このレベルアップにハマったら、廃人への道が開かれるわけねw
俺は途中で飽きると思う……多分。
HR月『怒りの日の獣殿をTSしてみたら人気でそうなんだけど手に負える気がしない。誰かやってくれ』日
キリンの角に八つ当たりしていたエシャロットだが、素材として一級品なのは確かなんで、私物化したらしい。
まぁ、別にいいけどな。
俺が回収できなかった角だけど、別に所有権がある訳じゃないし。
拾った素材は拾ったハンターのものだ。
にしても、古龍3体目かぁ……ラオシャンロンはこの際カウント外。
一体目はルコディオラ、頭に血が昇って突撃して死亡。
2体目はオオナヅチ、変身して撃退するが討伐には至らず。
3体目はキリン、角を折ってやったが撃退されたのはむしろコッチだ。
うーむ…なんかこう、ここまで来ると一回勝っておきたいよなぁ。
勝ってでも狩ってでもいいけど、明確な勝利が一度も無い。
キリンも再度調査に行ったら、既に姿を消していた。
ぬう、モヤモヤするべ。
ところで、今度は樹海にいけるようになった。
なんだかんだで、あっちこっちで異変が起こってて、どこに原因があるのか分からない。
ところで、ここの所地主の嬢ちゃんが何やら走り回っているようだ。
ジョギングとかではなくて、人を集めて色々作ったりしているらしい。
付き人君に聞いてみたところ、何やら落ち込んだ様子で教えてくれた。
何でも、モンスターに襲われた時の為の設備を作ろうとしているらしい。
設備だけではなく、一般の人間でも最低限の抵抗はできるよう、柵を強化し、固定砲台(と言っても弓とか投石だが)を作り、有事の際の避難マニュアルなども草案しているとか。
どうやら、先日の雪山での一件で、ハンターとしての自分の能力に見切りをつけたらしい。
そりゃ正式な訓練も受けてないんだから、充分な能力が無いのは当たり前だが、其れは置いといて。
何処まで効果があるかはともかくとして、いい試みだと素直に思う。
今だって、時々村はずれの畑にモンスターが侵入してきて、苦労して作った作物を食っていく事がよくある。
俺かエシャロットが居れば撃退できる(エシャロットは大型の撃退は無理だが)んだが、夜中とかに来られるとなぁ…。
最初は俺特性の地雷とか仕掛けてたんだけど、物資の消費が激しすぎた。
もういっそ、寝ながらモンスターを撃退する技でも身につけられないだろうか。
戦士のパジャマ着て、屋外に突っ立ったまま寝ればいいのか。
風邪ひくわ。
それはともかく、嬢ちゃんの考えが形になれば、村に侵入するモンスターも減るだろうし……いざ事あった時、多少はマシになるかもしれん。
最近の異変じゃ、モンスターが居る筈の無い場所に移動してきてるからな…。
今はまだ大事にはなってないが、強いモンスターが移動してきて弱いモンスターが追い出され、そのモンスターが別の場所に移動して…を繰り返すとどうなるか。
一番弱いモンスター…つまり小型から中型のモンスターが、居場所を失って…或いは食料を失って、大群で出てくる可能性がある。
強い弱いで言えば、10の雑魚より1の大物が怖いこの世界だが、手の届かない所で暴れられるとなると話は別だ。
上手く行くといいんだがな…。
HR月『布団の中で妄想すると、寝るに寝れなくなる』日
狩りが順調なのはいいんだが、最近なんか物足りない。
よくよく考えてみれば、最近は力押しの狩りばっかりだったなぁ。
いや、敵の攻撃を見切って避けて反撃して、という基本的な事はやってたんだけど、それ以外に工夫らしい工夫をしていなかった。
精々がキリンに追いかけられた時の、爆弾ガード…というか微塵隠れの術?くらいだ。
まぁ、それで相手を狩れるようになってるんだから、それだけ腕が上がっていると言えなくもないが……ハンターの本領は、本来は工夫だ。
準備を整え、標的を狩りやすいフィールドに誘い込み、道具を駆使して弱点を狙い…というのが、俺の考えるハンターのイメージだ。
『仲間と協力して』という一文が入らない辺り、俺もいい加減重症である。
まぁとにかく。
ちょっとハンターっぽい事したくなった訳だよ。
という訳で、エシャロットを連れて釣りに行きました。
釣り上げるのはガノトトスだけどな!
黄金魚も釣ったけど。
エシャロットが現実逃避してたが、ボケッとしてると異次元タックルが来るぞ。
すっかり忘れてたが、ゲームと違ってこの世界では、ガノトトスを釣り上げるなんて冗談にしか聞こえないんだっけ。
釣りカエルが開発されてないんだよなぁ。
つまり、製法を知っているのは俺だけ。
……村の特産品として売りに出せないかな?
流石にガノトトスを釣り上げられる、なんて触れ込みはそうそう信じられるもんじゃないだろうから、何かしら証拠をつけるか、何人かに目撃させる必要がありそうだ。
…やっぱ面倒くさいな。
パピ嬢に任せるか。
俺はハンターであって商売人じゃない。
いや、パピ嬢だってギルドマスター見習いであって、商売人じゃないけどさ。
で、やっぱりあったよ乱入。
今度はパリアプリア。
呑竜だったっけ?
ゲームでもあんまりやり合った事ないから、どんな生態してたか思い出せん。
雪山に出るような奴だったか?
なんつーか…エシャロット曰く『強いよりもバッチいモンスターだった』だそうだが、まぁ確かに。
テカテカとヌメってるのが一目でわかったし、リバースするし、リバースをぶつけようとしてくるし。
しかも食った肉が気に入らなかったら暴れだす。
タチの悪い酔っ払いみたいな奴だな。
鳴き声も…なんかこう、咆哮はともかくとしてシャックリみたいに聞こえなくも無い。
なんというか、劣化版イビルジョーみたいな相手だったなぁ。
似ているのは食欲だけかもしれんが。
少なくともイビルジョーは食ったモノを吐き出すなんて事はしないか。
下位個体だったからか、それ程強くないのは救いだった。
ヘタに攻撃に当たると病気になりそうだけど。
リバースさせるような攻撃は控えた方がいいな。
なんか知らんけどリバースすると動きが速くなっていたし、倒すだけなら余計な物を食わせない方が良さそうだ。
HR月『ディスガイアの敵強い…頭使わんと…』日
樹海探索中。
エシャロットも連れて、また一週間ほど泊り込みだ。
随分野宿に慣れたなぁ、エシャロット…。
最近じゃ、まだ教えてもいないのに寝ながら周囲の気配を探れるようになったようだ。
にしても、この樹海はなんつぅか魔窟みたいだな。
メゼポルタに比較的近い場所にある樹海だと言うのに、そこに生息するモンスターの数と種類はアホみたいに多い。
冗談抜きで開拓地、未開の地のようだ。
ちょっと探せばリオ夫妻をはじめ、デカい虫…というかランゴスタの女王だろアレ。
ヒプノックにイャンガルルガ、エスピナスにデュラガウアは勿論、ゲームであったようなチャチャブーの集落まである。
ティガレックスが居ないのが不思議なくらいだ……まぁ、アイツは小回りが利かないから、樹海のように障害物が多い場所は苦手なのかもしれないが。
こりゃちょっと探せば、リオの亜種や希少種も居るかもしれんな。
まぁ、流石に探して会いに行こうとは思わない。
だが、ここの開拓は一筋縄ではいきそうにないな…。
HR月『レベル上げしたら一気に楽になった』日
樹海の探索を始めて4日目だが……やっぱ人手が足りん。
樹海みたいな場所だと特に。
とくかく広いし、モンスターが隠れる場所が山ほどあるし、モンスター以外の生物の気配で溢れてるからなぁ。
進むのにも結構苦労するんだコレが。
予想外に厄介だったのが、チャチャブーの奇襲だ。
とにかく隠れるのが上手い上に、それこそハンターが獲物を狩るかのような、明らかに急所を狙った攻撃を放ってくる。
小さくて小回りが利いて、何処にでも隠れられる上、存外に素早くてタフ。
あまつさえ、最初の一撃をこちらが凌いだら、とても追えないような細い道やルートを通って逃げてしまう。
むしろ、暗殺者と表現した方が近いんじゃないかと思うくらいだ。
と言うか、冗談抜きで狩猟民族だろアレ…。
数が揃えば、リオくらいなら撃退できるんじゃなかろうか。
よくよく考えてみれば、奴らは樹海で集落を作り、生活しているのだ。
巨大生物に終われるなんて日常茶飯事だろうし、そういう意味では、むしろ人間よりも狩猟技術・サバイバル技術は高いのかもしれない。
侮れん…。
ふむ、最近やってないが、ドスランポスの声真似とかである程度意思疎通はできたんだよな、俺。
チャチャブーとも交流を持てないかな?
それより先に、エシャロットに声真似を会得させる方が先だろうか。
あいつの音痴っぷりと肺活量なら、リアルにモンスターの咆哮(大)を再現できる気がしてならない。
現状、少なくとも相手によっては音爆弾と同じ効力を出せるんだからな。
HR月『効率的なレベル上げないかなぁ…』日
新発見。
エスピナスの近く…それこそ密着しそうなくらいに近いところが、意外とキャンプに向いている。
いや、エスピナスって怒るとヤバいけど、普段は温厚なんだよ。
只管に寝てばっかだし。
あんだけ寝てると、近くに居るだけでこっちまで眠くなってくる。
キレたら見境ないけどな。
そんなんだから、起こすのを恐れてか、小型モンスター達もあまり近寄らない。
エスピナスを起こさないようにしてさえ居れば、割と安全な寝床が手に入るのだ。
場合によっては、背中に乗って移動する事さえ出来る。
空を飛ぶ時は、ちゃんと捕まってないといけないけどね……落下してもハンターなら無傷だ。
これも自然を味方につけているって言うのかね。
まぁ、時々エスピナスと他の大型モンスターのナワバリ争いに巻き込まれるけども。
あと腹が減ってるとエサとして狙われる。
以前考えていたリオレウスペット化計画だが、エスピナスの方が簡単なような気がしてきた。
何せリオ夫妻に比べて温厚だ。
妙な扱いをしなければ、寝てるかフラフラ歩き回っているだけだからな。
まぁ、どっちにしろ大型モンスターを飼えるような施設は無いから、夢のまた夢だけどね。
ペット狙ってみようかなぁ。
だけど、ドスランポス程度じゃ飼ってもあんまり意味が無い。
人間に比べれば強い力を持ってはいるけど、飼育にかかる手間を考えると…農耕馬として使うのはなぁ…。
以前にポイクリ爺さんにも言われたが、生物を飼うって事を甘く見てはいけない。
用済みだからポイ、なんて持っての外だ。
さて、それはともかくとして。
ここ暫く樹海で探索を続けていたワケだが、リオ夫妻の巣が発見された。
と言うか、エスピナスを付回していたらその先にあった。
どうやらこのエスピナス、意識してか知らずかは不明だが、リオ夫妻の巣を荒らしてしまったらしい。
いや、荒らすと言うか不在の間に乗り込んで寝ていただけのようなんだが。
リオ夫妻が戻ってきたところに、危うく遭遇してしまうところだった。
エスピナスがグースカ寝ているのを尻目にさっさと隠れて様子を伺っていたんだが……いやぁ、なんというか神経が図太い事。
自宅(?)に上がりこまれているのを見て怒ったリオ夫妻が攻撃を仕掛けていたんだが、平然と寝てやがんの。
大樽爆弾を叩き込んでもまだ寝てる、って話は聞いた事があったが…リオ夫妻の突撃や火球を受けても平然としてるのは、流石におかしいだろう。
ゲームであれば、モンスター同士の攻撃は理不尽なレベルで無効化されるが、これは現実だ。
小型モンスターが、ハンターや外敵と戦って疲弊したモンスターにトドメを刺すという話も結構ある。
つまり、リオ夫妻の攻撃も、妙な補正無しでエスピナスにダメージを与えている筈なのだが……。
…いくらMHF仕様とは言え、いくらなんでも、頑丈すぎねぇ?
コイツ、本当に下位か?
色は緑だから亜種じゃない。
剛種は………アレは特徴が違うのではなくて、単純に強いタイプって意味だったっけ?
ゲームのMHFはそこまでやってなかったんで覚えてない。
アレが上位ないしG級だとすれば、理屈は通るっちゃ通るんだよね。
一説では、古龍とナワバリ争いやって勝ったなんて話があるような飛竜だ。
そんなのが現れれば、暴れられる前に普通のモンスターは逃げるだろう。
そして暴れだせば、そこに異変の現況があると分かる。
しかし、エスピナスは大人しい。
モンスターは一目散に逃げ出したが、当のエスピナスが大人しくしたままなんで、異変の元凶だと分からなかった、とか…。
ちょっと苦しいか?
あいつが上位個体だって事も、予測に過ぎない。
他のエスピナスを見た事が無いから、判断に困るな…。
何にせよ、アイツのおかげでリオ夫妻が苛立っているのは事実だ。
エスピナスを排除してリオ夫妻を宥めるべきか、それともリオ夫妻の方を倒す方が確実か。
微妙な所だ…。
今回の狩りは、ここで一端終了としよう。
村に戻って、パピ嬢と地主の嬢ちゃんにも報告しないとな。
HR月『Wikiで調べる ⇒ 20分後、そこにはレベル+30(3桁突入)された主人公の姿が…』日
そういえば、メゼポルタの火山に眠っているラオシャンロンはどうなった?
異変の元凶として第一候補に挙がる奴だが、今までの時間軸で言えば、もう活動を始めていてもおかしくないと思うんだが。
俺がメゼポルタに居ないから、襲来が無いのだろうか?
もしもそうだとするなら……むしろこの村の方に襲来してきそうでコワイんだが。
ところで、エシャロットが「長期休暇が欲しい」と言い出した。
狩りのペースには慣れてきてるし、休みもちゃんとあるだろう?(樹海の中での休みだったが)
体調管理はハンターの義務みたいなもんだから、休暇も自分で管理するもんだから、休みを取るのは問題ないが…いきなりなんぞ?
何でも、同期で訓練所を卒業したハンターから手紙が来たらしい。
ここの所全く顔を見せてなかったし、皆の腕がどれくらい上がっているのかにも興味があると。
そういう事ならいいよ、行っておいで。
ついでに何人か勧誘してきてくれると助かる。
HR月『散髪の時間がもったいない…』日
エシャロットが居ないんで、久々に独りで狩り。
別に寂しいとも思わないが、やっぱ人手があった方が楽だな、とは感じる。
パピ嬢に「久振りに二人っきりで狩りなのですよ」と言われたが、色っぽい展開は期待できんなぁ。
パピ嬢から好意を向けられてるっぽいが、どっちかと言うと家族への感情と、ハンターという職業への憧れの混合状態っぽいし。
まぁ、口説けばイケると思うけど、流石にお子様すぎる。
見た目も中身も、千歳よりも更に年下だもんなぁ…。
ま、それはともかく、樹海をウロウロしていたら、ちょっと気になるモノを発見した。
デカい足跡。
いや、足跡自体は珍しくないんだが、形がな…。
結構大きな足跡で、4足、形、サイズ、歩き方、そして尻尾を引いたと思われる跡からして……多分、オオナヅチだと思うんだが。
オオナヅチが足跡を残すか?
ゲームのシステム的には、足跡なんて無かった。
しかし現実では、場所にもよるが大型モンスターは大抵足跡…そうでなくても爪痕とか…が残る。
が、姿を消しているオオナヅチは隠れるのに特化しているのか、沼地のような場所でなければ足跡なんぞ殆ど残らない。
事実、先日やりあったオオナヅチは、足場が悪くぬかるんでいる沼地にいたと言うのに、ロクな痕跡を残していなかった。
目の前にいた時も突進を避けた時も、足跡は全くできなかったのだ。
原理はともかくとして、痕跡ができたら折角隠れている意味が半減してしまう。
存在を悟られない為に、痕跡を残さないような能力があっても全くおかしくないが……何故、今回に限って?
尾を引きずった跡を見るに、多分先端がチョン切られている…先日俺とやりあったオオナヅチだと思われる。
う~ん、尻尾が欠けてバランスが崩れたのか?
でも戦った時は、尻尾が無くなった後も足跡は付かなかったし……。
移動の仕方も、オオナヅチらしからぬ強引な物だったように見受けられる。
幾つか木を薙ぎ倒した形跡があった。
結局、足跡は途中の川に差し掛かったところで途切れ……アイツ、泳げるんだろうか……、タカの目を以てしてもそれ以上追いかける事はできなかった。
異変なのか何なのかよく分からないが、とりあえずこの近辺にオオナヅチがまだ居るのは確からしい。
気が抜けんな…。
HR月『ソーメンばかりは飽きる』日
エシャロットが帰ってきた。
微妙な顔して帰ってきた。
何か合ったのが丸分かりだ。
いつもの無駄に元気ドリンコな……もとい、無駄に元気フルブーストな笑顔が曇っている。
分かりやすいな、こいつ…。
俺が聞いてもはぐらかされたし、パピ嬢が聞いても「なんでもないよ!」と空元気だったんで、ポイクリ爺さんとムルカ君に探りを入れてもらった。
どうやら、同期のメンバーに会いに行ったはいいが、少しばかり仲違いしてしまったらしい。
しかも原因が俺だとか。
言っちゃなんだが、メゼポルタの新米ハンター達の間で、俺は割りと悪い意味で有名らしい。
曰く、『訓練所を卒業したばかりで全く実績も実力も無いのに、コネでギルドマスターになった奴』。
…ギルドマスターつっても、開拓地のお飾りなんですがそれは?
「パピちゃんに仕事を任せっきりなのは事実じゃろう」と言われるとグゥの音も出ないな。
「しかもニケをモンスターの前に放り出しますし。ヘタしなくても重罪物ですよ」と言われるとグゥの音も出ないが、ムルカ君が相手の場合はヘッドロックが出るな。
しかも開拓地で、人も全然集まってないって事は伝わってないらしい。
悪事千里を走ると言うが、噂って悪い事ばっかり広まっちゃうもんな。
しかも、聞こえてくる成果は新人らしからぬモノばかり。
リオレウスを単身撃退したとか、ガノトトスを一本釣りしたとか、あまつさえ古龍と遭遇して尻尾を叩き切ったとか。
何一つウソなど無いのだが、確かに訓練所を出たばかりの新米ハンターがそんな事をやれるか、と言いたくなるな。
コネでギルドマスターになったと思われている事もあり、完全にホラ吹き野郎と思われているらしい。
どーりでハンター募集しても全然集まらない訳だ。
で、そこに所属しているエシャロットを、同期のメンバーが心配していたらしいのだが……当のエシャロットにしてみれば、噂は法螺どころか完全に事実。
コネでギルドマスター云々は、単に人が居なかったから押し付けられただけ(仕事はパピ嬢に押し付けているが)。
「新人なんて絶対ウソだ」と常々思っていた事もあり、周囲の認識を正そうとするついでに色々愚痴を言ったりしたらしいのだが、そっちの方こそ信じられなかったらしい。
狩場に一週間泊り込みだの、エスピナスに乗って飛んだだの…。
仮に事実なら事実で、どう考えたって自殺志願者かキ○ガイの所業でしかない……まぁ全部事実で俺の仕業なワケですが。
「エシャロットがウソを言うとは思わないけど、流石にそれはちょっとな~」って顔をされたんで、エシャロットも意地になったらしい。
急遽4人でガノトトス討伐のクエストに向かい、俺直伝・釣りカエルで実際にガノトトスを釣り上げて見せたそうな。
更に、川に戻ったガノトトスに対しては、自前の音波砲まで使って見せたとか。
あいつも結構やるようになったなぁ…。
で、そこで更に問題発生。
いや問題と言うのもおかしいかもしれんが、とにかく一緒に狩りに行ったハンター達のレベルが低いらしい。
装備もそうだが、それ以前に動きが遅い、段取りが悪い、狙いが悪い、周囲への警戒が薄い、その他諸々。
つい先日までエシャロットと同程度の能力…というか訓練所を卒業したばかりのルーキーだったのに、2ヶ月もしない間に随分と差が出来てしまったらしい。
それだけレベルアップしているのだ。
デスマーチ(初級)とかでヒィヒィ言いながら訓練をこなした結果なんだし、恥じる事も無いんじゃね?
と思ったんだが、チームワークが乱れそうなのがイヤだとか。
確かに、突出した戦力が一人だけ居ても、連携が乱れるっちゃ乱れるが……ずっと一緒にいたとかならともかく、エシャロットはここ暫くで急激に成長した形になってるし。
即席教育だったのは否定できんな。
俺とエシャロットくらいしかハンターが居なかったから、連携能力がロクに鍛えられてない。
仲良し4人組だったそうだから、このまま疎遠になったりしないか、逆にエシャロットに追いつこうとして無理をしないか心配なんだろう。
…以上、ポイクリ爺さんとムルカ君の漫才によってエシャロットから聞きだされた情報でした。
どうしたもんかねぇ。
いや、俺がコネでギルドマスターやってると思われるのは、別にいいんだ。
新人が中々入ってこないという弊害はあるけど、恐らく近い内に発生するであろうラオシャンロン戦辺りで、精々派手に暴れて汚名返上すればいい。
この手のデマは、実際に覆して見せないと晴れようがない。
無理に掻き消しても、再発するだけだ。
が、エシャロットはなぁ…。
話を聞くに、かなり仲のいい同期の仲間だったようだし、それが失われるかもしれないってのは大問題だろう。
俺のようにデスワープで消えてしまう事前提の人生を送っている訳でもなし、狩りという命がけの現場で迷い無く背中を預けられる人間は、確実に一生モノの宝だろう。
だからと言って、エシャロットに気を使って加減しろ、なんて言うのもおかしな話だし…。
多分、その3人は今でも、エシャロットから聞いた俺の話については半信半疑だろう。
相当なレベルアップを果たしていたエシャロットだが、それを踏まえても俺の奇行(自分で言うのもなんだが)はウソ臭いものばかり。
万人に信じさせるのは不可能、エシャロットの知り合いだけでも信じさせるのは難しいだろう。
…これが逆に、ベテランハンターくらいの経験を詰んでいれば、「そういう事をやる奴も居る」って思うようになるんだが。
人間にせよモンスターにせよ、奇行をあげればキリがないからなぁ、この世界…。
素人ではなく、玄人ほどイカれた噂を信じやすいってのもおかしな話だが。