちゃんは当分メゼポルタ広場には来ない筈です」
ふむ…別に怒ってる訳じゃないんだが、それだけなのか? どうにも、ギルドナイトに何度もタイーホされてる印象を受けたんだが。
軽い騒乱と言うかケンカ騒ぎとは言え、何度も繰り返してればそれなりの罰になるだろうに。
「お爺ちゃん、昔は結構なハンターだったらしくて、その功で帳消しにされちゃうんですよ…。ひょっとしたら、引退したギルドナイトだったりする…のかも…」
それでギルドのトップに顔が利くから、減罪されてると? 癒着じゃん…。
と言うか、あのよーな人がギルドナイトって普通に嫌だな。警官や衛兵のモラルが…。いや、引退して解放されたからはっちゃけてしまったのか?
つーか、何が嫌って、俺が耄碌したらあんな風になるんじゃねーかな、って心によぎったのがすっごい嫌だ。色ボケしているとは言え、耄碌してない今でさえ、ロリから熟女まで獲物として見てるからな…。
将来子供や孫ができたとして、血縁者だからって理由でその枠から外れる保証がない。嫌だぞ、家系図が伊藤家みたいになるのは。食卓の方ならいいけど、誠氏ね系はイヤだ。
で、結局今はどうしとるん?
「極圏送りですね。確かこれで4回目です。ちなみに装備は何も無し、剥ぎ取り用ナイフすらありません。…ああ、着の身着のままなのは今回が初めてですね。ああ、クーラードリンクと気分が悪くなる味の狩人弁当なら持たせましたが。今までもそうでしたけど、多分ボロボロになっても生還してきますよ」
………ごめん、ちょっと訂正する。減罪されてるんじゃなくて、殺す方法が思いつかないんだわ、多分…。
あんなウカムが住んでそうな所に何度も送られて、生きて帰ってくるって時点で超凄腕だわ。
と言うか、今回に限ってなんで装備も無しに、明らかに嫌がらせのクーラードリンクまで。
「…人の恋人に害を為そうとしたのですから、相手がお爺ちゃんだって遠慮する必要なんかないですよね?」
うおっ、フローラの笑みが黒い…。と言うか、そう言ってくれるのは嬉しいが、フローラが真に怒るべきなのは、妙な教育をされてた事だと思うんだがなぁ…。
「あの、それでですね…。あんなのでも、私のお爺ちゃんでお師匠様な訳で…」
ん? 助命嘆願に一筆書くくらいなら構わんけど? それで恩に着て大人しくなるようなタマじゃなさそうだが、彼女の頼みなんだし。
「いえ、それはいいです。…彼女…えへへ…。その、つまりは私の身内が迷惑かけちゃったので…お詫びに、どうですか?」
ジリジリ近寄ってくるフローラ。無論、断る理由は無かった。ちょっと笑って、足を開いて椅子に深く腰掛けると、その間にフローラが跪いて。
以下略。
P3G月
バッシから相談を受けた。毎日の部屋の掃除と洗濯が辛い…ではなく、歌姫サンの事だ。
メゼポルタ広場の一角で、腰を下ろして話し合う。
塞ぎこんで部屋から出てこなかった頃に比べて大分元気になっているが、やはりバッシ達としては、以前のように歌を歌うようになってほしいそうだ。
しかし、無理に強要する事もできないし…認めたくはないが、歌姫サンを歌わせようと色々やっている時、吸い寄せられるかのようにモンスターが襲ってきたのも事実。
ここまで来ると、もうバッシやトッツイ達も否定はできない。
「…と言う訳で、モンスターを呼び寄せずに、歌姫様が元気に歌える方法を…」
ホイホイ思いつく訳がないわなぁ…。そりゃ、長年の付き合いのお前らより、人間の俺達の方が、まだ考え方や感性が近いとは言え…。
モンスターに関しては、メゼポルタ戦力を総動員すりゃ大抵のモンスターはどうにかなるが。
「やはりそうですかニャ…。うぅむ……。泉がもっと賑わえば、歌姫様も元気に…なりますかニャ? このバッシ、叡智には自信がありますが、他種族の感性となるとどうも…」
無理もないよなぁ…。人間だって、犬猫モンスターの感情を完全に理解できる訳じゃないし。
…それは置いといても、実際のところ何があったんだろうな。
歌姫サンがトキシに惚れて、力を失った…と言うのは、まぁ分かる。でも、それをどうしてレジェンドラスタやギルドは黙秘してんだろうな。感情の問題はともかくとして、トキシが何かやった訳じゃなかろうに。
「…言われてみればそうニャ…。…フラウさん達に聞く事はできないのかニャ?」
聞いてみた事はあるけど、すっごい気まずい顔して黙秘された。一応、ギルドから正式に機密事項扱いされてるらしいから、無理に聞き出す訳にもいかん。
………そう言えば…歌姫サンがトキシに惚れたのは分かったが、トキシの方はどうだったんだ?
「ニャ?」
トキシが歌姫サンをどう思ってたか、だよ。個人的に…他のハンター同様にかもしれないが、贈り物をする程度には好意的だったんだろ?
その後も、失われた力を取り戻す方法を探して旅をしたり、最後には歌姫サンの故郷の森を守って戦って…。
いくらハンターだって、そこまでやれる奴ってそうそう居ないぞ。嫌な言い方になるが、お前らの森の住人って殆どがアイルーだろ。村が無くなっても、大して困りはしないんじゃないか?
「流石にそれは困りますニャ…。小さな集落くらいならすぐ作れるから、あんまり苦労はしないと思いますがニャ…。しかし、トキシがどう思っていたか、ですかニャ…。よく歌姫様の歌を聞く為に、広場にやってきていたり、歌姫様と一言も喋らずに微妙な距離で座っていたりしていましたニャ…」
うーん…前者は狩りの為と言われればそれまでだが、後者はどうだろ…。
重苦しい雰囲気…ではなさそうだ。何度もやってるって事は、少なくとも不快とは思ってなかったんだろうが…。
しかし、もしトキシが歌姫サンにホの字だったとしたら、どうして二人は結ばれてないんだろうか。
…もし歌姫サンを受け入れてしまえば、本当に歌の力が無くなるかもしれなかったから? …否定はできん。実際にどうなるかは分からんけどな。人の心は水物で、素手で扱うには複雑すぎる。幸福感に満たされ、力を失うどころか更に強い力を発揮するようになったかもしれない。逆に、トキシの事が頭から片時も離れなくなり、完全に力が消えてしまったかもしれない。
「歌姫様に惹かれないオスなどいません…と、言いたいですがニャ…。アイルーとて、番いに求める条件は様々ですニャ。美しいだけで無条件に好かれ、醜いだけで嫌われる訳ではないですニャ」
少なくとも、お互い憎からず思っていたのは確かだな。この辺に鍵がありそうだが…。
とりあえず、元気づけると言う意味では、もっと沢山の人と交流させるのは有りだと思うぞ。モービンも言ってたが、元が活発な性格らしいし。
「そうですかニャ…。ニュフフ、では色々と考えていきますかニャ」
…イベント考えるのはいいけど、何かやるなら一言相談してくれよ? アイルーの感性じゃ素晴らしいイベントも、人間にとっては…って事もあるからな。
…………で、その日の夕方、酒場でマオと一緒に酒飲んでたら、見ず知らずの美人さんに「何でも屋と言うのは貴方の事だろうか?」と声をかけられたんだが………これ、バッシが何かやったかな?
P3G月
確認してみたが、バッシの仕業ではないようだ。考えてみれば、何でも屋の噂自体は、以前からあったしな。ギルドが俺に実績を積ませようとして色々やってた時、噂が妙な塩梅にネジくれて流れたんだよなぁ。
まぁ、それを鵜呑みにして依頼を、と話しかけてきたのは初めてだが。
断るより先に、マオが驚きの声を上げていた。
「貴方は……ウェストライブ家の?」
…家? って事は、こいつ貴族か何かか?
確かに、着こなしている服は上等なもので、フロンティアにはそうそう流通してないものだが……制服、いや軍服…?
見た所、ハンター程じゃないにせよ鍛えられている。目的と、それに基づく研鑽による鍛え方だな。何かの武術か?
「知っているのか? 確かに私はマキ・ウェストライブだ。そういう貴方は?」
「失礼しました。ウェストライブの領地出身のマオと申します」
「そうか…楽にしてくれ。今の私はお忍びだ。フロンティアに何でも屋と言うのがあると聞いたのだが…」
お忍びなのに堂々と名乗るんかい。
ちょっと横目で酒場を観察してみると、ギネルさんがこっちに向いて『スマン!』とジェスチャーを送っているのが見えた。アンタかよ…。
確かに、一時期そういう噂をされたが。
あー、とりあえずその何でも屋と言うのは、単なる噂だと思うぞ。俺も知らない店があってもおかしくないが…。
よく分からんけど、話を聞くくらいならする。ギネルさんの紹介みたいだし。
「む、そうか…。話は他でもない、クエストを頼みたいんだ。勿論、ギルドを通した正式な依頼だ。ただ、集めてくる物がかなり特殊で、非常に多い。一朝一夕で集められるような物ではないから、長期のクエストだと思ってくれ。更に、途中で必要な素材が増える事もある」
それだけなら、それこそギルドを通して多くのハンターに働きかけた方が早いし正解だと思うが…。
「確かに。だが、それでは納期がいつになるのか分からない。私としては…専属…とは言わないまでも、私の注文に迅速に応えてくれるハンターが必要なんだ」
「お言葉ですが、マキさ……マキ。彼は仮にもG級ハンターです。それを抱き込もうとするなら、ギルドも黙っていないでしょう」
「む…そこまで大事にするつもりはないのだが…。とは言え、マオの言い分も分かる。だからこそ、何でも屋とやらに期待したのだが…」
ふむ…。受ける受けない以前に、必要な素材ってのはどんなんだ?
モノにもよるけど、ハンターとして協力できる範囲なら、しないではないが。
「うむ、これだ」
差し出されたリストには、ビッシリ並んだモンスターの素材名。…おい、かなりヤバいモンスターも居るぞ。古龍の名前すらチラホラ…。
「…自分からこんな事を言うのもなんだが、これは最低限の素材と考えてほしい。調達してきてもらっても、目的に適合しないサイズだったりした場合、再度調達してもらわねばならない。更に言うなら、今後の研究次第で内容が変化する可能性が非常に高い」
研究…。リストの素材の使い道はイマイチ分からんが、素材の横に書かれている単語…。バレル、照星、砲弾、履帯、装甲、砲塔、ハッチ……。
……戦車?
「ほう、お分かりか」
詳しい訳じゃないが、これだけ単語が集まれば連想する程度には…。しかし……これは…?
ベルナ村で考案されていた、ネコ式火竜車とも違う…。それどころかこれは…。
完成予想図とかあるのか?
「ああ、これだ。…と言っても、正直私も構想までしか出来上がってない。色々考えてはいるんだが、完成形が先に見えてしまったからな…そこへ至るまでの道が…」
「? どういう事です?」
………………………。
「…元々、我がウェストライブ家は、ハンターに頼らない、或いは援護できるだけの武力を開発しようと、長年研究していたんだ。戦車と言うのも、その一つだ。…実用段階まで持っていけなかったがな」
「そう言えば、何かの催しで昔、これと似たようなものを見た事があるような…」
「多分それだろうな。何だったか、何処かの機関が爆発して、えらい事になった覚えが…」
…それで、先に完成形が見えたと言うのは?
「む? ああ、それなら…その、笑うなよ? 夢で見たんだ。支離滅裂な単なる夢だったが、それでピンときたんだ。薄れそうになる記憶を掘り起こして、後から分析した。驚いたよ。単なる夢の産物の筈なのに、私達が求めてきた技術の結晶のようだった。一つ一つの部品の形に意味がある。これを摸倣できれば、ウェストライブ家だけでなく、人類全体の戦闘力は各段に上昇するだろう」
「ふむ…。確かに強そうではありますが…こうして見ただけでも、欠点も多そうですな」
「否定はせんが、どんなものにだって欠点はあるだろう。ハンターだって例外ではない。逆に、長所もな。…そこに辿り着く為に、あとどれだけの技術的難関をクリアしなければならないのか考えると、頭が痛くなってくるが…それだけの価値はあると自負している」
断言するウェストライブ嬢の顔は、確かな自信に満ちていた。
話をもう少し聞いてみると、これを造ろうとするのは独断らしい。領主である母にも絶賛されてはいるが、コストと研究に必要な素材の為に、どうしても首を横に振らざるを得ないのだとか。その為、だったら自分でやってやろうと思い立ち、フロンティアの何でも屋の噂を耳にしてやってきたのだとか。
…嘘ではないが、他にも何か理由があるっぽいなぁ…。まぁ、そこまで踏み込む必要もないか。
ところでウェストライブ嬢。
「お忍びの間はマキでいい。私はまだ、跡目を継いでいないしな」
んじゃマキ。他に見た夢は何かあるか?
「…そう言われてもな。覚えてもいない夢なら、ちょくちょく見るし…」
そりゃそうか。……いいだろ、可能な限り協力する。
「おい、いいのか?」
誰が誰の依頼を受けようと、ハンターランクが足りてりゃ問題はないさ。
ところで、マキ。この完成予想図の絵だけどな、ひょっとしてモンスターのブレスを砲弾として打ち出す事を考えてないか。ひょっとすると……こっちのモンスターの牙を敵に突き刺して、そこから吸い込んだ力を放出するようなのを。
「おお、そこまで分かるのか! 専属ハンターでなくても、是非とももっと話を…」
初めて同行の士にあったO-宅のように盛り上がっているマキ。俺としても存分に話に乗ってやりたい所だが、正直そんな気分じゃなかった。
これを夢に見たって?
単なる戦車…元居た世界にあったような、走る鉄の箱みたいな戦車だったら、まだいい。
でも、これは…この絵は…。
突き出た砲塔を包むように展開されている、モンスターの咢。
車体の頂上に居座る、髑髏のような顔……の、ハッチ(多分)。
まるで、捕食形態を発動させた神機のような砲塔と。
…クアドリガ。
「ああ、そうだ。ついでに聞いておくが、この子を知らないか? フロンティアに居るらしいんだが」
あん? ………いや、抽象画で聞かれても。
「何が抽象画だ。つい先日書きあがった、私の傑作…………………すまん、今のはあの子が子供の頃に描いてくれた私だった。こっちだ」
……まぁ…幼稚園児が小学生に進化したとだけ。大体の特徴は読み取れなくもないが。どっちにしろ知らんな。名前は?
「…ミキ・ウェストライブ。私の妹だ。何故フロンティアに来たのかは分からん。ハンターとしての訓練など、一度として受けた事も無いと言うのに…。」
ふむ…やっぱ知らん。と言うか、アンタの妹って事は領主の娘の一人だろうに、何でフロンティアで探してんだよ。
これ以上深入りする気はないが、それらしい人を見つけたら連絡するわ。
「ああ、頼んだ。では、本日はこれで失礼する。用事がある時や、素材を納品する時にはこちらに連絡をしてくれ。直通の連絡網を開けておく」
…それだけ言い残して、マキ・ウェストライブは去って行った。
それを見送って、マオは俺を横目で見る。
「随分と入れ込んだな? お前にしては、女にではなく…あの戦車とやらに、何かあったのか」
まーね。正直、予想外もいいところだが…さて、コレは偶然なのかね。戦車を悪意を持って抽象化したと言えなくもないが…。
…考えるのは今度でいいか。酒のおかげで、ぶっ飛んだ発想しか出てきそうにない。
しかし何だな、わざわざ何でも屋に依頼をしてきた理由は分かったな。
「ああ、最後の妹さん探しか。理由は分からんが、家出しているようだし…領主としての立場が邪魔して、大っぴらに捜索できないんだろうな。…なんというか、無表情なつもりだったんだろうが、素直な方だったな。子供の頃に描かれた肖像画を持っていた当たり、相当妹が大事なんだろう。…何でも屋するなら、協力するぞ」
…なんとなくしんみりした空気になっちゃったが………うん、そろそろ帰って部屋に行こうか。ゆったり交わってピロートークもいいもんだ。
…ごめん、色々我慢できんかった。明け方近くになって、寝ているマオにイタズラを…。
P3G月
マキ・ウェストライブの妹の件で、協力者が押しかけてきた。マオから話を聞いた、サーシャと……この人も、確か狂走ラオシャンロン戦で遠目から見た覚えがあるな。ゲートルートさんだ。
サーシャは最近身に着けてきた(つまりそれだけエロする回数が多かった)能力の使い方…ラジオみたいな能力を遣い、レーダーになってくれるつもりのようだ。まぁ、初めての試みだから、実験ついでなのは否定できそうにないが。
ゲートルートは…………あー、うん、「妹を探すなら任せるがいい!」って言ってたんだが、何をゆーとるのかよく分からん。
サーシャにこっそり聞いてみたところ、ゲートルートはシスコンを拗らせすぎて、自分の妹じゃなくても妹っぽい子を見つける事ができるようになってしまったらしい。ミーシャ達が持っているような異能ではなく…いやこっちの方がよっぽど異能っぽいけど…霊力とかとは関係ない、純粋な勘によるもの…らしい。
ちなみに、協力の対価として、ゲートルートに鬼疾風のやり方を教えるよう要求された。ただし、エロは無しで。
…元より、極力広めるつもりだから問題はないが…いつものやり方無しとなると、かなり時間がかかるぞ? 体の中に眠ってる力を自覚して、安定して引っ張り出せるようにしなけりゃならん。
「妹に会いに行く為なら、そのくらい何のそのだ!」
アッハイ。と言うか、妹ねぇ…。それだけシスコンしてるなら、離れて暮らそうなんて思いもしそうにないが。
「ああ、それは単に経済的な問題と言うかな…。私もとある田舎村の出なんだが、不作で村全体が食糧危機に陥ってな。私が村から出て仕送りする代わりに、イリス…妹になるべく便宜を計ってもらうよう約束したんだ。イリスはまだ幼いから、フロンティアに来れるような体じゃない。長くても一年程度の出稼ぎだと思ってたんだが、これが予想外に向いてたようでな」
妹さんを養う為なら、こっちで働く方がいいと判断した訳か。
「そういう事だ。そして、あの鬼疾風という移動法を習得すれば、村への帰還も容易になる! もっと頻繁にイリスに会いに行けるようになる! さぁ、やり方を教えるんだ!」
分かったから落ち着け。と言うか、アンタの異能ってミーシャから聞いた限りじゃ、身体強化だろ? そっちをもっと効率よくして走った方が、手っ取り早いんじゃないかな…。
まぁ、実際やってみないと分からんか。
とりあえず瞑想からになるけど、おk?
「イリス、おねーちゃんは頑張るからな!」
アッハイ。でもミキ・ウェストライブっぽいのを見つけたら、連絡するのも忘れないでね。
二人に頼ってばかりなのも何なので、俺もちょっと足を使って探してみた。団員の連中や、歌姫サン達からも情報を募る。
…が、無しの礫である。まぁ、仕方ないよなぁ…。元がタカリ集団と、無理難題を吹っ掛けてエラそうな顔をするアイルーの溜まり場だもの。
歌姫サン達は協力を申し出てくれた。新聞配達の途中、それらしい人を探してくれるらしい。ちなみに最近は、かなりのペースで配り終えられるようになり、体力も大分戻って来たそうだ。
…歌を歌える程度には? と聞くと、歌うだけなら…だそうだ。以前にあったような、古龍を退けるという力は戻ってきてないらしい。
と言うかなぁ……この前ふと思ったんだが。
「なんでしょう?」
歌の力とやらが古龍を呼び寄せる…って認識だったが、逆じゃないか? 常識的に考えて。
歌に本当にそんな力があるとして、届くのって精々声が届く範囲+α程度じゃね? そんなのが遥か遠くに居る古龍を呼べるとは思えないんだが。
「う……い、言われてみれば…。確かに私の歌でハンターさん達に力が宿るのは、精々が広場一つ分でしたし…。しかし、事実私の力が失われてモンスターが」
…力が失われたなら、それこそ古龍を呼ぶ事もできないと思うが。単なる歌になってんだぞ。
「では、何故村が古龍に襲われたのです…。…あの時の事は、思い出すだけで…」
…トラウマ抉って悪いとは思うが…それ、単に元々古龍とかヤバ目のモンスターが多い地域だったって事じゃね?
それこそ、古龍を退ける力が失われたから、モンスターが雪崩れ込んできただけで、モンスターを呼ぶ力自体は無いんじゃないかと思うが…。
「ですが、実際に私が……正確に言うなら、私を力付けようとしたトッツイやバッシが求めたモンスターが、何度も現れました。これは偶然ではないと思います」
それは確かに。でも結局歌から力は失われている訳で……。ああ、分からん。そもそも、何だってモンスターは呼び寄せられるように出現する?
歌の力云々は置いといて、まるで『何か』が歌姫サンの力を蘇らせようとしてるみたいじゃないか。
…その力は、一体何なんだ? 脈絡もなく歌姫サンに宿ったのか、それとも先祖返り的なナニカなのか…。
「…正直に申し上げますと、見当もつきません。私も疑問に思い、同じ事が出来る人を探した事はあります。ですが、それらしい噂一つ掴めず、正体を掴めず終いです。…………私には、かつて妹が居ました」
妹? また?
「…また、と言うのはよくわかりませんが、村が壊滅した時に生き別れになり、それっきりです…。生きているのか死んでいるのかすら、分かりません。あの子にも、私のような力はありませんでした」
…ふむ…。…色々と深い所まで踏み込んで悪かったな。今日の所は、これで引き上げるわ。
「いえ、いつぞやの豚呼ばわりよりはずっとマシですのでお気になさらず」
…根に持ってやがる。そうでなきゃ新聞配達とかしないか。
「それと…歌姫サン、と言うのは止めてください。今の私は歌う事すらできなくなった、一人の小娘にすぎません。折角名乗ったのですから、そちらで呼んでください」
ああ、確かに歌わないのに歌姫サンって呼ぶのもおかしいわな。…確か…プリズム、だっけか? 今後はそう呼ばせてもらうわ。
ふーむ、相変わらず謎ばっかりが増えていくなぁ。歌姫サン…もといプリズムが割と元気になってるのはいい事だと思うが。
プリズムの歌も分からんが、先日のウェストライブ嬢が見た夢も分からんな。夢にアレコレ理由を付けても意味がないのは確かだが、クァドリガや神機に似ている事といい、その夢を見た子が導かれるように俺まで辿り着いた事といい、どうにも作為的…或いは必然的な何かを感じずにはいられん。
…GE世界の情報とか因子とかが、MH世界に流入しているとでも? そういや、MH世界で見つけた遺跡が討鬼伝世界の遺跡によく似ていたりと、前々から3つの世界の繋がりを示すような断片はあったんだよな。しかし、それはあくまで遺跡、物質と言う形で残されていたものであって、今回のアレコレとか毛色が違うように思う。
思いっきり単純に考えると………3つの世界は、本来一つのものであった…とか? 超過去とか超未来とかね。
取り敢えず、ウェストライブ嬢のように、他の世界からの情報を受け取っている者が居ないか調べてみるか。…しかし、どうやって判別するかなぁ…。またあっちから近付いてくるのを期待するしかないか?
追記
トッツイから、嫁に来てくれるアイルーに心当たりはないかと相談された。サムネ夫妻のオメデタとか、夜毎夜毎との俺の『お遊び』に煽られて、なんか羨ましくなったらしい。
しかし残念ながら、俺もアイルーには大した伝手は無いなぁ…。ネコバァさんにでも相談した方が確実だと思うぞ…。