※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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フリカツ(振り返りません勝つまでは)でツイッター使ってるんで、折角だから更新通知でも流してみようかと思う今日この頃。
ところでツイッターって、本名で登録するとマズいんですかね?
5年くらい前に登録して、何が楽しいのか分からずにそのまま放置してたんですが。

アカウントは@timelimit_days です。
罵声や茶化しが飛んでくるようならフリカツ専門にします。


第79話

 

NTD3DS月『嫌われ役って必要かもしれないけど、直接関わると好かれない』日

 

 

 パピは本人が言っていた通り、ナターシャさんが居る間は積極的な動きを見せないようだった。

 最悪、本人の前で「今日もお風呂とお布団は一緒でいいですか?」と言われるのも覚悟してたんだが、冗談抜きで公認愛人を目指してるんだろうか。

 

 ん?

 エシャロット達にそういう誘いと協力要請をしてるって事は…ナターシャさん自身にも、何かしらの働きかけがあるんじゃないだろうか?

 

 ……今までの行動からして、直球は無いと思う。

 つまりは搦め手…認めざるを得ない状況に持っていくか?

 ナターシャさんと俺の間に割って入る…というより、反対側にピッタリくっつく?

 それも怒りを買わない形で?

 

 

 …ちょっと想像できんな。

  という訳で、今日はナターシャさんが俺とエシャロットの狩りを検分しに来たので、その時にそれとなく聞いてみた。

 

 

 …「ナターシャさんとマスターとパピで、親子みたいなのです」…………い、いやそれはお前ちょっと…。

 確かに年齢的に違和感は無いが。

 そして言われたナターシャさんも、悪い気はしなかったらしい。

 でもそれってアレだよね……娘だったら、川の字で寝ようと一緒に風呂に入ろうと、風習によっちゃキスしようとモーマンタイって作戦じゃね?

 

 エシャロットも、背中を向けて「うわぁ…」って顔してたし。

 だがそんな顔してる場合か?

 ヘタすると、「エシャロットさんはお姉ちゃんなのですよ!」とか言われかねんぞ。

 年齢的にちょっと厳しいか?

 従兄弟か、よく遊んでくれる近所のお姉ちゃんポジかもしれん。

 

 

 ……そ、それはともかく、ナターシャさん的には、ごっこ遊びであっても割とアリらしい。

 まぁ、レジェンドラスタなんてやってると、そうそう引退もできんだろうしなぁ……妊娠だってそうだ。

 ハンターをレジェンドラスタとして続けるなら、日々のノルマや異変への解決協力要請だってあるだろうから、迂闊に妊娠できやしないだろう。

 擬似的とは言え、家族になれる今が楽しいのかもしれない。

 …その裏では、娘が父親を堕とそうと色々画策している訳ですが…なんだこのドロドロ家族。

 

 い、いや、俺が堕ちなければまだファザコンな娘で済むレベル!

 …やってる事は、父親の会社を掌握しようとしているようなもんで、しかも成功しかけてるけど…。

 風呂上りにマッサージをねだられたけど……しかもご丁寧にもオイルマッサージを。

 そんで例によって仕事を条件出されて、健全な範囲でマッサージしたけど……。

 

 

 

 そんな事を考えながら狩りをしてたら、集中がなってないと射られてしまった。

 後で何か悩みでもあるのか、と言われたが、結局言い出せなかったよ……その後オタノシミになったしね。

 

 

NTD3DS月『ニンニクマシマシ』日

 

 異性の肌は精神的特効薬、といわれているけど、本当だね。

 俺も大分元気になったわ。

 まぁ、俺の場合その特効薬を、悩みを忘れる…ならまだマシで、後回しにする為だけに使ってるのが問題なんだが。

 

 究極解決方法・デスループという反則技もないではないが…。

 解決じゃなくて、無かった事にしてるんだからなぁ。

 

 それは置いといて、狩りの訓練ついでに、例の大穴に行ってみた。

 

 訓練がな…結構キツい。

 この辺は狩りの難易度的には軽いものだったんで、訓練にはあまり向いてないと思っていたんだが……俺が阿呆だった。

 ハンターの訓練というのは、狩りの腕を上げる事が重視されているが、それ以上に注意力を上げる事が重要。

 モンスターの挙動を察知するにも、点在する草木から欲しいものを探し当てるにも、注意力が何よりも重要。

 

 ナターシャさんの注意力は、俺なんぞとは桁が違った。

 村から大穴の間を歩いただけだが、特に気負った様子もない、場合によっては鼻歌すら歌っていたというのに、注意力や観察力……ひっくるめて言えば、「気付く力」が鋭いこと鋭いこと。

 普通のハンターなら無害だからと言って気にしないような虫(ランゴスタとかじゃなくて、何処にでもいるような虫だ)の動向や、土の湿り具合から、天候の推移やモンスターの動向まで見抜く。

 

 いやもうホント、レベルが違う。

 俺も出来ない訳じゃないけど、精度も違うし、何より気軽にやってるのに正解率が段違い。

 この気付く力は、大抵の事に応用が効くだろうなぁ…。

 

 とにかく、見慣れた狩りのレベルが低い土地でも、訓練鍛錬は幾らでも出来るものだと思い知らされました。

 

 

 で、話は変わるんだけど、ナターシャさんがあの大穴を見た途端、盛大に顔を顰めた。

 「よく分からないけど、今すぐ爆破して埋めるべき。 盛大に災厄の予感がする」だって。

 

 やっぱバイオハザードか?

 しかし、もうギルドの職員達が調査を始めてしまってるんだよな。

 土地的にも、俺達じゃないギルドの担当に移ってしまっているし、今更「塞ぐべき」と言っても聞いてくれやしない。

 たとえレジェンドラスタからの一言が添えられていても、だ。

 

 増して、今回動いているのはハンターズギルド本部と、古龍研究所。

 ヘタをすると王国からも出資されてるんじゃなかろうか。

 ここまで来ると、ヤバいとわかっていても中々退けないのが人間…特に人間の集団…である。

 

 もうバイオハザードにならないように祈るしかないんだろうか…。

 

 …ところで、ナターシャさんにそれくらいスゴイ「気付く力」があるって事は……パピの事も実はお見通しだったりしないだろうな…。

 

 

 

NTD3DS月『腹筋ベルトをまた始めた』日

 

 村に戻ってきて、昨日は何もなかった。

 エロイ事もヤバイイベントもなかった。

 ナターシャさんもノルマをチョッパヤでこなした後、そのまま村にきて一晩徹夜でオタノシミ、その後狩りに行ってたもんだから、流石に眠かったらしい。

 

 ちょっと残念。

 …とか思ってたら、ヤバイ方のイベントは密かに進行中だったらしい。

 

 

 パピがナターシャさんの所に、「お母さんと一緒に寝たいのです」と言って潜り込んだそうな。

 

 

 …どっちだ?

 どっちなんだ?

 

 家族ごっこして、お母さん役を微笑ましく引き受けるナターシャさんと。

 「娘以上にはさせないわよ」と極寒の笑みでパピを抱きとめるナターシャさん。

 そしてどっちにしろ黒い企みを、あどけない笑みの下で蠢かせるパピ。

 

 

 …最近、パピに対する評価がとんでもない黒幕みたいになってきたな…それでも愛らしいのが一番の問題なんだが。

 

 

 エシャロットは段々その気になってきているようだし、ユニスは我関せず…というか傍観&ヤバくなったら逃走の姿勢を崩さないし、ムルカ君は自分の甘酸っぱいと言うか青苦い感情を処理するので手一杯。

 ポイクリ爺さんに至っては、「パピちゃんが、パピちゃんが…悪女になってしもうとる…」と毎日涙する日々だ。

 地主の嬢ちゃんは……最近顔を見せないな。

 また何か政策を考えて走り回っているようだ。

 

 地主の嬢ちゃんも化けたからなぁ…。

 暫く顔を見せないと思ったら、この前フラっと出てきて、「この前の騒ぎの報酬って事で、資材をブン取ってきたわ!」とか言って色々持って来てくれた。

 …ただ、そういう快挙も多い分、失敗や浪費も多いんだけどね。

 特に、色々な政策を試している分、支出が激しいのは当たり前だ。

 あの資材を持って来たのだって、実際は村の財政に負担をかけてしまったんで、その埋め合わせみたいなものだったしな。

 

 

 それはともかくとして、その嬢ちゃんが妙な事を言ってたのを思い出した。

 曰く、「村が一つ、一夜にして滅んだらしい」。

 何処の村なのかは分からない。

 よくある与太話ではないか…と思っていたんだが、どうも事実っぽい。

 物資の流通に明らかな乱れが見えたそうだ。

 

 で、その原因がサッパリ分からない。

 村一つを滅ぼすモンスター……規模にもよるが、珍しくは無い。

 先日のラオや古龍は言うに及ばず、ティガレックスみたいな肉食型モンスターだって、村の規模によっては軽く叩き潰すくらいの力は持っている。

 イビルジョーなんか、その典型だろう。

 

 …が、大型モンスターが暴れた形跡殆ど無し。

 ランポスとかが何匹か見つかったが、それも死んでいる……異様な傷跡を残して。

 そして住民は全滅。

 目撃者一人いやしない。

 

 

 

 

 ……何処の村か分からない、なんて言ってた割には、妙に具体的だな?

 しかも目撃者ゼロとか、「その姿を見た者は誰も帰って来れない」のに妙に具体的に姿が伝わっている、怪談話みたいじゃないか。

 

 なのになぁ………なんかこう…霊感に引っかかる。

 あの話を聞いた時には、何も感じなかった。

 今、地主の嬢ちゃんの事を思い出して、ふと連想したら、妙に気にかかる。

 

 霊感だって、第六感、自分の中で関係が無かった情報が突然結びついて起こる、天啓の一種である事に変わりは無い。

 となると、あの時無かった情報と、今ある情報との何かが結びついている訳で。

 

 ………考えてみたが…やっぱあの大穴かな…。

 でも狂竜ラオシャンロンが眠ってた穴と、どんな関係がある?

 滅びた村とやらは、この近所じゃない。

 この近所の村は、全く滅びてなんかいないしね。

 あの穴から変異ウィルスが吹き出て何処かの村に辿りついたと考えるには無理がある。

 

 うーむ……少なくとも近所でおきた惨劇ではないのに、あの大穴に関係があるとしたら…?

 関連性が思い浮かばない。

 …俺一人で悩んでも、これ以上の進展は無さそうだ。

 ナターシャさんとポイクリ爺さんに相談してみるかな。

 俺とは比べ物にならない気付く力を持ってるし、爺さんは長年生きた知恵がある。

 何か見えてくるかもしれない。

 

 

NTD3DS月『爪を切り忘れた』日

 

 流石にナターシャさんもポイクリ爺さんも、大穴と町が消えた噂に関係があるとは思えなかったようだ。

 が、真剣に相談に乗ってはくれた。

 

 ポイクリ爺さんに言わせると、その手の引っかかりを覚えているのが俺だけなのであれば、俺しか持っていない情報がその鍵になる、という事らしい。

 確かに…天啓が情報と情報を無意識に組み合わせる事で訪れる現象なら、その理屈も分からないではない。

 

 が、俺一人しか持ってない情報ねぇ…。

 真っ先に思いつくのは、霊力関係の事だ。

 実際、引っ掛かりを示しているのは霊感だしな。

 

 他に思いつく事と言えば…単独行動している間に得た、何らかの情報?

 正直思いつかないな。

 

 

 とりあえず、霊力関係で考えてみるか。

 

 霊力…霊力…そういえば、大穴に残っているかもしれないウィルス達は、霊力に反応する性質があるのかもしれないんだよな。

 でも、別に俺はアレに霊力を流し込んだり 

 

 

 

 

 

 

 

 

 うん?

 

 

 

NTD3DS月『口内炎なんて嫌いだ』日

 

 

 現地調査しているギルドや古龍研究所の人達に問い合わせ。

 大穴の中に、妙な紅玉が無かったか?

 

 …答えは、無し。

 

 むぅ…違ったか?

 前回ループで拾った、あの人とモンスターを狂わせる、霊力の篭った紅玉。

 まさかアレがもう一つあって、あの穴の中にあるのでは…と思ったんだが。

 紅玉は元々、竜の体内で何らかの物質が凝結したものって話だったし、眠っていたラオシャンロンの体の中で出来上がり、それが排出されてあの場に残っている…と考えられないだろうか。

 それで霊力が宿るかどうかはともかくとして。

 

 一応、それらしいモノが出たら、厳重に隔離するように話はしておいた。

 何せ狂竜ラオシャンロンの体内物質が固まったモノだ。

 それこそ、普通の紅玉と違って、変異したウィルスが巣食っている可能性は非常に高い。

 あの時の紅玉のような性質が無くても、危険物扱いするには充分すぎる。

 

 

 

 これが引っかかる事だったんだろうか?

 う~~ん……どうもスッキリしない。

 

 

 

 真面目な話から一転してナンだが、今日も俺・ナターシャさん・パピの家族ごっこは続いている。

 3人でお風呂に入って、川の字で寝ました。

 

 

 …パピが寝入ったの確認して、すぐ横で声を殺して盛ったけどな!

 どっちから誘いをかけたかは明らかにすまい。

 言えるのは、どっちも我慢できなかったって事だけだ。

 

 そしてパピ、途中から起きてなかったか…?

 ずっと目を閉じてたけど、明らかに顔が赤くなっていたような…。

 

 

 

NTD3DS月『机の上に片付けてない調味料』日

 

 やっぱり起きてたようだった…。

 

 態度には出てないよ?

 マジで表情筋を自由に操れるんじゃないかってレベルで、普段通りのニパーとした笑顔しかしていない。

 ナターシャさんすら欺くポーカーフェイスがマジ恐ろしい。

 

 が。

 俺と二人きりになった途端、その表情が崩れ去った。

 あうあう言いながら真っ赤になって、オロオロオロオロと。 

 

 言ってはなんだけど、和んだ。

 年端も行かないょぅι゛ょにエラいもの…エロいもの見せ付けておいて言う感想じゃないのはわかってるが、やっぱりこうやってワタワタしつつ右往左往しているのがパピの平常運転だよな。

 

 

 

 なんて言ってる余裕はすぐに吹き飛んだけどな!

 例によって仕事の事を条件にして!

 

 

 「パピにも触らせてください」って!

 

 

 

 …受けたよ。

 ああ受けたさ、ギルドの仕事状況が全然改善されてないんだから、受けざるを得ないでしょーが!

 なんかもう自分でも、ギルドの事を言い訳にしてる自覚はあるけどさ!

 どうにも出来んがな畜生!

 

 ああ、女性関係に強いみたいに思い上がってて、その実体がコレか…。

 受けに回るとどうにもできやしない。

 やっぱ俺にとって、人間関係の問題は鬼門だ。

 

 

 追記: 触られてる間にオッキはしたが、白いの出すまではいかなかった事を記しておく。

     あのまま舐められてたりしたら、ちょっとヤバかったかもしれんけど…。

 

 

 

NTD3DS月『オニギリ買って仕事場で食べようとしたら、中身が毀れていたショック。しかもイクラ』日

 

 

 パピは末恐ろしい子やでぇ…。

 今日まで仕掛けてきた色々な事を思い出すだけでも恐ろしいが、今日はそれ以上の戦慄を感じた。

 

 俺にやってたような事を、ナターシャさんにも仕掛けていたらしい。

 エシャロットがコッソリと教えてくれたんだが、パピとナターシャさんが一緒に風呂に入った時(俺が居ない時も二人で入るようになっているようだ)、後からエシャロットが入ってしまったんだそうだ。

 それは別にいい。

 同性なんだし、風呂は3人で入るにはちょっと狭いんで、エシャロットは出直す事になったけど、それも別にいい。

 

 

 パピがナターシャさんの、胸の辺りとか股の辺りを撫でていたんだそうな。

 しかもナターシャさんはちょっと顔が赤かった。

 

 …その場面に遭遇したエシャロットの衝撃はいかばかりか。

 思わず固まってしまったとして、誰が責められよう。

 が、パピから一瞥されただけで、猛烈な悪寒を感じ、ナターシャさんに気付かれる前に超消音状態で撤退したと言う。

 実に懸命な判断である。

 下手すると巻き込まれる。

 

 が、怖いもの見たさというべきか、ヤバい事態になりそうだからちょっとでも情報を集めて撤退しようとしたのか、気配を殺して漏れてくる声を盗み聞き。

 そこで僅かに聞こえたのは、漫画で温泉とかに行った時によくあるアレだ。

 「○○ちゃんおっぱい大きいー!」とか、「腰ほそーい!」とか、「肌がツヤツヤ…」とか、ああいうノリのアレだ。

 アレを母娘のスキンシップにしたカンジの声だったそうな。

 

 ただ、ナターシャさんの声が、なんというか…ちょっと艶っぽいのが気になったと。

 

 後で恐る恐るパピに何をやっていたのか聞いてみたら……。

 

 

「赤ちゃんはどうやって生まれるのが、聞いていたのですよ」

 

 

 …確かにこの世界だと、ちゃんとした保健体育を教える学校なんて無いだろうし、性教育を親がする場合もあるようなんだが(エシャロットもそのクチだったらしい)。

 明らかに分かっててやってるよなぁ…その辺の描写がある本も読んでたし…。

 

 どこまで徹底的にやる気だよ…。

 とんでもないモノを目覚めさせちまったようだ。

 

 

 

 

NTD3DS月『不思議のクロニクル、ボスよりスケルトンが手強い』日

 

 今朝方、バカみたいにデカイ音が鳴り響いた。

 地震でも起きたかと思って、村人が皆飛び出してくるくらいだった。

 

 音の発生地は、どうやら離れた狩場…あの大穴の方角からだ。

 危険な予感がする。

 

 少なくとも、今日一日は調査の為に帰れそうにない。

 朝のうちに日記をつけて、覚悟を決めます。

 調査メンバーは、俺、ナターシャさん、エシャロット、A.BEEさんで、現在村で考えられる最強メンバー。

 他のハンター達は、村の防衛に当たってもらう。

 また狂竜ラオみたいなのが出てきてたら、村に小型モンスターが押し寄せてくる事だって考えられるしな。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 防衛戦じゃあ!

 みなのモノ防衛戦じゃあ!!

 武器を取れ、配置につけ、奴らを村に近づけるな!

 

 

 

 

 

 

神無月『スマホからツイッターにログインできない』日

 

 …デスワープ……。

 なんか久々なような気がするが、振り返ってみれば結局いつも通りの3ヶ月程度だったこの不思議。

 

 それにしても……無念。

 

 デスワープした時は、毎回理不尽な死因だったり、悔しい思いをしていたりしたが、今回はまた格別だ。

 折角開拓してきた村が…住民の皆が…。

 

 

 畜生。

 

 

神無月『自転車のタイヤに空気入れないと』日

 

 怒りと無力感のあまり、一日不貞腐れて過ごしてしまった。

 そしたら、いつもアナグラに連れて行ってくれるゴッドイーター達と合流し損ねてしまった。

 むぅ、仕方ない。

 アラガミ化して近くまで走るか。

 

 

 それにしても、今回の死因はまた滅茶苦茶だった。

 なんつーか、ゲームが違うよゲームが。

 元がカプコンだから根元は同じなのかもしれんけどさ。

 

 事の始まりは、日記にも書いた轟音だったと思う。

 その原因を調査しに行こうとしたのだが、時既に遅しと言うか。

 

 予想通り、大穴があったところが、更に巨大な穴が出来ていた…崩落して埋まりかけていたが。

 それは、まぁいい。

 あそこにあったデカい足跡も、まぁいいだろう。

 

 問題だったのは……。

 

 あそこを調査していたギルドの調査員や、古龍研究所の面々。

 間に合わなかった。

 死んでいた。

 

 

 死んでいたけど生きていた。

 

 

 

 

 

 

 ばいおはざーど!

 

 

 

 いやマジで。

 

 肌は腐ってこそいなかったようだけど、完全に変色し、言葉も分からず、動いてはいるが明らかに生命活動はなかった。

 そもそも、そこに居たゾンビは殆どが体に欠損があり、そこから全く血が流れ出ていなかった。

 腕とか足とかなくなってるのに、平然と(?)動いている時点で異常ってレベルの話じゃない。

 

 流石に皆戸惑ったんだが、いくら呼びかけても全く反応がなかった

 相手がゾンビになったとは言え、元人間を攻撃するのはエシャロットにはキツかったようだ…残りの3人で始末した。

 

 で、ここからが問題だった。

 このゾンビは、数体しか居なかったのだ。

 ここに居た調査隊メンバーは、少なく見積もっても20人以上居た筈なのに。

 半分以上がゾンビにならず、何らかの現象で吹き飛んでしまったと考えても、まだ何体か残っている可能性がある。

 

 そう思って周囲を調査したんだが…大当たりだった。

 活動を停止したゾンビが数体見つかった。

 どうやら、近隣のモンスター…ランポスなど…に襲われ食われたらしい。

 

 …と、ここで待ったをかけたのがナターシャさん。

 ランポスがここに居る、その時点でおかしい、と。

 

 言われて見て気が付いたが、ここには超大型モンスターの足跡があった。

 それが何のモンスターのモノなのかは分からないが、少なくともあそこに居たのは確かなのだ。

 恐らくはあの朝、轟音が響いたタイミングで、巨大なモンスターがあそこに居た。

 だと言うのに、何故ランポスが残っている?

 まともに動けるモンスターなら、虫型などでもない限り、すぐさま逃げ出してしばらく戻ってこない筈。

 例え大型モンスターが居なくなっても、しばらくの間は警戒して戻ってこない。

 事実、ラオシャンロンが出現した時はそうだった。

 

 なら、このランポスは?

 しかもその周辺を調べたところ、弱って動けないようなランポスでもなく、しかも群れをなしている事が分かった。

 

 異常な行動を取るモンスターが、集団規模で居る?

 

 更に言うなら、古典的なゾンビの法則がヤバすぎる。

 ゾンビに噛まれたり、引っかかれたりされたら、そいつは…?

 

 なら、そのゾンビを食ったモンスター達は? 

 

 

 結論から言えば、その懸念は大当たりだった。

 何体か、異常なモンスターが発見された。

 狂竜ラオシャンロンのように体が黒く染まったモンスター達。

 

 

 それだけなら、まだ良かったんだけどな……。

 一体何がどうなったのか、狂竜ウィルス改めゾンビウィルスは、急速なスピードで広まったようだった。

 モンスター達はゾンビ状態になってたんで、あまり動きも速くはなかったし、そうそう普通のモンスターを傷付けられるとは思えないんだが……やっぱり空気感染…いや、関節的な接触感染か?

 そこらの木々に体が触れて、そこにウィルスが残ってたんだろうか。

 

 

 ともあれ、どんどん増殖していたゾンビモンスター達。

 一体一体は動きが非常に遅いこともあって、大した事は無い。

 だが場所が悪い。

 感染したモンスター達は、密林の中に潜んでいる。

 ナターシャさんレベルならまず見落とさないが、それでも万一はあるし、俺達だと戦っている間に見落としてしまう可能性もある。

 

 どっちにしろ、拡散しつつあるウィルスをどうにかするには、それこそ一帯を焼き払って消毒するくらいせねばならない。

 ギルドからの懲罰…それこそ、俺の場合はハンター廃業…も覚悟の上だった。

 一端村に戻り、焼き払うのに必要な道具を揃えようとした。

 

 

 …村に帰還した時には、既にモンスターのゾンビに囲まれていた。

 冗談だろ?

 

 

 幸い、地主の嬢ちゃんが作っていた防壁やバリスタなどを使って村人総出で応戦し、村に入られるのを防いでいたが、多勢に無勢もいいところだった。

 

 

 …思い返してみれば、この時点でおかしかったんだ。

 大穴付近から広まっている筈のゾンビ達が、何故俺達が帰還するよりも早く、しかも大勢で村に居たのか。

 

 だが、あの時は悠長にそんな考察をしていられる余裕もなく、俺達も戦線に加わった。

 幸いだったのは、村人からゾンビ化した者が居なかった事だろうか…ゾンビモンスターに噛まれた者も居らず、俺達から二次感染した者も居なかったようだ。

 

 とにもかくにも、ゾンビ達を撃退しなければならない。

 

 

 …日が暮れるまで、防衛戦は続いた。

 よくもまぁ、弾薬やら矢やらが尽きなかったものだ。

 地主の嬢ちゃんの大手柄だと言っていいだろう。

 

 だが、それも限界が近付き、ハンターはともかく一般人の体力も尽き始めた頃だったか。

 

 あのデカブツが、突然空から襲い掛かってきたのは。

 

 

 天廻龍、シャガルマガラ………だと、思う。

 多分。

 

 襲来した瞬間から何故か怒り狂っていたソイツは、文献で見たものとよく似た姿をしていた。

 ただ、明らかに色が違った。

 白い体に、幾つもの黒い染み……見間違えでなければ、狂竜ラオシャンロンと同じような黒い染みが蠢いていた。

 

 

 空からの乱入で何人かのハンターと村人を吹き飛ばし(生存確認する余裕はなかった)、続いて弱そうだと判断したのか、パピまで狙いやがった。

 咄嗟にナターシャさんが庇うも、その代償として大きな傷を負っていた。

 

 

 その際、パピとナターシャさんが何か話しており、パピが泣きながら、ナターシャさんを「おかあさん!」と呼ぶようになったんだが…なんだったんだろうか?

 多分あれだな、「どうしてパピを庇ったのです…パピは、ナターシャさんからマスターを…」「…ちょっとおいたが過ぎるからって、娘を庇わない母親だと思う…?」とか、そんな会話があったんだろうな。

 

 

 それはともかく、ナターシャさんごとトドメを刺そうとするシャガルマガラに割り込みをかけ、暫くは凌いでいたんだが……段々と体がおかしくなってきたのが分かった。

 

 そりゃそうだよなぁ。

 あのシャガルマガラが、多分ゾンビウィルスの元凶だったんだろう。

 それを相手に斬った張ったしてりゃ、ウィルスに感染しない方が難しい。

 

 徐々に体が動かなくなり、頭もおかしくなりそうだった。

 

 こりゃアカン、と思ったんで、最後の切り札発動。

 久々の仮面ライダーアラガミ!

 

 …だったんだが、残念ながら状態異常は振り切れなかったようだ。

 体が蝕まれているのが分かった。

 間もなく動けなくなり、まともな判断すら下せなくなるだろう。

 こうなってしまえば、残った手段は一つだけだ。

 

 ラオシャンロン戦ですっかり忘れ去られていた悲劇の必殺技、鬼杭千切の発動だ。

 突っ込んでくるシャガルマガラ(仮)に、カウンター気味に叩き込み、充分な手応えを感じた。

 

 

 

 …覚えているのはそこまでだ。

 仮面ライダーアラガミ状態でも、鬼杭千切の反動に耐えられなかったんだろうか?

 元々意識も朦朧としてる状態だったしな…。

 

 充分な手応えがあっても仕留め切れなかったか、仕留めはしたがウィルスに犯された体が限界を迎えたのか、そんな所だろう。

 

 

 …遺されたパピとナターシャさん、そして村が無事である事を祈る。

 

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