※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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唐突に何ですが、13日に短編を一つ投稿しています。
ハリポタ小説で、タイトルは『スネイプ先生を幸せな胃痛枠にしてさしあげたい。 』
衝動的に書いたもので、設定もクソもありゃしませんが、暇潰しになれば幸いです。(意訳:殴らないでね)


第597話

 

 

黄昏月肆拾弐日目

 

 

 …なんかよく分かんない事になってきた。

 うん、ホロウの件だ。

 

 えーっとな、意気込んでいたんだが、昨晩だけで堕とす事はできなかった。別にホロウの抵抗力が強かったとか、俺が手緩かったとかじゃなくて、変なところから妙な事が発覚して、それどころじゃなくなってしまったのだ。

 いや……うん、そのまま続ければ、ホロウも堕として色々解決できたと思うんだが、俺だって多少なりとも先人を敬う気持ちとか、その友人が尊厳も使命も投げ捨てて即落ちするのを見せるのは忍びなかったと言うか。

 

 

 

 ちょいと整理していこうか。

 まず昨晩、ホロウは要求した通りに身嗜みを整え、俺の部屋までやってきた。男に抱かれる為の恰好としては野暮ったいとしか言いようがなく、本当に体を洗っただけ、って感じだったな。実際、ホロウにしてみれば男女の交わりではなく、診察を受けに来ただけなのだから無理もないが。

 どっちかと言うと、来るのが少し遅かったのが気になった。明確に時間を指定した訳ではないが、どうも俺の所に来る前に博士の家に寄っていたらしい。

 博士とホロウの接点は……実を言うと、そこそこある。

 博士が覚えていなくても、ホロウは俺と一緒に博士の家に住んでいた事があるし、互いが持つ技術と知識を交換しあう事もあるそうだ。

 例えば、ホロウがもう一度鬼の手を作ってもらおうとしていたり、博士は対価としてホロウを解剖させえろと迫っていたりな。

 流石に解剖とまではいかないが、分析までは許しているとかなんとか。

 

 …でもこのタイミングでの博士訪問だからな…。普通に考えて、何か企んでるだろ。精々、俺が何か企んでいた時の反撃手段程度である事を祈る。

 うちの子達に少々ガンを付けられたようだが、『分からせ』の為に呼んだと通達しておいたのが効いたのか、邪魔立てされる事は無かったようだ。

 

 

 俺の部屋で二人きり。そういや、以前にもホロウがこの部屋に入った事があったっけ。あの時は、「妙な情念を感じる部屋」って言われたっけな。

 それも納得だ。だってこの部屋、ヤリ部屋だもの。下手なラブホよりも、散々女が乱れ狂った場所だもの。そして、堕ちかけの女にトドメを刺す時に使ってる部屋だ。耐えようとしていた悦楽と、屈服により箍が外れた事による解放のカタルシスが染みついているのだ。霊力らしい霊力が無くても、感受性の鋭い人間なら部屋に入った瞬間に『何か』を感じ取るだろう。

 

 それを何処まで察しているのか分からないが、ホロウは落ち着かないようだった。

 予め準備しておいたベッドに腰かけて、柔らかいクッションを手持無沙汰に触っている。一見すると、これから行う情事に不安になったり期待しちゃったりする乙女のようだが、ホロウは考え方と感受性がホロウなので乙女ではなかった。乙女で放ったが、体は女なのでこれから雌にします。

 とは言え、堕とすのは最終目的地点であって、最初からそういう事をする訳ではない。まずは診察、次いでホロウに悦びを教え込み、なおかつ自分もねっちょりとしゃぶり尽くして、最後に屈服だ。尤も、最後の後にしおらしくなったホロウの乱れる姿を愉しませてもらうかもしれないが。

 

 

 若干緊張…というより警戒している感じもあったので、まずは誠実に。ヤる事自体は接吻や愛撫である事に変わりはないが、真面目に調べ始める。

 服を脱がし、長旅を続けてきたとは思えない白く滑らかな肌を視て、指を、唇を這わす。

 

 

 調べ始めてまず分かった事だが……ホロウは不感症のようだった。

 まぁ、無理もない。人の構造を真似て作った体と言えど、性感なんぞ鬼の討伐には不要だからな。最初は最低限でも備えられていたのかもしれんが、長い旅の間に徐々に機能しなくなっていったんだろう。体の機能ってのは、使わなきゃ劣化するからな。

 

 不感症と言えど神経も霊脈も通ってるし、反応を引き出すなんぞ朝飯前よ。

 …と思っていたのだが、この辺から誤算が出始めた。

 

 

 ホロウの体は、確かに人間に限りなく近い。外科的なものか、或いは遺伝子的なものか、手段は不明だが強化されている体。こう言っちゃなんだが、ホロウの体は『素材』が違うだけで、基本的に人間と同じと言えた。ちょこちょこブラックボックスはあるけどね。

 その中で、明らかに全く別物と成り果てている部分が一つあった。

 

 

 子宮だ。

 

 

 正確に言えば、子宮に当たる部分…かな。

 物理的に違っているだけじゃなく、霊的な構造も全く違う。何と言うか、子宮の代わりに超小型の核融合炉が仕込まれてるようなもんか。核融合炉の仕組みとか知らないから、あくまで見た感じと言うか触れた感じだけど。

 

 …ホロウとヤッたら、ここにチンコ突っ込むのかぁ…。まぁ問題ないけどさ。

 複雑な構造だろうと霊脈は通ってるから霊気を流すのは問題ない。と言う事は、内側から体を弄り回すのも、眠っている性感を目覚めさせるも感度3,000倍にするもより取り見取りだ。…もうちょっと構造を把握しないと、充分な効果は見込めないだろうけどね。

 ともあれ、魂喰らいのプロセスは見当がついた。外部から取り込んだミタマをここに閉じ込め、薪として燃やして燃料にするんだろう。完全に、鬼がミタマを捕らえて力にするのと同じ原理だな…。グロい仕掛けを作るもんだ。

 …こうして考えると、核融合炉じゃなくてピザ窯に思えてくるな、火継的に考えて。

 

 

 ここまでで、ホロウの体の事はある程度把握できた。性感を呼び起こすには、既に充分だった。

 だが、魂喰らいが発動しなかった理由はまだ分かってないし、屈服させるならやはり子宮からだろう。ここがホロウの体の要なのだし、もっとしっかりと理解しないと……と考えたのが間違いだった。いや、むしろ大当たりだったのか。

 

 

 魂喰らいの機構はひどく複雑で、知りたいのならもっと近くで、もっとよく目と知恵を凝らして触れなければならない。

 ホロウの全身に潜り込ませていた霊力(この時点で、大抵の女は腰砕けになるが、ホロウは「むず痒い」程度にしか感じてなかった)を、更に深くへと浸透させ……………『それ』に気が付いた。

 

 

 

 『何か居る』と。

 

 

 最初は訳が分からなかった。だって俺が探ろうとしていたのは子宮だぞ? そんな所に、誰がどうやって存在すると言うのか。

 

 

『私に触れられるのか。私の声が聞こえるのか?』

 

 

 …しかも、こっちからコンタクトしている事を知覚し、リアクションを返してくる…明確な知性と自我を持っていると来たもんだ。

 だが、そこは色々と非常識な事にも耐性がある俺だ。敵意は感じないし、最初こそ混乱したものの、すぐに状況の見当がついた。

 

 

 これはミタマだ。物理的な存在ではないミタマであれば、肉体の中に入り込む事も容易。所謂、憑依の一種だな。

 そして、このミタマが居るのは魂喰らいの装置の中である。

 ホロウが俺のミタマを取り込めなかった理由は、これだろう。魂を格納するべき場所に、既に他の魂が入り込んでいた。定員オーバーなのだ。押し込もうとしたって押し込めるものではない。

 いつから取り込まれているミタマなのか、どうして取り込んでいる事をホロウが自覚できなかったのかなど、色々と疑問はあったが…とりあえず、このミタマと会話する事にした。声に出す必要はない。このミタマの元にまで霊力の糸を伸ばし、それを通じて意志をやりとりする。

 

 

 まず第一に聞くべきは…。

 

 

 どちら様!?

 

 

『む、人に名前を聞く時は、まず自分が名乗るのが当たり前だぞ。そんなのじゃ友達できないぞ』

 

 

 人に対して『友達できない』なんて言うのは、当たり前とは言えないなぁ。

 

 

『それもそうか。失礼した。うん、私も久しぶりに名乗りたいし、お互いに水に流すのがいいだろう。まぁ、私はお前の名を知っているのだが』

 

 

 うん? どっかで会った事あるか?

 

 

『いいや、直接話すのは初めてだ。だが、外の事が見えるようになってきた頃から、私も色々と思い出してきたんだ。それまでは退屈で死ぬかと思ったけどな。何せ真っ暗闇で何もない』

 

 

 

 …なんか妙に情報ブッ混んできたな。

 外が見える? 魂喰らいに捕らわれた状態で、外って見えるのか。

 何も無い暗闇の中で、どれだけ過ごしたんだろうか。普通、3日と経たずに発狂するぞ。

 

 

『んんっ、話が逸れたな。私の名はオビト! お前達が言う、『始まりのモノノフ』の一人だ! 千歳からも聞いた事があるんじゃないか? ああ、今は虚海だったか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うん?

 

 

 

 

 …うん?

 

 

 始まりの…モノノフ…。

 

 

 

 そのフレーズは何度か聞いた事がある。

 うん、千歳を代表に、ホロウ、虚海が該当する。…そういや、オビト…オビトって、名前にも聞き覚えがあるな…。

 

 

 あれは確か千歳と一緒だったループで…と言うか、この当人も言ってるが、始まりのモノノフの一人として、千歳から話を聞いた事があるような…。

 

 

 

『だから、そう言っているだろう。頭に入っていないようだから、もう一回言うぞ。私はオビト。今正にお前が交わろうとしているホロウと共に、鬼を討伐する為の組織・モノノフを結成した者の一人だ。私は友達を増やしていただけなんだけどな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 Q.つまり、どういう事だってばよ。

 

 

 

 A.小生意気な女を貶めてやろうとおにんにんをギンギンにさせていたら、所属しているグループの超絶偉い人が『その子は私の大事な娘だ』と言いながら、何をするのか特等席で見物していました。

 

 

 

 

 

 

 ………ええぇ…。

 この流れでヤんの? 見られながらヤるのは初めてじゃないが…いや、別の男に見られながらは初めて…じゃないな、詩乃を新川某から寝取る時にもやったっけ。

 でもあの時は相手が外道だったし、詩乃も乗り気だったし…。

 

 正直言って水を差されたと言いますか……いやホロウにしてみりゃ、これは診断なんだから旧友が見ていても全く関係は無い、って感じなんだろうけども…。

 

 

『ん? どうした? ホロウの診察を続けないのか』

 

 

 …そしてこの人にとっても同じらしい。

 なんだ、この……なんだ、会社の接待とかでお偉いさんと一緒にストリップショーとか行ったら、その娘さんが出てきたのに怒りもせず、『あれは仕事である以上、何も恥じ入る事は無い。それよりもしっかり娘を鑑賞してくれたまえ』と言われているよーな…。

 

 

 

 このまま突き進んで、ホロウにチン媚アヘ顔コキ穴カキタレ化させる事も出来るだろう。しかし、その姿をモノノフの始祖に一部始終晒してしまう事になる。

 ついでに言えば、ホロウの胎の中に居座っていて、霊脈とも強い結びつきが出来ているらしいオビト…さんも、睦言を続ければオカルト版真言立川流の影響を強く受けるだろう。具体的に言えば、ホロウがヒィヒィ言ってる間にオビトさんが『んほぉ!』になってしまいかねない。

 中性的な顔と体格をしているようだが、だからと言って俺は男をアヘらせる趣味は無い。

 

 

 

 うむむむ……う、うん、ここは一旦ストップしますか。

 当初の予定通り、ホロウの体の構造は大体把握できたし、魂喰らいが発動しなかった理由も分かった。

 つーか、この状況で魂喰らいを発動させるとヤバいよな。モノノフの始祖が、燃料として丸焼きにされてしまう。ホロウにとっても友人だったらしいし、色んな意味でこのまま進める訳にはいかない。

 一度の診察で終わるとは限らない…と伝えてあるし、ここは情報を整理するのが望ましいだろう。

 ヘタレたって言うな。ヤるなら懸念事項を全て排除し、徹底的に貪れる環境を作りたいだけだ。ホロウがアヘってる内側で、美少年とは言え男がアヘアヘしてるとなれば萎えもする。

 

 

 

 もう暫くオビトさんと会話して情報を交換し(その間に、『もう友達だから呼び捨てでいいぞ』と言われた。『ん、ホロウを抱かないのか?』とも言われた)、診察をいったん切り上げとする。

 

 

「…構いませんが…わざわざ身を清める必要は無かったのでは?」

 

 

 いやいや、予定外の事があって中断しただけだから。本当なら、最後までイタしているから。

 えーっとな、それで、今回分かった事なんだが…。

 

 

 

 

 衣服を着ながら、ホロウに説明。

 

 

 

「…私の中に……オビトのミタマが…?」

 

 

 ああ。つい最近…ホロウが記憶喪失から回復したころまで、ずっと何も無い暗闇の中で暇だ暇だと言いながら過ごしていたそうだ。その時は、自分が何者なのかの記憶もなく、ね。

 外の景色も全く見えなかったんだと。今は、ホロウの目を通じて見えるようになってるらしいけどな。

 

 

「……オビトらしいですね。初めて出会った時も、屋敷に幽閉されて退屈だと喚いていたものです」

 

 

 本人は、『イヅチカナタとの決戦で死んだ時に、ホロウの体に入り込んだんじゃないか』って言ってたが……身に覚えは?

 

 

「………無くは無い、です。あの時の記憶は、私自身も因果を奪われ穴だらけの状態となっていますが…僅かに思い出せるようになった記憶で、オビトのミタマが鬼に奪われそうになっていた場面があります。その時、咄嗟に魂を吸収していたのかもしれません」

 

 

 こう言っちゃなんだが、自分の中にミタマが吸収…保管されているって、分からんものなのかな。

 霊的なものとはいえ、体内に異物が入ってるんだから、違和感とか満腹感みたいなものを覚えそうなもんだが。

 

 

「異物とは言え、数年間抱えたままであれば慣れもします。…あの時は…友人を失った直後でしたし、私も落ち込んでいたので、その為に体が重く感じているのかと…。因果が奪われていたので、魂喰らいを咄嗟に使った事も覚えていませんでしたし」

 

 

 うーん…まぁ確かに、普通は考えもしないか。自分の中に友人のミタマがあるなんて。しかもそれが、燃料にする為のミタマとして、だもんなぁ…。

 

 つーか、魂喰らいはどうするよ?

 このまま無理に使うと、オビトが燃え尽きてしまうぞ。友人を薪として使いたい訳じゃあるまい。解放とかできるの?

 

 

「考えた事もありませんので、何とも…。魂喰らい自体、捕らえたミタマを解放する事は想定されていません」

 

 

 何と言うか、色々と中途半端と言うか、残念な機能だな…。オビトのミタマが劣化も何もしてない状態なのを鑑みるに、捕らえたミタマを保護する機能はありそうなんだが。

 技術的に無理だと判断されたのか、それとも被害を問わずクサレイヅチを仕留められればいいって考えで作られてたのか…。

 …酷な質問をするが、仮にこの状態のまま魂喰らいを発動させたら、どうなる? オビトのミタマが酷い事になるが、それは一旦度外視して…クサレイヅチとトキワノオロチに対抗できると思うか?

 

 

「不可能です。オビトのミタマは、モノノフのミタマとしては平均的な力しかありません。考えたくもない事ですが…オビトのミタマの力を全て使い潰したとしても、それ程の力は得られないでしょう」

 

 

 つまり、もしもオビトを解放できなかった場合、魂喰らいを充分な形で起動させるには、オビトを無駄死にさせなければならないと…。

 何と言うタチの悪い…。

 オビトも騒いでるぞ、死ぬのは仕方ないが、犬死には御免だって。

 

 

「オビトの……友人のミタマを燃やすくらいなら、魂喰らいなど使いません」

 

 

 俺ならいいんか。

 

 

「あなたは死にそうにありませんし。仮に死んだら、イヅチカナタに負けるという因果も消えてくれるかもしれません。…以前の私であれば、使うにせよ使わないにせよ、もっと葛藤と躊躇いがあったと思いますが…繰り返しの中で、私にも心境の変化があったようです」

 

 

 つい先日まで、お互い完全に忘れ去ってたけどな…。ツゥカ、ヤッパコノオンナメニモノミセタル

 んじゃ、とりあえず次はどうするよ。

 理想を言えば、オビトのミタマを何とか解放して、代わりに……まぁ、俺のミタマなり何なりで魂喰らいを発動させる、なんだろうけど。

 

 

「……先ほども伝えましたが、魂喰らいは捕らえたミタマを解放する事は想定されていません。解放できないとしたら…オビトのミタマを傷つけないまま、魂喰らいを発動させる必要があります」

 

 

 どんな頓智だよ。…と言いたいところだが、さっき把握した構造を考えると…できない事は無い、かな。

 手段は幾つかあるが…一番簡単なのは、ミタマの居場所となっている部分に………あー、何と言うか、保護液と、代わりの燃料を満たす事、かな。

 魂喰らいが発動したら、中に居るミタマが燃やされる。なら燃やされないように結界で覆い、その周囲に代わりの…そう、ミタマが無理なら霊力を籠める。

 

 

 いや、まず考えるべきは、オビトのミタマが解放できないか、って事だな。

 触れてみた限りでは、確かに開放できるような機能は見当たらない。…燃料にされるミタマが、逃げ出せるような道を作らないって事かもな。

 中々にえぐい機能を考えるもんだ。

 

 

「私の中に宿ったミタマの解放……放出…。どうやればいいのか、見当もつきません…。博士に相談するべきでしょう」

 

 

 それも有りだが、一応俺からも方法を一つ提案できる。

 これも、オカルト版真言立川流の秘術……いや、邪法に近い術なんだけどな。

 

 

「採用するかはさておいて、聞きましょう」

 

 

 簡単に言えば、肉に宿らせて排せ……もとい、アレだ…その、出産するんだよ。

 霊的な道ででる事ができないなら、肉体に宿らせてヒリだせばいいじゃない。

 

 ある種の生まれ変わりみたいなもんだ。俺も使った事は……うん、忘れていた繰り返しも含めて無いけど、多分そういう事。

 そんなに不思議じゃないだろ? オビトが居るのは、人間であれば子宮がある場所だ。そこに種を注いで赤子が宿る。まだ自意識もない赤子に、ミタマであるオビトが宿る。結果、出来上がるのはオビトの生まれ変わりだ。

 

 

「出産…どう考えても、イヅチカナタとの決戦には間に合わないでしょう。十月十日もイヅチカナタが待つとも思えません」

 

 

 それも含めて邪法なんだよ。

 母体を改造する『烙印』って邪法があるんだが、これはその赤子版だ。どんな子供を作るか、操作できるんだ。

 男女の性別は勿論、背が伸びやすい、体の某所が大きくなりやすい、頭の回転が速い、その他諸々…。生まれ育つ環境にも強く影響されるから、必ずしも意図した通りに育つとは限らないが、そういう資質を持った子供を意図的に作れる。

 勿論、『子宮に居る頃から異常なまでに成長が早い子供』とかもな。本来の使い方じゃないから安全性は保障できないし、どれくらいの早さで出産に至るかもわからん。ついでに母体への影響は……まぁ、そこは『烙印』で体を改造すれば何とか。

 

 それでも、オビトが外に出る為の仮の肉体が出来上がる。

 

 

 

「…では、その肉体はどうなりますか。急激に育ち、オビトが外に出る為だけに孕まされた肉体は」

 

 

 …多分、そう長くは生きられない…と言うより、元々生きているとは言えないだろう。

 嫌な言い方になるが、赤ん坊じゃなくて単なる肉の塊が腹の中に出来るんだと考えた方がいい。……仮にも産道を通るものに対して、こんな事を言うのも気分が悪いがな。

 ついでに言えばそれだって、本当に育たない肉の塊なのかは分からない。俺も使った事がないから。

 使った事があるとしても、『命や魂は宿ってない』と言われているだけで、実際にそうなのかは……育ててみないと分からない。

 

 

「私に、子供に対する特別な感情はありません。…ですが、邪法である所以はよく理解できました。それは最後の手段として覚えておきます。私が了承しても、オビトが拒むでしょうし」

 

 

 そんな赤子を生贄にするような助かり方なんて…か? まぁ、気持ちは分かるがね。提案しといてなんだが、俺だって気が引ける。

 となると、解放するのは後回しとして、魂喰らいの最中にもオビトを保護する方向で動くか。

 

 

「それもありますが、私は博士に相談してきます。以前から一つ考えていた事があるので。あまり使いたい手段ではありませんが、事がここに至ってはそうも言っていられません」

 

 

 …今からか? 診察の続き……は、しない?

 オビトを保護しようとするなら、続きをする必要があるけど。魂喰らいの器の中に、俺の精…もとい霊力を満たして、それを使ってオビトを保護、並びに代わりの燃料とするつもりだが。

 

 

「はい。それを試す前に、一つ確認しておく必要ができましたので。施術は後日お願いします」

 

 

 

 それだけ言うと、ホロウはさっさと服を着こんでしまった。立ち上がりで多少フラついた所を見ると、ナニの行為も多少は影響しているようだ。

 据え膳を自分から下げさせてしまった形になるが………ま、まぁ…状況が状況だったしな。

 うちの子達には、『緊急事態で続けるわけにはいかなくなった』と『もうちょっと長く愉しみたいから、今日は軽めにしといた』のどっちがいいだろうか…。

 

 うーん…しかし、やっぱこう、敗北感があるなぁ…。

 今日はホロウを一晩中弄ぶつもりだったが、それもできなくなっちまったし…他の女の所に行くのも、なんか負けたと言うかフラれた挙句に女に泣きつきに行くみたいで嫌だ。やっぱり、見られていようが知った事かと続けるべきだったかな…。

 久々に女絡みで失敗した気分だ…。 

 

 

 

 

 

 

 

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