※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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ディスガイア買おうかな…でもちょっと財布が厳しいしな…。
やっぱ無料のスペランカーが先か…。

最寄のコンビニは移転して床屋になり、今度は行きつけの焼き鳥屋が閉店してしまうそうです。
生活満足度大ダウン…。


第68話

 

MH月『エアコンこそが神器』日

 

 ようやく砂漠に調査に行く許可が下りた。

 全く遅すぎだっつぅの…とボヤいたら、パピ嬢が「ハンターがたった二人のギルドで、もう砂漠にいけるって、記録更新なのですよ」だそうな。

 そりゃそーだろーよ、そもそもハンターが二人しか居ないギルドなんて殆ど無いんだから。

 

 ま、それはともかくとして、エシャロット嬢も基本は充分になってきたし、暫く砂漠にシケ込もうかね。

 

 クククカカカカカカカ、ガレオス共!

 ゲームでもリアルでも散々邪魔をしてくれた恨み、ここで晴らしてくれる!

 という訳で存分に歌うように。

 

 

 

 

 ん?

 いや、恨み辛みは別としてだな、あいつらの肝ってツマミにピッタリなんだよ。 

 この間、ポイクリ爺さんと共同で作った酒が出来上がったから、試飲するにしてもつまみが欲しいんだ。

 エシャロット嬢にも領主の嬢ちゃんにもお裾分けするから、手伝ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 という訳で、ちょっと行って来たんだが…まぁ、ドスガレオスはいいんだ。

 しっかり準備していったし、ライトボウガンで徹鋼弾とか音爆弾とか大樽爆弾とか、使いまくったから特にピンチも無かった。

 エシャロット嬢の歌は…怒ったドスガレオス『には』効かなかったな。

 何に効いたのかは、この表現から逆算してほしい。

 

 魚竜の肝も充分取れたし、ポイクリ爺さんと宴会でそこそこ盛り上がった。

 

 

 ところで、なんか突然イャンクック亜種が乱入してきたんだが。

 あんな所に亜種なんて居たっけ?

 まぁ、居るのはいいんだが……MHFに乱入とか洒落にならんっす。

 

 今回はまだ良かったよ?

 エシャロット嬢の音波兵器が両方にも取り巻きにも非常によく効いた。

 エシャロット嬢本人にも精神的ダメージが行っていたが。

 

 ちゅーか、あの嬢ちゃん、ハンター秘伝の肉体操作法を変な形で使ってないか?

 あそこまで無茶苦茶な音程と音量を鑑みると、常人の肉体じゃ実現不可能だと思うんだが。

 

 

 

 MHFのモンスターのタフさ加減で、しかも弱点がバラバラの敵。

 乱入されるのを想定さえしていなかった、なんて言われたらもうクソゲーか廃人向けの領域だろう。

 …「この程度なら」ってアッサリクリアする廃人が沢山居そうだけどな!

 

 乱入されたって逃げればいいと言われればそれまでだし、無理に相手をする事は無い。

 

 しかしなんだな、考えてみれば自分から連続狩猟を仕掛ける事はあっても、乱入されたのは数える程度しかないな。

 まぁ、GE世界に行けば、ほぼ確定でリンドウさん暗殺シーンで乱入を受ける事になる訳だが。

 

 

 ともかく、暫くは乱入を前提に行動した方が良さそうだ。

 俺の運の悪さと言うか疫病神的な意味での引きの良さというか、そんなカンジの何かが「今回のMH世界は乱入祭だお!」と叫んでいる気がしなくもない。

 むしろこっちから発見次第狩りに向かってくれようぞ。

 

 エシャロット嬢?

 …まぁ、これも一種のスパルタって事で。

 出来る限り巻き込まれないように配慮するが、狩りは水物だからな。

 

 

MH月『フェイス・クラ……フラッシュ! Byカグツチ』日

 

 地主の嬢ちゃんから、オアシスに居座るダイミョウザザミを倒して奪還してこいと依頼を受けた。

 別に奪還するのは構わないけど、何だっていきなり?

 行商とかの人が使うとか言ってたが、あそこを通るのか…。

 

 時期によっちゃアイルーやらメラルーやらの溜まり場だぞ。

 …あいつらの巣に行けば、いい物略奪できるかもしれないな。

 

 

 

 ま、結局目当てはオアシスで泳ぐのだったみたいだが。

 ホットドリンク常備しないと、泳いでる間にお陀仏すっから気をつけろよ~。

 

 あと、真珠をコッソリ持っていかないように。

 ハンターギルドに見つかったら、横領と判断されて闇系のお仕事されちゃうからな。

 

 そして予想通りにありましたよ乱入が。

 なーんでガノトトスがオアシスに向かってくるかなぁ!?

 アイツが居るのは、地底湖と砂漠の川だろうに。

 

 オアシスっつっても、人が立てるくらいの深さしかない。

 大きさなんて言わずもがなだ。

 ガノトトスが生活できるような所じゃないだろう。

 だと言うのに、ダッシュでオアシスに向かってきていた。 

 

 フロンティア仕様の、湖に戻る時のダッシュは流石に効くなぁ…。

 出会い頭に跳ね飛ばされて、死ぬかと思った。

 俺もまだまだ未熟だなぁ。

 足音自体は聞こえていたのに、「何だぁ?」とか思ってる間にキリモミフライアウェイ。

 「「「マスタァァァーーー!?」」」というパピ嬢・領主の嬢ちゃん・エシャロット嬢の声が、なんかもうドップラー効果付きで聞こえていた。

 

 …頭に来たんで、そのまま狩ったよ。

 エシャロット嬢にも手出しさせずに、ミタマの力もGEパワーも思いっきり使って。

 人目が無ければ、アラガミ化もリンクバーストも確実に使っていた。

 

 カニはもう瀕死状態だったんで、そのまま捕獲。

 ガノトトスは……まぁ、何だ、水場に入れない魚が強いと思うか?って話でね。

 攻撃力は高いけど、水のブレスも無いし、手の届かない所にも逃げないし。

 

 と言うか、魚だけあって砂漠の日差しは辛いらしい。

 放っておいても体のヌメリというか湿り気が消えていき、衰弱していったのがよく分かった。

 なんつーか、ミミズをコンクリートの上に放置したらこうなるんじゃないかな…。

 

 

 

 それはともかくとして、結局あのガノトトスは何だったんだろうか?

 乱入があるのは想定内だし、もうちょっと人選と言うかモンスターの種類を選べなかったのかと思うが、それはともかく。

 

 ガノトトスが水場から出てきて、オアシスに走ってきた理由は何だ?

 いや、俺の不運とか、ナニカが引き寄せているとか言われればそれまでかもしれんが、念のために川と地底湖の様子を見に行ってみた。

 なんか……おかしい。

 

 魚が殆ど居ない。

 居る魚は、力尽きかけているのか泳ぎにも力が無く、近くに虫も鳥も居ない。

 異様な程に静かすぎる。

 

 風による波紋すら殆ど無いって、雰囲気出すぎでしょう。

 

 どうなっとんじゃ、これ。

 異常の原因として真っ先に思い浮かぶのは、やはり古龍。

 砂漠の古龍と言えば、テオ・テスカトル、ナナ・テスカトリ、クシャルダオラに…後何が居たっけ?

 

 しかし、どっちにしろこいつらは地上での活動を主としている。

 川に突入してどれくらいの活動が出来るかは分からないが、ガノトトスにしてみれば川や地底湖に居た方が安全だろうに。

 …水や川の中に、ガノトトスが逃げてきた原因がある?

 

 

 しかし、川の中に古龍……何か居たっけ?

 ラギアルクス、ナバルデウスくらいしか思い浮かばない。

 あいつらだと、とてもじゃないが川に入ってくる事は出来そうに無い。

 

 うーん……やっぱり、俺の不運が原因なんだろうか?

 

 

 

MH月『みんなでスペランカーをダウンロードしたけどプレイしてない』日

 

 ガノトトスの事に関しては、ハンターギルドに報告しておいた。

 しかし流石に原因に心当たりは無いようだ。

 川と地底湖の様子から、確かに何かありそうだというのは分かってくれたからいいのだが。

 

 ちなみに、俺達が砂漠に来れるようになるまでの間、色々なハンターが調査してくれていたようなのだが、成果と呼べるものは殆ど上がっていなかったらしい。

 いつも通りの、時々デカブツが現れては商隊が襲われたり、ハンターがガレオス絶滅を訴えたり、山菜ジジィがボッタクリしたり、猫に大樽爆弾を担いで追いかけられたりする、ごくフツーに危険な砂漠だったらしい。

 

 うむ、至って平常運転だな。

 

 

 やはり、俺かエシャロットの存在が鍵か。

 パピ嬢か地主の嬢ちゃんって可能性もあるが……。

 付き人君とポイクリ爺さん?

 

 鍵では無いな。

 あの二人に重要なポジションが回ってくるとしたら、ピンポイントで妙な特技や知識を持っているか、何かが必要になってそれを探し回っても全然手に入れられない時、全く関係ないところから偶然それを手に入れてくるとか、そーいうポジションだ。

 

 

 

 暫く、モンスターの異常な行動祭になりそうだな。

 

 

  

 

 

 ところで、久しぶりに夢を見た。

 何処かの世界に行ってるっぽい夢じゃなくて、なんというかこう、おぞましい夢だ。

 

 のっぺらトリオの夢だったんだが……今更なんだけど、あいつら一体何なんだろうな?

 あの存在感というか独特の気配をしっかり感じていたので、単なる夢じゃなさそうなんだが…。

 

 えー、どんな夢だったかをまず記録していこう。

 

 最初に見えたのは、のっぺらトリオがいつも存在している空間…つまり俺の中だ。

 が、何故かしらんがこの空間がボロボロで、ワームホールとかそんな感じの穴あきだらけだったのだ。

 

 そして、ここでのっぺらぼうの登場。

 のっぺらトリオではない、別ののっぺらぼうだ。

 外見は瓜二つだったように思うが、確か別の場所にのっぺらトリオが存在していたからな。

 すわ、四体目か、のっぺらカルテットに進化か!?

 

 と思いきや、そののっぺらぼうはすぐに消え去った。

 しかも俺の空間(?)に空いていた穴を一つ消してだ。

 中には、のっぺらトリオに吸収された奴も居たように思う。

 

 そしてまた新しいのっぺらぼうが現れ、同じように穴を一つ消して自分も消えた。

 それが延々と繰り返されて、俺の空間の穴はすっかり消え去ってしまった……たった一つ、一際大きな穴を残して。

 

 その穴は他の穴とはどうにも違うらしく、なんというか……安定していると言うか、不自然に穴を開けられたのではなく最初から穴が空いていたような、そんな印象だった。

 どうやら、消えていったのっぺらぼう達は、その穴を通って俺の空間の中に入ってきているようだった。

 

 

 それはいい。

 いや良くはないんだが、その後が最悪だった。

 思わず、「あの穴の先は何処に繋がっているんだ?」とか考えてしまったのが切欠だったのか、俺の意識は否応無しに穴の向こうに押し流された。

 …なんかこう、真っ暗な空間に、よく分からん星とか物凄い数があった。

 頭上(上限も分からない無重力空間だったが)に、なんか寺みたいなのが見えた気がするが、一瞬だったのでよく分からん。

 …もしや、あれが噂に聞くニンジャスレイヤーのキンカク・テンプルだったりするのだろうか。

 

 それはともかく、その暗闇の無重力空間に………数える気にもならない程のノッペラミタマが蠢いていた。

 なんつぅかさ…生理的にものっそいアレな光景だった。

 

 ハンターとして自然の中を走り回ってると、普通の人なら顔を顰めるようなものでも、慣れてしまって眉をひそめる程度になるもんだ。

 動物の糞とか、よく分からない粘液とか、Gとか…………スパロボに出演してる方じゃないぞ、黒いスーツの招かれざる客だ。

 

 まぁ衛生上の問題とか、危険性は気にするが、それ以上の意識は持たなくなる。

 カンタロスだのランゴスタだの、昆虫特有の無機質さ(という表現もおかしいが)で迫ってきても、眉一つ動かず叩き潰している自覚はある。

 羽がもげようが足が取れようが、痛みってものを感じないのかと思うくらい…………あ、これ昆虫だけじゃなくてモンスター全般に共通するな。

 尤も、大型モンスターは痛みを感じないというよりは痛みに強いって感じだけど。

 

 

 あー、ちょっと思い出したくなくて現実逃避気味に話をそらしていたが、本筋に戻す。

 とにかくアレは気色の悪い光景だった…。

 それこそ、樹液に群がるカブトムシやクワガタの群れ、虫のコロニーを見た感じと言うか………ああ、アレだ、ガキの頃に一度見た、遺跡探検教授の映画。

 真っ暗な洞窟を進んでいる時、ふっと明かりをつけたら壁から床から天上まで虫の大群。

 ああいう感じだ。

 あのレベルでのっぺらミタマが蠢いていました。

 

 虫じゃなくてもホラ、外見が完全に一致している奴らが一箇所に数える気にもならないくらいに揃っていたら気持ち悪いだろ。

 総人口=スミスの世界(アンダーソン君、お帰り……やっぱ「おかえり、アンダーソン君」の訳の方がいいな)の人口密度を10倍くらいにしてみればいい。

 

 

 うん、衝撃のあまり、悲鳴を上げながら飛び起きてしまった。

 デスワープに巻き込まれてからも含め、生涯で初めての経験である。

 

 

 

 あー、とにかく。

 アレが単なる夢ではないとしよう。

 

 見たものをそのまま信用し、解釈……いや、直訳するとなると、こうなる。

 

 オデノカラダもとい内部はボドボドタった。

 そこを、なんか最初から空いてた穴…というか道?を通ってのっぺらミタマがやってくる。

 そしてオデノカラタ゛を直して消えた。

 穴の先には、のっぺらミタマがイヤになる程居る。

 

 

 

 …今更でなんだが、本当にこいつら何なんだろう?

 ナニカの群体というのは間違い無さそうなんだが…よくよく考えてみれば、こいつらが群体であるというなら、郡を形成する為の破片達が複数居て当たり前。

 つまり、のっぺらトリオ以外にも、群体となったのっぺらミタマが居てもおかしくないし、逆に群れにならないのっぺら達が居てもおかしくない。

 

 よくよく考えてみれば、元祖のっぺらぼうがのっぺらトリオに分裂したのだって、しっかりと確認した訳じゃないのだ。

 ひょっとしたら、あの穴を伝って、別ののっぺらぼう達が俺の中に入ってきただけかもしれない。

 

 まぁ、それはいいんだ。

 思うところはあるが、のっぺらトリオが俺の中に居る事自体はもう気にしない事にした。

 

 内部がボロボロだったのも、コジツケでいいなら説明はできる。

 あの空間は、俺の内部であり、精神的、霊力的な領域だ。

 あそこに干渉できるとすれば、討鬼伝世界の力だろう…MH世界やGE世界では、物理的な力しか無いからな。

 

 多分、イヅチカナタに記憶や因果を奪われた影響で、あんな風にボロボロになってしまったんだろう。

 

 

 が、それをのっぺらぼうが直しているのはどういう事だ?

 あいつらに何故そんな力がある?

 

 いや、それよりも何よりも。

 のっぺらぼうがあの穴を塞いでいたという事は。

 

 

 

 

 俺の内部の空間『=俺の一部』は………のっぺらぼうで構成されていると?

 まさかの細胞=のっぺらぼう説?

 

 と言うか俺の体=のっぺらぼうの集まり説?

 

 

 

 

 

 

 そんな酷な事はないでしょう………デスワープが始まって以来、ショックで寝込んだのなんて初めてだよ…。

 最初に死んだ時でさえ、次のGE世界では平然としていたのに……まぁオウガテイルに速攻で食われたけど。

 

 

 

MH月『SFC時代のゲーム実況が意外と面白い』日

 

 

 精神的ショックから立ち直る方法その1。

 

 

 狩りだ。

 狩りをするのだ。

 やきうもいいけど狩りをするのだ。

 

 

 という訳で新しい依頼が来た。

 乱入前提で準備する辺り、エシャロット嬢もパピ嬢も随分慣れたもんである。

 

 正否は分からないが、悪夢のような説に気付いてしまった俺の立ち直りの為にも、手応えのあるモンスターの乱入を希望する。

 全身全霊を持って返り討ちにしてくれよう。

 今ならラオシャンロンの首だって落とせる気がするぞ、アラガミ化するが。

 冗談も誇張も抜きで荒神、荒御霊と化すレベルで。

 

 

 

 ↓後日追記分

 ギルドの観測班から聞いたのだが、この日記を書いていた頃、砂漠に出現していたアクラ・ヴァシムとかディアブロスとかが揃って逃げ出していたそうな。

 

 

 

 

 さて、今日は地主の嬢ちゃんからではなく、単純に砂漠で採取のお仕事だ。

 陽光石が足らん。

 

 しかしクエスト内容が採取でも、やっぱり乱入はあった。

 ドスガレオスはまだいい。

 元々砂漠に住み着いてるからな。

 

 

 だがドドブランゴが出てくるのは納得がいかん。

 しかも、下位にしてはえらく手応えがあったし。

 

 砂漠にドドブラ?

 ああ、そういや亜種が旧砂漠あたりに居たっけな。

 という事は、アレは砂漠に出てきたばかりの、これから亜種になるかもしれない個体だったんだろうか? 

 普通のドドブラに比べて生命力も強かったし、特におかしな理屈は無いな。

 

 しかし、それだけ強い力を持っているのに、何故ナワバリである雪山から出てきたのか。

 そういや、遭遇してから狩るまでずーっと怒りっ放しだったな。

 いや、強くはあったが割と速い時間で片付いたから、怒りが収まるヒマがなかっただけかもしれない。

 砂漠に適応してないから、雪ブレス・砂ブレスも使えず、遠距離攻撃の雪玉投げも岩投げも使えない。

 地面に潜ろうとして、落とし穴に嵌ったババコンガみたいな有様になってたし……。

 

 

 …あの時のガノトトスはどうだったっけ?

 怒りのままに狩ったから、あんまり観察してなかったんだよな。

 

 

 ま、とりあえず気分は良くなったからいいか。 

 俺=ノッペラボウで出来ている説、コジツケではあるんだが、俺の中では異様な説得力を持っている。

 なんかこう、本能的に事実だと分かっちゃってるんだよねぇ…。

 

 単なる錯覚だったらいいんだけどさ。

 

 

 

 

MH月『せんべいってコーヒーに合うのか…?』日

 

 なして砂漠にバサルモスが居るねん。

 まぁ、今更だけどさ。

 

 最近色々狩れるようになって、自信をつけてきているエシャロット嬢には悪いが、ここらのモンスターはMHF仕様にしてはちょいと弱い気がするな。

 雑魚は…まぁ、雑魚だから普通として。

 今回のバサルモスにせよ、ドドブラにせよ、ガノトトスにせよ、本来自分が居るべきではない場所に来たモンスター達だ。

 

 言ってみれば、奴らはホームグラウンドではなくアウェイで戦っている。

 人間が水中で魚竜と戦っているようなものである。

 中にはそんな状態で古龍をブッ飛ばすようなバケモノも居る世界だが、こっちがどれだけ有利な環境なのかは理解できるだろう。

 

 その辺はエシャロット嬢にも伝えてあるんだが、やっぱ実感が無いんだろうなぁ。

 まだまだ新米ハンターなんだし、モンスターの脅威に晒されているとは言っても、保護者の俺も居るし、何より勝てる環境を整えてから挑ませている。

 それが当然と言えば当然なのだが、そんな状況でしか狩りをさせていない為に、奴らの真価を実感できていない節がある。

 一人で狩りをする、背中を預ける相手が居ないのがどういう事なのかも。

 

 ピンと来ない、と本人も言っていたし。

 

 

 うーん、どうすっかなぁ。

 

 正直、一人で狩りをさせるのは、まだ怖い。

 過保護と言われるかもしれないが、現在のこの近辺は乱入祭状態だ。

 普通に狙ったターゲットだけを狩れるならともかく、2対1は色々な意味でキツいだろう。

 

 んじゃ、恒例のデスマーチか?

 下地はそろそろ出来上がってきてるし。

 …いや、でもアレって結局のところ、徹底的に効率追求して、相手に奇襲をかけ、何もさせず反撃も許さず一気に倒しきるというのを連続してやってるだけだしな。

 モンスターを狩る技術は身につくし、しくじったら即お陀仏か泥仕合というプレッシャーを受けて精神的に頑丈になるかもしれないが、モンスターの脅威という意味では実感できそうにない。

 

 ………危険を承知で、一人でやらせてみるしかないのかなぁ。

 で、コッソリついていって……乱入が、来るか?

 いや、来たとして、乱入したモンスターは俺とエシャロット嬢のどっちに向かう?

 

 

 …「主人公」がどっちなのか、検証できそうだな。

 

 

 

MH月『風が強すぎて、洗濯物ごと物干し竿が落下する』日

 

 

 練磨の密林で、エシャロットの初単独クエストです。

 まぁ、距離を置いてコッソリ見物してたんだが。

 

 

 そしてやっぱり乱入来たよ。

 でも、俺とエシャロットに一体ずつ突撃してくるのは予想外だったよ。

 ソウダネー、現実には乱入が一体しか来ないなんてルールはないもんねー。

 

 …もうちょっと考えて行動せにゃならんな…。

 

 とは言え、乱入で襲撃されたエシャロットの底力が見れたのは嬉しい誤算だった。

 エシャロットに迫ったのは単なるイャンクック先生だったが、追い詰められながらも何とか撃退してみせた。

 討伐でも捕獲でもなく、単なる飛竜種相手に撃退というと今ひとつな戦果に思えるが、エシャロットが実際の狩りを初めてからの時間を考えると大殊勲と言っていいだろう。

 装備だってまだ充分に鍛えてないし、MHF仕様って事を考えると下位のイャンクックだって何気にタフだ。

 

 最後の最後には自爆型(精神的な意味で)音波兵器に頼ったようだが、最後の溜め斬りは見事だった。

 多分に力任せの一撃だったが、破壊力という意味ではルーキーとしては破格だろう。

 

 

 

 …前々から思ってたんだが……エシャロットに限らず、各世界の協力者に、別の世界の力を渡す事はできないだろうか?

 ゴッドイーターパワーは、抑制剤が無いから浸食の危険…というか末路が確定しているから置いといて。

 

 MH世界には霊力を。

 GE世界には、霊力とMH世界の装備や素材を。

 討鬼伝世界には装備と素材……いや、技術力?

 

 ………うむ……どうなるかサッパリ予想がつかんな。

 MH世界はモンスターも人間も物理特化っぽいから、そもそも体得できるか微妙なところ。

 GE世界は、GE2の血の力とやらがあるようだから、霊力は何とかなりそうだ。

 素材の扱いについては、あっちの技術に合わせる為の研究が必要だろう……リッカさんもカニの素材を扱うのに四苦八苦してたしな。

 討鬼伝世界は………そもそも何を渡すべきやら。

 技術に関しては、あっちでも再現可能な技術を洗い出さなきゃいかん。

 

 考えるだけでも面倒な話ではあるが、その結果を持ってループできるのであれば、全世界クリアに大きなプラスになると思う。

 

 

 

 

 …クリア、クリア…か。

 

 実のところ、あんまりこのループから抜け出そうと思ってないんだよね、今は。

 

 なんだかんだで狩りは楽しいし、こう言っちゃなんだが元居た世界よりも馴染んでいる自覚はある。

 元居た世界では絶対に出来ない経験も山ほどできる。

 腕一本で世間を渡っている自信や、命賭け…俺の場合はそう言っていいのか微妙だけど…の修羅場を潜った後の生の実感、ディスプレイ越しに妄想するしかなかった女性達と親密な関係になったり。

 

 目下のところ、元居た世界よりもずっと魅力的なんだよね。

 狩りという名の暴力に中毒になっている自覚もある。

 元の世界に帰ったとしても、退屈で窮屈な世界に復帰・適応できる気がしない。

 この世界は実力さえあれば、かなり居心地がいいんだ。

 

 このループから解放される手段を確保しておいて、飽きるかイヤになるまでは現状維持…が希望かな。

 我ながら虫のいい話であるな。

 

 




うしおととらアニメは7月からか…。
OVAは全巻見た(カマイタチ編だけは記憶が曖昧ですが)が、どうなる事か。
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