※この作品はR-18です。

愉悦転生!神の遊戯場、俺はこんな世界に産まれたく無いだ(T . T)   作:rapas

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ばぁぶぅーーー
(出番ココだけ?)


7.みんな怒ってるの#

〜 メイ 〜

 

姫様の逗留三日目、早く出発したい姫様と、無理でも引き留めてる御領主様の攻防戦が、昨夜も貧相な晩餐の席で行われたの。

早く次のコックが決まらないと、味付けも下処理も出来てない料理に、お客様の堪忍袋の緒が切れると思うの。

困った顔の姫様と青い顔のヤンヤ女官長は、完食するのが毎回大変そうなの・・・量を増やしても豪華って訳じゃないの。

 

私は朝の重労働をガカミンさんとネーナさんが、手伝ってくれるようになって大変助かっているの。

私が何回も長い時間かける水汲みを、2人はあっという間に終わらせるの!・・・こんなに早い人達は初めて見るの!

でも・・・お客様なのに絡みに行った伯爵家の兵士を子供扱いで、あしらう様子はちょっと心配なの。

今日は朝仕事のゴミ捨てで、珍しくゴミ溜めに捨ててあった兵士をしっかりと埋めてから、姫様のところで朝食をお裾分けして貰ったの♪・・・クラブサンドがうま〜なの。・・・新鮮野菜とか何処で手にいてれるの?

 

姫様達のところは、羨ましいことばかりなの。 ご飯は美味しいし、教育もしっかりしてるの。

朝の仕事が終わると、ヤンヤ女官長を講師に皆さん礼儀作法のお勉強なの。

最初からサボるヒムラ隊長さんと、飽きてうたた寝してる姫様を横に、おまけで受講してるアリオス副隊長さんは頑張ってるの。 でも成績は執事のハヤテさんに負けてるの♪ ワイワイと姫様の御付きは、みんな仲が良さそうなの。

ちょっと心配になるのは、姫様が赤ちゃんを抱いている時に、良く抱いている事を忘れてリアクションするの。

落っこちる赤ちゃんをガガミンさんが、キャッチするのは何度も見た恒例行事なの・・・でも時々キャッチに失敗してるの・・・ゴン!とか、ガツン!とか、いい音が響いてるけど、大丈夫なの?

 

御領主様が今日は、近隣の配下も集めて広く晩餐会を開く、と言ってるの。

コックも居ないのに無茶なの・・・もう好きに恥をかけば良いと思うの。

 

晩餐会の場は、御領主様の思惑と違うのか、集まりが悪かったみたいなの。

場もわきまえずに、不満を露わにしちゃいけないと思うの・・・姫様も早々に下がり、重しの無くなった御領主様と若様の態度は、使用人ながらも、これは無い!って思ったの。

 

晩餐会の片付けも終わり、遅い時間にやっと寝ようと思ったら、何か外が騒がしいの。

2年前の村を思い出す音が聴こえてくるの・・・またヤバイの?

今では、私だけになったメイド部屋から廊下に出ると、酔ってふらついた兵士が、焦った様子で財宝を手に走ろうとして・・・転けて頭打ってたの。

石廊下で見事に頭打って、呼吸もしなくなった兵士に手を合わせると姫様達の処へ行ってみる事にしたの。

御領主様や若様を探しちゃいけないって勘が教えてくれるの。

 

姫様の処に来ると若様とケー副兵団長が、姫様に一緒に館を出るように促しているの。

「タンクちゃんの睡眠を邪魔しちゃいけませんわ! タンクちゃんが目を覚ましましたら、ワタクシ達は出立する事にしますわ♪」

「姫様! そんな悠長な暇はありません! 御子息を動かしたくないなら、姫様だけでもご一緒に来て下さい!」

「ワタクシはタンクちゃんと一緒ですわ♪ ワタクシの兵も居ますのでお気遣い無用ですわ♪」

わー、能天気で噛み合っていない会話なの。 姫様の言葉には、伯爵家とサヨナラバイバイ出来るって、喜びでウッキウキが垣間見えてるの。 若様の言葉には、姫様を何かに利用したくて、手放したく無いって垣間見えてるの。

ケー副団長が、力尽くでと圧をかけるも、震えているのはヤンヤ女官長だけで、みんなヨソ風ほどもビビっていないの・・・騒ぎが聴こえたのか?ヒムラ隊長が5人ほど連れて場に現れたため、若様達は引き下がるようなの。

「姫様!連絡役にこの者を置いていきますので、ご随意にお使い下さい。」

・・・ご丁寧に私の逃げる名分を潰してくれたの。 相変わらずファっキューなの。

「まぁまぁ♪ メイさんを頂けるのですか? ありがとうですわ。」

姫様も物のように受け取らないでなの。

若様達が出ていくと、ヤンヤ女官長が不安げに問いかけたの。

「姫様、ほんとーにタンク様が、自然にお目覚めになる迄は、待つのですか?・・・私は死にたくございません。」

「この場で二言はないですわ♪ ヒムラ!頼みましたわ。」

「拙者、人殺しは妻に申し訳絶たぬから、遠慮したいでござるよ。」

「別に安全を確保して頂ければ、後はお任せしますわ。 手伝う必要はありませんが、オーホウ伯爵家に迷惑かけちゃダメですわよ。」

雰囲気が軽いの・・・状況を理解してないの?

ヒムラ隊長が出ていって、暫くすると窓から赤い光が入ってくるの・・・火が点けられたみたいなの。

剣撃の音が近く大きくなり、熱さを感じるほどになってきた頃に、「アークジガー・オーホウ討ち取ったりーーー!」って声が聴こえてきたの。やっぱり館は攻められてたの。

「姫様!熱いです。もうタンク様を起こしましょう!」

ヤンヤ女官長だけは、なんども必死に姫様に懇願してるの。

ヤンヤ女官長と私が脱水症状でフラフラしてる中で、ほぎゃーっとタンク様が熱くて目覚めた声を聴いた気がするの。

私の意識はそこで途絶えたの。

 

 

 

次に私が目覚めたのは、ガタガタ動く部屋の中、たぶん姫様の馬車の中なの。

私はネーナさんの膝の上で、向かいにはタンク様を抱えたガガミンさんと姫様、隣は青い顔したヤンヤ女官長なの。

「あらー、メイちゃんー、気が付いたのねー、女官長も限界だからー、奥様ー、休憩しましょうー。」

「そうですわね、このままだと婆ヤが、リバースしそうですわ。」

「分かりましたー、ハヤテさんー、休憩をお願いしますー。」

姫様や赤ちゃんのタンク様じゃなくて、先に女官長が持たないの? 私も年は取り過ぎたくないの。

あの後に無事? 館を脱出して予定通りに、王城へ向かってるみたいなの。

メイドも兵士も欠けずに、無事って凄いの。 館が落ちる前にこっそり抜け出せたの?

休憩の軽食なのか、ネーナさんがテキパキと準備してるの。

見慣れたテーブルセットが準備されて、紅茶とクッキーが出されてるの。

私もお手伝いと思ったら、クッキーの大袋を渡されて、兵士の皆さんに配るように指示されたの。

偉い隊長さんから順番に、一人3枚だって、ちゃんと私の分まで入った数を貰ったの。

配り終えたら好きに休憩なので、クッキーを齧っていると、アリオス副隊長が水筒からお水を分けてくれたの。

「困ってないかと、思ってね。」

「ありがとうございます♪」

休憩がてら、アリオス副隊長とたわいもない身の上話をしたの。

私はオーホウ伯の館から、姫様付きに変更で良いのか?とか、ローリー領ってどんなとこ?とか、王城や王都を見るのは初めてだとか。

「自分も王城・王都は初めてでね、それに関しては話してやる事は出来ねぇ。 ローリー領は変わった処さ、商人上がりの領主様と姫様にオバ様が治めている。 姫様の輿入れに合わせて、開拓が始まった領地だから、まだまだ人が足りない。 俺は5年前に凶作で、行き倒れちまった所を拾われて、一年間教育を受けた後は、ずっと兵士として仕えてる。やっと出世もして多少は役に立てそうだよ。」

アリオス副隊長は、元は難民でガサツな人だって話してくれたの。

行き倒れたアリオス副隊長を拾ってくれたのは、ガガミンさんで、その時に貰ったハンカチは、ボロボロになってもずっと大事に持ってるの。

ヤンヤ女官長も礼儀法教育で、ガガミンさんを引き合いに出してたけど、ラブ臭がそこはかとなく香るの。

きっと私へ話しかけたのも、女の子へ優しい言葉をかける練習なの! ちょっと優しくされても騙されないの。

ヤンヤ女官長に言葉使いや作法の頑張りは、認められているけど自称も安定しないので、まだまだ修行が足りないの。

元は何処まで酷かったのか?ちょっと気にはなるの。

 

 

オーホウ伯領を出て6日、ガタゴトと馬車は進み順調なら今夜には、王都へ到着みたいなの。

この旅で兵士の皆さんとも仲良くなって、兵士への食事の配膳は私の仕事になったの。

ヤンヤ女官長からタンク様へ近付いてはいけません!と注意されて、ちょっとカヤの外にされたかも?と思ったけど、身元の不明な孤児に、貴族の乳児を任せるとか、あり得ないから当然だったの。 

 

姫様一行を見てると上下関係が不思議なの。

1番上は姫様、2番はタンク様

3番あたりが判らないの? 特にガガミンさんとネーナさん・・・メイドとして働くけど、ヒムラ隊長や女官長の二人に対する言葉使いが、おかしい気がするの? 側使えって奴で姫様からの指示を伝えるからかな? アリオス副隊長や執事のハヤテさんに兵士達は、完全にガガミンさんとネーナさんに敬語対応なの。 ぶっちゃけ兵士が、執事やメイドを恐れてる気もするの? あっ!完全に下っ端な私は別なの。

私がオーホウ伯家に毒されてたの?

 

出発の準備を終えた時に、先触れに出ていた先遣隊が戻ってきたの。

途中の村の様子がおかしい見たいなの・・・何か悪い事を隠しているみたいで、兵士相手に口を噤んでいるみたいなの。

不吉な予感がビンビンするの・・・なんか私とアリオスさんで、行商人の振りして潜入する事になってたの!

「メイに何かあったら死んでしまいますよ!」とヤンヤ女官長は反対してくれたけど、決行されちゃったの。

「まぁ気楽に行こうぜ。」と商人風の喋り方も怪しい、アリオス副隊長に促されて出発したの。

村に着くと、久しぶりの行商人って事で、村の広場に人が出てきたの。 塩を始めとした生活必需品に、綺麗な小物に兵士の皆さんの私物だった古着、私の提案で、微妙にセコイラインナップを揃えた行商の評判はなかなか良いの。

商売のイロハも怪しい兄を支える妹って、兄妹コンビでウケを取りながら、隠している情報を探るの。

凶作の影響で、支払う現金処か物々交換も怪しい村人が、ツケ払いを提案した時だったの。

「それなら、王都まで品物を持って行った方が、商売になるの! ツケは断るの!」

「どうせ王都は包囲されてるから、足を延ばしても売れやしないぞ!」

あれ?・・・ここもなの。

「王都が包囲って、何処から攻められてんだ!」

アリオスさん、詰問しちゃうのは悪手なのぅーーー。

「大司祭様を先頭に、凶作でも重税をかける王を懲らしめてんだよ! 商人の癖になんで噂に疎いんだ? にぃちゃん、商人に向いてなさ過ぎだろ?」

「そもそも商人なんて、もう何年も見ねぇ? にぃちゃんは何もんだ?」

「おーい、コイツおかしいぞ!司祭様に知らせて騎士様も呼んでこい!」

あー、コイツら客から追い剥ぎに、ジョブチェンジしたの。

たぶん、商品を分取りつつ免罪符を買って、私達に罪はありません!怪しい言動した行商人が悪いんですって展開なの。

「こりゃぁヤバそうだ、メイ!逃げるよ。」

アリオスさんは、私を抱えると脱兎の如く駆け出したの。

子供1人抱えているのに、村人は誰1人追いつけないぐらいに早いの!

村を出て街道に合流する所で、たぶん騎馬の一団が別方向から来たの。

ルーメン様の旗を上げているから、ちょーぜつ強いって噂な教会の騎士様なの・・・終わったの。

「メイ、ちょっと自分は足止めしてくるから、先に奥様の元へ戻ってくれるかな? それと汚れちゃうから、これも預かってね。」

アリオスさんは、ボロボロの大事にしてたハンカチを私に預けると、1人騎馬の一団へ向き直るの。

「早く行ってね? 守りながらは戦い辛いんだ。」

「ちゃんと、戻って来るの!約束なの!」

「大丈夫だから、早く行ってね。」

私は後ろも振り返らずに、来た道を戻るの。

一緒に居るより、ヒムラ隊長に伝えた方がアリオスさんが助かる可能性は絶対高いの!

 

 

姫様の元に戻り、大慌てで事の次第を伝えると、全員で村へ向かう事になったの、ヤンヤ女官長は危険だからと、ローリー領への帰還を望んだけど姫様は頷かなかったの。

私はアリオスさんの無事を神様へお祈りする事しか出来なかったの・・・でも教会と戦っているならルーメン様に祈っちゃダメかな?魔王にもで祈った方が良いなの?

馬車で向かう中で、ハンカチの事をガガミンさんにお願いした、きっとアリオスさんはその方が嬉しいと思うの。

するとガガミンさんは眼をまん丸にして驚いてたの。

「アイツ、こんなボロボロなのを後生大事に使ってるんの? 分かった!新しいのを準備して渡すね!」

ヨシ!分かってくれた様なの(現場ネコ案件)

村が見えてきそうな所まで街道を進むと誰かが1人歩いて来るのが見えたの。

それはアリオスさん、全身を頭から足元まで真っ赤に染めていたの。

そんな出血したら死んじゃうーーってびっくりして私は気を失ったの。

意識を失う中で「バカリオス!そんな格好して子供の前に出て来るなーー!」ってガガミンさんの声と、

「冷たてーーー!ガガミンさん、水ぶっかけるの辞めてよう・・・」ってアリオスさんの声が聴こえた気もするの。

 

 

 

王都が王城が国王陛下と王妃様が心配って事で、私が気を失っている間に馬車は村を通り過ぎて、夕暮れの中を疾走しているの。 グロッキーで青い顔しているヤンヤ女官長をそのままに、疾走を続けているから、本気で急いでるの。 徒歩で着いてくる兵士の皆さんは、きっと大変苦労しているの。

急ぎたくなる理由はよく分かるの、夕暮れだと思ってたけど、丘を超えた北の先から、赤い光と煙が見えてるの。

山火事なら良いけど、悪い予感が、またビンビンしてるから、きっと違うの。

「ハヤテ!急ぐのですわ!」

普段は、おっとりして落ち着いている姫様が焦ってるの。

そろそろ丘を越えて・・・初めて見る王都は炎に包まれていたの。

城壁は崩れて、教会の旗がとても目立つの。

中心にあるのが王城なんだと思うけど・・・ここまで響く音を立てて崩れ出したの。

「ヒムラ!アリオス!お父様とお母様を救いに行くのですわ! ワタクシ1人でも行きますわよ!」

「奥方・・・もし城内に居るなら、もう助からないでござる。」

「奥様、周辺も包囲されていますので、脱出も難しかろうと、抜け道などで落ち延びされていても、我等の数では捜索出来ないかと思います。」

ヒムラ隊長とアリオスさんは姫様に現実を突き付けるの。

無理をしたら私達も後を追うだけになるの。

そして姫様の嘆きが辺りを覆ったの。

「お父様ーーーー! お母様ーーーー!」

ちょうど大きい衝撃を伴う落雷があったようで、私はまた気をうしなったの。

 

その後は色んなものがなくなった街道を、大きなトラブルもイベントも無く、ローリー領への至ったの。

この後は孤児院にでも入れられるかと思ったけど、私はヤンヤ女官長に引き取られる事になったの。

新領民として一年間基礎を学んだ後は、好きな道を選んで良いって言って貰ったの。

碌な才能も無い私に、将来何が出来るか判らないけど、受けた恩は返す為に頑張るの。

ママに逢う日は延びちゃったけど、これからも出来る事を一生懸命にするの。

 

〜 fin 〜

 

 

 





あれ? 死ななかったぞ・・・
まぁもっと生き足掻くが良いw
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