※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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戦国BASARA4皇、どうしようかな…と思っていたら予約してしまっていた。
PSストアでの予約だと、日付変わった瞬間にプレイできるっぽいね。
酒の勢いって怖い。
2chの前評判を見てみると、ちょっと早まった気が……基本的に辛口な所ですし、他者の評価がどうあれ楽しんだ者勝ちなのは分かりますが。

あと気になってるのはレイギガント…ちょっとGEっぽい?
でもシステムはRPGっぽいし…。
横島をあの世界に放り込む人、絶対出てくるだろうな…煩悩の一言だけの為に。

幻想の輪舞を衝動買いしたはいいものの、霊夢ルートクリアしてそこでストップ。
ぬぅ、思ったように動けん…。


第75話

 

HR月『ほうじ茶も中々…』日

 

 

 提案しといてなんだが、1体目のラオシャンロンがこっちに近付いてきてなければ、2体目ラオシャンロンをメゼポルタの方に向ける理由なんぞ無かったんだよな。

 まぁ、世間一般じゃラオシャンロンを誘導するなんて事が出来るとは思われてないんで、仮にメゼポルタの方に行ったとしても、偶然で済まされるとは思うんだが。

 今回それが可能になったっぽいのは、狂竜ウィルスのおかげだし。

 

 とにかく、誘導自体は何とかなりそうだ。

 届きそうで届かない位置をウロチョロする事でラオシャンロンの噛み付きを誘発させて、体の方向を少しずつズラす。

 時には剛打なんかで転ばせて、無理矢理方向転換させる事もあった。

 挙動が安定しないから、折角ルート修正してもアッサリ元に戻ってしまった事もあったが、何とか村への直撃は避けられそうだ。

 

 

 そして、妙な所で役に立ったのが、エシャロットの全力音波砲だった。

 二人して囮をやっている時、中々食いついて来ないのに業を煮やしたエシャロットが、半ばヤケクソで全力全壊絶叫したんだが……なんと、これに応じるようにラオシャンロンが首を伸ばしてきたのだ。

 その後、何かを探しているように首を左右上下に動かし、咆哮。

 

 もしやと思って少し距離を置いて試してみたところ、エシャロットの声の元に向かうように方向を変えた。

 どうやらエシャロットの絶叫を、同じラオシャンロンの咆哮と間違えているらしい。

 エシャロットの声がそれだけ規格外なのか、それとも狂竜ウィルスで頭が朦朧としているからなのか…。

 

 何度も使えないのが欠点だな。

 エシャロットが割りと落ち込むのもそうだけど、それ以上に喉が保たない。

 文字通り全力で叫ぶので、カラオケなんぞメじゃないくらいに喉に負担がかかるのだ。

 ハンターであってもキツいくらいに。

 

 

 

 ともあれ、エシャロット大手柄である。

 本人は嬉しく無さそうだが、妙に役に立つんだよな、コイツの音痴っぷり…。

 

 今日はエシャロットの喉が限界だからこれ以上同じ手段は取れないが、何度も剛打で転ばせて時間を稼ぎ、明日になったらもう一度。

 連日喉を酷使するので、元気ドリンコだけでなくハチミツも飲ませておこう。

 元気ドリンコグレートにはならないが。

 

 さて、どうなる事か…。

 

 

 

 

HR月『やり込みに向いてない性格』日

 

 

 エシャロットの尊い犠牲のおかげで、ラオシャンロンの進行ルートは完全に村から逸れた。

 何とか一安心だ。

 そしてラオシャンロン達は、このまま真っ直ぐ進めば確実にカチ合うルートに乗っている。

 狂竜ウィルスに犯されている方は、まっすぐ進むかどうかが一番心配な訳だが。

 

 

 エシャロットはというと完全に喉がダウンしてしまい、応援に駆けつけた彼女の友人達+ハンター達に面倒を見てもらっている。

 大声出すのって、結構疲れるもんね。

 しかしながら申し訳ない事に、少なくとももう一回シャウトしてもらわねばならぬのだ。

 ラオシャンロン達が近付いた時に、互いの存在に気付くように叫ばねばならぬのだ。

 そうでないと、近くまで来たはいいが、すれ違って終わりなんて事になりかねない。

 そうなってしまったら、今度はウィルス付きラオシャンロンがメゼポルタに、通常ラオシャンロンがこの村に来て、再び防衛戦開始である。

 

 

 まぁ、それでも先ほどまでよりはマシな戦いになると思う。

 エシャロットの友人達が、こっちに残ってくれるみたいだしね。

 

 とりあえず、ラオシャンロンがルートから外れないように監視。

 微調整だけなら囮作戦で間に合うので、そっちは俺が勤めよう。

 折角駆けつけてくれた皆さんには、あんまり見せ場がなくてすまないとは思う。

 

 が、狂竜ウィルスラオシャンロンは是非とも見ていっていただきたい。

 真面目な話、俺の気付かない事に気付く人も居るかもしれないし、そもそもこの辺では狂竜ウィルスなんぞ全く見られなかった。

 それを俺一人が存在を主張し、あまつさえ古龍…ラオシャンロンの体全体を覆うように発生していたなんぞ、いくら主張しても信じてもらえないだろう。

 目撃証言が、もっと沢山必要だ。

 

 

 さて、このまま順調に進めば、ラオシャンロン同士の激突まであと2~3日といったところか。

 ラオシャンロンがルート変更した事によって、一段落ついていたモンスター達のパニックが再度発生する可能性もある。

 防衛戦の準備を整えておこう。

 

 

HR月『世界大戦』日

 

 

 大☆惨☆事

 

 

 

 

HR月『なんでもない日万歳! 何故なら余計なイベントが無くて労力が少ないから』日

 

 

 結論から言おう。

 二龍競食の計、上手く行ったといえなくもない

 

 他のハンター達の協力の下、軌道修正も上手く行き、ラオシャンロン2体を鉢合わせさせる事が出来た。

 そこで2頭のラオシャンロンの間で、どんなやり取りがあったのかは不明である。

 が、互いに呼びかけあうように何度も咆哮を繰り返していたのが印象に残っている。

 

 「古龍が2頭揃うところなんて、見た事も聞いた事もない。これを見逃すなど、研究者としてあり得ん」とか言いながら、何時の間にやら合流していた学者さん達によると、何らかの意思疎通があり、友好的なものから徐々に険悪な状態に変わって言ったのは明らかだと言う。

 そんな事は見てりゃ想像がつく…と言いたかったが、流石に本職は一味違う。

 ラオシャンロンの細かい動作や首の動きなど、様々な根拠となる要素を一緒に解説してくれた。

 

 まぁ、それが何かの役に立ったかと言われると返答に困るが。

 

 

 

 ともあれ、目論見通りに二頭のラオシャンロンは激突した。

 最初に攻撃をしかけたのは、やはり狂竜ウィルスに犯されている方だった。

 暫くノロノロと攻撃を続け、もう一方のラオシャンロンが困惑するようにそれを避け続けて…暫くしてから怒りの咆哮。

 反撃が始まった。

 

 そこから先は正直、説明する気がしない。

 文章にするより、映画を見ろと言った方がいいだろう。

 2頭の巨獣がぶつかりあったら余波がどうなるか、正直甘く見ていた。 

 

 開始3分くらいで、周辺がそれはもうヒドい事になったので、残って観察すると言い張る学者を掻っ攫って全員撤退。

 戻ろうとする学者連中に蹴りを入れて黙らせつつ、遠くから観戦していたのだが……ラオシャンロンについて、ハンターが知っている事は本当に少ないのだな、と実感した。

 

 まさかアイツにあんな攻撃方法があるとは…。

 他のハンター達も目を丸くしていたよ。

 もしも砦の防衛戦であんな攻撃をされていたら、一溜まりもなく全滅の憂き目をみたことだろう。

 巨体を活かした見事な攻撃だった。

 

 

 

 正気を疑うような方法だったんで、描写はしないけどね!

 SAN値が削れる。

 

 

 

 狂竜ウィルスに犯されている方も同様に繰り出していた事からして、同種での縄張り争いなどで使う技なのかもしれない。

 ほら、キッシンググラミーとか鹿のボクシング的なアレだ。

 

 

 …そんな事をしていたから、かな。

 爪や牙で傷口を幾つも作っていたし、『独特の縄張り争い方法』で少なからず粘膜的接触もあったから…。

 

 

 もう一頭のラオシャンロンにも、狂竜ウィルスが感染してしまったよーです。

 

 

 

 

 どんだけ強力なんじゃい!

 

 いや、確かにラオシャンロンが休眠中の頃から、そこかしこのモンスターに感染してたから、不自然じゃないけどさぁ!

 正常だった方のラオシャンロンの体が、徐々に黒く染まっていくのは冒涜的光景だった。

 あっきらかに禍々しい物に浸食されているのが、よーく分かったよ。

 オッコトヌシがタタリガミになるシーンをリアルにしたらあんなカンジじゃないかな。

 

 

 …ドスファンゴに感染しないかな。

 

 

 動きも遅くなったり速くなったり、微妙に狙いが逸れたりして、ウィルスはラオシャンロンをあっという間に狂わせてしまったようだった。

 …これ、人間に感染しなくてよかったなぁ…。

 古龍すら狂わすウィルスなんぞ、人間に感染したら即発狂か即死だろ。

 或いはバイオハザードだ。

 普通の狂竜ウィルスならともかく、コイツは古龍の体内で変異したウィルス……流石にハンターでもゾンビ状態になるかもしれん。

 ラオシャンロンの戦いで、周囲に血とかも飛び散っていたので、そこから広がっていかなかったのは間違いなく幸運だったと言えるだろう。

 

 

 まー、おかげで2頭の狂竜(誤字に非ず)が文字通り力尽きるまで 丸々一昼夜暴れまわる事になっちまったがな!

 

 

 

 本来だったら、どっちか一方が撃退されて、村にもメゼポルタにも当たらないルートに逃げると思ってたんだよ。

 でも狂竜ウィルスのおかげで理性やら生存本能やらがマヒってしまったのか、鱗が剥がれようが部位破壊(ハンター的な意味じゃなくて、骨折とかの意味で)されようが、痛みを感じてないかのように目の前の相手に噛み付いていく。

 最終的には、「骨格ってなんだろう」と思うような状態になっていた。

 どうやら異常発揮される筋力だけで体を動かしていたらしい。 

 スゴイね、生物。

 

 

 それにしても、コレ、人間に例えたら…仲の良かった親友だか恋人だかの片方に一服盛って狂わせて、もう一方を殺させたって事になるのか?

 それとも両方に毒を盛って、夫婦に殺し合わせた挙句に、残った方もこれから仕留めようって話?

 

 

 

 …考えるの止めよ。

 どっちにしろ、残った一体の相手をこれからせにゃならんのだ。

 

 生き残ったのは、ウィルスに犯されてなかった方。

 いや、もう完全にウィルスに包まれてるんだけどさ。

 

 やっぱり狂竜ウィルスを受けるとパワーアップするって訳じゃないのかな。

 戦いにくくなるし、攻撃力も高くなるのは事実だけど、やっぱり体は柔らかい部分が多くなるし、何よりスタミナとかがどんどん削れていっているように見える。

 まぁ、狂走状態にもなっているっぽいから、疲れを自覚できてなさそうだったが。

 

 無理矢理体を動かさせてるようなもんだし、生物としてバランスが取れている通常状態の方が強いのかね?

 

 

 

 

 

HR月『掃除すれど掃除すれどビールの空き缶片付かず』日

 

 

 ラオシャンロンとの戦闘に突入した訳だが、何故か俺がリーダーを勤めている。

 いや、分からなくはないよ?

 何だかんだでここに一番近い場所…つまり開拓村のギルドマスターは俺だし、2頭のラオシャンロンとやり合っている内に、コネでギルドマスターになったという噂も払拭されたようだし。

 

 10人以上ハンターが居るから、纏め役が必要ってのも分かるしね。

 

 

 とりあえず、今回の戦いでは主に遠距離攻撃でどうにかしないといけない。

 接近戦も出来なくはないが、通常のラオシャンロンを相手にするのとは危険度が段違いだ。

 ヘタに近付いて返り血でも浴びたら、古龍を狂わすウィルスが感染する危険がある。

 

 でもなー、やっぱり接近戦は必要だった。

 狂竜ウィルスに感染すると、モンスターの体の弱い部分・強い部分が逆転するとかいう話があったが、正にソレだ。

 ラオシャンロンをガンナーで対処するなら、貫通弾で急所を狙うのがセオリーだったが、これがまるで効きやしない。

 表皮は柔らかく変化しているんだが、肝心の体内が物凄く頑丈になってるんだよな。

 単純にダメージを感知できなくなっていたんだと思うが。

 

 とにかく、急所と言えるような生命に直結する部分は殆ど効果なく、ただ只管外皮を削ってダメージを与えるしかなかった訳だ。

 

 

 ラチが開かなかったので、最終手段としてちょっとグロい方法を取った。

 まず、ラオシャンロンの体には、先ほど倒れたラオとの戦いで出来た傷が幾つもある。

 それもかなり深い傷だ。

 抉れている部分すらあった。

 

 その抉れている部分が狙い目だ。

 まず、防護服(と言っても防毒スキルがついてるだけだが)を着て、その傷の位置まで進みます。

 

 そして持って来た爆弾を、傷口に無理矢理詰め込みます!

 グチャグチャとかビチャビチャとか聞こえたけど気にしない。

 

 

 ドカーン。

 

 …割とグロい事になった。

 ウィルス撒き散らないかなこれ…。

 

 

 まぁ、それを何度か繰り返した事によって、何とかラオシャンロンを動けなくできた。

 元々、ラオシャンロン同士の争いであちこちの骨が折れていたようなので、体を無理矢理動かしている筋肉さえ断ってしまえば動けなくなるのも道理である。

 その後も暫くジタバタと、釣り上げられたガノトトスのようにもがいていたが、半日ほどすると動かなくなった。

 

 体が黒く染まっていっていたのも徐々に止まり、見間違いでなければ、ゆっくりとだが通常の色に戻りつつある。

 もう一頭の、最初から感染していた方は死んでも体が黒いままだったんだが…いや、表皮をド突けばそこだけ色は元に戻ったんだけど。

 という事は、こいつらに感染しているウィルスは、宿主の命とは関係なく活動できるのだろうか?

 

 謎が深まるが、考察や研究はハンターの仕事じゃないしな。

 とりあえず、2頭ラオシャンロンという危機を退けた事を喜ぼう。

 

 

 

 

 

 

HR月『ペットボトルも片付かず』日

 

 ラオシャンロンを退けただけでなく、結果的に2頭も討伐した事で、メゼポルタではお祭り騒ぎになっているらしい。

 まぁ、稀に見る大イベントだったもんな。

 その中心近くに居た人物という事で、俺も結構持ち上げられているとか。

 

 英雄扱いするから祭に参加してくれね?みたいな打診もあったんで、村の皆や地主の嬢ちゃん達と一緒に行く事になった。

 まーなんだ、唐突な下ネタで申し訳ないが、そろそろ俺も性欲を持て余していたでな。

 

 MH世界に居ると、妙に健全に狩りばっかり(それはそれで不健全かもしれないが)の生活を送っていたが、まぁやっぱり溜まるモノは溜まりますわ。

 ラオシャンロン戦が久々の鉄火場だったし、生存本能とか生殖本能が盛大に刺激されてしまったようだ。

 

 ムラムラしますよ。

 

 

 まぁ、だからって流石に村の連中に手を出す訳にはイカン。

 エシャロットは弟子だし、パピ嬢はお子様だし、地主の嬢ちゃんは年頃だけど立場もあるし。

 まぁ、あんまりそういう目で見れない相手だ。

 エシャロットが大剣を振り回してる時の脇とか、ちょっと目が吸い寄せられたけど。

 

 ユニスとだったらそういう仲になれるかもしれんが(ちょっとばかしアルコールとかイリーガルスレスレの手法を使う事になりそうだが)、以前とはちょっと状況が違う。

 何せ、極小(弱小とはプライドにかけて言わぬ)ギルドのトップと、その会計士(その他諸々を兼ねる)だ。

 個人的な付き合いが始まってみろ。

 あっという間に公私混同が多発するわ。

 

 そうでなくとも、俺もユニスも欲望に流されやすいタチなんだし…。

 以前は一介のハンターと一介のギルド嬢で、周囲にストッパーになる人が沢山いたから良かったものの…。

 

 

 まぁとにかくだな、前恋人(俺にとっては)のユニスが近くに居て、色々慕ってくれる美少女…美幼女が居るのに悪いが、俺は新しい出会いを探します!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの、エシャロットさん、何故に俺にトラップを?

 友人達の助けを借りたとは言え、この俺の不意を付くとは、やるようになったものよ。

 ラオシャンロン戦で一皮剥けたか。

 

 

 何、俺を一人で放置してたら、絶対ロクでもない事になる?

 酒が無くてもあの奇行なんだから、酒が入ったらメゼポルタが半壊するくらいは否定できない?

 そしてパピ嬢の恋路の味方?

 

 

 

 失敬な、レジェンドラスタやG級連中じゃあるまいし。

 精々人間一人から、多く見積もっても10人くらいの人生がルナティックな難易度になる程度だよ。(オカルト版真言立川流にド嵌りして、将来の展望がアカン事になる程度で)

 そしてパピ嬢は……まぁその、二次元の話ならともかくリアルでロリを相手にするのは罪悪感がハンパ無いと言うか、エレクチオンしないと言うか…。

 

 

 シビレ罠に眠り肉に落とし穴から頭だけ出して、更に周囲に爆弾とか遠慮ねーな。

 

 

 

 

 

 まぁ全部ミタマのタマフリで無効化して逃げたがな!

 

 

 その夜、祭そっちのけで俺達の追いかけっこが繰り広げられたのは言うまでもない。

 祭そっちのけと言うか、酔っ払ったハンター達が俺を追いかけ始めて、人狩りの様相を呈していた。

 

 

 

 

 そしてまさかこんなトコでナターシャさんに捕まるとは思わなかったよ!

 

 

 

 

 

 

HR月『ていうかまともに掃除してないじゃん』日

 

 デカい山場も超え、時間的にも3ヶ月前後。

 真面目な話、いつものパターンならそろそろデスワープの時期であるな。

 

 まぁ、この開拓村を遺して逝くとか、心残りを通り越して無念極まりない話だから、死力を尽くして抵抗する所存だけど。

 だが、もしもこのループがイヅチカナタに監視されて、或いは操作されているモノだとしたら、無理矢理にでもデスワープさせられる可能性はある。

 対抗の準備だけはしておくか。

 

 

 

 それはそれとして、ナターシャさんの事だ。

 てっきりお祭り騒ぎに乗じて何となく俺を捕まえたのかと思っていたが、どうもキッチリ狙いをつけられていたらしい。

 

 あの変人を捕まえるなんて、流石レジェンドラスタ…と言われて機嫌が良さそうだったんで安心していたが、フェイントだった。

 近くの酒場に連れ込まれ、物凄い勢いで説教を受けてしまった。

 

 

 何についてって、弓についてだよ。

 ラオシャンロン戦を捌いた実力は評価するが、だからこそ弓の扱いに我慢できなかったとか何とか。

 

 

 

 …あ~、確かになぁ…あの弓の扱い方はナターシャさんにとっては許されざるやり方だろうな。

 一撃必中、無駄を徹底的に省いて標的の急所を射抜く事を美学にしているナターシャさん。

 それに対して、今回俺が指揮したやり方は、下手な鉄砲も数討ちゃあたる……いや、狙わなくても当たるから、戦いは数だよ兄貴!の方か?

 でもそうでもしなけりゃ、遠距離攻撃で狂竜ラオシャンロンにダメージが通らなかったんだから仕方ないじゃないか。

 

 が、そんな事はナターシャさんには関係なし。

 よりにもよって『俺が』そういう指示を出したのが、何より気に入らないらしい。

 

 ナターシャさんの説教事態は半ば聞き流していたんだが、ビビッたのはここからだ。

 

 

 

 

 俺がどこかで、ナターシャさんに非常に良く似た使い手から手ほどきを受けていた事を見抜いていた。

 

 

 いや、流石にループの事とかは言及されなかったけど、「少なくとも私と同等かそれに近い実力を持っていて、限りなく同じような理念を持った誰かに訓練を受けたでしょう?」と。

 俺の弓ダコとか、何処に立って何処を狙ったかとか、道具の使い込まれ具合とかで、そいつの実力やどんな訓練をつんだのか、大体予想がつくらしい。

 

 

 知ってはいたが……レジェンドラスタ、パネェ。

 

 

 まぁとにかく、そういう訓練を受け、それなりの実力を持った俺が、その美学を思いっきり足蹴にしたのが我慢できなかったとかナントカ。

 状況が状況だったのを差し引いても。

 

 状況を分かってるんなら言ってくるなよ、とは思うが、前回ループで会ったキースさんの刀に対する拘りとかを思い出すと、この徹底した姿勢こそがレジェンドラスタ達の実力を形成する一端なのかもしれん。

 まぁ、ヘタな事を言って拗らせるのも何だったし、適当に話を合わせておいた。

 前回散々鍛えられたから、ナターシャさんが何を言いたいのか、どういう理念を持っているのか、それをどんな表現で現すのを好むのか、把握しているからな。

 

 

 で、ある程度意識して合わせているのは気付かれているだろうが、ナターシャさんにしてみれば、初見の相手なのに異様に話が合う訳で。

 色々テンションが高くなって、酒をガンガン飲みながら語っている。

 

 

 …俺を追いかけてきた、エシャロット達も巻き込んで。

 唐突に始まった、一般ハンターにはレベルが高すぎる弓の講義を強制的に聞かされているが、為になるから聞いていきなさい。

 これ、ギルドマスター&先輩ハンター&ラオシャンロン戦の英雄の命令ね。

 

 と言うか、この人本当に酒豪ってレベルじゃねーわ。

 ウワバミと言えば酒飲み・底なしの事を表するが、この人ヤマタノオロチレベルだ。

 ……この世界に合わせて言えば、ラヴィエンテレベルかな。

 

 話が分かる新米ハンター(この人から見た俺の事ね)が現れて上機嫌になって、折角だからとヒヨッコハンター(エシャロット達)にも講義してくれてるんだが、酒に強すぎる。

 いや強いというのもあるんだが、酒癖が悪いのか、絡み酒なのか…。

 エシャロット達がどんどん前後不覚になっています。

 折角いい事沢山言ってるのにねぇ…。

 聞いてる相手が俺だけじゃ意味ないよ。

 

 

 

 

 

HR月『でもペットボトルや空き缶の回収が月1回はちょっとキツい』

 

 妙に長いなー、と思ったら、既に2晩過ぎていた。

 ナターシャさん語りすぎィ!

 

 と言うか、それだけ飲み続けて平然としている辺り、アルコールで酩酊する機能が麻痺してんじゃないかと思えてきた。

 エシャロット達は、最初は聞いていたものの這う這うの体で逃げ出し、お説教(既に独演会)を受けているのは俺一人。

 俺も流石に限界が近かった。

 

 解放されたのは説教が終わったからではなくて、飲み屋の酒が全てカラになったからだった。

 勿論、当日仕入れで入ってきた分も含めて全部。

 しかも4軒ハシゴした。

 酒量もそうだが、支払いがエラい事になっていた。

 しかし平然と払えるレジェンドラスタの甲斐性がスゴイ。

 

 

 で、まぁなんか…村に来てくれる事になりました。

 何故?

 ホワイ?

 

 いや嬉しいけどね?

 

 

 弓の講義にせよ酒にせよ、私にここまでついてこれた人は初めてだ、とか言って笑ってた。

 弓はともかく酒はなぁ…。

 いやでも、探せば同じくらい飲る奴が居そうなのがこの世界だけど。

 

 弓の講義が中途半端な所で終わってしまったため、不完全燃焼らしい。

 開拓村に来て続きをやると言い出した。

 

 レジェンドラスタとしての活動はいいのか?と聞いたのだが、今期のノルマは既に終わっているそうな。

 それでもルールがあるから全面的に狩りを手伝う事はできないそうだが、それ以外は自由。

 エシャロットに講義しようと、農場に専念しようと文句は言われないらしい。

 

 こっちとしては問題は無い。

 むしろレジェンドラスタが滞在した開拓村って事で、住民の増加すら見込めるかもしれない。

 エシャロットは未だに大剣しかマトモに扱えないが、ナターシャさんに任せれば一端の弓使いになれるだろう。

 前の俺みたいに射抜かれるかもしれんが。

 

 

 

 …あ、一個問題あったわ。

 

 祭でナニも発散できなかったんで、下半身を持て余しております。

 そこへ来てナターシャさんだろ?

 露出度高め、ナイスバディ、そして前ループではキスだけしてくれた、ナターシャさんだろ?

 しかも、立場的にもナニする関係になったとしても(多分)問題ない。

 

 ………肉欲に走るか?

 いやしかしこれでも威厳…はなくても畏怖はされているギルドマスターとしては、性的な目で見れる相手が来たらすぐに流れるというのはちょっと…。

 




ふと気が付く。
今までのループで恋人ポジションになったキャラ達は、エロ的な意味で全員未経験。
…一人くらいは経験豊富な人を入れるべき…いや、ジーナさんは明記してなかったかな。

うーむ、レジェンドラスタとかG級ともなれば、それなりの年齢になってるだろうし、付き合いだってあるだろうし…ナターシャさんを経験済みすべきか、それとも0から10まで独占状態にするか…。
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