※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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第332話

 

 

神逝月

 

 

 アリサとレアにタコ殴りにされ、オシオキとしてまたM男役をやった翌日。

 尚、今回のオシオキは拘束されてナニの根本に発射防止用のヒモを括りつけられ、アリサ・レア・シエルの3人に延々とフェザータッチで全身を撫で回されるというものでした。加えて、シエルの『射精していいんですよ』、レアの『もう出ちゃうの? 早漏ねぇ』、アリサの『許可なく射精なんかしたら、分かってますよね』とずーっと耳元で囁かれ続けました。

 むぅ、最近M性感の開発が多いなぁ…。

 

 

 シエルの友達ゲット大作戦兼、ロミオのモトカノ復縁作戦について、俺の部屋で作戦会議を開く事になった。

 

 床に正座し、膝の上にはなんかよく分からない合金の塊が置かれていますが、かなり本気で反省しとります…。

 

 

「正直に言いますと、普通ならこの程度じゃすみませんよ。破局待った無しです」

 

「しかも慰謝料付きでね」

 

 

 尤もでございます。

 

 

「あ、あのお二人とも……。その、血の力を目覚めさせる為のあの行為には、許可を得ていたと聞いていたのですが…」

 

 

 うん、許可をもらったと言うかもぎ取ったと言うか…。つーか、今更だがシエルにはあんまり抵抗が無かったように思うが?

 

 

「はい。性交という行為は知っていましたが、皆どうしてそれを忌避したり、執着したりするのかは分からなくて…。妊娠や病気の感染というリスクから、必要以上に行うべきではないと考えていますが」

 

「シエル……。いえ、これも私達の罪ね…。こんな風に育ててしまった…」

 

 

 多分に天然と言うか、本人の素質が入ってる気もするが…。

 抱いてる時も、羞恥心が殆ど無くてやり辛かったんだよなぁ。ま、その分知らない感覚に戸惑う顔をぞんぶんに楽しませてもらいましたが。

 ちなみに、今もその考え方のまま?

 

 

「………その、血の力をより強力にする事ができるなら、訓練として積極的に行うべきだと…」

 

「そういう建前ね。…本当にタチの悪い人ですね…。話には聞いてましたが、一回シたらもう即落ち状態じゃないですか」

 

 

 自分でも下手な洗脳よりタチが悪いと思って、恐ろしくなった事はある。なっただけで、止める事は全然考えてないが。

 

 

「その話は一旦置いておきましょう。それで…シエルを血の力に目覚めさせたのはいいけど、『友達が出来るかもしれない』と言うのはどういう考えだったの? ロミオの元彼女と復縁するのと、何か関係が?」

 

 

 簡潔に言うと、ワイ談できる相手を作りましょうって計画だった。

 

 

「猥談って……初めて会った相手に、そんな事する訳ないじゃないですか」

 

 

 普通はそうなんだが、あのお嬢様は多分喰い付いて来るぞ。と言うか実際来たぞ。

 あの子、女としてのプライドを傷つけられて、それから立ち直る方法を必死こいて探してる。誰にも相談できずに、正しい知識も得られずに…或いは、正しい知識『しか』得られずに、かな?

 そこへ自分の状態を察しているか、『それはお前のせいじゃない』と肯定してくれる相手が現れたら、多少怪しくてもついつい乗ってしまうもんだ。

 

 

「確かに…。最初は突き放すような態度でしたが、行為についての話に及んだ時、急に態度が変わりました。そういう事だったのですね」

 

「…詐欺師のような話ですね」

 

 

 似たようなもんだ。シモネタについても相談しあえる相手なんだ。友達と言っても過言ではない。

 

 

「……その理論の是非はともかくとして…それが、どうして友達じゃなくて弟子に?」

 

「それは私にも…」

 

 

 俺も遠くで聞き耳立ててたが、全部を聞き取れた訳じゃないからなぁ…。

 シエル、あの子との会話を、出来るだけ正確に話してくれないか?

 

 

「はい。まずは、最初に話しかけた時なのですが、乱入してきた赤いアラガミを討伐した後、ロミオをずっと見つめていました。そこで…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、シエルの会話を抜粋。

 

 

 

「ロミオの知人ですか?」

 

「…そうだけど。誰よ、アンタ」

 

「失礼しました。ロミオと同じ部隊に所属している、シエル・アランソンと申します。………? あの、私の胸に何か?」

 

「ナンデモナイワ。パルパルパルパルパル…ワタシニモコレクライアレバ…」

 

「………そ、その…いい天気ですね」

 

「…そうね。アラガミが降ってくる天気だけど。…何か用なの? ロミオと同じ部隊なら、警備に参加しないといけないんじゃないの」

 

「今は休憩時間です。………エエト、モラッタカンペデハ……ロミオに用事があるのでしたら、取り次ぎますが」

 

「結構よ。単に知り合いが居たから、何となく見ていただけ」

 

「……カンペ……ひょっとして、ロミオの彼女か何かですか?」

 

「…アンタには関係ないでしょう。元よ、元」

 

「そうですか…。ロミオがよく、貴方の事を話していました。『俺が悪かった。もう一度やり直したい』と」(←嘘である。自分の恋人は自分の手しかないと割り切って、未練があっても口に出さないようにしている)

 

「……今更…! あんな事をしておいて…」

 

「……初めて会った身でこのような事を言うのは僭越ですが、私個人としては、ロミオとまた仲良くなってほしいと思っています。部隊運営の視点から見ても、今のロミオはブラッド隊の副隊長。実力的にもナンバー2です。貴方が居れば、ロミオの力は更に強くなります」

 

「何で私が、貴方の部隊の為にロミオと付き合わなきゃいけないのよ。大体、私一人が居た程度で、ロミオの何が変わるっての」

 

「ブラッド隊が使う血の力は、精神力・精神状態に大きく左右されます。守るべき伴侶が居る事で、より強く奮起する可能性は非常に高いです。また、血の力の効率的な習得方法・訓練方法として、異性と同衾して訓練する方法が挙げられます。習得者同士で行えば、より効率的になると聞いていますが、伴侶との行為も有効だそうです」

 

「ど、どうき…………!! あんた、まさかロミオと…!」

 

「は? ……いえ、私が同衾したのは教官ですが」

 

「……………あ、そ…。どうでもいい事だったわ…」 

 

「? ? ? カンペ…コノハンノウノバアイ……。ロミオは貴方に操を立てているようです。他の女性と近付こうとしません。…これはロミオが勝手にやっている事だろうとは思いますが、その意思を汲んであげてくれないでしょうか」

 

「………関係ないわよ。ソレ、ジブンデスルノガスキナダケデショ。大体、仮に私が全面協力を申し出たとして、また破局するのが目に見えてるわ。どうやったってね…」

 

「…ひょっとして、同衾で失敗したのでしょうか」

 

「………アンタ、いい加減にしなさいよ。何様のつもり? さっきから一方的にべらべらと」

 

「初心者同志が行えば、失敗する可能性が非常に高いのは、統計的にも証明されています。左程珍しい事ではありません。また、ロミオは諸事情あって特殊な性癖を植え付けられているそうなので、それに合わせた対処をしないと失敗するのも当然かと」

 

「………………」

 

「………………」

 

「………………」

 

「………………」

 

「………………」

 

「………………」(こ、これでいいのでしょうか…。物凄く怒っているように見えるのですが)

 

「私の体のせいじゃない…? ……休憩時間はまだあるわね? ちょっと座り…いえ、こっちの部屋に来なさい」

 

「は、はい」

 

 

 ~ 個室に移動 ~

 

 

 

「アンタ…そういう事に詳しい訳?」

 

「いえ、私も一度経験があるだけなので…。ですが、それに非常に詳しい方が教官なので」

 

「それセクハラ教官って事じゃない? …それで? ロミオの特殊性癖って?」

 

「私も詳しく聞かされてはいないのですが、血の力の習得訓練中、一人で自分の力を高め、鎮める方法として教えられた行為が、そのままロミオが好む行為になってしまったそうです。先程も言いましたが、血の力は精神力によって大きく影響されます。同時に、力を使う事により、精神状態に影響される場合も多いです。ブラッド隊長の『統率』と呼ばれる血の力が最もわかりやすい例です」

 

「具体例はいいわ。…要するに、何? 血の力を使う事で大きく昂って、その時に……その、自分でスるのが一番よくなったって事?」

 

「? 何をするのでしょうか?」

 

「アンタ………いえ、今はいいわ。でも、それだったらどうしろって言うのよ。結局、ロミオが一人でどうにかするのが一番いい方法じゃない」

 

「私の血の力を目覚めさせた教官が言うには、行為によって互いを昂らせるには、しっかりとした技術と修練が必要なのだそうです。満足な経験も知識もない者同士が触れ合っても、得られるのは精神的な満足感のみで、肉体的な心地よさを言えば、自分の好むやり方を知っている自分の手の方が余程良いと」

 

「……………まぁ、心当たりはあるわね。私もあの時は痛いかくすぐったいかだけで、話に聞いてた気持ちよさなんて全然なかったし…。ロミオをどう触ればいいかなんて、全く考えられなかったし。でも、練習したらそんなに違うの?」

 

「ハッキリと分かる程に違うようです。私も……その、一度しか経験が無いので比較ができませんが、後で自分で触れてみても、その時程の感覚を感じる事はありませんでした。…話が逸れましたが、ロミオの性癖を満たし、かつ貴方との関係を修復する方法として……こちらのデータをどうぞ」

 

「…? ………!  ……!?!!!?!?!」

 

「教官が書いた、血の力の訓練法の一つです。他にも色々手法はあるそうですが」

 

「ぐ、具体的には? こう、これに書いてあるような事をしたら、どんな風に違ったとか、そういう情報は!?」

 

「私も一度しか経験が無いので、あまり詳細には語れませんが…そうですね、あの時はまず、胸にマッサージを受けました」

 

「胸………ソレダケオオキケレバ……」

 

「胸と言っても、先端の乳首のみです。自分で触れてみても特に何も感じなかったのですが、あの人に触れられると、電流のような感覚を感じました。触れるか触れないかの強さで先端を撫で続け、指先だけでなく、掌を擦り付ける事もありました。……は? 不快感…いえ、全く感じませんでした。快、不快と言うより、戸惑いの方が強かったです。あの時はまだ、快楽ではなく…そう、体が反射でつい反応してしまうような感覚でした」

 

「乳首…ロミオに触られた時には、むしろ痛いくらいだったんだけど…」

 

「力加減を間違えると、そういう事になってしまうそうです。…あの時は、首筋が仰け反ってしまうくらいに……そう、ビリビリとした感覚を感じました…」

 

「その割には、痛かったって表情じゃないけど」

 

「いえ、痛かったのは確かです。ですが……不思議と不快ではありませんでした。むしろ、もっと強く摘まんでほしくなりました。ですが、すぐにまた触れるか触れないかの触り方に戻ってしまい…そうしていると、段々と自分の体がおかしくなってきたんです。動悸が激しくなり、体温が上がり、力が入らなくなって…」

 

「…そんな感覚、あったかしら…。確かに最後の方は、ちょっとだけ…」

 

「段々と焦れったくなってきて、血の力を目覚めさせる為の行為だった筈なのに、それもどうでもよくなってきて…不思議と心地よい感覚でした。そうしている内に、教官の手は乳首から別の場所に移りだしました。首筋や脇腹、肩、足…。同じように…えぇと、フェザータッチ、と言うのでしょうか…擽られるような触り方です。不快ではありませんが、つい反応してしまうような触り方だったのを覚えています。触れられた場所が、ピクッと勝手に動くんです。ですが、それよりも私は乳首にもう一度触れてほしくて、仕方ありませんでした。何故そんな事を思うのかもわかりませんでしたが、気付けば私は教官にお願いしていました」

 

「お、おねだり…!? な、何て言って!?」

 

「? もう一度乳首を摘まんでほしい、と言っただけですが。…そう言えばあの時、教官は『もっといやらしい強請り方を教えてやらないとな』と言っていましたが…どうすればいいのでしょう?」

 

「そ、そんなの私じゃなくて教官に聞きなさい! …あ、ロミオには絶対聞いたらダメだからね!」

 

「はい。ですが、教官は触れてはくれませんでした。その焦れったい感覚を自分で処理できるようにならないと、この方法では血の力をコントロールできないのだそうです。ですので、私は自分で弄る事にしました」

 

「い、弄る…自分で……お、男の人がすぐ傍に居るのに…?」

 

「教官の手付きや力加減を真似て触った筈なのに、感覚が全く違うんです。別の人に触れられるのと、自分でするやり方の違いなのかと思いましたが、それは教官に否定されました。触り方が全くダメだと言われました」

 

「触り方って……」

 

「同じ乳首を触るだけでも、ちゃんとしたやり方があるのだそうです。初心者でも比較的簡単なやり方として、潤滑液を付ける方法を教わりました。…と言っても、唾液ですが」

 

「唾液で…成程、確かにヌメるものね…。指を咥えて濡らすのね」

 

「いえ、自分で自分の乳首を咥えて、しゃぶりました」

 

「じぶっ……! そ、そんな事が…ネタマシイ…!」

 

「慣れれば両方の乳首を同時に口に含めそうだったのですが、今回は時間が惜しいと言う事で、片方は教官に濡らしていただきました。……でも、やっぱり教官にしゃぶられるのと、私が自分でしゃぶるのとでは、全く感覚が違うんです。自分で舐めていると、だんだんおかしな気分になってきて、最初に摘ままれた時みたいに、つい強めに吸ったり、ちょっとだけ歯を立ててみたくなったりしました。ですが、教官に濡らしていただいた乳首は……その、全くの別次元と言いますか、何と言えばいいのか…。まるで、胸の中にとても熱くて気持ちのいい塊が出来たようでした。乳首を吸われている筈なのに、逆にその気持ちいい熱が注ぎ込まれているようで…」

 

「そ、その巨乳の中に、気持ちいい塊…」

 

「詳しく聞いてみたのですが、人の体を気持ちよくしようとして触れるなら、縦に刺激を与えていくのが基本なのだそうです。人体の構造上、そうなっているのだとか」

 

「………縦…。それは初耳だわ…。あの時の私達は、とにかく密着して触る事しか頭になかったし…。そう言えば、モノの文献でも、『舐め上げる』はよく目にするけど、『横に舐めていく』は見た事ないわね…」

 

「乳首の触り方も同様に、そう言った細かコツがあるのだそうです。私はそれを一つずつ教わりながら、自分で焦れったい感覚を処理しようとしました」

 

「それも詳しく聞きたいんだけど、後にして…。その時の教官はどうしてたの」

 

「あの時は、私の内股をマッサージ……愛撫していました。モゾモゾする感覚が強くて、つい腰を動かしてしまったのを覚えています」

 

「内股……胸じゃなくて? お尻でもなくて? なんていうか……本当に色々違うわ…ロミオはそういう、分かりやすい部分にすぐ手を伸ばしてたけど」

 

「『細部にこそ神は宿る』という言葉があるように、細かい部分での準備が大切なのだと言っていました。他にも『シエルみたいな清楚な顔の子が、愛撫されてるのに足りなくて、貪欲に自分でオナるのを見たい』とも言っていましたが」

 

「………どう考えてもその教官、問題だらけよ…。まぁ、想像したらちょっとグッと来ちゃったけど…。…そ、それで? 続きは?」

 

「正直な話、この辺りから記憶が曖昧になってきているのですが…気が付けば私は、ベッドに横たえられていました。起きようとしても体に力が入らず、体はジンジンと疼いて、まるで体全体が燃えているようでした。教官が私の股の間に潜り込んでいくのが見えて…その、股の部分に、言いようのない快感が…」

 

「な、ナマ本番!?」

 

「いえ、女性器の辺りを愛撫されたのだと思います。何処をどう、と言うのは見えなかったので分かりませんが、指や舌が自分の中に入り込んできているのだと言うのは、何となくわかりました。体内に異物が入るなど、苦痛しか感じられない筈なのですが、あの時は違いました。私に触れている部分が、ほんの少し動くだけで、抑えきれない感覚が私の内臓を蹂躙して…。ですが、力の入らない体では、抗う事も、それを発散させる事もできず、全てを受け止めるしかありませんでした。…恐らくですが、何度か意識が飛んでいるかもしれません」

 

「初めてなのに…気絶……」

 

「後になってみると、喉が少し枯れていたので、それだけ大声を出したのだと思いますが、記憶も自覚もありません…。ふと我に返った時には、私は汗塗れで、腰が砕けていました。朦朧とする頭の中で思い浮かんだのは、『これでは自分で処理できるようになったとは言えない』です」

 

「? 何、それ?」

 

「恐らくですが、教官が言っていた、焦れったい感覚を自分で処理できるようにならなければ、血の力をコントロールできない、という部分かと。教官にそう訴えようとしたのですが、何だかもう全く気力が残っておらず、言葉になりませんでした。後から聞いた所、あの時の行為は血の力を目覚めさせる事が目的だったので、コントロールは後回しでよかったのだそうです」

 

「随分都合がいい話ね…。やっぱ騙されてない、貴方…」

 

「ですが、少なくとも血の力に覚醒はしましたよ。…この次は、教官の男性器を手で扱き、完全な血の力覚醒の準備に備えました」

 

「手コキ………遂に…」

 

「…どうしました? 突然、表情が厳しくなったような…」

 

「…ロミオと別れた切っ掛けが…手だったから。尤も、私の手じゃなくて、ロミオ自身の手だったけどね」

 

「…成程。あの時の教官も、それらしい事を言っていました。余程訓練されていなければ、女性器よりも手が気持ちいのは当たり前なのだと」

 

「……それ、本当なの? 幾ら何でも…」

 

「極端な事を言いますと、女性器が男性器に与える快楽は『締め付け』が基本です。はっきり言ってしまえば、強すぎず弱すぎずの圧力を与える事です。ですが、考えてみてください。女性器の力と、手の力。どちらが強いと思いますか?」

 

「そんなの比べようと思った事すらないわよ!」

 

「まぁ、そうでしょうが…動かし易さも、圧力の強弱も、手の方が圧倒的に上なんだそうです。それに加えて、先程も言いましたが、ロミオは特殊な方法を使っています。単体で考えた場合、手の方に傾いてしまうのも無理はないかと」

 

「…………それじゃ、どうしろって言うのよ」

 

「その………一度しか、教官としかこういう行為をしていない私が言っても説得力はないかもしれませんが…恐らくですが、この行為の本質は、相手の存在をどれだけ感じられるか、自分の存在をどれだけ伝えられるか、なのではないでしょうか。少なくとも、私は行為の中で、教官を強く感じました。私の手の中でそそり返った……その、アレの感触や、匂い、熱さもそうです。アレを触っている内に、不思議と教官の事が分かってきました」

 

「…そんなので分かるの?」

 

「今思うと、あれが血の力覚醒の前兆だったのかもしれません。私の力は『直覚』と言い、知覚した存在の状況や状態を解析する特徴があります。その力で教官の存在を強く感じ取り、教官も私を強く感じている事を知り…満たされる心持になったのです」

 

「お互いを感じ取る…感じている事を、感じ取る…。あの時は………そんな余裕は無かったわ。快感なんて全く感じられない触り方、私が触れても、それをどう感じているのかも全く分からなかった。ただ、貫かれた痛みだけ覚えてて………」

 

「…その時には、ロミオを感じ取れなかったのでしょうか」

 

「…………そう……そう…だったわ。痛かった。痛みしかなかったけど…それでもあの時は幸せだった。痛みだって、ロミオを強く感じ取れるものだった。その直後にあんな事をされて、ずっと忘れてたけど…」

 

「……」

 

「…ありがとう。大事な事、思い出せたわ…」

 

「いえ…」

 

「……でも、結局問題はアイツの性癖をどうするかって事なのよね…。……その、『手』での事、もうちょっと詳しく教えてくれない?」

 

「……はい。と言っても、私もあまり覚えてないのですが…教官の教えによりますと、手で男性を昂らせる場合、付与交換が重要なのだそうです。手は、男性にもありますから…手触りなどを除けば、男性も自分で同じ事ができるのです。ですので、それ以外が必要だと」

 

「それ以外……そ、その、裸を見せるとか、キスをしながらとか? 貴方の時は…?」

 

「はい。私の時は、自分で自分の体を弄りながら男性器に触れていました。胸を揉んだり、熱くて仕方ない女性器を掻き回したり…そうする事によって、男性器がより力強くなるのが感じられました」

 

「お、おなにーしながらてこき…」

 

「男性器が力強くなると、それだけ手に力を入れても大丈夫と言う事が分かり…と言っても、殆ど力が入らなかったので、あくまで体感ですけど…激しく扱き上げる事ができました。すると、教官は私の上に跨り、先端を私の顔に向けたのです。大きく口を開けさせた時には、何をさせたいのか私にもわかりました」

 

「ぶ、ぶっかけってヤツね…」

 

「私もそう思いましたし、間違ってはいませんでした。…ですが、あの人の射精量は、一般男性の平均よりもずっと多かったんです。…男性器が震えたと思ったら、物凄い量の…その、精液が、私の顔に降りかかって…それと同時に、開いていた口に、苦くてネバネバしたものが入ってきました」

 

「顔射とゴックンを同時にさせるの!?」

 

「いえ…飲み込みはしませんでした。あの人は、『精液の味を覚えるんだ』と言い、口の中で精液を嘗め回すように命じてきたのです。口の中も、顔も、あの人の精液で塗り潰されて…私は恍惚としていました。教官を、あんなにも強く感じられる…。ずっと感じていた心細さが消えていきました」

 

「の、のみこまずに…!?」

 

「そのまま私は抱え上げられました。不安も、血の力の事も、あの時の私は全く覚えていませんでした。ただ教官の…その、アレが宛がわれた時には、もう喜びと期待しか頭に残っていません。あの人は白濁塗れの私に軽くキスをすると、滾ったアレを私に侵入させてきたのです」

 

「ゴクリ……ホンバン…い、痛かった…?」

 

「いえ、確かに体の奥で何かが千切れたような感触はあったと思いますが、痛みらしい痛みは全くありませんでした。仮にあったとしても、全く気にならなかったと思います。自分の欠けていた部分を、暖かいモノが埋めてくれるような感覚…。『幸せ』というものを、初めて感じられた気がします」

 

「そこまで言う…」

 

「精液塗れのまま、口の中に残っている精液の味と香りで頭の中まで一杯になって、今度は女性器と男性器で一つになって……不思議と、お互いの体の事がはっきりと分かるんです。どこが気持ちいいのか、何をしてほしいのか、どんな事をしてみたいのか…。お互いがそれを分かり合って、お互いを満たして…『初めてなのに、熟練の娼婦みたいだな』って囁かれましたけど、それも悦びにしかなりませんでした。意地悪な事を囁かれても、焦らすみたいに私がシてほしい所を避けられても、もう夢中であの人を感じ取る事しか頭になくて…。どんどん昂っているのが分かるんです。私の体と、私の心を感じ取って、教官が凄く悦んでるのが分かるんです。私をあんなに必要としてくれる。私であんなに悦んでくれる。…かつてない幸福と充足の中で、あの人が限界を迎えるまで、私はずっと悦ばされ続けました」

 

「アワ、アワワワワ……」

 

「最後は、教官が達する姿で私も達して、間髪入れずに一番奥で吐き出された精液で、体が達して……体中が爆発したみたいに感じました。息をすることも出来ないくらいに、体がピンと張って…ようやく呼吸ができるようになった頃には、もう酸欠になるかと…」

 

「ナ、ナマナカダシ……!」

 

「…それなのに、教官は『血の力を完全に目覚めさせる為だ』なんて言って、動けない私をまた弄んで悦ばせるんです。もう許してくださいとお願いしたら、今度は口で男性を昂らせるやり方や、他にも………あれ? どうかしましたか?」

 

 

 

 

「し……しっ、 し   」

 

「……し?」

 

 

 

「 師 匠 ! まずはこの訓練マニュアル、どう身に着ければいいか教えてください!」

 

 

 

 

 

「………えっと…カンペにはこの展開は…」

 

 

 

 

 

 

以上、当時の会話でした。

 

 

「…………」

 

「…………」

 

「…あ、あの…お二人とも、どうされました?」

 

 

 いやどうもこうも、ここまでアカラサマに語るとは俺も思ってなかったよ…。そっち系のネタで喰い付くてくるとは思ってたけど。

 

 

「シエルの語りはともかくとして……最初に渡したのは何ですか?」

 

「言った通り、教官が血の力の訓練方法として書いたマニュアルなのですが」

 

 

 ……いや、まぁ、なんだその、確かに書いたは書いたけど、現状だとロミオ専用と言うかね…。

 実際には夜のHow To本と言うか。オカルト版真言立川流については触れてないけど。

 

 内容は……まぁ、アレだ。M向けのプレイ本? 割とソフトな奴だけど。

 簡単に言えば、女王様の目の前でオナるのを見せて、罵られたり寸止めされたりする本?

 このヤり方なら、自分でスルのが好きというロミオの性癖を満たしつつ、彼女ちゃんにも出番があるでしょ。

 

 

「普通にエロ小説じゃない!?」

 

 

 途中からつい目的を忘れちゃって…。実名出しちゃってたから、慌てて登場人物名をロミオから◇ミオに変更したんだよな。

 

 

「伏字にする気ないでしょ。相手役の名前は?」

 

 

 ジュリエット。ジュリウスじゃないぞジュリエットだぞ。

 

 

「最悪だこの人…。…この際、M向け羞恥プレイ本と見せかけた、ホモなのか判断に困る小説は置いておきましょう。シエルとロミオが今後どうなるかです」

 

 

 シエルの友人、なぁ…。方向性は悪くなかったと思うんだよな。

 話の入り方とかが、世間一般の常識では論外だったのは事実なんだが、それでも喰い付いてきたって事は、それだけ大きな悩みで、八方塞がりの状態だったって事だ。

 それを、腹割って話せる相手ができたんだし…友人関係になるとっかかりとしては充分だと思うが。

 

 

「一理ある、と思ってしまう辺り、私達も相当に毒されてるわね。…仮にその通り、展開は悪くなかったとして……だとしたら、『ともだち』が『師匠』に変わった原因は」

 

「言うまでもなく、このシエルの語りとエロ小説に決まってるじゃないですか。インパクト強すぎて、色々吹っ飛びますよ。……と言うか、聞いてた通りの精神状態の子にこんなの見せたら拗らせるんじゃ…」

 

 

 別に拗らせてもいいと思うが。今のロミオにゃ、破れ鍋に綴蓋だろ。

 と言うか、今のこの子はどうしてるんだろ。

 

 

「先程連絡が来ました。熟読が終わったので、プライドを取り戻しに行ってくる、だそうです。ロミオは今日と明日はお休みですし、連絡先は自前で持っていたようなので、特に問題はないかと」

 

「いいのかしら、コレ…」

 

「私達にとっては他人事だし、本人達が幸せならどうぞご勝手に…ですけど、元凶となったのがこの人ですしねぇ…」

 

 

 もう突っ走ったのか、えらい熱血な子だな…。それだけプライドが高いのかな。

 まぁ、ロミオも『同じ事になっちまうから』って理由で諦めようとしてただけで、未練タラタラだったみたいだし。大丈夫だろ。

 

 

「…まぁ確かに、今更どうこう言っても何もできないわ…。じゃあ、ロミオの事はそれでいいとして、シエルの友達案件は?」

 

「『師匠』が友達に分類されるかどうかが問題ですね…。シエル的にはどう考えてるんです?」

 

「この際友達が出来るかよりも、指導を求められている方が問題なのですが…何を言えばいいんでしょう…」

 

「とりあえず、今日この人にオシオキした時の内容を教えればいいと思うけど」

 

 

 

 あいや待たれぃ。指導に使うなら、丁度いいプレイがあるぞ。訓練マニュアルとして書いておこうかなーと思ってたのが。

 

 

「どうせまたM向けホモモドキ本でしょう」

 

 

 いや、女王様役はロミオのモトカノで書くよ? 竿役はまた◇ミオだけど。

 内容はズバリ、射精管理。

 

「射精…管理? 何を管理するんですか?」

 

「シエル、あなたはそのままの貴方で…いられる訳ないか…こんなに巻き込んじゃったんだし…」

 

「元はと言えば、許可を出したの私達なんですよね…半ば無理矢理言わされたとは言え。やっぱり責任、ありますよね…」

 

 

 元凶の俺が悪いの一言で終わらせればよかろーに、相変わらず無駄な責任を背負いこむな。

 要するに、な。

 古来、極東やその付近のごく一部に細々と伝わる風習なんだが、嫁は旦那の射精を管理するというものがある。

 

 

「抽象的すぎて分からないのですが…」

 

 

 いや、文字通りすぎて理解できないんだろ。

 ふむ…そうだな。古来、血筋とは重要なものだった。特に王族とか貴族とか、その辺のはな。血筋の有無で国の継承権が決まるとか、珍しくも無い話だろう。

 

 

「はい。それは分かります。また、血を残す為、多くの女性を妾とする王も沢山いました」

 

 

 でもな、昔はDNA鑑定なんてものは無かったんだ。極端な話、『この子は貴方の子です』と主張されると、その真偽を確かめるのは非常に難しい。大人になったら親に似る? 何年も先の話である上、父に似るのか母に似るのか、祖母とかに似るのか分からない。そもそも、本当に血が繋がっていたとしても、似るとは限らない。

 だが、だからと言って無策ではいられない。極端な話でもなんでもなく、不義の子を王の子と偽って、権勢を得ようとした話なんていくらでもある。

 

 その対策として生み出されたのが、射精管理だ。

 簡単に言えば、いつ何処で、誰を相手に種付けしたのか、逐一記録を取る訳だな。子供が出来たら、その記録と照らし合わせ、不審な点が無いか調べる訳だ。

 それが何時しか別の役割を持ち始め、孕みやすい時期や、男がムラムラする時期を把握し、いつ何処で何度ヤれるかの管理をし始めた。

 

 

 

「成程…。不貞を防止し、子供を作りやすくするための手法なのですね」

 

 

 うむ。そして、この射精管理は、今は全く別の目的とやり方で運用される。

 女の命令により、自慰を始めとしたあらゆる行為での射精を禁じ、その精を貯めこんで徹底的に圧縮する。

 女が得られるメリットとしては、男を掌の上で転がしている、従属させているという昂揚、溜まりに溜まった性欲に身悶えする姿を見てサディスティックな愉しみ方がある。

 男にとっては屈辱的かつ堪ったもんじゃないかもしれんが、その分解放された時の喜びは大きい。Mのケが強ければ、屈辱も喜びになるだろーしな。

 

 

「また阿呆な事を言ってる…。と言うか、本当に射精管理が必要なのは貴方ですよね」

 

 

 射精を禁じても、抜け駆けしてこっそり誘惑してきそうなんですが。

 

 

「…ま、私達まで出来なくなるんじゃ、本末転倒なんで。でも、ある意味ではピッタリと言えばピッタリなのかも…」

 

「ちょっとアリサ、正気…?」

 

「ええ。まともではないと思いますが。話を聞くに、ロミオさんと彼女さん…そう言えばまだ名前も聞いてない…が喧嘩別れしたのは、ひどくプライドを傷つけられた事が原因だそうです。そのリベンジをすると言う意味では、完全に女性上位、かつ喧嘩の元となった…その、オナるのを禁じるのは非常に効果的だと思います」

 

 

 よくあるシチュエーションとしては、オナ禁させて充分溜まったら追加で誘惑したり、手や口でヤッておきながら「ハイ今日はここまで」を繰り返すやり方かな。後は、刺激しておきながら根元を徹底的に圧迫して、出すに出せない臨界状態を続けさせるとか。

 絶対に他の女に目が向かない状態を作らないと、浮気して流れて行く危険もあるが。

 

 

「本当に弄ぶのね…。一度はやってみたいシチュエーションかな。でも、初心者には高度すぎない…?」

 

 

 …まぁ、確かに。出すタイミングをしっかり把握してないと、ちゃんと管理できるとは思えん…。

 教えるにしても、慣れてきた辺りかなぁ。

 

 それ以前に、ロミオとちゃんと復縁できるのかが問題か。プライドを回復させる為にリベンジに行くのはいいが、何て言うんだろうなぁ。

 

 

「? 正面から要請するのでは?」

 

 

 シエル…よく考えてみろ。

 曲りなりにも彼氏彼女ならまだしも、もう別れて2年以上も経ってるんだぞ。その元カノがいきなり現れて、「私の目の前でオナりなさい」なんて言ったらどう思う?

 

 

「控え目に言って、痴女になったのかと邪推しますね」

 

「それを大真面目な顔で言える精神力があるなら、痴女の汚名なんて全く気にしないと思うけど」

 

「………………言ってると思いますか?」

 

 

 ………人間、暴走すると何やらかすか分からないからな…。特にプライドの高い人間は、一度傷ついたらそれを回復させるのに躍起になる傾向があるし…。

 

 

 

 

 

 

 

 …ひょっとして俺、またしても取り返しのつかない事した?

 

 

「…次の繰り返しとやらがあれば、もっと上手くやってください…」

 

「? レア博士、繰り返しとは何のことでしょうか?」

 

 

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