※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

538 / 611
ううむ、モチベーションが…。
執筆もそうですが、仕事に私生活にその他諸々、ちょっと不安定になってる気がします。
仕事の作業量は減っている(多分)けど、その分普段と違う対応が増えて混乱しまくってます。
臨時休業の影響で休業手当だのなんだの普段使ってないから忘れ切っていた知識が要求されて、もう皆大混乱しとるなぁ…。

基本的に不要な外出をしない時守ですが、遊びに行けない事がこれ程苦痛だったとは。

仁王2も最近では逢魔が時ミッションをこなすだけになってきたし、段々閉塞感が…。
家に居ると飲むか食べるかゲームして寝るかしか選択肢が無いから、食費がかさむかさむ。
小説書いててもゲームしてても酒飲んでてもAV見てても、時々「虚しい」とふと思ってしまう。

あああバイク走らせて観光名所いきたーい!
とっとと収束してくれーい!


第538話

 防衛線の意地ときらら弄りは残った子達に任せ、里に急行する。

 里で鐘を乱打しているという事は、かなりの異常事態だ。以前であれば鬼の襲撃は珍しくなかったが、今では異界浄化と橘花による結界強化の成果もあって、そうそう鬼が近寄ってくる事もない。

 そもそもからして、里から鬼襲来の警報が来る、と言うのが分からない。発見するなら、結界外部に近いうちの子達だと思うんだが。

 …哨戒役がサボっている…とは思いたくないなぁ。

 

 ともかく、状況を確認しなければならん。

 里に駆け込み、いつもの受付所まで来ると、主力陣以外のモノノフ達も忙しく駆け回っていた。鎧を着込み、武器を持ち、薬を準備し…籠城の備えでもしているかのようだ。

 受付に来るまでの里の様子も尋常ではない。避難の準備を始める者達も居た。

 

 

「来たか。状況は一刻を争う。俺は陣頭指揮を執るから、状況は初穂に聞け」

 

 

 それだけ言うと、大和のお頭は何かの作業に行ってしまった。…いつも仁王立ちして微動だにしない大和のお頭がこうまでするとは…やはり尋常ではなさそうだ。

 で、その初穂は何処だ。

 

 

「こっちよ。上がってきなさい」

 

 

 声を掛けられて顔を上げると、里に建てられた物見櫓の上で初穂が険しい顔をしていた。

 …初穂の恰好じゃ、見上げてもパンチラは無いなぁ…なんて考えながら登る。

 

 で、こりゃ一体どういう事だよ。

 

 

「はい、遠眼鏡。見ればわかるわ。…改めて見ると、危険がどうのと言う以前につくづく頭痛い光景だわ」 

 

 

 物見櫓に接地された遠眼鏡を覗いてみる。

 

 

 

 …むさくるしい足と脛毛が映った。正直、色々やる気が失せた。

 

 …いかんいかん、これ塔の足だよな。走ってるぞ。しかも向きからして、里に向かって一直線だ。

 何だってまたいきなりこんな事に…。塔は異界の奥の方をフラフラ彷徨ってて、里に近寄る気配は無かった筈。確率的に無い訳じゃないが、何故今になってこんなに一直線に…?

 

 

「塔の後ろの方、見てみなさい。鬼も色々考えてるものね。…と言うより、私達だって考えた手を、鬼が使わないと無意識に思い込んでいただけかしら」

 

 

 後ろ…?

 

 

 

 ………塔が走って巻き起こす土煙で、視界がほぼ遮られているが……居る、な…。

 一匹二匹じゃない。大型鬼から小型鬼まで、無数に蠢く鬼達の群れ。それらから塔に向かって投げつけられる、石やら岩やら炎やら冷気やらカマイタチやら…。

 鬼が塔を迫害でもしてるのか?と思ったが、違う。

 

 あれは追い立てているんだ。いやある意味迫害と同じだが、3方から攻撃して、塔を誘導し走らせているのだ。

 

 

「私達だって、にたような事は考えたでしょ。あの塔は襲われた時、まず真っ先に逃走を選ぶ。危険の少ない方に走る。だったら、上手く攻撃すれば行き先を誘導できる」

 

 

 …確かにな。だが、鬼がそれをやるとは思っていなかった。鬼にも知恵と、群れるだけの社会性があるのにな。…先手を打たれたな…。

 大和のお頭はどうする気なんだ?

 

 

「勿論、迎撃…いえ、撃退するわ。出来れば、あの塔もこの機会にどうにかしたいけど…。やる事は単純よ。塔に向かってあの鬼達以上の火力で攻撃するの」

 

 

 …できるのか?

 

 

「私達だけなら手数が足りないけど、あんた達ならできるでしょ。前にあんたが設置した大砲とか、火薬類も全部解禁。あんた達の特別なタマフリは、攻撃力にかけてはちょっと頭おかしいくらいだものね」

 

 

 攻撃力が頭おかしくても、頭が弱いと意味ねーんだけどな…。

 まぁ、確かにうちの子向けだな。迫ってくるデカブツに向かって、全力でぶっ放せと命じればいいだけだ。あの子達もそういうの好きだしね。

 で、背後から追われる以上の火力を差し向けられた塔は、今後は逆に鬼達に向かって突っ込んでいくって訳だ。

 

 

「そうね。でも、そう簡単に行くとは思ってないわ。鬼の力は、人間よりも強いもの。正面から打ち合うだけじゃ、押し負けてしまう。だから、私達の出番って訳」

 

 

 私達…俺も含めて?

 

 

「いえ、あんたはそっちの子達の纏め役をお願い。私達…里の主力で鬼達の中に殴り込む」

 

 

 ほお、随分大胆じゃないか。確かに合理的だな。

 正面切って火力勝負と見せかければ、塔を追い立てる鬼達の注意もこっちに向きやすい。その隙を縫って、鬼達を背後から強襲、と。

 単純ながらも効果的な作戦だ。…いつの間に考えたんだか。

 

 

「襲撃の報せを受けた大和が、その場で立案してたわよ。塔の事を聞いてから、こういう事態も予測してたみたい。あの大和がねぇ…。と言っても、塔の迎撃を全部任せるって事じゃないわ。一番負担がかかる場所をあんた達に全部押し付けても禍根の元になりそうだし、殴り込み担当以外はそっちに合流するから」

 

 

 少しだけ、しんみりした空気を漂わせる初穂。それはそれとして、お前は舌の準備を手伝わなくていいのか?

 

 

「陣地作りとかは詳しくないし、人手も一応足りてるから、塔の見張りをしておくようにって言われたのよ。お姉ちゃんを邪魔者扱いして…。と言うか、あんたこそ皆に通達に行かなくていいの?」

 

 

 そうだった。

 俺は他の連中と合流して迎撃の準備を整える。何かあったら連絡してくれ。

 武運を祈る。

 

 

「そっちもね」

 

 

 

 …一気に話が動き始めたもんだ。ゲームで言えばクライマックス近辺か…。まだ消化してないイベントも幾つかあったと思うが。

 正直な話、もう前ループでの知識とかもほぼ当てにならない。出たとこ勝負で行くしかない。それが当たり前なんだしね。

 

 うちを目指して鬼疾風で駆け抜けて、きららをからかいまくっていたうちの子達を臨戦態勢にさせた。

 

 

 

 

 

 

 現在の状況を図にすると…こんな感じかな。

 里…ウタカタの里

 滅…滅鬼隊。うちの子達。

 塔…追い立てられる塔。脛毛が見苦しい。

 鬼…塔を追い立てる鬼達。

 主…里の主力部隊。

 

 

 里_滅________←塔_←鬼

 

 で、うまい事追い返すとこうなる。

 

 里_滅_塔→________←鬼

 

 そしてまた塔が鬼に追い返されて、

 

 里_滅______←塔_←鬼

 

 これだとどんどん距離を詰められるだけなので、

 

 里_滅____←塔_←鬼←主

 

 こんな感じで背後を突く。さて、上手く行くかね。

 

 

 

 

 

 

 塔は相変わらず、ほぼ一直線に里に向かって走ってきている。進行が予測される道には、俺達の家もある。

 …万一突破され、また家を破壊されたら……いつぞやのようにマジギレし、身バレも構わずアラガミモードで荒れ狂ってしまうかもしれない。色々な意味で、突破させる訳にはいかなかった。

 

 うちの子達も気合十分。やる事が単純だから…と言う理由ではないと思いたい。

 意外にも、戦狂いな神夜は逆にあまり楽しくなさそうだった。まぁ、神夜が好むのは、刃を使っての斬った張っただからな。滅鬼隊と違って遠距離を攻撃できる大火力なんて持ってないし、出来るのは精々大砲等による砲撃のみ。趣味じゃないんだろう。

 とは言え、それで手を抜いて家や里を壊される訳にもいかないので、真面目にやっているが。

 

 俺も、マイクラ能力で作り上げた陣地に、片っ端から大砲やらバリスタやらを据え付けている。撃龍槍も付けようかと思ったが、今回は里に近寄らせないのが最優先。激竜槍が当たるような距離まで接近されたら詰んだに等しい。あの身の軽さを見るに、都合よく撃龍槍の前に来て待ってくれるとも思えないしな。

 程なくして里から来たモノノフ達とも合流し、各地に陣取る。

 

 

「頭領さん、ちょっといいかな」

 

 

 うん? …ああ、鹿之助の友人の双子か。兄なのか弟なのか知らんけど。

 

 

「一応俺が弟なんだよ…。あの姉は妹よりも手間がかかるが。それはともかく、大和のお頭からは、あんたの指揮下に入れって言われてる。殆どのモノノフは大砲の扱いとか知らないから、それしかできないとも言うけど」

 

 

 普通の大砲は一朝一夕で扱えるようなもんじゃないからなぁ…。俺が作った奴は、弾込めして火をつけるだけのMH仕様だから簡単だけど。

 まぁそれは置いといて、使った事がないんじゃ射程とかも分からないだろう。発射の合図があるまで、迂闊に撃たないように注意してくれ。

 

 

「分かったけど、その合図って何なんだ?」

 

 

 俺も一丁、特製の銃を持ってるから、それを空に向かって打ち上げる。嚆矢の代わりだな。

 お前さんは…そうだな、青い光が昇ったら打ち始めてくれ。他にも赤とか緑とかいろんな色があるから、間違えないように。

 

 ああ、もしも博士や茅場…って言っても知らんか。

 

 

「いや知ってる。あんたらを訪ねてきて里の外れに住み着いた、気狂…変じ…変た………得体の知れない二人だろ」

 

 

 その表現、そのまま言っても本人以外は誰も否定せんだろな。

 あいつらから要望があったら、可能な限り答えてやってくれ。自分の興味のままに突っ走る連中だけど、世話になってる里に不利な真似はせん筈だ。自分の首を絞めるだけだからな。

 うちの子達とはちょいと相性が悪いから、余計な軋轢が起きないようにそっちで対処してくれると助かる。

 

 

「…何か不安だが…伝えておくよ。出来る範囲で、だからな? あとやばくなったら逃げるぞ俺は」

 

 

 それがいい。と言いたい所だが、この里が破られたら、それこそ行き場がなくなるからなぁ…。貯め込んできたハクだって持ち出せない。お前が言ってたハクの力での戦いだって出来なくなって、何もかも自力調達しないといけない自給自足の生活の始まりだ。生き残ってたらだが。

 

 

「あーあーあーあー聞きたくなーい! どうにかしてくれよあんた! とんでもなく強い部隊の頭領なんだろ!?」

 

 

 言われんでもどうにかするわい。俺だって家が壊されたら………壊されたら……………思い出したら、腹が…!

 

 

 …ん? どした?

 

 

「い、いや…物凄い表情だったぞ、あんた…」

 

 

 む、すまん。思い出したら怒りが…。…無駄話はこれくらいにしよう。

 そろそろ塔が肉眼でも見えるようになってきた。配置についてくれ。

 

 

 

 

 

 迫る塔。その後ろから追いかけてくる鬼の群れ。

 遠目から見ても、結構な迫力だった。それ以上にシュールだが。

 

 うちの子達もモノノフ達もそれぞれ担当の場所に陣取り、攻撃の合図を今か今かと待っている。

 俺は近場の高台の上で、近辺を俯瞰。少し遠い所に目をやれば、桜花を初めとしたモノノフ主力部隊が鬼達の背後に回る為、隠れて移動しているのが分かった。

 

 …改めて見ると、総力戦だな。

 モノノフは勿論、一般里人も動員されている。流石に鉄火場に送り出すのではなく、後方支援という形だが。例えば戦いが長引いた時の為の陣中食作り、怪我人が出た時の為の備え、足りなくなった物資の運搬要員…。

 突然このような作業に駆り出されて文句ひとつ言わずに役割を果たすあたり、大和のお頭の人望が伺える。どんなに危機的状況であっても、皆がそれを理解できている訳でもないのにな。

 

 ともかく、里もうちの子達も、一丸となって塔の襲来に備えている。人間がここまで一致団結する光景なんて、そうそう無いぞ。追い詰められている世界なら特に。

 ……昔、考えていた事を思い出すな。まだアラガミ化も出来ず、オカルト版真言立川流も…あの頃はまだ覚えてなかったっけか?

 自分にムスヒノキミ…つまり討鬼伝ゲーム主人公と同じ素質が欠片もないと自覚し、オオマガトキを防ぐ方法が何かないかと悩んでいた。

 その時に浮かんだ案の一つ…ひょっとしたら、使えるかもしれない。

 

 まぁ、オオマガトキが起こったら、の話だが。そうする前に、塔を完全に破壊してしまうのが望ましい。あくまで次善の手段である。

 

 

 

 …いかん、迫る塔を前に余計な事を考えている暇は無かった。そろそろ射程に入る。

 砲撃の合図を出すべく、OPを充填した神機銃形態を空に向けた。

 

 

 

 

 

 

 開戦の号砲が響き渡ってから、約3時間。戦況は膠着状態にあった。

 用意した砲弾は半分を切り、皆にも疲れが見え始めている。

 

 塔は相変わらず逃げ惑っているが、里の方に来て俺達に追い返されもすれば、逆走して鬼達に近付いては鬼に追い返される、を繰り返して右往左往。

 綱引き…じゃないな、二人でババ抜きやってババを押し付け合ってるような気分だ。

 

 ある意味では当然の帰結かな。

 追い返されて陣地から離れれば、その分追い立てる鬼達に塔が近づく。そうなれば鬼達から大量の至近弾が浴びせられるので、塔からしてみれば脅威度、危険度は爆上がりだ。

 逆に、幾ら陣地や長距離用の武器、タマフリを用意したとは言え、やはり距離が離れれば火砲の密度は薄くなる。それだけ脅威度が下がるという事だ。

 結果、塔は危険度が低い方向に向かってくる。つまり俺や里に向かってくる。

 

 そして今度は俺達に近付けば、鬼からの距離が開いてそちらの脅威度が下がり、俺達との距離が近づいた為に浴びせられる攻撃が増えて脅威度が上がる。そうすると今度は鬼達に向かって方向転換。

 …これを延々と繰り返している。

 

 正直言ってジリ貧だ。このまま続けば、敗北は免れない。

 物資は既に底が見えているし、それ以上に塔を追い立てる鬼達は、どんどん里に接近しているのだ。ここからは、こちらの火力は徐々に下がり始めるだろう。対して、鬼達は変わらない火力で追い立ててくる。

 塔を押し返すのが難しくなるのが目に見えている。

 

 

 無論、鬼達の背後に回り込んだモノノフ主力陣も奮闘している。

 後方の大型鬼が、何匹か打ち取られているのが見えた。だが、単純に間に合ってない。鬼達のしぶとさもさる事ながら、奴らは損害度外視で塔を追い立てているようなのだ。

 足を止めて応戦してくる敵よりも、逃げて遠ざかる敵を倒すのが難しい。背後から斬りかかっても殆ど反撃されないので、好きに攻撃できているようだが…逃げに徹され、距離が離れてしまえば、その利点も消えてしまう。

 

 これは…思ったよりヤバいな…。。

 塔…いや、鬼達に対する足止めが必要だ。塔を追い返せたとしても、鬼にここまで接近されてるって時点で非常に危険な状態だ。

 かと言って、これ以上火力を集中させると継戦が難しい…。

 

 

 

「若様、一案あるわ。聞いてくれる?」

 

 

 ん? 静流か。…うちの子達の中でも割と頭が良くて計画の立案も出来る子だ。あまり無茶な事は言い出さないだろう。耳を傾けるだけの価値はある。

 

 

「ありがと。 実は、以前から任せられていた仕事の中で…」

 

 

 …ふんふん。ふむふむ。

 ほほー…。

 

 …いいな。実にいい。不安要素はあるが、手軽で大打撃、風向きもいい。

 しくじってもデメリットは殆ど無い。

 上手く行かなかったとしても、塔と鬼達を大きくビビらせる事ができそうだ。

 よし、その手で行こう。

 

 ただし、一発に全てを賭けるんじゃなくて、二発目、三発目を打てるようにはできるか?

 

 

「…できる…けど…当然、その分威力は下がるわよ。追い払えなくなるかも」

 

 

 「こっちの方が危険だ」と思わせるなら、一発限りの爆発じゃ意味が無いんだ。俺達が居る方からは、大爆発だけど一回限りの脅威。鬼達が居る方向からは、、爆発程じゃないが延々と続いて迫ってくる脅威。どっちに逃げるかと言われれば、爆発が終わった方だ。

 少なくとも、「2度目があった」と思わせるだけで脅威度は段違いになる。

 

 

「もう一つ問題が。十中八九、タマフリの使い過ぎで私が動けなくなるわ」

 

 

 それは…問題だな。人数自体は辛うじて足りているが、静流は統率役が務まる数少ない子だ。彼女が行動不能になるのは、いささか異常に問題がある。

 とは言え、当座を凌がない事には……。

 

 …よし、いつもの手段だ。静流、策の準備をすると伝えて、戻ってこい。具体的には、あっちの物陰に。

 

 

「……あの、若様…ひょっとしなくても、ここで? いえそれ以上にこんな時に」

 

 

 こんな時だからこそ活用するんだよなぁ。元々俺の房中術は、力を増幅する為…いや元の目的はよい性交の為だけど、力を増幅する機能もある。戦いの前の夜に使えば戦力増強が出来る代物だ。

 時間については体感時間操作があるから気にするな。20回やっても、実際の経過時間は30秒にも満たない。

 

 

「に、にじゅ…若様を一人だけで…20…しかも容赦も休憩も無し…」

 

 

 静流は、青褪めながら紅潮するという器用な表情を見せた。そして、想像しただけで下腹部から雌の匂いが立ち上って来た。ヤると言った俺が言うのも何だけど、本当にこういう方面では心配になってくるなぁ、うちの子達…。それ以上に救えないのは俺の頭とちんぽ? 御尤も。

 でも、有効である事には違いないので。

 身内からは察されながらも戻って来た静流を連れて、物陰に引っ込んだ。

 

 

 …力を増幅する事よりも、静流の俺専用クソ雑魚まんこで色々すっ飛んでしまわないように加減するのが大変だった。

 ていうか、戦の真っ最中だからか、静流も生存本能が刺激されたらしく、いつもより燃えてね…。即落ち2コマ状態だった。その後、18コマ分の容赦ない追撃が入った訳ですが。…訂正、加減はしてたから容赦あったわ。

 

 

 コトが終わった後、知らなければ全く気付かないであろうくらいに素早く後始末をして取り繕ったのは、色事特化の面目躍如と言ったところか。まぁ身内にはバレバレだったみたいだが。

 …さっきから、うちの子達によるタマフリ攻撃が激しくなってるのは気のせいじゃない。…ヤる目的じゃなくて、力を回復する方法があったから手加減をしなくてもよくなっただけだ。そう思いたい。ちょっと自信が無い。そして要請されたらホイホイ受諾してしまうであろう自分が情けない。

 

 それはともかく、静流は策の準備に移った。策の内容は極めて単純。

 今までのループでも何度も行ってきた、大量の火薬でドン!だ。その火薬は、MH世界産の火薬草やハッカの実を静流の能力で急成長・増殖させ、風遁使いの深月に飛ばさせる。

 …静流が居れば、火薬をなんぼでも量産できてしまうと言う、よくよく考えると後に引きそうな問題もあるが……まぁ、今どうこう言う事じゃない。

 

 

 

 とにもかくにも、作戦開始だ。

 塔はかなりの距離まで接近している。これまでであればそろそろ引き返すくらいの砲火に晒されているが、背後から追いかける鬼達が山場と見て追い込みをかけているらしく、引き返す様子が無い。

 やはり、ここらで一発ドカンとビビらせてやらなければならん。爆発で塔が壊れても、それはそれで良し。

 

 

「若ぁ、静流から準備が出来たって合図が来たぞ!」

 

 

 おし、全員一旦手を止め、、対閃光・衝撃耐性! 大爆発で吹っ飛ばすぞ! 

 体を低く伏せて、口を開けて目と耳を腕で塞いでおけ!

 とんでもない音で、耳が馬鹿になって聞こえなくなる可能性があるから、今のうちに次の指示を出しておくぞ。爆発の後は、すぐに周囲の確認だ。動けなくなってる子が居たら、タマフリで癒してやれ。復帰次第、再度砲撃を開始しろ!

 

 

 …準備良し、距離よし、全員の対爆発体制良し。静流、深月、始めろ! 着火は俺がやる!

 俺の声に応え、静流がタマフリを使う。何時になく強力な力を感じるそのタマフリで、彼女の手元にあった火炎草・ハッカの実が急激に成長・発芽・実を付けて枯れ果てるを繰り返す。

 そこそこ程度の量しか無かったのが、あっという間に増殖し、同時に深月が起こした風で散布されていく。

 草・花・実が風に乗って飛んでいくその光景は、一見するとメルヘンで長閑な光景だった。 

 

 

 …よし、量はこんなもんだな。こっちからの砲撃が止んだ事で、脅威がなくなったと見たのか、塔が走るスピードを上げてきた。

 罠かもしれない、という疑念は持たないらしい。やはりそういう事を考える機能も持っていないのか。

 

 まぁいい、とにかく一発目、いくどー!

 

 静流と深月が伏せたのを確認して、神機を取り出して構える。

 行けやブラストォォォォ!!!!

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。