※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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どうも、時守です。
最近、前書きでの愚痴が多すぎるとご指摘いただきました。
ご迷惑をおかけし、申し訳ございません。
今後は自重するようにいたします…でも時々は見逃して…。


第29話

 

神造月タカ日

 

 

 ジーナとのミッション帰りのナニがまだまだ続いている訳ですが……なんか、カノンさん毎回覗いてるっぽい。

 ナニの最中に視線を感じる事もあるし、何より荒い息がハンター聴覚に聞こえてきている。

 それどころか、こう、クチュクチュと湿ったナニカを掻き回すような音まで。

 しかも帰る時には、顔が赤いままだし、何ていうかハンター嗅覚で分かってしまう。

 

 ……妙な性癖に目覚めさせてしまったっぽい。

 と言うか、多分カノンさんも毎回の生命の危機で『性欲を持て余す』していたんだろう。

 それが、俺らの情事を見た事でなんか開花しちゃったと。

 表か裏か知らないが、どうしたもんだろうか。

 

 

 

 それはそれとして、暫くシオ…まだ名無しだろうが…を探してみようと思う。

 終末捕食を引き起こす要である、特異点。

 これを確保できれば、誰かにアーク計画をバラした時にも説得力が出るし、何より支部長へのイヤガラセになる。

 ゲームストーリーには今回は介入しないって約束だったけど、もう知らん…流石に暗殺されかけて、黙っていられん。

 

 仮にシオ(仮名)を確保できたとして、アナグラに匿うべきだろうか。

 榊博士なら協力してくれると思うが、それでもアナグラは支部長の手の下にある事には変わりない。

 事実、ゲームでは何時の間にやらシオの存在に気付かれ、非常停電という手段でカモフラージュを剥がされた。

 非常停電自体は、多分コッソリと予備の電源でもなんでも細工しておく事で回避できるだろう。

 ……いや、シオを匿っている部屋だけ電源が入っている状態でも、ほぼ確信を持たれる事には変わりないか。

 

 

 

 非常電源を、複数の場所に配置すれば……いや、どっちにしろ匿うとしたら榊博士の下だ。

 確信とはいかないまでも、限りなくそれに近い疑惑を持たれる。

 この案も却下。

 

 

 

 …よし、放し飼いにしよう!

 野良猫だって餌付けすれば、ご飯の時間には毎回そこに来るようになるんだし。

 大丈夫だろ。

 

 

 

 

神造月ハゲワシ日

 

 

 シオを探して出撃し、帰る前にジーナとしっぽりしつつカノンさんに覗かれる日々。

 あれから何度か、黒爺猫とやりあいました。

 やはりあの時の黒爺猫は上位の敵だったらしく、普通に会う奴らは楽…とは言わないまでも、鬼杭千切を使う必要もない相手だった。

 状況があの時ほど絶望的じゃないってのも大きいけどね。

 

 …ジーナとしては、鬼杭千切が見れない事が不満なようだが。

 代わりに、黒爺猫を鳴き真似で挑発するので勘弁してください。

 ……これ、あの暗殺騒ぎの時に使ってたら、もうちょっと…いや無理だな、完全に囲まれてたから、俺に一斉攻撃がくるだけか。

 

 

 さて、シオの探索だが、全く成果が上がっていない。

 ハンター感覚は勿論、強化パーツを使ってユーパーセンスやら、モノノフの鬼の目やらも使って探しているが、見つかるのは通常のアラガミばかり。

 

 当然と言えば当然か。

 ゲームでは、リンドウさんを助けた時も、主人公達の前に姿を現す時も、鎮魂の廃寺だったのでその近辺を探していたのだが…シオがずっと同じ場所に居た保証なんて無い。

 そもそも、いつから鎮魂の廃寺に居たのかも分からないし、産まれた時期だって不明だ。

 

 正直、雲を掴むような……或いはネッシー(懐かしい…)とかビッグフットとか探すような気分である。

 

 

 うーん、これは……ただ探すんじゃなくて、狩り出すべきか?

 榊博士がやったように、周囲のアラガミを狩り尽くして……いや、それは今やってるのと同じ作業だな。

 そんじゃ罠を仕掛けるか。

 痺れ生肉なり、眠り生肉なりを中心にして、MH世界式…じゃなくてもいいので、落とし穴を仕掛けよう。

 落とし穴の下には、ペイントボールがたっぷりと。

 

 落ちればペイントボールの色が付き、あちこちに痕跡が残る。

 足跡から推測すれば、中に人間型のアラガミが居たのかは予測できる。

 

 …自分でやっといてなんだが、落とし穴と言うか抜けだらけな作戦だなー。 

 

 

 

 

 

神造月コウモリ日

 

 

 落とし穴作戦中止。

 引っかかった形跡があり、幸いにも雪で痕跡が消えてなかったので追ってみたんだが……ゴッドイーターが合流地点としている場所に続いていた。

 しかもよく見ると、ペイントボールの色が残った足跡は、裸足ではなく靴だった。

 

 うん、どう見てもゴッドイーターが引っかかってますね。

 …まず第一に考えなきゃいかん事だったよ…。

 MH式落とし穴と違って、普通の落とし穴は誰でもかかるんだよ…。

 モンスター相手にばかり落とし穴を仕掛けてたんで、気付かなかった。

 

 死者が出なかった事と、下手人がバレなかった事が救いです。

 

 

 上田先輩が、苗字・上田、名前・穴画になってしまったそうです。

 すまぬ先輩。

 流石に悪いと思ったんで、以前貰ったパンクな服着て上田先輩の狩りに付き合いました。

 

 

「フッ、流石に華麗だね!

 僕が選んだ服を着こなしてくれるだけの事はある!」

 

 って言ってたけど、動くたびにジャリジャリ音がしまくって鬱陶しかった。

 アラガミの気を引いてしまうし…。

 

 しかしなんだな、上田先輩、意外といい腕をしている。

 派手な格好をしているから何かとアラガミに狙われているのに、何だかんだで攻撃を凌ぎきっていた。

 本人は華麗に戦っているつもりなのかもしれないが、戦術自体は…誤解を恐れず書くなら、泥臭い戦法だ。

 

 堅実で、粘りがあり、そして敵をひきつける…意図してやっているのかは分からないが、何と言うかナイトみたいな戦い方だな。

 それでもメイン盾とまではいかないのが辛い所だが。

 …なんでこの人、オウガテイルの奇襲に対応できなかったんだろうなぁ…。

 まぁ、ゲームと違って急所を食いちぎられれば一発お陀仏だから、そういう意味では不思議じゃないんだが。

 

 

 

神造月飛行機日

 

 

 榊博士から依頼があった。

 今度はちゃんと本人に確認したから、支部長の陰謀って事はないだろう。

 

 で、依頼の内容だが…シオの捜索、ではない。

 シオをおびき出す為の、食料削りでもない。

 

 なんでも、最近鎮魂の廃寺近くで奇妙なアラガミを見た、という報告が相次いでいるらしい。

 アバドンとかではない。

 ついでに言うと、間違っても人型といえる形ではないので、シオでもないようだ。

 

 堕天種とかでも出来たのかな?

 と暢気に構えてはいられない。

 

 なんか知らんが、ヤバイ感がスゴイ。

 久々に第六感にビンビン来る。

 マッポー的アトモスフィアを感じる。

 実際、人間世界は終末捕食で終わる寸前だけど。

 

 これはフルメンバーで挑むべきか?

 俺と、ジーナと……カノンさんはどうするかな。

 最近、カノンさんの誤射が酷くなってるんだよな。

 誤射の回数が増えたとか、よく吹き飛ばされるとかじゃなくて……いや、誤射だけじゃなくて、動き自体が全体的に不調になってるのか。

 一体ナニが原因…て考えるまでもないわな。

 

 裏カノン様も、意外とウブだったらしい。

 なら最初から覗くなって話だが、表カノンさんはパッと見、耳年増タイプと言うか…好奇心に抗えなかったんだろう。

 で、アテられて自分でスるようになって、表も裏も暫く熱中していたけど、ふと我に返って…まぁ、色々と葛藤中。

 大方、こんなトコだろう。

 

 

 ん~~、しかし裏カノン様にも意外な弱点が…。

 …………これ、もしも表にせよ裏にせよ、例の洗脳まがいの房中術をかければ…ある程度、誤射をどうにかできるんじゃないか?

 少なくとも、俺に対してだけは。

 

 

 ………ま、やめとこうか。

 今はジーナと突きあってる身だし、浮気したらゴルゴされるのがオチだ。

 性癖的な意味でのゴルゴならともかく、物理的、ひいては生死的な意味でのゴルゴは御免蒙る。

 精子的な意味でのゴルゴもOK…ジーナが色々コスプレとかプレイとか協力してくれるなら早○の汚名も覚悟の上である。

 

 

 

 それはともかくとして…とにかく、神機を万全の状態にするとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凶星月ノヅチの蒸し焼き日

 

 

 予想というか予感通りにデスワープ。

 何ですかありゃぁ…。

 

 

 ちょっと情報を整理してみる。

 まず第一に、やはり謎のアラガミとやらはシオではなかった。

 

 最初は普通の狩りだった。

 謎のアラガミなんて、姿形も見えない。

 

 鎮魂の廃寺近辺は、先日のリンドウさん暗殺騒ぎの時に集まった、ヴァジュラやプーリ・マダーが多く居るので油断できない。

 とは言え、群れで来られなければ何とかなる。

 誘いこみ、一体一体を潰していった。

 

 異変が起きたのは、5~6体目のヴァジュラを釣った頃だったか。

 ヴァジュラを誘い込んで、さぁ金出せ…じゃなくって命と素材を差し出せ、とジーナと一緒に挟み撃ちにしようとしたのだが。

 

 ジーナの援護が来ない。

 何事!?と思う間もなく、俺も理由が分かった。

 神機が動かない。

 体がなんだかムズムズする。

 

 これは後から気付いた事だが、身体能力もかなり落ちていた。

 とにかく神機…というよりドリルバンカーが重くて、まともに動けないくらいに。

 で、どうなったかって言うと…もう泥沼と言うか、狩る側と狩られる側が逆転してしまった。

 

 いくらゴッドイーターと言えど、神機がなければちょっと身体能力が高いだけの、ただの人。

 俺の場合はハンターボディにミタマという+アルファがあっても、相手はよりにもよってアラガミだ。

 通常の武器では、傷付ける事さえできない。

 

 今思えば、神機を放り出してでもさっさと撤退するのが正解だったんだろう。

 杭君を捨てる、という断腸の決断をしてでも。

 

 だがもう遅い。

 俺は神機に拘りすぎて、ヴァジュラの攻撃を避け切れなかった。

 それが全てだ。

 

 

 

 …ジーナ、無事に逃げ切ってるといいんだが…。

 カノンさんを連れてきてなかったのが、せめてもの救いか。

 アリサも眠ったままなんだよなぁ…。

 ああ、後味悪い…。

 

 

 

 

凶星月ガキの骨でスープの出汁日

 

 

 ジーナがどうなったのかも気になるが、それ以上に問題なのが、あの突然の神機の停止だ。

 一体何が原因なのか。

 

 実を言うと、的中しているかはともかくとして、心当たりはある。

 神機の突然の停止…というより、動作を妨害されたようなあの感じ。

 ゲームの中でも、同じような現象があった。

 

 即ち、GE2に登場した、感応種による干渉だ。

 しかし、そんな事が有り得るのだろうか?

 ゲームでの設定はよく覚えてないが、アレは確か赤い雨…つまり新しい特異点を探そうとする地球の意思だかなんだかが関係していたと思うんだが。

 新しい特異点もなにも、あの時点では旧特異点…つまりシオだ…も生きてるだろうに。

 いや、何かの切欠で別のアラガミにパックンチョされてしまったのなら話は別だが。

 

 

 単に、他の地域のアラガミが移動してきた、というならまだ話は分かる。

 だが、感応種の場合はなぁ…イベントをスキップしたというか、時系列がおかしいというか。

 

 実際、感応種らしきアラガミも、居るには居たのだ。

 ヴァジュラの攻撃を避けるのに必死だった時、視界の端にちょっとだけ見えた…というより、それに気をとられて致命傷を喰らったんだが。

 

 オウガテイルとザイゴートを合体させたようなヤツだった。

 オウガテイルの上にザイゴートが乗っていたとかじゃない。

 そもそも大きさが違う。

 

 大きさ自体は、ザイゴートを少し大きくした感じで。

 羽が生えて空飛んでた。

 

 そして、ザイゴートであれば卵みたいな形をしている部分が、オウガテイル。

 見間違いでなければ、オウガテイルの顔の部分が、ザイゴートに張り付いている人っぽい部位だった。

 何より、フワフワと浮きながら、赤いナニカを延々と放ち続けている。

 

 明らかに、感応種が能力を使っている時のナニカだよなぁ?

 

 

 あんなヤツ、GEBにもGE2にも居なかったぞ。

 オリジナルのアラガミか?

 アラガミは進化が著しい生物だから、俺の知らないアラガミが出てきてもおかしくはないが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いやちょっと待て。

 あの、神機が動かなくなった時に感じた違和感……あのムズムズとした感触。

 あれは、討鬼伝世界で他者からオカルトパワーの行使を受けた時と、同じ感触じゃないか? 

 今までオカルトパワーを浴びたのは、那木と一緒に狩りに行った時に治癒してくれたのと、まだモノノフとしての訓練を受けてなかった頃の、瘴気の治癒くらいだが……あの独特の感覚は、よく似ているような気がする。

 

 つまり、アレは感応種による感応能力ではなく、アラガミが霊力を会得して、使うことを覚えた…?

 …これ、マジだったら洒落にならないぞ。

 GE2のブラッドみたいに、感応種に対抗できるだけの人員は揃ってない。

 人間とアラガミのパワーバランスが、一気に崩れる恐れがある。

 

 仮にこれが正しいとすると…何故アラガミがオカルトパワーを?

 あの世界に、オカルトパワーを行使できるヤツなんか居ない筈………俺を除いては。

 

 

 という事は、俺が原因?

 

 …心当たりは、あるな。

 タマフリを何度も何度も使っていたし、鬼千切りやら、何より鬼杭千切でぶった斬ったアラガミの死体をそのままにしていた。

 死体自体は溶けて消えていくが、正確に言えば「溶けて、消えたように見える」だ。

 例えば地面にアラガミの体が染みこんだとすると、それに付着していた霊力も、恐らく染みこむだろう。

 そして、何でも…文字通り、コンクリートだろうが地面だろうが…食べるアラガミが、その部分を喰ったとしたら?

 

 いや、或いは鬼杭千切で倒した黒爺猫を、周囲のヴァジュラ達が食ったとしたら?

 

 霊力が付着した『何か』を食い続ければ、霊力を身につけたアラガミが現れてもおかしくない。

 

 

 

 …これが当たってるとすれば、一大事というかまだマシな方というか。

 つまるところ、俺がタマフリを使い続ける事で、アラガミに新たな力を与えてしまうかもしれない……全クリできる気がしないのに、縛りプレイの開始である。

 まだマシな所は、世界規模で広まる危険が少ない所か。

 あの世界で霊力を使えるのが俺だけなのだから、俺がタマフリを抑えていれば、そうそう広まっていく物でもない筈。

 

 

 ……どっちにしろ検証はできない。

 次回ループに持ち越しか…。

 

 

 

 

 

 

 

凶星月ヒノマガトリの唐揚げ日

 

 

 とにもかくにも、今はこの異界を脱出して、ウタカタの里に行かないと。

 ウタカタに上手く潜り込めるかは、前回ループで入手した、霊山からの書状の効果にかかっている。

 当然、今回の霊山はそんな指令を出してないどころか、俺の存在さえ知らないから、正式な命令ではない訳だが…そこは上層部のゴタゴタの余波、と思ってもらうとしよう。

 

 

 今回の目標は、鬼の群れの襲撃超えだ。

 正直な話、これに関しては武力を上げてどうこう、では無理だろう。

 どんなに強くなっても、俺は一人しか居ない。

 数で来られれば圧し留められないし、前回を鑑みるに、あれだけの数の大型鬼をどうにかできる自信は無い。

 かといって、鬼の襲撃自体を起こさせない…のは不可能。

 こっちの攻勢を逆手に取られたのは、単なる切欠だ。

 それがなくても、襲撃は多少遅れた程度で必ず起こっただろう。

 

 となると…ゲームのストーリーに従って動くようで少々つまらないが、神垣の巫女に結界を張らせる、しかないか…。

 でも、前回はどうしてそうならなかったのか?

 やはり、結界を広げると自分の命が削れるので躊躇った?

 

 それとも秋水が提案しなかった?

 

 

 うーん、分からん。

 二人に接触したら、暫く様子を見てみるか。

 

 

 

 

凶星月クエヤマの肉の鍋日

 

 

 異界を脱出できた。

 あんまり強い敵が居る訳でもなし、妙な冒険心を発揮しなければ、これくらいなら余裕である。

 

 抜けた先は、例によって何処だか分からない雪の中。

 とにかく人里に行かないと、ウタカタへの道も分からない。

 特徴的な形の山でもあれば、そこである程度居場所の検討もついたかもしれないが…何も見えん。

 

 適当に歩いているが、今のところ人の痕跡や川は見当たらない。

 と言うか、思いっきり雪景色で何も見えない。

 

 雪が降る程寒いところなんだから、多分北側に居るんだろう…という事で南下する。

 太陽が見えて方角が分かる事だけが救いだ。

 

 シオを探すために造った強化パーツでユーバーセンスを発動させてみた。

 意外な事に、鬼達が何処に居るかは分かったが…地図までは分からない。

 MH世界で、地図スキルを持った装備を作ろう。

 …アレ、聞いた所によると、単純に地図を持っていっているのではなく、スキルによって研ぎ澄まされた感覚を使って、周囲の地形を予測している物なんだそうな。

 まぁ、ゲームと違って毎回同じ場所で狩りをする訳じゃないからな。

 ソレも納得か。

 

 

 

 というか寒い。

 偶然残っていたクーラードリンクが尽きる前に、何処か拠点を見つけなければ。

 

 

 

 

 

凶星月ミフチの串焼き日

 

 一晩を何とか凌いで歩いていたら、断崖絶壁にぶち当たった。

 上を見てみたが、頂上が見えない。

 仕方ないので壁に沿って歩いていると、洞穴発見。

 

 これ幸いと入ってみたんだが、これまたおかしい場所だった。

 人が使った後があるのはいい。

 何年も前の痕跡だが、焚き火の後やら、凍っていたが武器防具が収納されている箱とか。

 

 それより何よりおかしいのは、この洞窟、何というかキレイ過ぎる。

 キラキラしているんじゃなくて、瘴気の穢れ的な意味で。

 異界の中でなくても、生物が生息している所には多少なりとも穢れが産まれる物なんだが、これが全くと言っていい程見られない。

 洞窟の中には、コウモリやら虫やらもちゃんと生息しているというのに。

 

 と言うのも、どうやらこの洞窟、結界石で出来上がっているらしいのだ。

 人里を守る結界を張るのに使う、あの石だ。

 自然に出来上がる物なんだろうか?

 

 しかも、奥深くまで続いているようだ。

 そろそろクーラードリンクも尽きそうだし、このまま外の探索を続けても凍えてデスワープするだけだ。

 今日はここで一晩明かして、奥まで進んでみようと思う。

 

 これだけ強烈に清められている洞窟なら、鬼の脅威は無いだろう。

 

 

 結界石、ちょっと削って持っていくか。

 何かに使えるかもしれん。

 

 

 

 

 

 

 寝る前に少し調べたのだが、この洞窟、つい最近人が居た形跡があるような…。

 気のせいか?と思える程度の痕跡なので、正直言って確証は無い。

 本当に人が居たとしても、また戻ってくる保証は無い……座して待つのは死ばかり、かな。

 

 

 

 

凶星月オニビの火で焼肉日

 

 結界石の洞窟を探索中。

 本日の探索で判明した事は二つ。

 

 一つは、なんだかミタマっぽい力を感じる…なんか霊力が漏れてる場所がある。

 これは何だろう?

 ちょっと穿り返してみたが、何も分からない。

 結構深い所に、霊力の元が埋まっているようだ。

 何だろうな、これ…。

 

 気にはなったが、生憎と食料にもあまり余裕が無い。

 調べるのはまた機会があったらにしよう。

 

 で、もう一つ分かった事だが…この洞窟、以前に誰かが抜けていったっぽい。

 あちこちの分かれ道の壁に、矢印が削り込まれている。

 幾つかの分岐点では、矢印の上に×が掘り込まれ、別の矢印が刻まれている。

 …どうやらここを抜けていった人間は、手探りでルートを探していったらしい。

 

 誰だか知らないが、お蔭で洞窟を抜けられそうで感謝する。

 …或いは、以前に居た人同様、道半ばで果ててしまうかもしれないが。

 

 

凶星カゼキリの腿肉香草焼き日

 

 警戒しながら進む事、約1日。

 無事に結界石の洞窟を抜け、何処とも知れない森の中に出る事ができました。

 ありがとう、見知らぬ先人よ。

 

 さて、寒さという脅威も無いし、その辺の獣を狩って食料貯蓄も十全。

 あとは人里を目指すだけだが、さて、どっちに行くべきか。

 とりあえず南下を続けてみよう。

 

 

 

 

 

 

 と思っていたら、一日が終わる頃に里らしき物が見えた。

 正確に言うなら、人里から出る煙が、だが。

 アレは火事とかじゃなくて、炊事とかのための煙っぽいな。

 

 

 

 と言うか、アレはウタカタの里じゃないか?

 えらいご都合主義なような気が……まぁいいか。

 

 途中で見つけた川で適当に体を洗って、旅してきたモノノフとしておかしくないような姿に着替える。

 さて、上手く入り込めるといいが…。 

 

 

 

 

凶星月ミズチメ焼き日

 

 

 やはり、着任の際にちょっとゴタついた。

 まぁ当然だよな。

 一応正式な(前回ループではね)任命書を持っているとは言え、霊山からの事前連絡は全く無し。

 「聞いて無いぞ」てな話も、当然の事である。

 その辺は「あれ? 話が違うぞ」って顔をして、自分も戸惑ったように見せて、何とかシラを切り通し、居着く事になりました。

 ヤマトのお頭からの「本当だろうな?」ってプレッシャーが結構強かった。

 

 更に、アラガミ化を抑える為に体に瘴気を残しているので、これまた怪しまれた。

 これは鍛錬で、このおかげで異界に長時間潜っていられるようになった、と言い張ってなんとか押し切ったが。

 

 

 不審を感じられているし、多少警戒されているのも事実だが、それ以上に戦力を確保できるなら、この際なんでもいいっぽい。

 それだけ、鬼との戦いがギリギリのラインになってきているという事だ。

 事実、この頃から襲撃が徐々に激しくなってきて、最終的にはあの大攻勢だ。

 

 

 ま、実際、正規のルートで潜り込んだのではないとは言え、ちゃんとモノノフやるつもりだ。

 なんだかんだでお人好しが多いから、あんまり妙な事しなけりゃすぐ受け入れられるだろう。

 

 誤算だったのは、住居である。

 前回ループというかゲームストーリーでは、使われていなかった住居(よく考えたら前に住んでいた人はどうなったのか)を宛がわれ、事前の連絡もあったので、ちゃんと掃除もされていた。

 …が、今回は違う。

 思い切り汚れているというか何が何だか分からない器具で溢れていると言うか。

 皿や碗と言った日用品もあるし、棚には無造作に掛け軸がかけてあるし、仏像があるし何に使うのか分からない金属の細い棒があるし。

 しかもその全てが、物凄い勢いで埃を被っている。

 というかこの家、絶対家庭内害虫とか居るだろ。

 …その程度で騒いでちゃハンターなんぞやっていけないが、清潔ではないな。

 

 これは…片付けるのに、結構苦労しそうだな…。

 纏めて燃やすか埋めるかした方が良さそうだ。

 

 

 

 桜花さんが手伝ってくれるらしいが、蜘蛛の巣を見て引き攣っていた。

 …指摘したら刃を抜かれそうだった、と言うか俺の背後で抜いて斬ってた。

 …見なかったことにしてあげよう。

 

 




暫くリアルが忙しくなりそうなので、投稿速度が遅れる事になりそうです。
討鬼伝極も、もうちょっと素材を集めて、ストーリー確認の為引き継いで最初からやりたいので。
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