※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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また風邪ひいた…大垣の冬は寒い。
と言うか昨日病院で熱を計ったときは36.6度、今日計ったら37.5度。
なんで病院言って薬飲んでるのに熱がでるんだろうか…。
やっぱついつい酒に手が伸びたのが…。
それとも残っていたチゲ鍋を食っているのが原因か?
ビールの代わりに炭酸レモンを買ってきておけばよかった…。




第40話

 

 

HR月ハンターの狩りもさじ加減日

 

 さて、ティガも特に問題なく撃破できた事だし、そろそろ本格的に上位を目指してみようかと思う。

 と言っても、ここ…辺境のユクモ村での上位だ。

 メゼポルタ、つまりフロンティア仕様の上位とはレベルが違う。

 

 …今気付いたが、開拓地って辺境より田舎なような気がするな。

 

 それはともかくとして、俺っていつの間にか集会所クエストもこなしていたらしい。

 どーやら双子の受付嬢が、オススメの依頼としてこっそり混ぜていたようだ。

 いやまぁ、修行には丁度いいから別に問題ないんだが。

 ちゃんとクリアできたし。

 

 普通なら4人がかりで達成する集会所クエストを一人でやってるのも、仙人様扱いの原因かもしれんな。

 だがその仙人様も、上位でどこまで通用するやら。

 ここの所、飛躍的に腕が上がっているという自信はあるが、それによって足元を掬われるのもまたお約束。

 

 何よりも、あの妙なクルペッコの姿が見えない。

 だがその影だけはそこかしこに発見できる。

 

 上位領域から傷だらけで逃げてきたと思われるモンスターの死体。

 時折聞こえる、複数のモンスター…特に、あまり強くないとされているモンスター達の雄叫び。

 それらが、徐々にだが増えてきているように思える。

 

 付け加えて、普段と違う行動を取ろうとするモンスターをよく見かける。

 精々、主食ではないものを食べているとか、意味も無くグルグルとその場を回るとか、その程度の話だが……これが何かの予兆である事は明白だろう。

 

 動物が普段と違う行動を取る事は、例えば地震や津波、天災ではなくても何かしらの災厄の前触れである、というのはこの世界であってもよく言われている事だ。

 『ただの動物』でさえそうなのだ。

 か弱い……人間と比較してどうとかは、この際慮外として……か弱い動物は、『その程度』の災厄に怯えて普段と違う行動を取る。

 ならば、動物とは一線を画する程のモンスター達が、普段とは違う行動を取るというのは…一体どれ程の災厄の前触れなのだろうか。

 

 

 

 

HR月酒は百薬のキング日

 

 なーんて考察してみたけど、よく考えりゃこの世界は天災だらけだからな。

 考えたって仕方ない。

 モンスターに古龍に、ワケの分からん自然災害…それも古龍の仕業の可能性はあるが…も山のようにある。

 何が出ようが、人間がやる事は、ハンターがやる事は一つ…いや二つか。

 日々の糧を得る為に獲物を狩って。

 そして降りかかる災害に、力の限りに対抗する。

 どっちかが出来なきゃ死ぬだけだ。

 

 ちゅーか、この世界で俺が考えられる最大の災害なんて、それこそ空想以上の何者でもない。

 大地が全て砕けるような大地震とか、何の脈絡も無くこの星に直撃する大隕石とか。

 こう言っちゃなんだが、この世界最大級のモンスター…ミラルーツ、ラヴィエンテ、ナ…ナ……ナパームデス?

 …アレがモンスターならそれこそ天災どころの話じゃねーが、とにかく海に居るデカい奴でさえ、ハンターが数と質を揃えればどうにかできる未来が見える。

 

 抵抗できるなら抵抗して、それで駄目ならそれまでだ。

 

 

 …これって、俺がデスワープのせいで消滅しないって思ってるから、こんな結論なのかね?

 デスワープから解放されて、同じようなモノを見た時、俺はどんな事を思うんだろうか。

 

 

HR月雨後の虫=繁殖期日

 

 

 妄想や考察はともかくとして。

 暫くの間、狩りをしながらあっちこっちのモンスターを観察していたんだが、なんかギルドから指令が来た。

 細かい事を言うと、もうちょっとフクザツなルートを通っての指令らしいんだが、仙人様が俗世に関わると思うなよ。

 …思いっきり関わりまくるけどさ。

 

 で、真面目な話。

 ここ最近ユクモ村近辺で相次いでいる、モンスター達の異常な行動について調査せよ、との事だ。

 しかもギルドから派遣されるハンターと一緒に。

 

 

 

 

 ハンターと一緒に。

 

 

 ハンターと一緒に!

 

 

 

 よし、これで俺はボッチじゃないな!

 任務が続く間は!

 そして任務が始まるまで1ヶ月ほど間があるが!

 

 

 

 

 …まぁそれはともかくとして。

 真面目な話、送られてくるのはそれなり以上の信用と実力を持つハンターらしい。

 所謂ギルドナイト程じゃないが、少なくとも信頼という意味ではギルドやハンターの中でもトップクラスだとか何とか。

 

 でもなー、何でそれを俺につける?

 俺は…まぁそこそこ腕はいい方だと思うけど、それも下位…しかも最前線たるメゼポルタではなく、ユクモ村での基準。

 …実際のところ、俺の狩りの腕をどれくらいのところにランク付けすべきか、迷うんだよなぁ…。

 GE世界じゃ結構凄腕だと思うし、討鬼伝世界でも下位のボスに負けた(という表現にしといてくれ)けどそこそこやれると思う。

 でもMH世界じゃ上を見上げるとキリが無く、ヒヨッコ扱いされても妥当なくらい…。

 

 ……俺の評価はともかくとして、だ。

 少なくとも今の俺は、「ギルドナイト程じゃないが」なんて表現を使われるようなハンターの相方を務められるだけの実力は無い。

 

 

 んー……仙人様、が過剰評価された?

 いやでも狩りの痕跡を見れば、その筋の人にはレベルを把握されちゃう程度だしな…。

 となると………俺の妙な技術を盗みに来た?

 

 

 …ありえんではないが、ギルドナイト一歩手前級が動くには弱いと思う。

 

 …むぅ、分からん。

 

 

 

 

 

HR月柳は緑花には毒あり日

 

 

 もっと単純な理由だった。

 延々と狩場に篭ってるから、モンスター達のおかしな行動について一番目撃している人だろう、ってだけだった。

 うわー、考えすぎというか自意識過剰ハズカシー。

 

 

 

 

 

 でも何故にレジェンドラスタが来る。

 

 

 いや、多分レジェンドラスタ、だけどね。

 名前になんとなく聞き覚えがあるし、助っ人としてあちこちで活躍しているハンター…つまりラスタ。

 来るのは弓使いのナターシャさんだそうな。

 

 …女か。

 

 いや、男より嬉しいんだけどさ……俺の前科を考えるとな…。

 まぁ、それをどうにかする為に山篭りなんぞ続けていたワケだし、逆に成果を試すいい機会と考えるか。

 それに、レジェンドラスタの実力にも興味はある。

 

 …だが性格的にまともなんだろうか。

 何となく「お前が言えたことか」と誰かに思われたよーな気もするが、まぁそれはいい。

 反論もできん。

 

 だがこの世界、どーにも強い奴ほどどっかおかしいというかブレーキが壊れてる傾向にあるからな。

 漫画やゲームのお約束みたいな感じで。

 …SYU☆ZOみたいな奴だったらいいかもしれんな。

 ユクモ村の冬はマジで寒いし。

 あーでも女性版SYU☆ZOになるのか……容姿によってはアリだな。

 暑苦しい?

 見目麗しい女性ならOKです。

 

 

 …山篭りの成果があまりでてない気がしてきた。

 いやいや、欲望を抑えて制御する事と、男として枯れることは別物だ。

 まだセーフまだセーフ。

 

 

 さて、真面目な話、レジェンドラスタという大物が来るのであれば、こちらとしても調査の準備を進めておかねばなるまい。

 業績に張り合うつもりはないが、いざ同行してまるで役に立たず、「仙人なんて言われてるけどこんなものか」なんて冷たい目を向けられると……別にゾクゾクしねーな。

 そーゆー雰囲気のプレイならともかく、仕事の能力を軽視されて喜ぶような趣味は持ち合わせてない。

 

 にしても、どこから調べるか…。

 下位領域はほぼ歩き回って、何処に何があるかは大体分かってる。

 自然の姿が文字通りそのままって事はまず無いが、大きな岩やら木やら、そうそう変わらないモノも結構あって、それらは把握してる。

 ……その中でおかしな事、おかしなモンスターか。

 

 先日のクルペッコにも遭遇できないし…やっぱ、上位領域に行くしかないか。

 

 

 

 

 

HR月当たって砕けるくらいなら当てて砕け日

 

 

 上位に行くに当たって、当然試験がある。

 仙人扱いされてる俺だって例外じゃない。

 

 試験のクエストを受ける為に、村に久々に戻ったんだが……なんつーか甘く見てたよ。

 俺って一応、村の人々にとってはジンオウガを倒した英雄だったのね。

 祭の時だけかと思ってたら、未だ英雄扱いは続いていたようだ。

 

 

 

 と言うより、なんかお年寄りの救世主扱いされてる気がする。

 まーご老体にゃこの寒さは堪えるよなぁ…産まれた時からだって言っても。

 

 『癒』のミタマが大活躍だ。

 この世界のお年寄りには健啖な方々が多いが、それにしたって体力だけはどんどん下がっていく。

 体力の低下は万病の元であり、復活を妨げる最大の要因だ。

 それを、ある程度とは『癒』のミタマは覆せる。

 

 ……なんか色々言ってるけど、要するに湯たんぽとか温泉代わりに使われてるんだよ!

 お供え物とか言ってお礼をちゃんとくれるからいいけどさ。

 

 受付所では受付所で、珍獣を眺めるような目で見られるし…実際珍しい事は否定しないが。

 「明日は槍が降るか、ジンオウガの群れが押し寄せるかも」ってそれは言いすぎだろ。

 

 あんまり見世物扱いされるのもなんだしな…もうちょっと村に顔を出すか。

 あのおじいちゃんとおばあちゃんのギックリ腰・リュウマチの様態も気になるし。

 

 それに、一ヵ月後とは言え相方が出来るんだ。

 今までのように原始人同然の日々ではイカンだろう。

 キレイマッサラで汚れ一つ無いハンターなんぞ信用できんが、コミュニケーションを円滑にする必要もある。

 体を清潔に保つ事は病気を防ぐ事にも繋がるしね。

 

 

 

HR月案ずるより狩るが易い筈が無い日

 

 さて、やってきました大砂漠。

 上位依頼を受けるため、砂クジラこと自演・漏らん…もといジエン・モーランを狩りにきました。

 いやー、大砂漠に来るのは初めてだけど、妙な気分だわ。

 水平線…じゃなかった地平線が見える勢いでただただ広いし、砂が細かすぎて風で蠢き、冗談抜きで海に居るような気分になる。

 

 こんな広いところから、ジエン・モーランを探しだせるのかねぇ…。

 大体この辺、って情報は貰ってるんだが、目印らしい目印が殆ど無いし、砂漠に船で出たらそのまま迷子になってしまいそうな気がする。

 

 そうそう、その船も不思議な物だ。

 船って言うと海や川のもの、って意識があったんだが、そうでもないのね。

 イメージ的にはアレだ、草の生えた坂を、ダンボールをソリにして滑っていくような……いや、形が船っぽくて帆がついているから船に見えるだけで、実はソリそのものなんだろうか?

 

 あの船だかソリだかを一人で動かさなきゃならない、と聞いた時は「船頭雇えよ」と素直に思ったものだ。

 だがよりにもよってジエン・モーランなんてデカブツを狩りに行くのに付き合うような船頭は居ないらしい。

 

 ま、いいけどさ…他のハンター達もちゃんとやってるから、俺にだって出来ない事はないだろう。

 船を動かすには、ちゃんとした操縦方法とかを覚えないといけない。

 

 …ひょっとして、これは筆記試験の代わりなんだろうか?

 狩りの腕だけじゃ上位にいけないって事なんだろうか?

 だとしたら文句を言うワケにも……。

 

 

 

 

 

 

 いや、よく考えりゃ自分ひとりでやる理由なんぞ無かったわ。

 多分、ハンターの一人が舵取りを担当し、他のメンバーが狩りを担当する、と言うのが本来の形なんだろう。

 となるとソロの俺はどうしたもんか。

 一応聞いてみたが、他にジエン・モーラン狩りに付き合ってくれそうなハンターは、今は居ないらしい。

 旅行やら殉職やら、或いは単にハンターランクが足りないかで。

 

 

 という訳で、俺は結局一人で船を操作して、一人で砂クジラを狩らなければならい訳だ。

 今日一日、習熟訓練って事で船を動かしてみた感じだと、動かすだけならどうとでもなる。

 同時に狩りを続けなければならないってのがな…。

 

 雇ってるアイルーでも連れてくれば、まだマシになったか?

 …居ても舵に手が届かないか。

 

 とりあえず、一番問題なのは、この広大な砂漠(今更だが、この世界の地理はどうなっとんのだろうか)でお目当てのジエン・モーランとちゃんと遭遇できるか、だな。

 

 

 

 

HR月シェンガレオンの背から飛び降りる(ハンターなら誰でもできます)日

 

 船で進む事、丸一日。

 目当てのジエン・モーランが居る場所はここから更に半日ほど進んだあたりにある。

 何だかんだで目印が少ない大砂漠を進むのは不安だったが、上手く想定したルートを進めていたようだ。

 今は夜になり、帆を畳んで錨を降ろし、船を止めて日記を書いている。

 

 慣れない測量で自分の位置を測るのは不安だった。

 あまりに不安なので4回くらい図りなおしたんだが、一度目は俺は火山に居て、二度目は地中に埋まっていて、三度目は何故か月の裏側くらいまでぶっとんでいた。

 四度目に至っては、なんか緯度経度が虚数(二乗したらマイナスになる、実際にはありえない数値)になってたし。

 不安ってレベルじゃねぇ、明らかに間違いだらけだ。

 

 星の角度を測り間違えたり、単純に計算間違いをしていたり…慣れない事はするもんじゃないが、これをちゃんとモノにしないと、討伐してもちゃんと帰って来れないかもしれない。

 現在、計画通りの場所に居ると分かったのは、偶然近くを飛んでいた気球が教えてくれたからだ。

 

 

 

 

 

 

 偶然、なぁ…。

 この世界で飛んでる気球って、基本的に古龍観測所の気球なんだよな。

 で、それが飛んでるって事は、近くではないにせよ観測できる距離に古龍が居る可能性があるって事で…。

 

 …ジエン・モーランだといいなぁ。

 古龍と戦ってる最中に別の古龍が乱入とか冗談じゃぬぇぇぇよ…。

 

 と言うか、古龍の種類にもよるけど、船とか簡単に壊され……壊され…………

 

 

 

 ジエン・モーランの体当たりを食らっても、まだ耐えられる船だ。

 大抵の古龍じゃ、問答無用で沈められるような事は無いな。

 と言うか城壁並みの防御力と耐久力を持つ船って普通にスゴいんですけど。

 

 ふむ、そうと分かれば後はちゃんと狩れるかどうかだな。

 幾つか対策を立ててはいるが、こればっかりは実際にやってみないと分からない。

 ま、いつもの事だ。

 

 

 しかし、超大型と一人でやりあうのは初めてだな。

 以前のラオシャンロンとかシェンガオレンとかとやりあった時は、何故か知らんが奇人変人扱いされていたんだよな。

 …今回は無いよね?

 ギャラリー居ないし。

 

 

 

 

 

 

 

 

HR月飛竜終われずんば卵を得ず日

 

 メッチャ疲れた。

 ジエン・モーランがタフだったのもあるが、それ以上に操舵に疲れた。

 

 船ってのはさー、風や波に煽られて、常に進路や方向を変えてる訳よ。

 で、ジエン・モーランみたいなデカブツが泳いだり潜ったりしたら、それだけでデカい砂の波は起きるし、風だって起こる訳でね。

 船を飛び越えやがった時なんて、きっと俺の目は死んでいたに違いない。

 大波、大風、大砂に岩、更に体勢を立て直すヒマを与えず体当たりというフルコースだった。

 

 咄嗟に…というかヤケクソで船そのものにミタマの空蝉をかけるのが成功していなかったら、間違いなく船が転覆していた。

 と言うか、一度なんて飛び越えるのを失敗して、危うく船の上に落っこちてきそうになった。

 アレが一番ヤバかったな…。

 猛ダッシュで操舵輪に駆け寄って(よく考えれば、あの時も船そのものに空蝉やら韋駄天やらをかけていたような)下敷きになるのを免れた。

 

 

 それ以外にも、度々進路が逸れてジエン・モーランから船が離れそうになる度に、操舵輪まで駆け戻って進路を調整し、ぶつかりそうになっては駆け戻って調整し…。

 ジエン・モーランを斬ってる時間より、走っている時間の方が長かった気がする。

 当然、そんな様で充分な攻撃を与える事などできず、決戦場では防御を捨てて只管に攻撃した。

 それはもう、特攻染みた勢いで。

 

 …あの時、ジエン・モーランが爆弾で怯んでいなかったら、船が破壊されてたな。

 丁度いい場所に転がっていった打ち上げ爆弾に感謝を。

 

 

 

 …にしても、打ち上げ爆弾程度であんな風に全身を硬直させて怯むとは…。

 

 やはり『タマ』に直積したのだろうか…。

 それともケツの穴にでもホールインワンしたのか。

 

 

 

 ところで、ジエン・モーランから採掘が出来るって聞いてたので、鉱脈(?)を掘りつくす勢いで穿り返していた訳だが…ちょっと深く掘り進んだ時に、紅い玉を見つけた。

 …ジエン・モーランに紅玉剥ぎ取りなんてあったっけか…?

 

 と言うか妙なオーラというか霊気を感じるんだが…。

 

 

 

 

HR月背より腹(特に胃袋)日

 

 紅玉(仮)は古龍研究所に没収された。

 代わりに充分な報酬を貰ったからまぁいいのだが、ハンター的に考えるとレア素材>超えられない壁>金なんだよね。

 ま、使うアテも無かったし、今は良しとするか。

 …でもそんなに金貰っても、山篭りしてる身としてはあんまり意味が無い。

 活用しようにも伝手が無い。

 

 …やっぱ納得いかなくなってきた。

 真面目な話、この世界で霊力を扱うようなモンスターは一度も見ていない。

 あの異常なジンオウガも、奇妙な鳴き声のクルペッコも、それらしい痕跡は全く無い。

 

 …古龍だからか?

 でもラオシャンロンはやっぱり霊力なんか…いやいや、古龍種ってのは人間の手に負えず、既存の生態系に分類できないモンスターの総称だ。

 そう考えると、霊力を使うモンスターが居てもおかしくないのか?

 

 だけど、ジエン・モーランと戦っている間、霊力(妖力?)を感じる事なんて一度も無かった。

 あの妙な紅玉を取り出した時も、ジエン・モーランは特に何も感じていないようだったし…。

 ひょっとして、単に背中に張り付いていた鉱石だったのか?

 確か紅玉というのは、リオレウスとかが生きている間に、色々な物質が体内で結晶化したもの…だった筈。

 そう考えると、あの紅玉も泳いでいる間に集まって固まった結晶…いやでもそれに霊力が宿るかな?

 

 

 …考えてみれば、古龍研究所の対応も妙と言えば妙だ。

 あの後調べてみたが、やはりジエン・モーランから紅玉が採取された、という記録は今のところ無い。

 新しい素材を大発見!て事で、研究材料に是非ほしい…って事だったのかもしれないが、それにしたって強引すぎる。

 基本的に、採取した素材はハンターに所有権がある。

 例え新しい素材を探り当てようが、伝説の古龍の天鱗だろうが、討伐の後に一度手に入れてしまえば、ハンターギルドと言えど強引に取り上げる事はできない。 

 その分、一定量までしか剥ぎ取りしてはいけないルールがある訳だが。

 

 それは古龍研究所であっても、王族であっても無視する事はできないルールだ。

 勿論、ハンターギルド自身でさえも。

 

 だがあの研究所の使いの対応は、それらをマルッと無視するようなものだった。

 口八丁手八丁で俺を誤魔化して、かっさらって、強引に対価を押し付けて消える。

 …訴えれば、特に労さずして勝てるような案件である。

 

 

 でもアレ、一見すると普通の紅玉…どころか、砂やらなにやらで汚れてたから石ころにしか見えないぞ。

 俺が紅玉だって分かったのも、ちょっと磨いたらそこだけ赤い玉になったから。

 その後、すぐに狩りが続行されたんで、あっという間に汚れ塗れになった。

 

 

 …アレを、普通の人なら2~3年遊んで暮らせるくらいの対価をポンと出すような代物だと、誰が思う?

 それも、場合によってはギルドや王国を初めとした、関係各所にハイオク満タンで火種をブチ込むような暴挙(ちょっと誇張入ってるかもしれんが)まで犯してだ。

 

 

 …あの研究員、何か知ってるのか?

 ヤバげな黒幕系キャラか?

 調べられっかな……一度だけなら接触の切欠を作る事はできそうだ。

 あの紅玉っぽいのを強引に、俺の承諾無しに奪っていったとクレームをつければ、どんな形であれ反応はあると思う。

 

 でもそうなると、反応を待つために暫く狩りを休んで、村で暮らす事になる。

 …まぁ、お年寄りの相手がいやな訳じゃないけどさ。

 

 




最近アサクリやってないな…。
ストーリー忘れちゃいそうだよ。
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