※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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何をしても上手くいかない時ってありますね。
大から小から失敗続き。
横柄な客にやたら当たる。
冷蔵庫には、買う量を間違って詰め込みすぎの酒のツマミ。
なすの煮浸し用の出し汁が冷蔵庫の一角を圧迫していてビールも冷やせない。


時守が今正にそれ!
……今日も出勤したらお説教が2回くらいありそうです。
まぁ自分が悪いんですが。


第82話

 

 

神無月コウタ視点2日

 

 バガラリーだ。

 バガラリーだった。

 

 アラガミがバガラリーだった!

 

 

 

 いや、ちょっと待て落ち着け。

 いくら外見がバガラリーだってアラガミだ。

 あんまり浮かれて言い触らしてると、エリック先輩みたいに雨宮教官のアイアンクロー&再教育を受けるハメになってしまう。

 

 とりあえず言える事はアレだ。

 マスク・ド・オウガは実在した!って話だよ。

 

 順を追って話そう。

 

 兎にも角にも、俺は先日、ゴッドイーター一人前の試験に合格…つまりはコンゴウの単騎討伐任務に成功した。

 ミッションの成功より、雨宮教官の再教育から逃げられた事がホッとしたのは言うまでもないだろう。

 

 それで浮かれてしまった、っていうのは否定できないかもしれない。

 幸運にもサクヤさんの部隊に配属されて、ちょっといいトコ見せよう!って思ってたし。

 

 ミッションの内容だって、オウガテイルどころかザイゴートしか居ない、それこそルーキーでも簡単にクリアできるような任務だったしさ。

 

 

 でも、油断大敵って言葉の意味を、俺は理解していなかった。

 相手がどんなに弱くても、人間だってそれ以上に脆いんだ。

 

 見つけたザイゴートが一匹だけだった事もあって、俺はその場でやっつけようとした。

 実際、狙いを付けて、弾を当てるところまではちゃんと出来てたんだよ。

 

 予想外だったのは、それで仕留められなかった事。

 ザイゴートは今まで何度か戦ってたし、これまでの相手なら数発当たれば地面に落ちて動けなくなっていた。

 それだけの数を確かに当てた。

 

 …違っていたのは、アラガミの体力だ。

 今まで俺は訓練生だったから、アラガミの中でも一番弱い部類しか相手にしなかったんだ。

 担当する地域が違えば、アラガミだって変わる。

 同じ種族でも、タフさも違えば行動だって違うんだって、俺はわかっていなかった。

 

 それを理解したのは、予想もしなかった反撃…毒弾を受けた後だった。

 

 新種の苦しさだった…。

 毒ってあんなに苦しいんだな。

 体の中に、あっちゃいけないモノが入ってるんだってよく分かった。

 まだまだ動ける筈だったのに、息が上がって、眩暈がして、痛みと焦りで体が勝手に膝を付こうとする。

 

 一緒に来ていたサクヤさんは少しだけ離れた場所に居て、すぐには助けにこれない。

 たった一匹の、弱っちかったザイゴートがやたら大きく見えた。

 

 

 

 

 まぁ、後で聞いたら思ってた程ピンチじゃなかったらしいんだけど。

 毒にしたって、ゴッドイーターの体なら抜けるのに時間はかからないし、ザイゴートの力はそんなに強くない。

 基本的に獲物を仕留めてから捕食する(考えただけでもゾッとする!)から、生きている間は頭から食われる心配も少ない。

 

 サクヤさんが助けにくる時間は、充分すぎる程あったって事だ。

 サクヤさん曰く、ルーキーが入隊した場合、このくらいの難易度の任務を受けると大抵こうなるらしい。

 通過儀礼と言うか、サクヤさんも意外と確信犯と言うか…。

 

 俺が舞い上がってたのもお見通しだった訳だ。

 結構Sかも…。

 

 とにかく、実際はどうだったかはともかく、俺がノゾミの名前を呼びながら、必死こいて立ち上がろうとしていた時だった。

 

 アラガミが目の前で真っ二つになった。

 サクヤさん?と思ったけど、あの人はガンナーだ。

 打ち抜く事はできても、切り裂く事はできない。

 

 その時の俺にはそんな冷静な判断はできなくて、「助かった…」と思いながら顔を上げたんだ。

 

 でも、そこに居たのは……オウガテイルだった。

 死んだ、と思ったね。

 毒はないけど、オウガテイルはザイゴートよりもずっと凶悪だ。

 爪、牙、尾から出る針…。

 

 助かったと思った矢先にまた絶望の淵に叩き込まれたよ。

 

 

 

 …オウガテイルが、二本足で立ち上がるまでは。

 いや、普通のオウガテイルだって二本足なんだけどさ。

 

 オウガテイルの顔が、何とか立ち上がれた俺の顔よりもまだ上にあるって事に気が付いた。

 二本の足が妙に長くて、そこから胴体が伸びてて、更に両手(これはオウガテイルには無いな)がある事にも気が付いた。

 

 

 人間?

 と思った。

 でも人間の両腕にはブレードなんか……まぁ、これは装備次第って事で。

 妙に生物的な装甲も…これも装備次第でいい。

 オウガテイルの顔。

 ……まぁ、やっぱり装備でいいだろう。

 

 

 

 …今思い返すと、全部装備で説明がつくと言えば付く、かな?

 全身鎧と考えれば……いや、それでもなぁ…。

 

 ともあれ、俺が混乱している間に、そいつ…マスク・ド・オウガは背中を向けた。

 夕日が逆光になっていて、妙にサマになっている。

 背中についていたモフモフとした毛が、マフラーみたいに翻った。

 バガラリーのイサムの退場シーンみたいだ、とボンヤリと思った。

 

 そして一瞬身を屈めると、ドンッ!と音がして消えていた。

 大ジャンプしてどこかに行ったんだと気付いたのは、サクヤさんが駆けつけてくれた後だ。

 

 

 

 

 ミッションが終わってからサクヤさんに超・お説教を受けて、部屋に戻ってようやく冷静になってきた。

 マスク・ド・オウガ、実在したんだなぁ…。

 しかも格好良かったし、メッチャ強いし。

 退場シーンも…よく思い出してみると登場シーンも、まるでバガラリーの1シーンのようだった。

 思い返してバガラリーを見てみたけど、やっぱり動きがソックリだ。

 

 

 ん?

 じゃあマスク・ド・オウガはバガラリーファンなの?

 やっぱりアラガミじゃないの?

 

 姿だけでももう一度確認できないかと思って、ヒバリさんに記録を見せてもらったんだけど、噂に聞いたのと同様に、レーダーにも反応無し、カメラの類では観測できない位置に居た。

 ……ここまで来ると、どう考えてもカメラを避けて行動してるよな…。

 アラガミにそんな知性があるんだろうか?

 やっぱり人間なのか?

 でもゴッドイーターじゃないみたいだし…。

 

 謎は深まるばかり。

 

 

 深まるばかりだけど、とりあえずカッコイイよな!

 ファンになってしまいそうだ。

 いやいや、俺はバガラリー一筋だから!

 

 

 

 でもエリック先輩、グッズ販売とか始めたら教えてください。

 

 

 

 

 そういえば、エリック先輩が「いい所に連れて行ってあげよう!」とか言ってたんだけど…何処だろう?

 ソーマが「お前、またあそこに連れて行く気か」って呆れてたけど、止めるどころか自分も一緒に行こうとしている節があった。

 あの、アラガミと戦う事しか考えてないようなソーマが、エリック先輩が「いい所」と表現する場所についてくる…しかも自分の意思で。

 

 想像がつかない。

 

 エリック先輩の常識というか感性は、俺みたいな一般ゴッドイーターと比べると浮き沈みが激しいんだよな。

 

 華麗華麗と残念な人に見えるけど、考え方や新人に対する接し方はマトモだし、一人で暴走するような事はせずに連携を取るし。

 腕がいいように見えて油断が多くて、常識人のようで度が過ぎかねないシスコン(妹の写真を何度自慢された事か!)で、視野が広いというか「この世界を救うにはどうすればいいか」みたいな事を考えているのに、ごく一般的な事を知らなかったり勘違いして突っ走ったり。

 

 この非常に評価しづらい先輩が「いい所」って言ってるんだから、多分マジで「スゲェ!」って所か、「いや…これ一般人の間では常識なんですけど」って所か、「…死ぬ」のどれかじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

神無月ヒバリ視点日

 

 

 今日もオペレーション頑張ります!

 竹田ヒバリです。

 

 最近、巷でウワサのマスク・ド・オウガ。

 最初は私も信じていなかったんですけど、最近はそうも言っていられなくなりました。

 

 最初に私がマスク・ド・オウガに会った…と言っても、直接顔を合わせた訳じゃないんですが…のは、多分半月から一ヶ月前くらいのミッションだったと思います。

 いつも通りにゴッドイーターの皆さんのオペレートをしていたのですが、とあるミッションで1度、予定外のアラガミが接近してきた事がありました。

 その時に戦っていたタツミさん達は、ミッションの相手で手一杯。

 すぐにやっつけて、予定外のアラガミに対処しよう…という事になったのですが、タツミさん達がミッションターゲットをやっつける頃には、予定外のアラガミの反応は影も形もなくなっていました。

 

 近付くだけ近付いて、立ち去ってしまったんでしょうか?

 念のため、タツミさん達に哨戒をお願いしました。

 一部から面倒だ、お金にならないってブーイングが飛んできましたが、これもお仕事です。

 

 それで、アラガミが居たと思われる場所を見に行ってもらったんですが、大型のアラガミが居た形跡はありました。

 …というより、溶けて消える寸前の遺体がありました。

 タツミさん達は、とりあえず捕食して素材の臨時収入にしていましたが、私としては腑に落ちません。

 

 アラガミの反応は、1体だけでした。

 大型アラガミが倒れるにしても、何の前触れもなく死ぬ訳がありません。

 アラガミを倒した『何か』が、近くに居る筈です。

 

 私のオペレートのミスも考え、機材のログを検閲してみたのですが、やはり予定外のアラガミが接近し、そして突然活動を停止しています。

 勿論、ゴッドイーターがその近くに居たという反応もありませんでした。

 

 突然の、アラガミの不可解な死…。

 気にはなりましたが、それ以上調べる事もできず、疑問は日々の仕事に押し潰されていきました。

 

 

 暫くして、別のオペレーターの方との雑談中に、同じような事があった事を聞かされました。

 同時に、誰かが目撃した謎のアラガミ……当時はまだ名前はついていませんでしたが、マスク・ド・オウガの事も。

 

 私がこの話を聞いた時、まず考えた事は真偽の程ではなく、その危険性でした。

 

 突然、アラガミが活動停止するだけならいいのです。

 分断作戦などがある場合、作戦に狂いが出る事になりますが、敵の数が減るのはいい事です。

 

 ですが、その活動停止が間違いだったら?

 突然アラガミが活動停止したので、そちらを無警戒になり…実はまだ活動していたら?

 機材のバグやオペレートの確認ミスで、背後から襲ってきたら?

 

 …結果は言うまでもないでしょう。

 例え都合の良い結果だけ出されていようと、不確定要素を持ち込むのは好ましくありません。

 

 

 

 また、もしも謎のアラガミが実在し、活動停止したアラガミ達と交戦していたのだとしたら、これも非常に危険です。

 何故なら、謎のアラガミはレーダーに全く映らないからです。

 いつ何処に居ても発見できず、そして今のところアラガミ同士の戦闘音すら確認できていません。

 戦闘音が分からないのは、戦っているゴッドイーターの方々に意識が集中しているからだとしても、隠密性、戦闘能力が非常に高い事は予想に難くないでしょう。

 もしもその矛先が、アラガミではなくゴッドイーターに向いたら?

 

 考えるだけで恐ろしいです。

 

 

 懸案事項を纏め、上に報告するべきです。

 とは言え、現状では明確な根拠はありません。

 オペレーター仲間に協力してもらい、アラガミの突然の活動停止のログを集めましたが、まだ弱いです。

 

 …シックザール支部長に直接報告するのでしたら、もう少し調査を進めてからにしないと。

 そもそも、当時の支部長は出張中でしたが。

 確か、新型神機使いをロシアから極東に呼び寄せる為でしたか…暫く帰って来れそうになかったです。

 

 サカキ博士なら、相談に乗ってくれるでしょうか?

 何を考えているのかよく分からない方ですけど、支部長に比べると私達オペレーターと話す機会も多い人ですし。

 

 

 そんな事を考えていた頃だったでしょうか。

 謎のアラガミの目撃情報が増えてきたのは…というより、本格的にウワサになってきたのは。

 

 ですが、目撃したというゴッドイーターの証言を元にログを探してみても、やはり残っている痕跡は突然の活動停止のみ。

 映像記録に至っては、突然ノイズが発生したり、それ以前にカメラの死角を狙って動いているとしか思えない程に記録に残りません。

 偶然で片付けられる話ではありません。

 

 恐ろしい話ですね。

 ノイズ…に関しては、例えばジャミングを強化したものと思えばまだ分かります。

 ですが、カメラの死角を通る?

 つまりこのアラガミは、カメラがどういった装置なのか理解し、まだその動きすら理解している事になります。

 もうこの時点で、本当にアラガミか疑わしいです。

 

 正直な話、今のところゴッドイーターに害は出ていませんが、味方と思って楽観するには不確定要素が過ぎます。

 なのに、聞こえてくる噂話…マスク・ド・オウガと名付けられたのも、この頃からですね…は、謎のアラガミが人間の味方であるかのような話ばかり。

 

 …やはり調査の必要があるでしょう。

 支部長に報告できる程に報告書は纏まっていませんが、一足速くサカキ博士に相談します。

 

 

 

 

神無月ヒバリ視点2日

 

 

 サカキ博士は、マスク・ド・オウガの噂をご存知でした。

 研究室に篭りっぱなしに見えますが、意外と世情に詳しい方です。

 

 調査も既に始めているそうですが、やはり謎のアラガミ…いえ、幻のアラガミとでも評するべきでしょうか。

 直接遭遇したゴッドイーターの証言以上には、情報が集まらなかったようです。

 

 そこで、サカキ博士は考えました。

 出てこないのなら、こちらからおびき出せばいいじゃないか、と。

 

 そしてその方法を、ゴッドイーター達からアイデア募集するそうです。

 

 

 …この辺り、ちょっと違和感があるんですよね。

 サカキ博士が突拍子も無い事を言い出すのは珍しくもなんともないんですけど、それには理由がありました。

 「そんな無茶苦茶な!」と言いたくなるような作戦や指示でも、ちゃんと説明されれば明確に筋が通っていたのです。

 ………常人の神経じゃ、思いつくことすらできないような発想であっても。

 

 そんなサカキ博士が、アイデアを募集する、と言い出しているのが分からないんですよね。

 この人の頭の良さなら、大抵の人が考え出すアイデアはすぐに捻り出せる筈です。

 なのに景品まで用意して、ゴッドイーターだけではなく、極東支部全体に知らせるように、見せ付けるように動いて…。

 

 しかも、これってマスク・ド・オウガが存在しているって、公式に認めているようなものですよね?

 マスク・ド・オウガが本当に人間の味方なのかは未知数です。

 ですが、極東支部ではそういう認識が広まりつつあります。

 

 もしもこのイメージのまま定着してしまったら……もしもマスク・ド・オウガが人間に牙をむいた時、どうなってしまうのでしょうか。

 サカキ博士の狙いは一体…?

 

 

 

 とりあえず、応募されてきたマスク・ド・オウガおびき出し作戦のアイデア整理をしなければなりません。

 残業確定です…。

 

 

 

 

神無月ヒバリ視点3日

 

 

 目にクマが出来てないでしょうか?

 ちょっとお化粧を厚めにしました…うう、お化粧品の値段もバカにならないのに…。

 

 …しかも、サカキ博士…ちょっとヒドすぎです。

 ほぼ徹夜作業になっちゃったのに、実はアイデア募集はついでで、極東の皆さんにマスク・ド・オウガの存在を広めるのが目的だったなんて…。

 

 そのお詫びだったのか、サカキ博士は「何故そんな事を?」という疑問に答えてくれました。

 ちょっと知っちゃったらマズい事だったような気がしますけど…。

 

 

 何でも、知性を持つアラガミの存在は、以前かその存在を確信されていたそうです。

 「特異点」と言われる特殊なアラガミで、現在行われている極秘計画において、非常に重要な意味を持つとか…。

 サカキ博士はマスク・ド・オウガがその特異点なのではないかと考えているようです……ちょっと言葉を濁したので、気になる事でもあるのかもしれませんが。

 

 今までは極秘に特異点となるアラガミを探していたのですが、最近になってマスク・ド・オウガの存在が徐々に広まってきてしまいました。

 こうなった以上、隠し通すのは不可能。

 ならいっそ大々的に宣伝し、万が一にもそのアラガミを殺してしまわないように注意させる…と。

 アイデア募集は思いもよらないアイデアや情報が飛び込んでくるのを期待した方法でしたが、本命はマスク・ド・オウガの宣伝って事ですね。

 

 うーん、筋が通っているようには見えますが……まだ何か隠しているっぽいですね。

 そもそも極秘計画というのが分かりません。

 シックザール支部長が提唱している、イージス計画の事でしょうか?

 ですが、概要を聞いた限りでは、特異点とやらが何処に必要になるのか…。

 

 それに、博士の口ぶりからすると、イージス計画以外にも…恐らくサカキ博士個人としても…何かしら、別の計画が動いているような印象を受けました。

 

 

 まぁ、迂闊に踏み込むと身の危険を感じますので、この辺までにしておきますが。

 

 

 

 ともあれ、ちょっと疲れましたね、精神的に…。

 どこかに出かけて気分転換したいです。

 

 …そういえば、先日タツミさんに誘われた、最近極東(対アラガミ防壁外)で一番ホットな場所…という触れ込みの場所がありましたね。

 最近エリックさんが、マスク・ド・オウガの事と同じくらいに宣伝したり、人を連れて行ったりしているそうで、結構な話題になっています。

 

 今度の休暇中に、私も行ってみてもいいかもしれませんね。

 

 

 

 

 

神無月主人公視点日

 

 最近おかしい。

 と言うか訳が分からない。

 

 ウチの農園が、どう考えても観光地扱いになりつつある。

 エリックさんが毎度毎度やってくるのはいい。

 少し話したが、ウチで扱ってるMH世界の資材に非常に期待しているってんだから、頻繁に様子を見に来るのも分かる。

 

 が、事ある毎に人を連れてきてどーすんだ。

 ソーマを連れてきているのはまだ分かる、チームだからな。

 しかしコウタを皮切りに、、百田ゲンさんやら、ちゃんみお…じゃなかったちゃん様やら、リッカさんやら、前ループで関わった人関わってない人、節操無しにゾロゾロ紹介してくるなよ。

 先日に至っては、リンドウさんとサクヤさんが一緒に乗り込んでくる始末。

 あれ絶対デートだろ。

 しかもエリックさんに紹介されたとか。

 

 一体何がしたいんだ?

 自慢か?

 自慢なのか?

 華麗なる自慢なのか、自慢してるのはエリック先輩のものじゃなくて俺の農園だけど。

 

 

 しかもおかしいのはそれだけじゃない。

 何で俺がマスク・ド・オウガなんだよ。

 あまつさえ、その名前を俺に教えてくれたのが、ゲームでのマスク・ド・オウガの正体と囁かれるエリック先輩とか、もうワケが分からないよ。

 

 そりゃ、確かにオウガテイル装備ではあるよ。

 仮面ライダーアラガミに体を慣らす為、何度も変身してはウロウロしたり野良アラガミを狩ったりしてたよ。

 ゴッドイーターがピンチになりそうな場面を見つけたら、遠くから狙撃したり、乱入しようとするアラガミを事前に狩ったりしてたよ。

 

 ついでに言うと、何かとポーズを決めたような姿勢になってしまうのは、速すぎる機動力を強引に相殺した結果、そういう体制になっただけだ。

 

 俺の存在を探知されると面倒なんで、ミタマスキル「隠」の隠形とか、MH世界のスキル「気配」とか色々重ねて発動させていた。

 レーダーを掻い潜れるかどうかだけが疑問だったが、どういう理屈か知らんが効果はあるっぽい。

 霊力が電磁波とかを吸収したりしてるんだろうか?

 

 カメラに写るのは一層ヤバそうだった。

 姿形が明らかに残ってしまう。

 幸い、カメラがついているのは車等の専門の機材を乗せるようなモノだけだ。

 カメラの角度を見て動けば、短時間なら写角を避けきれる。 

 どうしても難しい時は、霊力をぶつけてジャミング代わりにした。

 

 

 

 尤も、そのお蔭でむしろヤバい事になりかけているみたいだが。

 レーダーの類にも反応せず、ゴッドイーターを翻弄する上に、カメラがどういう物なのかを理解している節がある知恵のあるアラガミ。

 普通に考えれば眉唾モノだと思うが、よりにもよってサカキ博士が「知恵のあるアラガミをおびき出す為のアイデアを募集する」なんて声明を出しやがって、その存在を公に認めたも同然の状態になっているとか。

 

 何考えてんだあの細目マッド。

 

 

 

 と言うか、コレってアレじゃね?

 俺を特異点として勘違いしてんじゃね?

 

 

 

 何と言う迂闊ッ…!

 

 いや、しかしそれならそれで大々的に話を広める意味が分からん。

 特異点を探しているのは、支部長はアーク計画の為、サカキ博士はその対抗策として、人間のアラガミの融和の切欠になるかもしれないとして…の筈だ。

 どっちもそうそう受け入れられるような計画じゃなかろう。

 だから極秘に、リンドウさんやソーマに特務として命じて、特異点…つまりシオを探させていたと思うんだが。

 

 

 ともあれ、危険は危険だがこれは逆に好都合…と考えられなくもない、気がする。

 仮面ライダーアラガミこと、マスク・ド・オウガに注目が集まれば、本当の特異点であるシオの捜索の手は緩む筈。

 

 …あ、でもシオが何処に居るのか分からんな…。

 ゴッドイーターの誰かがバッタリ会って確保してしまう可能性があるのには変わりない。

 何より、シオを見つける事ができずにそのまま放置していれば、遠からず特異点として覚醒して終末捕食一直線。

 前回ループ同様、アーク計画すら発動でずに地球をパックンチョしてしまうだろう。

 

 

 やっぱりシオを探さなきゃいかんな。

 最近、農園経営と変身状態での狩りばっかりで、ロハス的な活動しかしてなかったもんなぁ。

 しかもやってきた観光客(?)達に取れたて野菜を食わせてみたり、ついこの間なんか今まで上げた利益でニワトリまで買ってきてしまった。

 ヒヨコも産まれて順調に育っております。

 無精卵、味的にも利益的にもテラウマス。

 

 ……サルモネラ菌?

 ハンターには通じん!

 ハンターには。

 あと多分ゴッドイーターもギリギリセーフかと。

 

 ただ、ゴッドイーターであってもハンター以外には卵かけご飯が不評なんだよなぁ……外国じゃ生卵はゲテモノ扱いって聞いた事あったが…。

 

 

 

神無月主人公視点2日

 

 例によって来ていたエリックさんから相談されたので、マスク・ド・オウガおびき出し作戦のアイデアを出してみる。

 と言っても、そんな大したモノじゃない。

 好物をエサにしておびき出そうと言う、ゲームで言うリンドウさん誘き寄せ作戦だ。

 

 …捕縛対象である俺が真面目に考えるワケないじゃないか。

 まぁ、どんな素晴らしいアイデア出したとしても、俺が発案元って時点で失敗するのは分かりきってるが。

 

 とりあえず、お土産に卵を渡してお帰り願った。

 囮に使うか、自分で食べるかは好きにしてくれ。

 

 

 ちなみに今日のエリック先輩は、カノンを連れてきていた。

 とりあえずお近づきの印として、MH世界産の砂糖を渡しておく。

 超感激された。

 

 ………前みたいに、誤射が酷いようだったら砂糖を使って対策しておくか…放っておいても俺には被害出ないと思うけど。

 

 

 ところで、先日やってきたコウタが、一人前の試験…コンゴウ討伐の事だろう…を通過できたと喜んでいた。

 という事は、時期的にそろそろアリサの来日ではないだろうか?

 一応主人公的ポジションらしい俺がアナグラに居ないんで、どうなるかは分からん。

 と言うか、こんなに長期間狩りをしない生活は初めて…いや、ループが始まってからは初めてだ。

 どうにも生活リズムが狂うし、時間の流れが速いような遅いような。

 

 

 

 ……このまま気楽なロハス生活もいいが、やっぱあの汚ッサンは放っておけん。

 アリサを好きに弄んでいいのは俺だけだ…というのは冗談と思っておくとして、気に入らないし、生かしておけば何をやらかすか分からない。

 さっさと暗殺したいところだ。

 

 しかし、流石にアナグラの中に入られると厄介だ。

 基本的に医務室に居るだろうからまず出てこないだろうし、今の俺はフェンリルにとっては完全に部外者。

 入り込む事もできないし、ターミナルを通じて情報…アリサと汚ッサンの来日予定を調べる事もできん。

 情報閲覧の為のコードがあっても、端末に触れられなきゃ意味ねーよ。 

 

 やっぱり、アナグラに入る前に暗殺が理想の流れだな。

 それが無理なら……アリサにカウンターの暗示を仕込むか?

 イヤガラセ的に考えても、結構な効果があると思うが。

 オトコの機能を失った代償として求めた暗示が、誰かの手によって無効化される…心の拠り所をヘシ折れるかもしれん。

 

 問題は、それを行うだけの機会と、邪魔が入らない環境が無いって事だ。

 アリサが自発的にここに来るとは思えん。

 極東に来たばかりで色々拗らせているアリサを、エリックさんが連れてこれるかどうか…。

 仮に連れてこられたとしても、瞬間的にかけられる暗示の術は持ち合わせてない。

 エロい行為からの刷り込みは得意だが、それ以外は暗示と言うよりは思考の誘導だ。

 長期間の効果は期待できないし、何よりアナグラに戻ってしまえば汚ッサンの再洗脳が待っている。

 

 さて、どうしたものか…。

 アリサを意図的にMIAさせてこっちで保護(と言うか監禁)する事も考えたが、アラガミ化を抑える方法が無い。

 俺自身は何か知らんウチに制御できるようになってたが、シオがリンドウさんにしたような、擬似コア?だかナンだかを与えられるような能力はない。

 

 エロい事すりゃ移せる?

 前回ループで試したけど無理だったよ。

 

 言うまでもねーが、試したのはリンドウさん相手じゃないからな。

 

 

 

 




書き溜めがそこそこ溜まっているので、久々に外伝書いてみようかなと思います。
お題は昔、そこそこやりこんだゲームです。
ニコ動で実況プレイがあるの見つけて久々にやりたくなりましたが…ハードが実家にしかありません。
でも皆知ってるかな…。
ゴッドハンド並みの隠れた神ゲーだと思うんですが。

外伝の執筆具合で、次話投稿が早くなったり遅れたりするかもしれません。
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