※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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PCを起動させるのに、3回強制電源オフして5分立ち上げを待たなきゃならんのだが。
いい加減PCが古くなってるって事を考えても、いい加減にしてくれWindows 10。
元開発者の端くれとして大変な作業だってのは分かるんだけど、一体何やってんだよ…。
更新される度にDefenderをオフにしないと、ブラウザが動かなくなるんだよ…。



雪風ちゃん大人気w
感想が久々にどんどん来て、色々励みになりました。
この中の何人が、アンケートで雪風に投票したのかなぁ…。

ところで、色々考えてましたが結局EDFアイアンレイン買いました。
そして3日でクリア。
これからハード以上に挑戦してきます。

今回は、なんかこう…アッサリ風味と言うか、お手軽と言うか、違うと言うか。
いや楽しめたんですけどね。
演出重視のEDFって感じで、新鮮な感覚でした。
反面、「こういうキツさを求めてるんじゃないんだが…」とも思ってしまう。

何より、EDF!が一回しかなかったのがッ…!
歌を! 歌を歌え! ガンパレードマーチよろしく歌うのだッ!
あーおい地球を守るためーッ!
燃えたぎーる闘志のタフガイだーッ!

…公式で歌の募集とかしねぇかなぁ。
ブリキ大王なノリの奴を送り付けてやりたい。


第437話

 さて、正式に雪風と名乗る事になった滅鬼隊の少女。

 お気楽かつ頭が緩い…ゲフンゲフン、実体験からくる経験が全く無い為、物事を深刻に考える事ができない彼女。話した限りでは、初対面の相手にも割と気安く、警戒心と言えるものは全く見受けられなかった。

 だからこうして全員に招集をかけ、話し合いに参加させても大丈夫だろう…と思っていたんだが。

 

 

「……………」

 

 

 さっきまでの威勢のよさは何処へやら。俺の背中に隠れて、怯えるように縮こまっている。

 明日奈と神夜から『何をやらかした』って顔で見られてるけど、本気で俺には心当たりがないぞ。

 

 

「やぁ、目を覚ましたんですね。よかった…。あ、僕は白浜です。よろしく」

 

「………よ、よろしく」

 

「(知らない人を警戒する猫みたいだ)」

 

 

 背中からちょっとだけ顔を出し、一言呟くとまた隠れてしまった。

 単純に、知らない相手が急に増えたから怯えてるのだろうか?

 

 

「(…伝子さんに怯えているという可能性は)」

 

「ちょっと半助、何か言った?」

 

「いえ何も」

 

 

 ……ありそうだなぁ。迫力あるもの、色んな意味で。

 しかしそれだけでも無さそうだ。俺を除いて、最初に雪風と接触したのは神夜。中身は戦狂いで非常に物騒な女だが、一見すると超爆乳のおっとり少女。怯える要素など………まぁ、ひんぬーにコンプレックスを持っている等の特殊な事情が無ければ、まず無いだろう。

 次にやってきたのは、優しそうなお婆ちゃん姿の山本先生。これまた、怯えるような要素は全く無かったと思う。実際、彼女も初対面の相手を警戒させまいと姿を作ってやってきたようだったし。

 

 続いてやってきた伝子さんとチンゲン斎は……まぁ、何だ、何も言うまい。伝子さんの問答無用の迫力と、チンゲン斎のデカ頭+悪人面は、気の弱い子なら怯えられるのも分からんでもない。

 

 人が多くなってきて、ようやく目を覚ました明日奈は…本能でその獣性を察したとか? しかし、それも昨晩しっかり満足させた事で鎮まっていると思うけど。

 で、最後にやってきたのが、土井さんと白浜君。この二人は本当に怯えられる理由が分からない。

 

 

 

「…目を覚ましたのはおめでたい事だけど、何か問題でもあったのかしらru? そもそも、どうやって目を覚まさせたの」

 

 

 それがさっぱり。皆がやってたように、この子が寝ている横で資料を読んでただけだ。単純に、時間の経過で目が覚めたんじゃないのか?

 

 

「かもしれないけど、前兆は全く無かったのが気にかかる。勿論、目覚め全てに前兆があるとは限らないけど、何かの切っ掛けがあったと考えた方が辻褄は合う」

 

 

 そう言われてもな…。実際心当たりはないし。

 

 

「あの、目が覚めた切っ掛けが気になるのは分かりますけど、今からどうするかの方が大事なのでは? 僕個人としては、目が覚めたんだからいいじゃないか、としか考えられませんけど」

 

「白浜、確かに貴様の言う通りだ。個人であれば儂もそう考える。だが、忘れておらぬか? この娘と同じ状態の者が、まだ残っておるのだぞ」

 

「あ…」

 

「目覚めに何かの切っ掛けが必要なのであれば、それは把握しておかねばならぬ。さもなくば、連れ出したところで時間をかけて衰弱死という結果になりかねん。そして、こやつらの境遇を鑑みるに、不意に目覚めぬよう安全装置が仕掛けられている可能性は極めて高い。事実、こやつらは保存されていた施設の中で、少なくとも数年以上は目を覚ます事なく眠り続けていたではないか」

 

 

 …反論の余地が無いな。ただ一点、どれだけ予測しても検証のしようが無いって事を除けばな。

 雪風は既に目を覚ました。普通の睡眠から目を覚ますのにも切っ掛けが必要とは流石に考え辛い。そして、当の本人は起きる切っ掛けどころか、眠りにつく前の事はなーんにも覚えてないと来た。

 忘失だよ、忘失。

 

 

「…忘失…?」

 

「それはまた大変ねぇ…。大丈夫? 私達でよければ力になるから、しっかりね」

 

「…う、うん…」

 

 

 3頭身くらいのやさしいお婆ちゃんバージョンの山本先生が、雪風の肩をポンポン叩いて元気付ける。完全に、孫をあやす祖母の絵面だ。

 

 

「(…おい、忘失と言うよりは…ひょっとして最初から?)」

 

 

 勘がいいね、土井さん。多分その通りだ。

 

 

「(それだけでなく、恐らく本来であれば刷り込まれているような知識も、まるで手付かずだったんだろうな。今見ている状態だと、捨て石扱いだとしても任務には仕えないだろう)」

 

 

 ああ、成程。本来なら、自分の名前や立場、考え方や戦い方をインストールした状態で起動させるのか。

 それも、恐らくは起動直前に行われる作業。それをされずに保管され、そして目を覚ました為に、自分の名前も知らず、与えられる役割も知らず、専用の道具の事も知らず、と言う状態になった訳か。

 今不安げなのも、これだけの人に囲まれて、どうすればいいのか全く分からない為だろう。

 自分の核、拠り所となるモノが全くない為、俺達にとってはよくある状況でも、雪風にとっては初めての経験。

 

 …しかしそうなると、俺に対して妙に気安い理由が分からないのだが。

 

 

「(そこは何となく予想がついたというか……君の方が余程敏感だと思うんだけどね。まぁ、この場合あまり嬉しい理由ではないと思うが…下手に拒絶すると、精神的に不安定になる恐れがある。受け入れてあげなさい)」

 

 

 ? 俺が敏感って…そりゃ不感症じゃないけども。

 それにこんな怯えるちびっこを突き放すような人間にはなれません。それは鬼だろ。…半分鬼みたいなものだけど。

 

 土井は小さく溜息を吐き、またしても胃を擦るようなしぐさをしながら自分の考えを口にする。

 

 

「すまない、色々考えたんだが、この際彼女には分かっている事全てを告げる方がいいと思う。酷い衝撃を受ける事になると思うけど、いつまでも隠していられない」

 

「土井、私は賛成できないわ。この子にそんな重荷を背負わせようと言うの?」

 

「……お婆ちゃん…」

 

 

 はやくも山本先生がお婆ちゃん認定されいてる件。これ、若い方の姿を見せたらどうなるのかな。

 

 

「私は半助に賛成よ。…とは言え、早すぎると思うけどね。この子は今、何も分からない状態なのよ。知りたがれば話していいと思うけど、そこに境遇だのなんだのを詰め込む意味はあるの?」

 

「僕は……伝子さんと同じく、本人が知りたがった時に、でいいと思います。ですが、せめて落ち着くまでは待つべきです。…と言うか、そもそもまず外に出してあげるべきでは? 記憶がないのでは、外がどうなっているのかも分からないでしょう」

 

「そのような事を言っている場合ではあるまい。この娘の事を知ったら、九葉が確実に行動に出るぞ。どのような目的があっての事かは知らんが、悠長にしている暇はあるまい。一刻も早く自分の立場を理解させねば、必ず大きな隙となる」

 

「私は……………うぅん……知らせるべき…かな。ひょっとしたら、記憶が戻る切っ掛けになるかもしれないもの。…木綿季も同じ意見よ」

 

「難問極まりないですね…。そもそも雪風さん、ご本人の意思は?」

 

「……………」

 

 

 ん、なになに? …色々話しているようだけど、何を問題としているのか分からない? 本人の筈なのに蚊帳の外?

 …確かに。ちょいと盛り上がり過ぎたな。

 

 …ところで、牡丹の考えはどうなんだ?

 

 

「……………はい、……はい。牡丹様は、分かっている事は全て伝え、衝撃を受けるようなら僕達全員で支えるべきだと考えています。雪風さんの後にも、同様の人達が控えているし、彼女達に関する資料も飛ばし飛ばしとは言え揃っています。どの道、遠くない内に気付いてしまうだろう…。そして、この件は僕達が思っている以上に規模が広い、本当に彼女を無事でいさせたいなら、酷であっても本当にやるべき事をやらせるべきだ、と」

 

 

 そうか。

 確かに、楽観視していた節は否めない。九葉のおっさんが何を考えているのか分からないだけでなく、彼女達の実験資料と思われる物があったのは、あの施設だけではないのだ。

 両さんが異界の塔から拾ってきた、俺達が霊山の人体実験を知る切っ掛けとなった資料…。何故あんなものが、そんな所にあったのか。意図して破棄したものだとすると……ひょっとしたら、あの施設に入りきらなかった雪風の同胞達が、異界の何処かに破棄されて眠り続けているのかもしれない。

 …一通り、意見は述べたな?

 

 

「貴様がまだだろう」

 

 

 確かにそうなんだが、この子の様子を見ていると、俺が白と言えば黒いものも白にしそうでな…。

 悪いが黙秘と言う事にしておいてくれ。

 

 ともあれ白浜君の言う通り、まずこの子には外の状況を見せるべきだと思う。今後どうするにせよ、まず状況や常識を知らなきゃ話にならん。

 

 

「そこは同感だ。土井、このまま出歩かせても問題はないか?」

 

「無いだろうな。彼女が特別な秘密を抱えた身だったとしても、数年間あの施設に居たんだ。当時に接触していた者と会わなければ、出所が露見する危険は少ない。むしろ、下手に変装をした方が注目をひいてしまうだろう」

 

 

 …この人、何気に雪風を餌にして、霊山の闇を引っ張り出そうとしてないか? もし問題が起きたり、その当時接触していた者が現れれば………まぁ、言葉にはするまい。

 んじゃ、とりあえず必要なのは…身嗜みだな。寝たきりだったからなぁ。体を拭くのくらいは女性陣でやってたけど、とりあえず風呂入ってサッパリするといいだろう。

 

 …別にクサイとか言ってるんじゃないからね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 で、そのようにして今後の方針が決定された訳ですが…現在私は、宿に設置された風呂場の前で、三角座りしながら黄色い声を聞いています。

 

 

「ねえ、居る?」

 

 

 居るよー。

 

 …一応言っておくが、何か反省させられている訳でも、女性風呂を覗こうとしている訳でもない。

 ただ雪風が、俺から離れると急に情緒不安定になってしまうというだけだ。風呂に入る為に離れるだけでもだ。

 

 今は山本先生(お婆ちゃんバージョン)が一緒に居るのと、こうやって浴場外で待機しているのを頻繁に確かめる事で、何とか平静を保っている。

 なお、一緒に神夜と明日奈も入浴している。これは雪風のお世話と言うよりも、俺が欲望に負けて覗いたりしないかを警戒しているようだ。…自分達が俺に見られるのは全然問題ないけど、雪風は駄目って事ね。

 

 確かに、妙に俺に懐いているというか依存している雪風だし、覗くどころか迫ったら即ハメまで持っていけると思う。

 他の女に手を出すな、って事ではないだろう。二人だけでは体が保たないのは文字通り身を以て知っているし、今までも雪華風華練の姉御と立て続けに関係を持っても、ちょっとヤキモチ妬くくらいで怒りもしなかったんだから。…そう仕込んだとは言え、都合のいい話よのぅ。

 多分、ちゃんと口説いて合意の上でならいいけど、依存されてなんでも受け入れるような状態に付け込むのは許しません、って事だろう。許される事とそうでない事の境界線が、かなり曖昧だなぁ。

 

 

 

 

 が、誤解を招くのを承知で言うが……今覗きたいのは、雪風の裸よりも、明日奈と神夜がキャッキャウフフネチョネチョしている場面でもなくて、山本先生の姿なんだよなぁ…。

 お婆ちゃんバージョンでも美女バージョンでもいいけど、あの体型変化をどうやってるのか、変装している状態なのかそうでないのかすら分からんけど、エロじゃなくて好奇心的な意味で見てみたい。

 下手に知ってしまうと、ディ○ニーのキャラクターを使用した二次創作みたいに密かに消されてしまうような、知ってはならない暗黒面を覗き込みつつあるような、そんな予感がして動くに動けないんだけども。

 

 

 

 

 暫し懊悩している間に、桃源郷&暗黒面を覗き込むチャンスは終わってしまった。

 体を洗い、恰好を整えた雪風達が出てきたのだ。なお、入浴時間は15分程。その間に待機しているか確認された回数は、少なくとも2桁後半である。

 

 

 着替えた雪風は何というか随分様変わりと言うか…イメチェンかな? いや目を覚まして半日も経たずにイメチェンも何もないんだけど。

 ふむ、伸ばしたままの髪も良かったが、ツインテールか。似合う似合う、可愛いじゃないの。

 

 

「ん、これ? 特に考えてた訳じゃないんだけど、何となく自然と…落ち着くと言うか…。お婆ちゃんが色々試している内に、これに落ち着いたの」

 

「綺麗な髪なんだから、ちゃんと見てもらえるようにしないとね」

 

「うん、お婆ちゃんありがとうね」

 

 

 んー……そういや、資料にあったカタログスペックで、雪風型の髪型についても言及があったような…。

 これもデザインされた機能・外見の一部なんだろうか? そうだったとして、何をどう意図して設計されたのやら。…つか、あの施設に居たのは美男美女ばかりだったし、巨乳とちっぱいの両極端なのだったし、製作者の好みや欲望が透けて見えるわぁ…。

 

 

「それで、これから外に行くのよね。何処行くの? …一緒、だよね?」

 

 

 一緒だよ。俺から離れると、雪風は途端に挙動不審になるからな。

 

 

「へ、平気よそのくらい! あんたが居なくたって! …でも一緒に来なさい」

 

 

 ヘタレるなぁ。まぁ仕方ないけど。それだけ、自分の土台ってものを持っていないんだ。

 で、何処に行くか、か……。

 俺個人としては、書庫に行きたいんだけど…。

 

 

「しょこ?」

 

「本が沢山あるところ、くらいに考えればいいですね。騒いじゃ駄目ですよ」

 

「ええ~……」

 

 

 あからさまに気乗りしない、という表情おの雪風だが、別のところに行きたいとは言いださない。

 

 

「本は嫌いなの?」

 

「ん~……知ってはいるけど、読んだ事ないから分からないわ」

 

「だったら、そんな顔しなくてもいいでしょうに」

 

「そういう気分になったの。…前の私は、本とか嫌いだったのかもね。むしろ、外で体動かしてる方が楽しそうよ」

 

 

 確かに、見るからに活発そうな印象だもんな。そんなら、用事を済ませたら道場にも行ってみようか。

 子供向けの催しとかもやってるから、楽しめるんじゃないかな。

 

 

「誰が子供よ!」

 

 

 君だ。……生い立ちを考えれば、0歳児とさえ言える子供なんだよ。

 

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