そして濡れ場は次回です。
PCが相変わらず不調。
ソフトバンクのアニメ見放題、何故か全然見られない…。
へうげものの続きが見たいです…。
神呑月
アンチョビを伴って、ローマ見物。昨日の日記に書いたような状態なので、映画の撮影に入り込んでいるような気分になる。
途中、リカが布教してGKNGローマ支部を無意識に作り上げているのを見たが、それはいい。一人で行動せず、ちゃんと護衛兼保護者もついてたからな。
俺に対して複雑な心境を持っているであろうアンチョビは、どういうつもりか街を巡るのを付き合ってほしいと、自分から申し出てきた。
しかも、行き先が主に娼館ときた。
…いや人選については、わかるんだけどね。娼館にアイドルが行った、なんてスキャンダルになる。ホストクラブ通いがばれた方がマシじゃなかろうか。
そもそも一人で行ったら、就職希望と思われかねない。かと言って、チームアンツィオR-18部隊の皆様と一緒だったら…うん、それこそ就職しかねんな。いやアンチョビの元を離れる気はないだろうけど。
じゃあ、護衛として手配されているディバイダーのハミルトンさんは? …老紳士(執事)が年頃の女性を伴って娼館に行くとか、絵面が犯罪的だろ…。
だから、隠密行動に長けていて、会話も一応できる、いざという時の戦闘力も高い、ついでに言えば客としてもそれなりにノウハウを持っている俺が選ばれた訳だ。
…しかし、娼館かぁ…。思い出すなぁ、初めての相手…。MH世界で風俗店に連れてってもらって、そこで童貞捨てたんだっけ。素人童貞だけど。
それから色々あって、オカルト版真言立川流を覚えて…ああ、そう言えばその後にもう一回行った事があったな。
あの時は、あの人を堕とせなかったんだよな。
考えてみれば、オカルト版真言立川流を受けて、態度や性格、性癖が変わらなかった数少ない女性だった。…当時の俺は、今に比べて未熟もいいところだった。もう一度行けば、俺専用の娼婦にする事だってできるだろうが……やめておこう。あの人は…まぁ、恩師みたいなもんだからね。
とにかく、アンチョビを適当に変装させ、裏通りを歩く。
アンチョビは、女性の自分がこんな所にいるなんて不自然じゃないか…と思っているようだが、別にそんな事はない。
娼館だらけだからこそ、そこに女性がいるのは当然の事だ。休憩時間に飯を食いに行く子も居れば、出勤してきた子も居る。デリヘルみたいに、出向いていた子が店に帰ってくるのもある。
ついでに言えば、娼館に女性が客としてくる事もあるんだぞ。そういう趣味の人もいるだろうけど、ライバル店の敵情視察とか、上手い人の技術を体感しに来たりとかな。
「へぇ…詳しいですね」
この程度じゃ詳しいとは言わないよ。まー、一時期娼館と繋がりの深い組織に関わってた事があって、そこで色々裏話とかを教えてもらったんだ。
真っ当な組織とは言い辛かったが、まぁ悪い奴らじゃなかったよ。……そういや、この辺ってアサシン教団が暗躍しまくってた土地だよな。世界が違うから痕跡なんてないと思うが、探してみるのも面白いかもしれない。
ま、ともかくそういう訳だから、気にせず堂々としてなさい。取って(性的に)食われる訳じゃない。アイドルのアンチョビだとさえ知られなければいいんだ。
設定的には……路上でデートプレイを楽しんでる客と若い娼婦、くらいでいいか。
「そこは普通にデートしているカップルでいいんじゃないですか? …いや、そっちの方がいいとかじゃなくてその」
普通のデートで、風俗店に来るのは流石に無いだろ。アンチョビみたいな、少女漫画脳なら猶更。
まーなんだ、余計な世話と言うか俺が言う事でもないと思うが、そういう気分を味わっておくのもいいと思うぞ。
…R-18チームの事を知る為にもな。受け入れようとしてるんだろう?
「お見通し…ですか?」
細部はともかく、結論はそうなるだろうなってのは予想してた。チームアンツィオは、お前にとっちゃ体の一部みたいなものだ。
都合が悪いからハイさようなら、って事にならないのはわかりきってた。
一応、保険もかけておいたけど…無駄になったな。
嬉しそうだって? そりゃそうだろう。これでも心配してたんだ。チームアンツィオの子達は、個人的に気に入ってる。変な意味じゃなくて、本当にいい子ばっかりだ。それが空中分解する心配がなくなったんだから、嬉しくもなるさ。
「まだ全部受け入れられた訳じゃないんですけど…」
受け入れる為に、「そういう商売」をしている人の事を知りたいんだろ。だから俺と一緒に、こんな風俗街まで来た。
ま、大丈夫だって。どんな経緯を辿ろうと…というか、問題はその経緯の方だよなぁ。チームアンツィオの結束が更に高まるのだとしても、そこに至るまでに何が起こるやら。
で、どうする? 中に入ってみるか? 話だけ聞かせてほしい、というのは店からすれば時間の無駄だから、客として入店して話を聞く必要があるぞ。
「それ以前に、外国語なんてわかりません…」
…そういやそうだったか。自分が何とか話せるようになったから忘れてた。通訳担当の子も来てないし。
しかし、それならどうやって風俗嬢の事を知るつもりだったんだろう。
ま、とりあえず適当な店に入りますか。慌てるアンチョビを引き連れて、選んだ店に入る。
勿論、真っ当な商売をしている娼館で、優良な店を選んだ。
女性を連れての来店に首を傾げられ、「これが話に聞くHENTAI国家…」みたいな反応をされたが、事情を話せば快く承諾してくれた。まぁしっかり代金も割引なしで請求されたが。
出てきたのは、肉感的な女だった。化粧で年齢を誤魔化している節はあるが、そう年嵩という感じはしない。人にもよるが、充分そういう対象として見れるだろう。俺? 余裕のよっちゃんよ。
ちょっとヤりたくなったけど、流石に状況が状況だ。
…それに、レアやアリサに申し訳なくもあるからな。普通の浮気はOKで、商売女はダメってのも偏見に満ちた話だが。
珍しい客だと面白がりながら、彼女は色々話してくれた。身の上話から入った、体験談が主。…正直、面白がりながらするような話ではなかったが。
そのまま通訳していいのかと思うくらいには波乱万丈というか、災難だらけというか…このご時世でここまで極端なのは珍しいと思う。
案の定、聞かされたアンチョビはちょっと顔を青くしていた。
人の過去を迂闊につつくもんじゃねーな…。そういう意図で、彼女は選ばれたんだろうか?
だとしたら大成功である。
まぁ、それくらいの方がアンチョビにとっても良かったようだ。
最終的には尊敬の目ですら見つめていた。やっている事は水商売で、あまり大っぴらにできる人生を歩んできたのではないが、しっかりと自分の考えとプライドを持ち、娼婦という職業に遣り甲斐と誇りを持っている。
率直に言ってしまえば、女傑とすら言っていい。
彼女は、間違いなくアンチョビにいい影響を与えたようだ。……どうにも、意図してそういう情報を与えたようだが。
まぁ、何だな…人の過去を気軽にひっくり返そうとした事への意趣返しか?
遣り甲斐も誇りも間違いなく持っているが、自分と同じ場所に堕ちてくるならそれも良し、的な暗い愉悦を感じた。
別にいいか。それくらいなら珍しくない。仮に、これが切欠で彼女とアンチョビに何かしらの繋がりが出来ても、悪い影響なら跳ね除けられるだろう。アンチョビも、根っこは彼女に匹敵する女傑だからな。
客としての時間が終わり、今にも姐さんと呼びそうなアンチョビを引きずって退散する。
帰り道、アンチョビは何かを決意したような、悟ったような目つきをしていた。
何するつもりか知らないが、こっちでのライブが始まる前に決着つけとけよー、最近の不調にはファンも含めてみんな気付いてるからな。
言うまでもないだろうけど、夜にアンチョビが部屋にやってきました。
ちょっとちょっと、そのピンクのベビードールどっから持ってきたの。実にエロ可愛い。背伸びした雰囲気が、これ以上なくアンチョビにマッチしている。
真っ赤になって、胸元と裾を隠しながらも、アンチョビは逃げ出そうとはしなかった。
今すぐにでも飛び掛かりたいが…その前に。
結論は出たんだな?
「はい。アイドルか、チームアンツィオかと問われれば、私はチームアンツィオを取ります。悩んでいたのが、情けなくなるくらいに簡単な結論でした」
そうか…。だが、今からお前がやろうとしている事は、こう言ってはなんだが、あいつらがやってきた事とは別物だぞ。
あの子達は生きる為、アンチョビの目が届かない影の部分を支える為に売春という手段しか取れなかった。
対して、今のアンチョビ、お前はどうだ? はっきり言うが、この行為にメリットは無い。
覚悟決めて、女として男の前に訪れた人間にこんな事を言うのは侮辱なんて物じゃないが、それを圧して言うぞ。
「どうぞ。言われる内容は分かっていますし、言われなければならないとも分かっています」
俺に抱かれる事に、メリットは無い。
あの子達と同じ、『男に抱かれる』行為を知っても、似ているようでその意味は違う。金銭その他も対価を約束させるでもなく、誰かの為に身を差し出すでもない。
大人になる? 男を知るのは変化の切っ掛けにはなるだろうが、それで子供から大人になる筈もない。
穢れる為? 穢れてどうする? 何よりあの子達の献身と努力を、よりにもよってアンチョビが穢れと呼ぶ筈もない。
昼に、あの娼婦のお姉さんに語られた事に、何か感銘でも受けたか。
「…それも無い、とは言いません。あの人の話はとても参考になりました。全てが事実ではない、私の為に語ってくれたのではないとしても、それでも尊敬しています。失礼な話ですが……これは、自分へのケジメでもあります」
俺に抱かれる事で、自裁とすると?
本当に失礼な話だな。
「ご自分の言動を顧みてください。女誑しの色情狂に、好き好んで抱かれる女性は居ない…! しかも、一度関係を持ったらしい人は、洗脳でもされたんじゃないかと思うくらいに人が変わる…!」
反論のしようもございません本当にありがとうございました。と言うか、それを知っててよく自裁の為に俺を利用しようなんて思ったもんだ。自分が『洗脳』されるリスクもあるし、GKNG的に言えば、一応上司よ、俺。何もしてない幽霊役員、或いは名誉役員みたいなものだけど。
「その……何だかんだで、一番近くて、信頼もできる男性ですし……信用はあまりできませんけど。その、あいつらとの取引があったんだとしても、色々と目をかけてもらってますし…気を使ってくれてるし…。その、あの、相手が誰かって考えたら、すぐに顔が浮かんで、他の誰を考えてもすぐに上書きされちゃって…」
段々と声を小さくしながら、胸の前で両手の指を突き合わせてゴニョゴニョ呟くアンチョビ。
どうでもいいが、そこで指を合わせると、ベビードールに覆われたおっぱいが気になって仕方ないんじゃが。
しかしまぁ、何となく分かったと言えば分かった。
要するに、チームの頭領としての責任や、今後彼女達とチームを続けていく為に知るべき事と、そして少女漫画脳がミックスされてるんだ。
色々とすっ飛ばしてるとは思うが、折り合いの付け方とか、アプローチの仕方がさっぱり分からなかったんだろうなぁ。
多分、気付いているかは微妙だが、R-18チームが幾らか誘導もしたんだろう。
いつの間に好感度を稼いでいたのかは今一分からないが、劇的なイベントが無ければ人はくっ付かないという訳ではない。…いや劇的ではあったか。ナマナマしい方面で、だけど。
まぁ、何でもいいか。こんな前置きしておいてなんだけど、『食べてください』と自分から差し出されてきた据え膳を、俺が食わない筈がない。
覚悟が決まってなかったら、口先三寸とエロい雰囲気でその気にさせて、手籠めにするつもりだった。
…必要なかったけども。うん、自分で決めて腹括ってるなら、何の気兼ねもなくしゃぶりつくせる。
純情を踏みにじる罪悪感? …何を言ってるんだ、だからイイんじゃないか。
ま、ちゃんと配慮はするつもりだけどね。