Abstract.
西城君の巧みな説得によって、穂乃果は降参した。私と希は、彼が苦戦した時にヘルパーとしての後詰を生徒会長の絵里にお願いされていたんだけど。まぁ、修羅場になること無く、無事に終わって良かった。私と西城君、希の3人で穂乃果を絵里がいるであろう、生徒会室まで連れて行った。彼女が絵里に何を言われるかは知らないけどね。
【今回の話・西木野真姫side】
絵里「……穂乃果、お帰り。西城君と個人的な事で揉めに揉めたと真姫から聞いてるわ。一体、何があったのか詳しく聞かせてくれるかしら?」
穂乃果「実は……。1週間前になるんだけど、真姫ちゃんがピアノで「きっと青春が聞こえる」作曲作業の様子を見に音楽室へ行ったんだよね。そしたら、だらーんとピアノの鍵盤を下にして横になる頬真っ赤の真姫ちゃんがいた。それで問い詰めようとしたところに、真姫ちゃんの彼氏候補である西城君が来ちゃったという訳だよ。「真姫ちゃんがだらしなくなるのは西城君のせい」と思っていたがあまり、強く言い過ぎちゃって喧嘩になっちゃったんだ。」
穂乃果がそう言うと、絵里が深い溜息をつき、ダメ出し発言をした。
絵里「穂乃果。西城君を敵に回すような事をしちゃダメよ。彼は、真姫の彼氏候補であると共に、μ'sの憧れでもある人なんだから。そんな彼を本当に敵に回して怒らせるような事があれば、容赦無いわよ。普段、温厚な人を怒らせたら怖いの。多大な迷惑をかけた彼に今一度、謝りなさい。そしてここにいる私達にもね。迷惑がかかった事は紛れも無い事実よ。」
絵里に諭され、謝罪を促される穂乃果。
穂乃果「ごめんなさい。西城君。私の身勝手かつ、思考であなたを振り回した事は許される事じゃないと思う。次からは、何でもすぐに感情に出すんじゃなくて、客観的に物事を見てから判断していくようにするね。本当に申し訳なかった。そして、真姫ちゃんや希ちゃんも西城君と同様にごめんね。2週間近くμ'sの活動が出来なかった事の多大な迷惑をかけた。μ'sの発起人は自分かもしれないけど、こんな感情的な私が総大将で良いはずが無いよね……。」
私や、希、絵里、彼にもひたすら頭を下げ続けて精一杯謝罪をする彼女。私は別に良いけどね。そんな事を思っていると、希が穂乃果に物申す。
希「謝罪は誰でも出来るんや。されど、これからは他人から好かれるような行動をしていかないと、この先もまた繰り返してしまうと思うんよ。そうならない為にも、普段から一方的な決めつけとか、変な思い込みをしないようにな。じゃないと、いつの間にか、友達がどんどん減っていって、最後は孤立してしまうんよ。自分が助けて欲しい時に、周りに人がいないようじゃ、話にならへんからな。」
穂乃果の事をよく考えて指摘をする希。絵里が言ってる事を要約し、穂乃果と同等の立場に立って諭しているのだから。私じゃ恐らく、そんな事などできないだろう。仮に、私が穂乃果を諭すにしても、途中でイライラが始まってしまうかもしれないし。だからこそ、私は希に対して尊敬の念を抱いている。
ここで、私の彼氏候補である西城君が発言をした。
西城「穂乃果。こうやって、指摘をしてくれるって事は、支えられているって事だからな。希がアンタの事を憎いと思ってる事では決して無いという事をどうか、履き間違えないで欲しい。本当に憎かったり、嫌いだったら、言ってくれないからな。それは解るか?」
普段の穂乃果なら、「そんな事くらい解ってる」的な事を言い返すのだが。だが、私や希だけではなく、生徒会長の絵里がいる手前で、彼に強い口調で言い返せる筈がない。
穂乃果「う……うん。気にかけてくれなくなったら、何も言ってくれないし、助けてくれる事も無い……。皆に置いて行かれて、段々と自分が孤立をしていく恐怖……。そんな状況を仮定してでも思考するのは、身が凍りそうなくらいに怖くて……。想像出来ない……。:(;゙゚'ω゚'):」
西城君の問いかけに、彼女は体を震わせながら答える。彼はそんな彼女を見て、駆け寄って後ろからそっと抱いた。これには私や希、絵里も驚いてしまったのだ。
絵里「えっ!?!?∑( °口° )!?」
希「西城君!?!?(゚ロ゚;)エェッ!?」
真姫「ちょっとあなた、何してんのよ!?!?((( ゚д゚))」
穂乃果「えっ……!?!?西城君!?!?何するの!?!?(;=△=)」
西城「ヘタレなアンタを、少しでも安心させようという、ちょっとしたサプライズだよ。」
穂乃果「もう、びっくりした!てか、私はヘタレじゃないー!天然溢れる穂乃果だよー!ε٩(๑>ω<)۶з」
まぁ彼女は、生徒会長の絵里にお灸を据えられたけど、許して貰えた。これで、めでたしめでたしという訳ね。恐らく、もう二度とこう言うトンズラは無いだろう。と言うか、バックれをされたら困るし。むしろ、μ'sの発起人で総大将たる穂乃果が逃避されたら、私や希を含む残りの者が大混乱になる。私が彼女に望むとすれば、発起人なら発起人なりの責任を負って、どんな事でもこなして欲しい。それが切実な彼女に対しての想いね。逃げだけは決してダメよ。穂乃果。
Fin.