魔禍月 参拾肆日
3人と夜通し語り合いました。いや、夜通しって程じゃないな。途中からオタノシミに移ったし。
半ば以上予想で来ていた事だが、そうシリアスなお話にはならなかった。本当は鬼なんじゃないのか、という疑惑こそ持っていたが、そうだったとしても俺達の関係に変わりはないと断言された。
……特に雪華が断言して熱く語っていた。
信頼信用よりも、好きな人が実は敵の回し者で、貶められた自分が徹底的に辱められて完堕ちするって妄想をね。
これに触発されて、明日奈も神夜も似たような妄想を始めた。これってそんなに刺さるシチュエーションなのかねぇ。確かに、ハーレクイン的なお耽美漫画のネタっぽくはあるけど。
いや俺も好きだよ? やる方としては。でもこの子達、辱められる方で妄想してるしなぁ…。
……いぢめられるのが大好きなように開発しまくってる俺が言えた事じゃないか。
だったら、これからも欲望の赴くままに蹂躙して、理性もモラルも尊厳も引っぺがし、俺の為なら何でもするヒロイン(?)にしてやろうではないか。
ん? いや、希望があれば逆もいいよ。
具体的には、悪の組織の工作員である俺が掴まって、尋問官の3人にあの手この手で誘惑された挙句、悪堕ちならぬ正義…性技落ちして、3人にベタ惚れしてしまうって感じの。
…でも、アラガミモードのまま交合するのはちょっと待ちなさい。力が強すぎるし、そもそもモノが更に大きくなってるから、ちゃんと下準備しないと冗談抜きで裂けます。
他に話した事と言えば…あの変身が何だったのかと言う事と、後は事の推移だな。
風華の新作甘味を偽物が叩き落したと聞き、雪華は鬼子母神のような表情になっていたものだ。
その後、鬼が正体を明かすに至るまでについてだが。
「…何を食べさせたんですか?」
この前、明日奈が探索中に見つけた青い実。俺も初めて見たけど、青唐辛子っていって、魔境と呼ばれる一部の地域にしか生息してないんだわ。同じ名前の奴なら、あちこちにあるんだが。
味は……なんつぅか、冒涜的な辛さとしか言いようがない。
これを喰った人間は、ウニョラー!でトッピロッキー!!なキロキロー!!をムオワイデリュシニュムニャアー!!!して野生化する。
「何を言っているのかよく分かりませんが、万が一本物の私だった場合、私がそのう、うにょーら?になって、里の結界が消え失せていたのでは…」
それはそうだが、風華の甘味を放り出すようなお前が本物の筈ないだろ。本物だったとしたら、絶対洗脳か何かされとるわ。
そーなったら、どっちにしろ気付けに青唐辛子を突っ込んでたが。
「…何気なく見つけて採取したけど、そんなに危険な植物だったんだ…」
死の調味料と最臭兵器を組み合わせた並みの破壊力だからね。
未知の素材を探すって事は、こういう事だよ。迂闊に手ェ出すと、えらい事になる。…けど、上手くやれば成果は大きい。
…そう言えばすっかり忘れていたが、風華はどうした? 鬼が暴れ始めた時には、微動だにしていなかったんだが。
「元気にしていますよ。元気ですけど………何故か鬼の事をすっかり忘れているようで」
「恐らく、雪華様に持って行った甘味を拒絶された衝撃に耐えられず、忘れる事で心を守ったんでしょうね。新作甘味の作り方まで忘れてしまったようです」
そこまで衝撃的だったか…。風華には、偽物だったなんで分からなかっただろうし、無理もないか。
…雪華、そんな世界に絶望したような顔をするな。本当に辛いのは風華本人なんだから。
無理に思い出させるような事も禁止。心の傷を抉るような事をしちゃいけません。
「……はい…。自然と思い出すのを待ちます」
よろしい。
さて、謹慎が解けて、探索に出発…する前に、寒雷の旦那に呼び出された。色々聞きたい事があるって言われたし、そうするのもよく分かるけど、これで説明3回目だぞ。面倒くさいわ。
…とは言え、里の元締めともいえる人に説明しないというのも無理なので、物凄く面倒くさい顔をしながら説明はしたが。
「…成程。かつては人が、呪いで鬼に変えられた事もある…と話には聞いていたが…」
んー、まぁその認識でいいでしょ。間違ってはいない。ゴッドイーターとしての力だって、定期的に薬を呑まなきゃそれこそ本当に鬼(神だが)になるからね。
ともあれ、ここで指揮官級の鬼を討てたってのは大きいな。
「その代わり、里のすぐ近くに大穴が開いたけどな。確かに、対価としては軽い物か。…奴が、オオマガトキが起きた時の諸々の現象を引き起こした鬼…。ようやく仇を討つことができた、か…」
寒雷の旦那は、何やら遠い目をして追憶に耽った。アデダキニにに殺された仲間も多く居るのだろう。
間接的な被害者も含めれば、一体どれだけの被害が出たのか。
…しかし、アデダキニってのは随分多彩な能力を持ってるものだ。心の中を覗き込む、化ける、結界を誤魔化して入り込む、人の夢に干渉する、更に並みのモノノフじゃ相手にもならないくらいの戦闘力…。
「ん? …ああ…そう考えると、随分色々やってるものだ。だが、奴一匹の能力と言う訳じゃないだろう。指揮官なだけあって、他の鬼に手伝わせていたんじゃないのか」
…だとすると、里で討った一匹だけが異常に強力な個体ではない。つまり、他のアデダキニにも同じような事が出来る可能性は高いな。
「いや、それはどうだろう。アデダキニ自体、数が多い訳じゃないが、複数体居たとして、一体だけが指揮官として活動していたなら、その根拠がある筈だ。ゴウエンマだって同じだろう。奴らも鬼を指揮する立場にあると考えられているが、全てのゴウエンマがその地位にある訳じゃない」
…確かに。
「ま、あくまで推測だ。鬼が考える事なんぞ分からんしな…。ところで、異界浄化の調子はどうだ」
何かありそうだ…と思っていたところが、大外れだった。それもアデダキニの策だったようだが…。
ただ、別の探し方を思いついた。正直言って確証は無いし、手掛かり探して今まで踏破してきたところをもう一回歩かないといけないけど。
「ほう。ちなみに、その探し方と言うのは?
…細かい理由や由来は省くが、結界石の石像の形が変わっているのに関係がある。俺が追いかけてる鬼…もうぶっちゃけて言うが、アデダキニが変身しようとした鬼だ…の仕業というか影響で、形が変わったんだと思うんだよ。
って事は、そいつの痕跡を探して辿れば、その内石像に辿り着く…と思う。
「成程。…雲を掴むような話ではあるが、それは今更か。全権は任せてある。思った通りにやってくれ」
はいよ。
…正確に言うと、クサレイヅチの痕跡を探すんじゃない。クサレイヅチから零れ落ちた、千歳の因果や気配を探すんだ。
抽象的な話なのには変わりないが、俺は確実に見つけられると確信している。
絆…と言うと、なんか照れ臭いものがあるが…それだけ強い因果で結ばれてると信じているから。
さて、色々あったがとりあえず探索開始。今までとはやり方を変えて探す、と言うのは二人に伝えてある。
まずは里の近くから、もう一度探索を始めるんだけど…。
いや、あのね、無駄にアラガミ化するのは疲れるんで、正直勘弁してほしいんだけど。
「ええ~。いいじゃないですか、見たい事極まりないです~。あの強そうな鬼を一瞬で消し飛ばした、勇猛極まる姿を見せてくださいよ~」
「…ごめんなさい、私も正直興味ある。どんな姿であろうと、私達の関係には変わりはないって言ったけど、単純に気になる」
まぁ、俺だって特撮映画のヒーローが実際に目の前に居れば、じっくり観察したくなるけどさ…。
とりあえず、人に見られそうな場所では却下。泥高丸に言われていた通り、ちょくちょく疑い…と言うか疑問の目で見られているんだ。今後の事を考えても、知られるのはあまりいい事じゃない。
せめて誰も居ない場所でな。
「誰も居ない所で鬼っぽい生き物と対峙しているって、モノノフ的に考えれば助太刀案件ですよね。むしろ不審に思われるのでは?」
…見られなければいいんだ、見られなければ。
ともかく、アラガミ化は一種の切り札なんだ。何度も連続して使うのは負担が強いし、今日の探索が終わってからにしてくれ。
「…終わったら、すぐにでも家に帰ってべったりしたいなぁ…外来語で言うとイチャイチャ」
どないせいと言うのだ…。と言うかイチャイチャは外来語だろうか? 今更ながら、教え方が間違っていたような気がしてきた。
さて、探索についてだが…うーん、今までとあんまり変わらないな?
統率を取っていた鬼が居なくなったんだから、縄張り争いと同様に強力な鬼達が殴り合ってるんじゃないかと思ってたんだが。
…縄張りと、指揮官の地位は別物って事かな? 縄張りは家みたいなものだから、無いと困るって言うか生きて行けない。でも指揮官なんてやっても、大した実入りは無いだろう。人間社会と違って、給与も役職手当も無いからなぁ…。
あのアデダキニも、指揮しているというより、必要な時に協力を要請できる、という程度のものだったのかもしれない。
大体、鬼って基本的に自分の事以外は気にしないからな。わざわざ他の鬼と協力して何かをするなんて、必要に駆られない限りまず無い。
今後、変化があるかもしれないが…とりあえず、今日のところは普段と大差無し。
残念ながら、千歳の因果の気配も感じ取れなかった。
そして家に帰ったら、イチャつきながらアラガミモードの姿を矯めつ眇めつ見分されました。何というか、解剖されてる気分だったぜ…。カエルとかをバラすんじゃなくて、服を全部剥かれて、好き放題に突き回される感じの。と言うか、アラガミ状態で腹筋やうなじが何かグッとくるとか言われても。
変身した時に身に付けていた物で、形や能力が変わるのも白状したんだが、真っ先に神夜の家に伝わっている淫具を持ち出してきた。お望み通り、色々使って遊んであげた。
…今日は雪華は不参加だったけど、後から知ったら血涙を流して悔しがるだろう。
…おや?
魔禍月 参拾伍日
手掛かり、と言うか千歳の因果の気配、発見。我ながらこんな事で見つかっていいのかと思う。
見ていた明日奈・神夜も「うわー…」みたいな顔をしてたし。
逆に、俺としてはある意味では深く納得してしまった。
どうやって探したかって?
まず、里の外に行く。
誰にも見られてない(明日奈と神夜を除く)のを確認し、パンツを脱ぐ。畳む。アラガミ化する。勃起させたちんこが引っ張られる方に進む。
ね? 簡単でしょ?
何を言っているのか分からないって?
ちんこが分かってるからいいんだよ。
…ちょっと真面目に解説しようか。
そも、因果とは原因と結果。糸の両端のようなもの。右端があれば左端もある。つまりは単体では成立しない物だ。過去に行動を共にしていた、或いは直接面識はないけど何らかの影響を与えたったというだけでも、因果は結ばれる。
そして、俺と千歳は因果で繋がっている…他の色々な物ともつながっているが、そこは今は置いといて、少なくとも俺と千歳の間に結びつきがあるのは確かだ。
では、何処と何処が繋がっているか? 繋がっているなら、それを最も強く感じられるのは何処だ? それはどんな方法で?
…ここまで来たら、もうなんか予想できたかもしれないが……昨晩、裸でアラガミ状態になり、ちんこを勃たせた時、何かこう……引っ張られるような感覚を感じたのだ。いや、引っ張られるというのは違うな。惹きつけられる、か。
勿論、目の前の二人や、その時瞑想という名目で妄想して自分を慰めていたであろう雪華にも惹かれている。3人が居る方向に、ちんこが行きたがっているのがよく分かった。
しかし、それと同時に、全く明後日の方向に行きたがっているのも分かったのだ。
…普段なら上を向いている肉棒が、棒占いみたいに妙な角度を維持したまま大きくなったからねぇ。何かおかしいのは明白だった。
尚、そのままズッコンバッコンしたかったが、アラガミモードだとまだちょっとキツい。おっぱいやお口でヌキヌキしてもらいました。
そして今、その棒占いみたいになったアラガミ型ちんこの導きに従い、俺達は進んでいる訳だ。
レーダー付ちんこか…。昔、何かの小説でちんこに目が出来たって話を読んだ事があったなぁ…。いや目そのものじゃなくて、視界ができたんだっけ? ……流石にその領域まで行ってないな。もし視界がついたら、その状態で女のナカをじっくり見物してみたいものだ。
明日奈・神夜の二人はスッゴイ微妙な表情をしていたが、その先に本当に結界石の石像があるのなら是非も無し、って感じだ。実際、今は他に手掛かりらしい手掛かりが無い。
誰かに見つかったら、青姦未遂って事にしようと思いつつ、ちんこの導きに従い進む事数時間。
時々見つける鬼はアラガミモードのまま蹴散らした。ちんこ立てた状態のアラガミモードなら、中心脚だって使えそうだが、何が悲しくて女以外を相手にちんこを使わなければならぬのだ。うれしくないおっぱいを相手に、勃起させてると思われるのも癪だしね。
「……なんか…同じところ行ったり来たりしてない?」
「してますね。おちんちんさん? 本当にこっちでいいんですか?」
こら神夜、ナデナデするんじゃありません。ちんこが千歳の因果じゃなく、君達に向かっちゃうでしょうが。
とは言え、実際同じところをぐるぐる回ってるんだよな…。この辺りに結界石の石像が、或いは千歳の因果があるんだろうか。
「石像はともかく、因果ってどうやったら分かるんです? 目に見えるんですか?」
俺の知る限りでは、青い光に見えるな。ただ、それはあのクサレイヅチが吸い上げようとしている時だから、平時じゃ確かに見えそうにないな…。
千歳っぽい物を探すしかないかぁ…。
「それこそ私達には、どう探せばいいのか分からないんだけど…。周囲にそれらしい石像が無いのは何度も調査してるし、千歳さんっぽいものって一体…」
千歳の特徴…。まずお人好しだな。自称『正義のモノノフ』。
それから、俺と同じで鬼に呪いをかけられて、体が半分鬼になってる。
おかげで何も知らない一般人から化け物扱いされて石を投げられる事も多かった。幸い、落ち着ける所を見つけて暫くそこで療養してた。
自分を受け入れてくれた里に物凄く感謝していて…まぁ、生来の気質もあるだろうけど…困っている人を見たら無条件で手を貸すし、そういう事もあって里人から物凄く好かれていたな。アイドル……って言っても分からないから、里に訪れて程なくして、中心人物みたいになっていた。
尚、これは全て冗談でも誇張でもなく事実である。
「「………聖人?」」
アイドルだ。プロデュースしたのは俺だけど。
「あい…ぷろ…? 明日奈さん、分かります?」
「外来語はまだちょっとしか知らないわ。聞いた事もないわね。…うーん……やっぱりどうやって探せばいいか…。もうちょっと、敏感にできません? ここ」
こら明日奈、サワサワするんじゃありません。催してくるじゃないか。
あと人を不感症みたいに言うな。
と言うか、そんなに敏感になると逆に堪えられなくなって、お楽しみが短くな「「今のままで結構です!」」分かってくれて何よりだ。まぁ自分の感度や射精くらいコントロールできるけど。
さて、小芝居はともかくとして、この近辺を周ってるって事は、この近くにあるのは間違いないと思う。
地図を見ると、俺達の軌跡は………こうだな。
「……円形ですね。何週かしましたけど、ここから離れはしませんでした」
だな。単純に考えれば、このド真ん中辺りにありそうだが…平野だな。隠すところもないくらいに舞っ平らだ。ひんぬーキャラの胸板くらいに平だ。
…丘なり岩なりあれば、その中に埋まってるんじゃないかと思えたが…。
「…掘りますか?」
「どこを?」
「それはもう、私の一番気持ちいいところを♪」
「なら私が抉ってあげるわ。その気持ちいいところの隣にある穴をね」
「二本刺しだなんて……あれは素敵でした」
はいはい、下ネタは女子会の時に話しなさい。
冗談はともかく、確かに埋めるってのはいい隠し方だ。
何か目印でもない限り、何の脈絡もなく地面を掘り返す事はない。埋め戻した痕跡さえ隠せるなら、最上の隠し方だろう。
ちょいと時間はかかるが……掘り返してみるか。
とりあえず、今日のところは里に戻ろう。掘り返すにしても、道具がないと時間がかかりすぎる。
「荒神の姿で、爆発を起こして吹き飛ばすのではいけませんか?」
いかんだろ。威力が高すぎて、結界石の石像まで壊れかねない。
ほら、物足りないとか退屈だとか言ってないで帰るぞ。今日は神夜の望み通り、前も後ろも穿り返してやる。明日奈、今日は神夜がメインディッシュだから、一緒に味わおうか。
「「………♪」」
その夜はいつになく激しかった。と言うよりいつもより激しかった。
何でだろうと思ったら、「目の前で恋人のちんちんが、他の女を欲しがってるのを見て面白い筈がない」だった。…うん、ぐうの音も出ねえ。たっぷり埋め合わせをさせていただきました。
埋めるどころか、実際には掘ったり抉ったりしてる訳ですけどね。
その結果、おちんちんの呼称は『さん』から『様』に格上げされました。