※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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色々ご意見ありがとうございます。
悩んだ挙句、ルーンファクトリー4に決定しました。
3と4で最後まで悩んだのですが、決め手がマヌケすぎた…。

「うーん、どっちにするか…あれ、3って普通のDSソフトやん」

「3DSしか持ってへんわ。こら選択の余地無いな」

「仮面ライダー アマゾーン!」

「…え、3DSってDSソフト使えるん? でももうポチってもうた…」


…マヌケすぐる


第88話

 

 

神喰月主人公視点2日

 

 

 

 包帯作戦、上手く…いったのか?

 

 今、俺の前では包帯のオバケみたいになったシオが腹を見せ横たわっている。

 それこそ、昼寝している子犬のようだ。

 

 ただし、自分で包帯に絡まりに行って、見事にこんがらがった状態だが。

 

 

 うーむ、包帯を巻くの自体は大人しくしててくれたから楽だったんだが…その後がな。

 新しいオモチャを見つけた、とばかりに自分から包帯に突撃した。

 未使用の、丸まっている状態の包帯を手にするや、引っ張り出してみたり、無意味に体に巻きつけてみたり。

 

 ああ、倉庫から発見されたカセットテープを、赤ん坊が無意味に中身のテープを引っ張り出して遊んでるのを見た事があるが、あんなカンジかね?

 それに、無意味に包帯を体に巻きつけるようなマネも、子供の頃にはよくやった気がする。

 

 ただ、やり過ぎてシオがCCOさんになっちゃってるけどね。

 流石に顔だけだが。

 

 で、こんがらがった包帯を取ってやると、そこには何がどうなったのか、更に穴が広がってしまったボロ布が。

 ………成功…なのかなぁ?

 

 

 とりあえず、シオは構ってもらえて満足っぽい顔をしていた。

 考えてみれば、一緒に暮らしていたアリサが居なくなっちゃったんだもんな。

 アリサはシオにお手とか芸を仕込もうとして色々スキンシップをとっていたし、シオも寂しいのかもしれない。

 新しいオモチャに突撃したのも、その為かな。

 

 

 …なんてシミジミ思ってたんだが、問題が一つ。

 

 アリサが居た時はね、問題なかったんだ。

 トイレはまず一番最初に教え込んだから、まぁ問題ない。

 寝床も…時々家の外でグースカ寝てるが、基本は屋根の下だ。

 何処で寝ててもボロ布がシーツ代わりになるから、まぁギリギリ問題ない。

 

 

 でも風呂をどうしよう。

 

 狩人にとって、風呂は非常に重要だ。

 精神的な癒しがどうのというのもあるが、ニオイをしっかり落としておかないと獣に気付かれやすくなるし、返り血やら泥やらを放置しておけば病気の元にすらなる。

 俺もその例に漏れず、今回のGE世界でもしっかりと風呂を作らせていただいた。

 まぁ、流石にドラム缶風呂だけど。

 

 土いじりやら力仕事やらで汗泥に塗れる事が多いんで、欧米式入浴が多かったアリサにも、比較的好評だった。

 ただ、アリサが入るようになってからと言う物、野外でやる訳には行かなくなって、超特急で小屋を作るハメになったが。

 

 今まで、シオを風呂に入れるのはアリサの役目だった。

 最初の頃はまだシオも、アリサを警戒していたので、俺が目隠ししたまま一緒に居た(当然アリサも俺も服を着てた)んだが、警戒心が無くなってからはアリサと一緒に長風呂するようになっていた。

 …覗きにいこうかな、と割とマジで考えたのは言うまでもない。

 

 

 ともあれ、シオの風呂どうしよう。

 アリサの話だと、湯船に飛び込むまでは問題ないらしい。

 が、そのまま上せかけるまで湯だっていたり、ハシャいでドラム缶をひっくり返しかけたりなど、正直目が離せないそうだ。

 体がアラガミだから、怪我をしたり、赤子みたいにシャンプーをジュース代わりにして胃洗浄、なんて事はないと思うが…正直言って不安だ。

 どっちかと言うと風呂から出た後が不安だ。

 

 あれで結構気紛れな子だから、風呂上りに夜風に当たりにフラフラと何処かに行ってしまう気がする。

 …ボロ布一丁で。

 しかも自分じゃまだ上手く包帯巻けないし。

 

 それを誰かに見られたとしよう。

 

 

 

 

 見た目幼女。

 格好はボロ布一つ。

 まともに言葉も喋れないが、一見すると人間。

 

 

 ……どう軽く見積もっても育児放棄、並びに虐待。

 ヘタをすると拉致監禁からのヤク漬けによる理性崩壊。

 間を取って、所謂知的障害者(という表現でいいんだろうか)の介護放棄。

 

 

 幾らなんでも洒落にならん。

 フェンリルの庇護下にないこの場所にも、官憲がすっとんで来る。

 そして俺はタイーホされ、この農園はフェンリルのお偉いさんが無理矢理私物化……いやいや、そこはこの際関係ない。

 

 シオが「保護」されるような事にでもなってしまったら、それこそ特異点として利用待った無しである。

 早急に言葉を教え込み、服を揃えねばならない。

 

 

 という訳で、最近シオとは夜中にスキンシップを続けている。

 ただしエロい意味ではない。

 

 夜中に人目を避けて狩りに行くのだ。

 この辺のアラガミは事前に狩りまくっておいたが、それで絶滅している訳でもない。

 シオにとっては貴重なご飯だ。

 何せ、偏食アラガミだけあって、ウチで作った野菜も受け付けないんだから……ちょっとプライドにイラッと来るカンジがあるが、犬にタマネギ食えないのは何でだって怒るようなもんだしな。

 

 この時、俺は人間の姿じゃなくて、仮面ライダーアラガミ状態で行動する。

 人の目につくとマズいからね。

 一応周囲に気を配ってはいるが、人間やアラガミはともかく機械には気配が無い。

 稼動音があれば察知できるんだけど、流石に荒野に唐突に仕掛けられてると、余程近付かないと感知できない。

 

 こんなトコにいきなりカメラなんかある訳ないって?

 甘い。

 極東では今、特異点ことマスク・ド・オウガ探しが大ブームなのだ。

 UMAを探すのと同じノリで、密林や藪の中にカメラを隠しておく暇人が居ないとは限らない。

 

 ま、最近じゃアラガミ化した状態も大分長続きするようになってきたし、そこまで負担は無い。

 戦闘行動を取れば、また別だけど。

 

 それに、アラガミ化状態の方がシオも指示に従ってくれる。

 やっぱり、本能とかが人間よりもアラガミ寄りなんだろうか?

 それとも、単にご飯を食べる時に手伝ってくれる強い相手…つまりは群れのリーダーと認識されているのかもしれない。

 

 問題があるとすれば、カタコトながらシオが話しかけてきた時、アラガミ化状態だと上手く喋れないって事だな。

 アラガミ状態かつ一人で狩りをしてた時は、言葉なんて全然使ってなかったからなぁ…盲点だった。

 だが、何かと話しかけてくるシオに反応を返さないと、それこそサンポ禁止を喰らった子犬のようにショボーンとなる。

 

 ざ、罪悪感が……くっ、今まで存分に残虐ファイト(特に女体で)してきた俺が、今更罪悪感だと…!?

 

 

 ま、女とお子様と小動物は別カテゴリーだな。

 人間の罪悪感や良心なんてそんなもんだ。

 動物を蹴っ飛ばすのに全く呵責を覚えない人間でも、職場のルールを破る事に異常に敏感だったり、その逆だってあるだろ。

 

 

 

 ……でもシオがオンドゥル語を覚えかけていたのは、ソーマに撃ち殺されても抵抗しないレベルの罪悪感を感じた。

 と言うか、アラガミ化状態での俺の言葉ってオンドゥル語なのか?

 リンドウさんにちゃんと伝わってるかな、メッセージ…。

 

 

 

 

 

神喰月リンドウ視点日

 

 

 どーも、お久しぶりの雨宮リンドウだ。

 以前、マスク・ド・オウガに遭遇してから結構な時間が経った。

 その間に色々あったなぁ…怪しいと睨んでいたオオグルマは『転校』ならぬ『転任』……をし損ねて、俺がどうこうする間もなく…。

 まぁ、正直「やっぱりか」と思っちまったけど。

 

 まぁ、なっちまったモノは仕方ない。

 苦渋を感じない訳じゃないが、それを飲み干すのだっていつもの事さ。

 

 

 さて、この所、極東支部の士気は非常に高い。

 支部長が提唱するエイジス計画の要になる、特異点。

 それを探し当てて確保すれば、一介のゴッドイーターには身に余るくらいのボーナスが手に入る。

 そしてそれによってエイジス計画も進歩し、人間は安全な場所を確保できる。

 俺に良し、世間に良しって訳だ。

 …そのエイジス計画が事実なら、だけどな。

 

 あと、最近メシの味が良くなってきたのも大きいだろう。

 これについては、アリサのお手柄かね?

 

 例の騒動の後、アリサは精神的に不安定として戦う事を禁止され、農園に身を預けていた。

 …姉上殿が頼んだらしいのだが、どういう経緯でそうなったかは俺も知らない。

 

 ともかく、アリサはあの言動だったし、当然風当たりも強かった。

 むしろ居なくなって…みたいな無言の雰囲気もあったし、帰ってきた時は露骨に眉を顰める奴も多かった。

 正直な話、俺だってちゃんと戦えるのかと不安に思ったもんだ。

 

 だが、帰ってきたアリサはまるで別人のようだった。

 強気な部分があるのは相変わらずだったが、人と無闇に衝突するような言葉は吐かなくなったし、自分の実力と限界を確かめるように、一つ一つ小さなミッションからこなしていっている。

 まだ認めない、一線から退けるべきでは?という声もあるが、あれなら遠からず認められると思う。

 

 まぁ、今のアリサが表立って何かされたり、何も言われたりしないのは、あいつの手土産も大きいんだけどな。

 本人が自覚しているのかは知らないが、今のアリサは非常に重要な人間になりつつある。

 例の農園の中で生活し、その栽培方法を多少なりとも理解している人間。

 ゴッドイーターではなく、その知識が非常に重要になってくる。

 

 そして、農園から戻ってきたアリサは、当然農園の主とも懇意にしている。

 何度か姉上殿が様子を見に行った事があるが、少なくともそれなり以上に信頼関係は構築されていたようだ。

 つまり……アリサには、あの農園にツテがある訳だ。

 商売の関係ではなく、個人的なツテが。

 

 …アリサがこっちに戻ってきてから3日後、農園からアリサに差し入れと称して幾つもの食材が届いた。

 勿論、世間一般に出回らせれば、それなり以上の高値になる事は言うまでもない。

 宛先がアリサ一人だったんで、独占する事もできただろうが、それを纏めて極東支部の食堂に寄付しやがった。

 …生野菜が食えるってんで、食堂がエライ騒ぎになったのは言うまでもない。

 鎮圧にソーマまで駆り出されていた…えらく気合入ってたな。

 

 まぁ、人間美味いメシが食えるかも、って誘惑の前には無力って事なのかね。

 また差し入れが来ないか、って期待が漂っている。

 

 アリサもそれを自覚しているようなんだが……まぁ、受け入れられる足がかりとしては丁度いいんじゃないのかね。

 釈然としていないようだが。

 

 …そういや、この前演習場で素振りしてるのを見たな。

 でも神機を振るにしては挙動がおかしかった。

 なんかこう…もっと長い物を振り下ろして、地面を切るような………ああ、アレだ。

 昔、近所の田んぼで見た事があるが、アレは鍬を振り下ろす動きだ。

 

 …なんで神機の剣形態持ってそんな事をやってるんだ?

 

 

 

 さて、アリサの事はともかくとして、だ。

 ここ最近、極東全体での特異点……つまりマスク・ド・オウガ……探しが活発になってきている。

 他の支部からも、賞金目当てなのか、それともエイジス計画を少しでも早く稼動させたいのか、ゴッドイーターが流れてくる事もあった。

 ただ、他の支部とはアラガミの強さが極端に違うから、四苦八苦しているみたいだったが。

 

 その分、マスク・ド・オウガの情報があちこちに伝わり、なんかイメージが一人歩きしているようだった。

 一部のゴッドイーターと子供達の間では、「ニチアサ」とも呼ばれているとか何とか。

 

 …その実態はともかくとして、俺は知っている。

 マスク・ド・オウガが特異点では『ない』事を。

 あの時の奴さんの言葉がデタラメであるなら話は別だが…。

 

 マスク・ド・オウガの正体は、俺には分からない。

 だが、何かしら俺達に伝えたい事があるんだろう。

 あの時の言葉のように。

 

 アイツの言葉に従い、俺は本物の特異点を探していた。

 マスク・ド・オウガがゴッドイーターに見つかってしまう前に…もっと言うなら、支部長が特異点ではないと気付いてしまう前に…本物を見つけ出し、確保しなければならない。

 まぁ、見つかったなら見つかったで、本物の特異点をどうするかって問題もあるが…本物がどんな奴なのかも分からないのに、あれこれ言っても仕方ないだろう。

 

 

 

 一番の問題は……あれからずっと本物を探し続けているが、手掛かり一つ見つからないって事だよ畜生め。

 

 

 実際、どうしたもんだろうか。

 いっそもう一度マスク・ド・オウガを探し出して、手掛かりになるものがないか聞いた方がいいんじゃないか?

 マスク・ド・オウガは、姿だけなら度々目撃されているし、情報一つ無い特異点よりは探しやすいだろう。

 ただ、ミッションに出て探すとなると、当然オペレーターにも情報が伝わっちまうから、まともに会話できそうにないんだよな…。

 

 姉上殿はマスク・ド・オウガの拠点に心当たりがあったようなんだが、見当違いだったかもしれんとボヤいていた。

 その拠点とやらは、どうやらアリサが居た農園のようなんだが……。

 

 あそこで生活していたアリサに聞いてみたら、少なくともあの辺でマスク・ド・オウガは見た事がないと言っていた。

 そういや、アリサも一度は実物を見てるんだっけか。

 やっぱ手掛かり無しか…?

 

 あ、でも少し挙動が不自然だったような気がするな。

 特異点…この場合はマスク・ド・オウガ…の事について話した時、一瞬だが「え?」と戸惑った顔をしていた。

 すぐにその表情を隠したが……何か知ってるんだろうか?

 

 …限りなくコジツケに近いが……またあの農園に行ってみるか。

 アリサを預かってもらっていた礼もしなきゃならんし、何処を探せばいいのかも分からんなら、当てずっぽうで探すしかない。

 何処に行っても同じだ。

 

 …よし、行ってみるか。

 

 

 

神喰月アリサ視点日

 

 

 アリサです。

 先日の事ですが、リンドウさんが特異点について私に聞いてきました。

 と言っても、「どう思う?」くらいの非常に曖昧な問い掛けでしたが。

 

 私としては、特異点=半信半疑ながらもシオの事だと思っていました。

 極東で特異点について盛り上がっている事もあり、帰ったらいつかは話に昇るだろう、というのは予想できた事です。

 また、シオの事を漏らすのはマスターの意向によって禁じられている為、何も知らないフリをしようと、事前に幾つかシミュレートもしていました。

 

 

 ですがどれだけシミュレートしても、重要なファクターが抜け落ちてれば何の意味もありませんよ、ええ全く自分の迂闊さに死にたくなりました。

 

 何事か、ですって?

 特異点=シオという認識のままだったんで、極東では特異点=マスク・ド・オウガだって事をすっかり忘れてたんですよ。

 リンドウさんから特異点について話しかけられた時、「どんな奴なんだろうなぁ」「さぁ、見た事ありませんし(シオの事は話せない…)」「え?」「?」「いや、前の騒動の時に助けられたろ」「……あ」

 

 …とまぁ、こんな具合でした。

 うう、思い返しても本当に死にたくなるマヌケさです…。

 何とかその場は誤魔化しましたが、リンドウさんってあれで鋭い人ですし、疑念を持たれた可能性が…。

 

 ヤバイかな、と思って暫くリンドウさんを張っていたんですが(NOUKA見習い仕込の、害獣対処術その一・気配を消してコッソリ近寄る、の応用です)、近い内に農場へ行くつもりのようです。

 何処まで気付かれたのかは分かりませんが、これは大急ぎで知らせた方がいいでしょう。

 あの農園には電話なんて甘えた…もとい、便利な物はありませんので、フェンリルの車を借りていかねばいけません。

 幸い、私はあの農園に世話になっていた身ですので、改めてお礼を言いにいく、と言えば建前上問題ないでしょう。

 

 

 そうして、スピード違反しつつリンドウさんより先に農園に駆けつけたのですが…。

 

 

 

 みたらあかんもんみた。

 

 

 

 

 「マスター、居ますか!?」と扉を開けて踏み込んだ先では。

 

 

 横になった上半身裸のマスターの上で、半裸のシオ。

 しかもシオはマスターの首筋に舌を這わせていて………。

 

 その、マスターの下半身が、その、膨張しているのが…。

 

 

 お、思わず日本語が乱れてしまう程度には動揺してしまいマスタ。

 

 

 し、しししししんじていたのに、このぺどふぃりあ!

 

 

 …久々に脳天チョップを喰らいましたが、どういう事ですか!?

 マスターはょぅι゛ょに興味は無いと断言するから信じていたのに!

 私が去ってから、どれくらいでそんな関係になったんですかどこまでヤったんですかシオを傷物にするなんてマジゲコクジョーですよシオを泣かせてた日にはKAMIKAZETOKKOしてでも地獄に叩き込みますからねこの野郎!

 

 5~6発チョップを喰らうまで叫びまくっていました。

 途中から母国語で叫んでいたらしく、マスターに理解されていなかったのが幸いです。

 ヘタな事言ってたら、確実にオシオキされてました。

 それも精神的に非常にイヤな奴を。

 最低限、ミミズ焼きご飯は確定です…お腹を下す程度で済めばいいんですが。

 

 

 と言うか、真面目にどうなってるんですか一体。

 見間違いでなければ、シオの方が積極的だったように思うんですが。

 お互い半裸なのは、お風呂上りのようですからまだ納得できます。

 

 マスターが全力で抵抗してなかったのは明らかでしたが、シオがマスターを押し倒して抑え付けていたように見えました。

 と言うか、今もマスターにおんぶされながら、肩を甘噛みしています。

 

 …シオって人間を食べないんですよね?

 これを見てると、ちょっと不安になってくるんですけど…考えてみれば、特異点の情報が全て正しいと証明されている訳ではありませんし。

 

 

 マスターが言うには、最近時々こうなるらしいです。

 異常な程に引っ付こうとして、舐めたり触ったりニオイを嗅いだりと(言っておきますが、全て性的な意味ではありません)、まるでマスターの体を調べようとしているかのようです。

 

 しかもこうしている間の記憶は無く、ふと我に返り、また脈絡も無くこの状態になる……いえ、どう考えてもアカンでしょそれ。

 明らかに何かの異変じゃないですか。

 

 とは言え、シオを見せられるような医者も居ませんしね…。

 

 

 マスター曰く、特異点がこうなるのには理由がある筈、との事。

 特異点としての本能に目覚め、意識をなくして行動する(その先に何があるのかは教えてもらえませんでした)事も考えられるし、ふとした拍子に我に帰るのも十分考えられるそうです。

 ですが、もしもシオのこの状態がそれだとするならば、何故マスターにこうもひっつこうとしているのか。

 

 何故、特異点としての本能がそれをさせるのか?

 

 

 

 …分からない事だらけです。

 ですがシオはカワイイので正義です。

 

 

 先ほどふと我に返り、私に気付いて「アリサー!」と飛びついてきたシオを撫でながら思いました。

 

 

 …30分ほどシオと戯れて(随分喋れるようになっていますね)、ようやく用件を思い出しました。

 正直なんかもうどうでもよくなるくらいの衝撃を受けましたが、事がシオの進退に関わる事なのでそうも言っていられません。

 

 こうして戯れて分かりましたが、知能が非常に発達しています。

 見かけ相応…とは言いませんが、幼稚園児くらいの頭の良さはありそうです。

 リンドウさんが来ても、これなら誤魔化せないだろうか?とは思ったのですが、言動はともかく格好が致命的です。

 相変わらずちゃんとした服を着たがらず、マスターが妥協案で包帯でボロ布を巻きつけています。

 

 …信用回復の為の地道なミッションの傍ら、素材を集めてますけど…まだまだ材料が足りないんですよね。

 リッカさんも、何とか素材を減らせないかと四苦八苦してくれてるんですが…。

 

 それに、もしもちゃんとした服を着ていても、さっきの状態になってしまったら即アウトでしょう、特異点云々以前にマスターの社会的立場が。

 

 やはり、シオを連れ出しておくしかないのでしょうか?

 私が保護者役で。

 

 

 …そう言えば、普段はどうしていたんです?

 初期の頃ほどではなくても、色々な人が農園に訪れていますが、その人達にはシオの事はバレてないんですよね?

 …昼間はずっと寝かせてた?

 夜に外に連れ出して運動させてる……。

 しかも、意図はどうあれ首輪でリードを引いて……。

 

 

  じ、   じあん

 

 

 ああそうですか、しおのごはんをかりにいってたんですね。

 いえいえ、疑ってなどいませんよ、ただややこしい言い方スンナと思っただけで。

 

 

 ま、まぁ、今までどおり寝かせておきますか?

 一応、私も傍に居て、さっきの状態にならないように気をつけますから。

 

 …確かにそうですけどね、気をつけたって元に戻せなきゃ居ても意味がないですね。

 じゃあどうします?

 

 ……リッカさんに協力を?

 いや無茶ですよ、そりゃあの人なら協力してくれそうですけど、フェンリルに特異点を連れて行く気ですか?

 特異点じゃなくても、多分アラガミの反応でバレますよ。

 バレたら私達、人類の拠点にアラガミを誘い込もうとした重罪人です。

 デメリットはともかく、失敗する可能性が高すぎます。

 

 

 …外に出しておくしかない、ですか。

 確かに、シオもここを自分の家だと思っているようですし、万一逸れてしまっても帰ってくるかもしれませんね。

 理性を失っている状態には…ならないように祈る以上の事はできませんか。

 分かりました、私が付き添いますから、それでいきましょう。

 

 

 

 ところでマスター。

 シオに圧し掛かられて、マスターのアレが…その、大きくなっていた事について言い訳はありますか?

 

 

 

 

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