※この作品はR-18です。

狩りゲー世界転生輪   作:時守 暦

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ルーンファクトリー4とは、本人のレベルよりも各種スキルを上げるのが重要とみつけたり…。
序盤でレベル50くらいなんだけど、これって高いの?低いの?
そしてレベル20を超えてるスキルは拳や歩行、その他数えるほどです。
ちなみに今は溶岩窟で毒と炎に梃子摺っています。
ぬぅ、ダメージでかすぎ…。


第91話

 

 

神喰月主人公視点5日

 

 

 ハメを外して酒呑んで、溜め込んでた愚痴も思いっきり吐き出して。

 ついでに、ツバキさんてば深酒にも慣れてなかったみたいね。

 まぁ、いつでもある程度の理性を保ってなきゃいかんお仕事だしね。

 

 いい塩梅に理性のタガが飛んだ辺りで、いつぞやの「アレ賭けてもいいぞ」発言の事を持ち出したら…「うむ、一向に構わん! 持ってけ!」って按配で…スポポポーンって……。

 うん、とりあえずムードは無かったな。

 リンドウさんが知ったら、割とマジで凹むんじゃなかろうか。

 

 

 …まぁ、それはいいんだ。

 ツバキさん美味しかったし、何だかんだで記憶をなくしては無かったんで、合意の上だって事も分かってた。

 と言うか昨晩はアレしてると色々刺激が強かったのか、真っ赤になりながらも酔いが覚めてたみたいだったし。

 ちなみに、その状態から3回戦ほどオネダリされました。

 色々溜め込んでたみたいですなぁ……俺のスペックなら3回どころかおかわり5~6回でも余裕なんでドンときんしゃい。

 

 

 …話が逸れた。

 ともかく、そこまでは良かったんだ。

 

 

 

 

 …シオが乱入してくるまではな!

 

 しかもいつものシオじゃない、霊力を感じて暴走モードのシオだった。

 考えてみりゃたしかにそうだよなー、普通のエロエロするだけならともかく、俺の場合はオカルト版真言立川流を使ってるんだ。

 お互いの体に霊力やらナニやらを循環させて、増幅してるんだよ。

 俺の技術が不十分だからか、それとも元々そういう術なのか、体の外にある程度漏れ出しちまう……うん、房中術で気を漏らすのは絶対にやったらアカン事だから、俺の技術が未熟なんだな。

 或いは、相手に心得が全く無かったからかもしれんが。

 

 とにかく、体の外に漏れた霊力を感知して、シオが乱入してきたんだよ。

 …通常状態やアラガミ状態ならまだしも、流石に繋がってる時にシオに抵抗なんぞ出来なかったよ…。

 

 と言うか、割とマジでヤバいかも。

 いや、初体験に乱入されたツバキさんも色々な意味でヤバいし、見た目ょぅι゛ょに抑え付けられて逆○イプされたのもヤバいし、世間体的な意味でもヤバいが。

 

 一番ヤバいのはシオだ。

 ぶっちゃけ、押し倒されて中に注いでしまった。

 しかも真言立川流を使えるような状態じゃなかったんで、避妊もできんかった。

 

 あまつさえ、霊力がシオの中に残ってしまったっぽい。

 …シオもその霊力に気付いているようで、体に違和感を感じているようだ。

 「なんだかポカポカするぞー」「動きたくなるぞー」とか言ってるが…「おまたがむずむずだー」が一番ヤバいと思う。

 

 おまけにイタした記憶もある程度残っているらしく、「きもちよかったからもっとー」なんて言われてさ…何とかマッサージで誤魔化したんだけど、理性が保つかな……すまぬ、ソーマ…。

 

 …ところで……シオの中に霊力が入ってしまったって事は、特異点の中に霊力があるって事で。

 シオを通じて、霊力を使うアラガミが沢山出てくる予感が満載だ。

 …世間体だってヤバいが……人類規模でテラやべぇ。

 

 

 ついでに、シオと俺を取り合おうとするツバキさんの誘惑もやべぇ。

 まぁ、こっちはホイホイ乗ってしまって構わんのだけど、特異点モードになったシオが乱入してくるよな…どうしよう。

 

 

 

神喰月アリサ視点日

 

 

 ゴッドイーターとして復帰して数週間。

 何とか極東の皆さんからも信頼を回復できたようです。

 ですがまだまだ。

 NOUKAとしての道は始まったばかりです。

 ゴッドイーターでもありますが。

 

 

 それはそれとして、ようやくシオの服が出来上がりました。

 リッカさんに感謝です。

 

 うう、思い返せば苦節数週間…苦節というには短すぎる気もしますが、頑張りましたよ、マスター…。

 そういえば、シックザール支部長から聞いたのですが、アナグラに農園を作ろうとしているそうですね。

 マスターも協力するそうですが…マスターがあの農園から離れるとは思えません。

 やはり、多少なりともノウハウを持ったNOUKA見習いの私が担当になるのでしょうか?

 

 無論、否はありませんが…そこまで信用してくれるのでしょうか?

 あんな事をやらかした私なのに。

 いえ、その信頼を回復する為に今まで一歩一歩頑張ってきたのに、この期に及んで何を言っているといわれればそれまでですが。

 

 

 ともかく、シオに服を着せないと。

 最悪、人に見られても単なる子供…アルビノの子供だ、くらいに思われる程度の格好をさせないと、色々な意味で危険です。

 あの農園にいた私にも、拉致監禁とかの疑いが及ぶ可能性もありますしね…。

 

 では、マスターとシオの所に行くとしましょう。

 …あれ?

 

 車の貸し出しが1件…雨宮指揮官?

 しかも農園に向かったようです。

 何かあったんでしょうか?

 

 雨宮指揮官なら、シオの事も知っていますし、そうそう危険は無いと思いますが…。

 マスターとの謎の取引によって、シオを匿う事にも合意してくれていますし。

 

 ちょうどミッションに出る所だったリンドウさんによると、最近頻繁に農園に通っているとの事。

 「姉上殿にもようやく春来たか…」と遠い目をしてましたが……いや、まさか…ですよねぇ?

 マスターに限って………ペド疑惑はありましたが、ツバキさん正反対の熟…もとい大人の女性ですし。

 

 …まぁ、とりあえず行ってみますか。

 

 

 

 

 農園に着きましたが…珍しく外に誰も居ませんね。

 雨宮指揮官が乗って来たらしい車はあるのに。

 

 最近は観光客ラッシュも落ち着いてきて、度々訪れるのはエリックさんやソーマさんくらいなのですが…。

 それでも、昼間のマスターは大抵農園に居ました。

 細々とした手入れを続けていたら、文字通り日が暮れるんですよね…やる事が多すぎて。

 

 家の中で農具の手入れでもしてるんでしょうか?

 それとも、家の中で雨宮指揮官と秘密の取引中?

 でしたら、迂闊に入って話をややこしくする訳にもいきませんね。

 こっそり中を覗いてみましょうか。

 

 

 まだマスターに通用する程、気配を殺す術は覚えてないのですが…雨宮指揮官には通じるでしょうか?

 他の事に集中してれば、多分…イケると思うのですが。

 

 

 

 

 そんな事を考えつつ、窓に近付くと……その、なんです。

 中から妙な声が漏れてまして。

 

 話し合いにしてはおかしな声だな、とは思いましたよ。

 何の声なのかも、最初は全く分かりませんでした。

 

 ですが、思い当たった時……ええ、ショックでした。

 マスターと雨宮指揮官が、そんな仲だったなんて…。

 

 

 色々考えが浮かびました。

 私がマスターをどう思っていたのか、多少の自覚はありました。

 それが畏敬の念だったのか、それとも恋心なのかは未だに分かりません。

 

 ただ、ショックだっただけで。

 失恋…なんでしょうね、多分。

 

 それでも、ひょっとしたら私の間違いなんじゃないか?と思って、ちょっとだけ窓から覗き込んだんです。

 

 

 

 

 

 ……ええ、結局、間違いなんかじゃなかったって事は、一目で分かりました。

 失恋がどうとかいう以上のショックを受けましたが。

 

 

 マスターと雨宮指揮官が、予想通り励んでいましたよ。

 そこまではいい。

 ショックではありますが、そこまではまだ良かったんです。

 

 

 

 

 シオまで一緒に励んでいるのは、どういう了見ですか!?

 

 

 行為を強要している様子が無いのは救いでしたが、やっぱりペドフィリアだったんですね!?

 いえ、ペド野郎なだけではありません。

 シオのような幼女に手を出した上、雨宮指揮官みたいな売れ残……ん゛ん゛、熟女にも手を出しておきながら、同年代かつ一緒に暮らした私には一切そういうアクションを取らないってどういう趣味ですか!

 ストライクゾーンどうなってるんですか、上と下に異常に広いクセにド真ん中はファウルだとでも!?

 アラガミが現れる前であれば、私にはJK、更に転校生というレアリティさえついているでしょう、しかもマスターから見れば銀髪外人という付加価値付きで!

 

 そんな私に興味が無いとでも!?

 これでも結構自信あるのに!

 

 しかし現実に、目の前には私をスルーして幼女と熟女を貪るマスターの図。

 

 

 

 

 倫理観とか浮気がどうとか、マスターが好きなのかとか、この際どうでもいい!

 ここで引いたら女が廃る!

 

 アリサ、ゴッドイーターとしてでもNOUKAとしてでもなく、女として突貫します!

 年頃の女の子の味を徹底的に叩き込んであげますから!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あの、マスター…落ち着いたから聞くんですけど、何で私の体を私以上に知ってるんですか…。

 叩き込むどころか、3人纏めて骨の髄までしゃぶりつくされた上、次回調理の仕込までされた気分です…。

 

 

 

 

 

神喰月アリサ視点2日

 

 

 雨宮指揮官とちょっと微妙な雰囲気になりましたが、何だかんだで割り切られてしまったようです。

 雨宮指揮官は。

 私は正直、そこまだスッパリ考えられないんですが…。

 

 ええまぁ、自分から乱入してきておいて何を言う、なんて言われたら反論の余地もありませんが。

 でも、一体何がどうなってあんな事に?

 雨宮指揮官との関係もわかりませんが、シオも分かりません。

 何だかんだでマスターは、色々危ない人だとは思ってましたけど、シオに自分から手を出そうとはしていなかったようですし。

 もっと言えば、雨宮指揮官が二股染みた真似を許すとは思えないんですが…。

 

 はぁ、今現在私との関係も容認しているのを見れば、意外と寛容だとも思いますが。

 

 

 

 …なるほど、またシオが暴走状態になって乱入してきた、と…。

 ………いえいえ、信じていますよマスター。

 現在進行形で。

 過去形がどうだったかはともかく。

 

 しかし、結局あの暴走は一体何なんでしょうか?

 マスターを押し倒したり舐めたりしてるみたいですし、やっぱり犬猫の発情期的な何かなんでしょうか。

 …まぁ、何だかんだでシオもアレを楽しみにするようになっちゃったみたいですし……はぁ、色々言いたい事もありますが、グッと飲み込みましょう。

 正直、私も「無かった事にするから」なんて言われたら、何をやらかすか分かりません。

 スゴかったですし…。

 

 冷静になったら、ちょっと歩きにくくなってきました。

 マスター、一晩泊まっていっていいですか?

 いえ、お誘いとかじゃなくて…拒否はしませんけど…アナグラに帰ったら、すぐに任務に出ないといけないんで。

 この足腰で任務はキツいです。

 

 

 ところで、雨宮指揮官は一体何故ここに?

 馴れ初めについては今度じっくり聞かせていただきますが、何か重要な用事があったのでは?

 ちなみに私は、シオでも着られる服を某協力者から預かってきたんですが。

 

 

 …なるほど、シオに関する例の取引について、ですか。

 終末捕食を阻止する有効な手立て、か…。

 それが、何がどうなってあんなご乱交になったのか不明ですが。

 

 そもそも、ベッドに血の後が3つ……という事は、私もそうですが、二人とも始めてなのに4……いやいやいや、考えない事にしましょう。

 深く考えると、それこそ色々と深みに嵌りそうですし…。

 

 とにかく、終末捕食を防ぐ方法、見つかりましたか?

 

 

 

 

 はい?

 暴走状態は本能に素直になるって事だから、特異点としての本能以上に性欲に素直にさせ………何処の18禁小説ですか! 

 いえ、それが本当に有効だっていうならお手伝いもしますけど!

 むしろさせろください!

 

 

 

 ええ興味津々ですよ私だって初めてだったんです自分から乱入してきたとは言いますけどねそれを差し引いてもあんなのちょっとヒドすぎませんかコウノトリを信じていた子供の頃にAVを見せ付けられた気分ですよしかもメッチャ気持ちよくてド嵌りしちゃって何が悪いですかマスター責任とってください。

 

 

 …とにかく、それしか手段が無いんですか?

 確実性は?

 

 …どっちも分からない、ですか…。

 ……なるべくこっちに戻ってきて、シオに無茶させてないか確認しますからね。

 私も参加しますけどストッパー役だと思ってくださいよ。

 

 雨宮指揮官も、だそうです。

 うーん、ワケが分からなくなってきましたねぇ。

 

 

 

神喰月雨宮ツバキ視点日

 

 

 …初めてが……乱交……しかも躾けられた…。

 3人四つんばいで並べられて後ろから…。

 失神どころか、尿道が緩く……。

 

 

 と言うかあれから何度かやったが、一対一でできたのが数える程度…毎回シオが乱入してくるから…。

 

 

 い、いやまぁうん、前向きに考えよう。

 正直、立場的にも年齢的にも、私も諦めかけていたし、縁を持てた事はいい事だと割り切って。

 昔と違って純潔が問題になるような時代でも無し。

 最悪、シングルマザーという手もある。

 

 

 何より、私事で指揮官としての義務を果たさない訳にはいかん。

 あーいうのは奴の農園の中だけだ。

 …農園の中だけだから、家の外もギリギリ可。

 首輪つけてサンポ…いやいやいや、今は仕事中仕事中、煩悩退散煩悩退散。

 

 これから支部長とミーティングだ。

 万が一にも隙を見せる事はできん。

 

 どうにも、最近の支部長は焦っているように見える。

 出張から帰ってきて、特異点の情報が溢れかえっているのを知った時もそうだったが、最近の焦りはそれとはまた違っているように思う。

 

 …タイムリミットが近い、のか?

 運び込まれてくる資材の量や流れから見るに、アーク計画…に加えて、恐らく保険の意味合いもあるエイジス計画も、準備完了間近だろう。

 後は問題となっている特異点を確保するだけだ。

 

 だがその特異点…マスク・ド・オウガの方だ…が相変わらず見つからない。

 最近では目撃情報すら少なくなってきている。

 仮に捕まえたとしても、特異点ではないから意味が無いのだが……というか、結局マスク・ド・オウガは何者なのだろうか?

 やはりあの農園に居るのではないか、と思うのだが…。

 

 まぁ、それは今度農園に行った時に聞きだすとしよう。

 計画の完成が近いからこそ、鍵となっている特異点が見つからない事に焦る。

 分かる話だ。

 どんなに順調に進んでいても、鍵が見つからなければ画竜点睛、絵に描いた餅に過ぎない。

 

 …が、恐らく支部長はそれ以上に、全く手の届かない所で終末捕食が自然発生するのを恐れているのだろう。

 今でこそ特異点は農園に匿われ、あの手この手で…と言うかシモで特異点の本能に従うのを妨害されているが、逆の見方をすれば、妨害に失敗すれば、いつ本能に従って終末捕食一直線となってもおかしくないという事だ。

 

 支部長も、特異点の生態に関してはそれなり以上の情報を持っている筈。

 時間が経てば経つ程、この瞬間に終末捕食が起きるのではないか…という思いは強まっているだろう。 

 それを殆ど態度に出さない精神力には脱帽ものだ。

 

 …真面目な話、場合によっては私は支部長に協力せねばならん。

 シオとはまぁ、色々と妙な愛着も沸いてはいるが、世界を滅ぼす鍵である事はどうしたって否定できないのだ。

 

 さて、その支部長との話なのだが……

 

 

 

 奴は支部長の話が分かり辛いと言っていたが、私としてはそうは思わん。

 遠回しな表現が多いのは事実だが、それも通常の会話の範疇に入る。

 腹黒い狸共との遣り取りに慣れているから、そう感じるだけかもしれんが。

 

 さて、肝心の会話の内容だが、やはり特異点探しについてと…カルネアデスの板について。

 後者はアーク計画について、私の反応を見極めようとしていたのだろう。

 

 …尤も、知っていようが知るまいが、支部長の御眼鏡に適おうが適うまいが、私の結論は変わらない。

 NOである。

 例え私がアーク計画に賛同していたとしても、その方舟に乗る事は無い。

 方舟が飛び立つのなら、それを護る者が必要だろう。

 私は指揮官として、最後まで現地に留まり、残った死に損ないのゴッドイーター達を指揮するだろう。

 もしも誰一人残らなかったのであれば、方舟に乗り込めなかった誰かを、一人でも生き残らせようとする。

 

 文字通り…例え明日世界が滅びるとしても、私は未来の希望を護って足掻く。

 それだけだ。

 

 

 

 …言い切ったからな…。

 少なくとも、支部長はアーク計画に関する事で、私を重用しようとは思わないだろう。

 味方と言い切れる立場でもなく、だがしかし明確な敵でもない。

 最後まで生き残っていれば、むしろ終末捕食から宇宙船を護る壁になる。

 必要であれば始末するが、リスクを負ってまでではない…というくらいか。

 

 ま、それでいいだろう。

 

 

 しかし、もう一つの話が問題だった。

 エイジス計画の副産物……と支部長は言っていたが、どうかな…。

 

 簡単に言えば、アラガミを呼び寄せる『何か』が出来上がった、という話だ。

 それを使い、特異点を誘き寄せるという策。

 『何か』とやらが何なのかは分からないが、それはこの際置いておこう。。

 ただアラガミを呼び寄せるだけでは、対処できずに食い破られるのがオチだ。

 そもそも、引き寄せられるアラガミの中から、特異点をどうやって探すのだ…いや、確かにマスク・ド・オウガの外見は非常に分かりやすいが、奴はどうも姿を隠す事に長けているようだし。

 

 無論、支部長はこの点も考えていた。

 特異点は、人間と同じような進化を遂げた存在だ。

 無論、サイズも人間と同じ範疇である。

 マスク・ド・オウガの目撃例からしても、それは間違いない

 ならば、人間ほどの大きさしか入れないような場所に、アラガミを誘き寄せるモノを設置して、そこに入ってきたアラガミから狩ればいい。

 人型程度の大きさなら、極東の戦力を上手く使えば充分に対処できる。

 問題は、マスク・ド・オウガの戦闘力の高さだが…何も直接戦う必要はない。

 一度誘き寄せてしまえば、後は出入り口を塞いでしまえばいいのだ。

 エイジス計画に使われている、対アラガミ防壁の余りを使えば、充分に『檻』は作り出せる。

 

 …特異点ホイホイか、要するに。

 

 

 

 さて、どうしたものか。

 あまり日和見な判断はしたくないが、決断しにくい事なのも事実。

 もしもこれで本当にシオが本能のままに動き、捕まってしまうのであれば…私は支部長の決断を支持せざるを得ない。

 奴が示した、何処の思春期の小僧の妄想かといいたくなるような手段が、無効であると証明されてしまう。

 

 …顔見知りの、それも…曲りなりにも肌の暖かさを知った相手を見殺しにするのは本位ではないが…そういう決断をせざるを得ない。

 もう時間はないぞ。

 どうするつもりだ、奴は…。

 

 

 

 …愚弟を奴の味方につけておくか。

 どの道、支部長には疎まれている。

 …その能力を認めていない訳ではないから、仮にアーク計画を始動させたなら、何とかして方舟に乗り込ませようとするだろう。

 だがそれを良しとするようなら、私の弟ではあるまいよ。

 

 私達姉弟は、この世界で戦って、この世界で力尽きるだろう。

 ……理想を言えば、次代に繋ぐ血統を、サクヤの奴に受け継いでほしいものだが…それこそ望み薄か。

 あの小娘がリンドウの傍を離れるものか。

 

 

 

 

 ………うむ、そう考えても壁を殴りたくなる衝動は無いな。

 余裕があるのは良い事だ。

 これがSATORIの境地か……かつての旧文明の中で、SATORIを開いたメシアは上半身を後ろに倒して腕を振り回しつつ銃弾を避けたり、何故か念動能力に目覚めたり、10秒くらいで中国拳法をマスターした等と寝言を抜かすようになったそうだが、まぁどうでもいい。

 

 

 ともかく、タイムリミットはもう近い。

 ……もうちょっと楽しんでおくか…折角訪れた春だし…。

 この際シオやアリサが居てもいいから…。

 

 

 

 

 

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