ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ!
水を掻き回すような音が部屋に鳴り響く。
「あれ?」
この部屋には3人ほどいるが、言葉を発するのは男1人だけ。
ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ!
男は再び水を掻き回すような音を立てる。
「あれ?」
そして男は再び不思議そうな声を上げた。
「王女様? どうしてさっきまでみたいにかわいらしく反応してくれないんです?」
「………………」
ラナーは何も答えなければ顔色ひとつ変えない。男に目線を向けもしない。ただベッドの上で仰向けになり、虚空を見つめて小さく胸を上下させるだけ。
男は何が起こっているのか分からなかった。仕方なくまたラナーに手マンを行う。
ぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ♡
「どうです? こんなに濡らして、おまんこもとってもひくつかせて、とても気持ちいいでしょう? そろそろイキますよね?」
「………………」
「………………?」
やはりラナーは何も答えないし顔色も変えない。男は疑問符でいっぱいだった。
普通ならば自分が愛撫を行って明らかに感じている一方で声や反応を一切出さない時、それは恥ずかしさなどから必死に耐えているだけだと判断する。そういう女を男はよく見てきたし、珍しくない。
しかし、ラナーは違う。
さっきまでは特に躊躇うことなく声を出して感じていた。それどころか男が前戯を始めた瞬間、明らかにまだ身体が出来上がっていない段階でさえ喘ぎ声が聞けた。
にも関わらず、前戯を行ない始めてから時間が経つにつれてラナーはだんだんと反応を示さなくなっていった。
おまんこがヒクつきながら白く粘ついた愛液を吐き出し始めて、そろそろ果てるかと思った時にはもう今の状態になっていた。
声を我慢しているのだとしたなら順番は逆だろうと男は疑問だった。最初は我慢していてだんだん耐えきれなくなる、それが普通。
だが、ラナーは逆。最初は敏感に反応してくれたのに、だんだん無反応になっていった。それ故に何が起こっているのか男にはよく分かっていない。
そして疑問に思うだけでなく、残念にも感じていた。王女様のかわいい喘ぎ声をBGMに気分良く責め立てていたのに、興醒めだった。
何故ラナーは突然無反応になったのか、愛撫が足りないのかもしれないと男は思った。
「仕方ありません。今まで適当にやってきましたが、そろそろ本気でやりますよ」
「………………………………」
男がそう声を掛けると、ラナーの身体は一瞬怯えるように震えたかのように見えた。
しかし、気のせいだったかもしれない。相変わらずラナーは無表情で宙を見つめるだけだ。
男はラナーのクリトリスに左手の中指を当てた。愛撫前は小さくて薄暗い部屋の中では分かりづらかったが、今はすっかり充血していて見つけるのは簡単だ。
さらにすでに見つけておいた膣内のGスポットに右手の中指を当てた。それだけでラナーのおまんこは恐れたように戦慄くが、本人は変わらず無反応。
男はその二箇所を一気に責め立てた。
これを身体が出来上がった状態で味わった女の多くは、よがり声を上げてのたうち回った後、最後はすすり泣いて震えながら果てる。
男の自慢の前戯のテクニック。だが、ラナーの反応はほとんどなかった。
「………………うっ…………」
僅かに身体が震えて、無感情な呻き声をかすかに上げただけ。
男は自分にガッカリした。気分が盛り下がり、失望する。
ラナーは楽に攻略できる
顔はかわいいが男に全く慣れておらず、優しく触ってやれば身体はあっさりと素直に感じた。
男が手を抜いた前戯を少しするだけでびしょびしょに濡らす、何処にでもいるごく普通の女以下の攻略難易度というのがラナーを軽く弄んだ後の男の印象だ。
男はハッキリ言って自分はかなりセックスが上手いと思っていた。
男は前の世界ではその容姿によって女には一切困らなかった。故にセックスの技術もどんどん上がっていった。寄ってくる女を捕まえては片っ端から泣くまで責め立てて自分に服従させてきた。
それなのに、こんな
苛立ち紛れに硬くなっているクリトリスをコリコリと転がし回し、Gスポットを下から圧し上げる。
「………………うっ…………」
ラナーはまた小さく無感情に呻く。
本気で責め立て始めてから少しだけ反応を見せるようにはなったが、別に絶頂はしていない。到底納得できるような内容ではない。
仮に絶頂まで行かなくても大きくてかわいい喘ぎ声を上げてくれれば満足できたかもしれない。しかし実際は小さく、少し濁った呻き声を上げていた。
男は最初の時のような、かわいい喘ぎ声を上げる女が好みだ。そして汚らしいのは好みではない。だから余計に満足できない。
それから男は様々な方法を使って真剣にラナーを追い詰めていった。
クリトリス、膣内、乳首を舐り、弄び、擦り潰すことにより、どれが最もラナーに効くのかを試し続けた。
だが結局、よく分からなかった。
どれが効くではなく、どれも効いている。それが男が得た結論だった。
経験則としてはもう何度もイッてるはず。ラナーはとっくにすすり泣きながら果てて、男にやめてほしいと懇願しているはず。
だが現実にはまだ一度もイッておらず、それどころかほとんど無反応。
「うーん……」
男はラナーを責める手を止めた。ベッドの上に立ち、ラナーを見下ろす。散々責め立てたからか、乳首もクリトリスも赤く勃起して存在感をアピールしている。おまんこはいうまでもなくドロドロだ。
だが、なかなか男の思うように行かない。どうするべきかと悩む。元の身体なら大人の玩具があったのにと考えが及んだところで、思い出した。
そういえばこの身体は魔法もスキルも使えるんだったと。
「王女様、俺を見ていてください」
男は仰向けになっていたラナーに覆い被さった。ラナーは嫌でも男の顔を視界に入れることになる。
だが、ラナーはそれでも男を見ていなかった。男の顔が目の前にあって視界に入ってはいたものの、まさに視界に入っているだけで一切の意識も関心も割いてはいない。
しかし男にとってはそれで問題はない。そのままスキルを発動する。
男の種族、始祖が初めから所持する種族スキル「始祖の魅了」を発動した。
ユグドラシルでは、始祖は人間を魅了して血を啜り存在を保ち、やがて全てのヴァンパイアの始まりとなったという設定だ。
その設定に沿ったスキル、それが「始祖の魅了」。ユグドラシル内での効果は簡単に言えば、位階魔法の人間種魅了を強力にした上位互換のスキルだ。
この世界ではどうなるかと男はラナーの様子を伺う。このスキルがこの世界でどのような効果を持つのかは大体分かるが、どれくらいの時間で効力を発揮するのかは少し心配ではあった。
しかし、その心配は完全に杞憂に終わる。
「ふっ……ふっ……ふうっ……」
スキルの効果は直ちに、明確に現れ始めた。
まずラナーの呼吸が不規則に乱れ始めた。今までとはまるで違い、熱と甘さが混じった吐息が男の顔にかかる。
そして先ほどまで全く微動だにせず、何も写していなかったラナーの瞳は急速に男の顔に関心を持ち始めた。瞳孔が開いて瞬きの回数が増え、男の顔の形や輪郭を覚えようとするかの如く瞳が忙しなく動き回る。
スキルが問題なく効いてることを確かめるために、男はラナーの左胸に手を置いた。それから手のひらの中で女の柔らかさを確かめつつ、ラナーを真っ直ぐ見つめて囁いた。
「王女様、好きです」
「………………うっ…………」
途端に大きく跳ねた心臓の鼓動を手のひらで感じた男はスキルの効力を確信して笑みを深めた。
「これからもう一度、次はもっと気持ち良くしてあげますからね?」
これならいけると確信した男はラナーの胸に置いていた手を下へと再び伸ばす。
次こそ、ラナーを壊すために。
だが、ラナーは男よりも先に自分の手でおまんこを覆い隠してしまった。
「あれ?」
男は再び疑問の声を上げた。いや、今度は正確には疑問の声ではない。ラナーを揶揄い、小馬鹿にするようなニュアンスを含んだものだった。
「どうして隠しちゃうんですか? 今まで好きに触らせてくれていたのに」
「……………………」
ラナーは何も答えずに黙って虚空を見つめる。正確にはそうすることにより、男の存在を無視して気を逸らそうと努力する。
ラナーはもう限界だった。
何故、ラナーは男の前戯を我慢し始めたのかは分からない。そのようなことはせずに素直に感じて喘ぎ声を上げて絶頂していれば、男は勝手に喜ぶ。さらに扱いやすくなっていたはず。
実際、始めはそうするつもりだった。しかし男の責めが苛烈になるにつれて、理由は分からないが耐えなければならないと思い始めた。そうしなければ自分の大切な何かが奪われると理性ではなく本能で感じた。だから今まで必死に耐えてきた。
だが、もう限界だった。
男が先程何かをした後、ラナーの目には男が非常に魅力的な異性に見せられていた。もちろん、男が作り出した精神系の洗脳の類だとすぐ分かった。
しかし散々身体を弄られて発情させられた後では、頭でどう思っていようとラナーの女の本能は目の前の相手を理想のつがいだと認識した。男の端正な顔を見せられればつい目で追ってしまい、真剣な表情と低い声で愛を囁かれれば胸を高鳴らせて股を濡らした。
そもそも男が本気になって徹底的に追い込み始めた時点で、もうラナーの身体はすでに限界を迎えていた。それでも耐えていたのは
確かにラナーの精神力は並外れている。しかし身体はごく普通の少女であり、男に貪られて為す術なく降伏した。加えてその精神も男の特殊技術によって弱体化させられた。
もはやラナーにはどうしようもなかった。
今のラナーは
「ほら、無駄な抵抗はやめて大人しく諦めてください」
男はラナーの腕を掴んで隠していた秘所をあっさりと暴いた。そして指を添える。また男の前戯が再開されようとしていた。
ラナーはあの苛烈な責めを耐えることを諦めて、少し先の未来を悲観しながら顔を背ける。
そこで視界に入る風景が天井から変わったことによってようやく思い出した。
この部屋にはラナーと男だけでなく、クライムもいたことに。
「クライム……」
男の責めに耐えるのに必死でクライムの存在を忘れていた。クライムは男に跪かされて、動くことと話すことを禁じられたまま、ずっと男とラナーの行為を見続けていた。
もはやクライムは男のことを睨みつけてはいなかった。ただ不安そうな目で自らの主を見つめるのみ。
ラナーは小さく掠れた声でクライムに懇願する。
「お願い、見ないで……」
ラナーとクライムの視線が交差する。その直後のことだった。
『これから起こることを全て見ていろ』
男の支配の呪言の効力がクライムに上書きされる。
それと同時にクライムを見つめていたラナーは突然顎を掴まれ、上を向かされ、口付けをされる。
「んうっ……!?」
あまりにも突然のことで準備ができていなかったため、唇が上手く重なりきらない少し不恰好で下手なキス。それがラナーのファーストキスだった。
それほど時間を置かずにお互い離れた。あまりに唐突すぎたためか、ラナーにはファーストキスへの感想はあまりない。それよりも好意を抱く男性に、その整った顔で微笑みかけられている今の方がずっと胸が高鳴って苦しかった。
一息ついてからまた男がラナーの唇を奪う。二度目はラナーも準備ができていたためか、先ほどよりもずっと上手いキスとなった。ラナーは目を閉じて男の背中に腕を回し、男の少し荒々しい口付けにうっとりとしながら貪られた。
三度目のキスの際には手を繋ぎ、足を絡め、舌を這わせ、唾液を飲ませあい、情を交わす。何も考えることなく、ただ女の欲望を好みの男にぶつけた。
幾度かのキスの後、最終的にラナーはクライムのことなど完全に忘却していた。
「はっ……はあっ……はあぁぁぁっ……」
「さて、じゃあそろそろ王女様をぐちゃぐちゃにしちゃいますね?」
片手を膣内の上部に当てて、口元をクリトリスに近づけていく男。これから何をされるのか、自分がどんな目に遭うのかはラナーには嫌でも分かる。
ラナーは大きく股を開き、両手でシーツを握りしめた。そうしてこの後に自分の身に降りかかるであろう現実を怯えながら受け入れた。
「王女様」
前戯を再開する前、最後に男は優しげな笑顔を浮かべてラナーに話しかけた。ラナーは僅かに顔を上げて男の顔を見る。
「あなたを愛しています。王女様の方はどうですか?」
「えっ?」
男の言葉にどきりとしながら、ラナーはどのような返事を返そうかと言葉を選ぶ。
そして男はラナーの言葉を待つことなく、クリトリスを磨り潰してGスポットを擦り上げた。
「きゃあああぁぁぁっっっ♡♡♡!!!」
一気に襲いかかってきた快楽に、ラナーは女神と見まごうような美しい顔を醜く歪めながら叫んだ。嬌声を上げ、のたうち回り、何とかこの気が狂うような快楽を逃がそうとする。しかし男に腰を抑えられていて思うようにいかない。
男は無表情に責め続ける。
「あ゛ッ♡! あ゛っっ♡♡!? あ゛ん゛っっ♡♡!! あ゛ん゛ッッ♡♡♡!? ごれ、ダ……メ゛……ッッ♡♡!! ぐるっじいいでずぅぅっっっ♡♡♡!!! い゛や゛あ゛あ゛あ゛ッッッ♡♡♡」
シーツを力の限り握り締め、頭を思いっきり振り乱し、足をつま先までピンと伸ばしてよがり狂う。今まで男の責めに無感情に、無表情に耐えてきたラナー。その時に感じていた偽りのない本音が男によって露わにされた。
男はラナーを責め続けながら一つ問いかけをする。
「それで? 俺のことはどう思ってるんですか?」
「好ぎっっ♡♡♡!!! あなたの゛ことを゛慕ってお゛ります♡♡♡!!! あ゛っ♡愛してま゛す♡♡♡だから゛も゛うお゛止め゛下さい゛っっ♡♡♡」
ラナーからの愛の言葉を引き出して満足した男はこれ以上話すことはなく、また淡々と責め続ける。ラナーは終わらない快楽拷問にとうとうすすり泣き始めた。
「も゛うむ゙りっっ♡♡!! ま゛、待っ゛……♡♡いくッ……♡!! イぐイグ、イ゛ッぐッッ♡♡♡!!!」
涙を流しながらラナーはひたすら感じ続ける。男はその無様な姿を冷たい目で見下ろしながら責め続ける。
「オ゛ッ゛♡♡♡ ーー!? ゛! ゛゙!! ♡♡♡」
言葉にならない断末魔を上げてラナーは果てた。
ラナーは男に敗北した。そしてこれから徹底的に壊されることになる。
とりあえず1番書きたかった回は書きました、
精神の異形種でも身体は普通の女の子と言いたかっただけです。
ここまでどうでしたか?よかったら感想や評価やお気に入りをください。異論はあるかもしれませんが、二次創作ってことで甘めに許してくれると嬉しいです!
次はちょっと血を吸ってセックスをして終了予定。
ちなみに始祖の吸血はとっても気持ちいいらしいですよ?