※この作品はR-18です。

ファイアーエムブレムガールズの受難   作:プニたけっち

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お久しぶりでございます。
まず一言。ヘンリエッテ、シャロン、アンナのファンの方々ごめんなさいm(_ _)m

次に補足ですが、今回のエクラは今まで私が書いたエクラとは別人です。
また、今作でフリーズの魔法が出てますが完全にオリジナル化した魔法なのでエンゲージで登場したというフリーズとは別物である事をご了承ください。


アスク王国女性陣との入れ替わり〜崩壊のワード

ウサギ↔シャロン

 

アスク王国第一王女シャロン、彼女は現在国で実行するかどうか議論されている『大英雄召喚計画』に対して賛成派の女性である。

 

大英雄召喚計画とは『異界から英雄を呼び出せる召喚士を炎の紋章とは全く関係無い世界から呼び出す』というものであり、最近のエンブラ帝国の侵攻に対抗する為の必要措置であった。

 

この計画にはアスクの王族も概ね賛成しており、その中でもシャロンは英友100人を作るという呑気な目標を立てて近隣の村を歩いていた。

 

「どんな召喚士さんが来るのかな〜カッコいい人だといいな〜……あれ?」

 

シャロンがそろそろ城に帰ろうかと考えていた矢先、目の前に一匹のウサギが座っていた。普通ならピョンピョンと飛び跳ねるものだが、そのウサギはノシノシと普通とは言い難い歩き方をしていた。

 

「変わったウサギさんですね、こんにちは!」

 

シャロンがウサギに大声で挨拶をすると、ウサギは右手を上げてジェスチャーで返事を返していた。

 

「わわ、このウサギさん私の言葉がわかるんですか!?」

 

驚くシャロンに対してウサギはなんと片手で逆立ちをするとジャンプ、着地の際には左手で着地しジャンプ、今度は右手で着地と実に器用な芸を披露した。

 

「凄いです凄いです!こんなウサギさん見たことありません!」

 

シャロンがしゃがみながら拍手をする。もっと何かすごい芸は無いのかとマジマジとウサギを覗き込む。するとそのウサギは棒切れを持ってきて地面に何かを書き始める。

 

「何書いてるんですか……?」

 

シャロンは最初ウサギが書いたのは絵だと思われたがどうも違うようで、途中から明らかに文字を書いていた。

 

「まさか悪い魔法使いに姿を変えられた英雄さんとか!?」

 

ドキドキしながらウサギが文字を書き終わるのを待つ。ウサギが文字を書き終わると、シャロンはその文字を読み上げる。

 

「どれどれ……えっと、『チェンジ』?」

 

シャロンが言葉を発した途端ウサギの口から光線が発射され、口を開けていたシャロンの口腔内に直撃した。

 

※ ※ ※

 

『な、何が起きたんですか?突然ウサギさんが輝いたと思ったら私の口に何かが……ええ!なんで私が目の前にいるんですか!?しかも大っきくなっちゃってます!』

 

地面の上で驚いたかのようにウサギが鳴き声を出す。その姿を見てしゃがんでいたシャロンが立ち上がると騒いでいるウサギを掴み上げた。

 

「ふふふ、アスク王国のシャロン王女……注意力が足りず頭がお花畑、なるほど聞いた通りだな」

 

『離して、離してください!なんで私が巨人さんみたいになってるんですか!?』

 

「まだ気が付かないのか?自分の声をよく聞いてみろよ、自分の身体をよ〜く確かめてみな」

 

ウサギは大騒ぎしている自分の声を優れている耳で確かに捉えた。そして気付いた、自分が人間の言葉を何一つ話せていない事を。自分の身体を恐る恐る見下ろせば、そこには白い毛皮の身体があった。

 

『私、私……まさか、さっきのウサギさんになっちゃってるんですか?』

 

「ご明察。さすがに飲み込めたようだなシャロン王女、いや、元シャロンと言った方がいいかな?その通り、お前の貧相な身体と俺の身体を交換させてもらった」

 

シャロンの表情はニヤニヤと邪悪な笑みにあふれている。その笑いはシャロンが生まれてから今まで一度もしたことが無いような顔であった。

 

『も、目的は何ですか?どんな魔法を使ったのかは知りませんが、私なんかの身体を使っても碌な事は出来ませんよ!』

 

シャロンが言う通り、彼女はアスク王国内では実権のようなものは何一つ持っていない。国王グスタフと第一王子アルフォンスは健在であり実権のほとんどはグスタフが握っているのだ。

 

「もちろん頂くのさ、アスク王国を。俺はその為に生み出された魔法生物、シャロン王女は警戒心が全く無いとの噂だったからな。だから最初にお前に接触したのよ、結果はご覧の通り。お前の不注意で、お前は自分の身体を失い獣の姿になってしまったんだ。そして」

 

シャロンはウサギを掴みながら歩き、茂みの中に隠していたケースの中にウサギを放り込んだ。そのケースはウサギ一匹が丁度入るくらいのクリアケースとなっている。

 

『……!、……!?』

 

「ははは、何言ってるか全然聞こえないな〜。そのケースは特殊でね、中からは絶対に開けられないし音も漏れないのさ。その代わりケースの中は時間が停止する。お腹は空かないし水も必要としない。外の音は聞こえるし温度調節も完璧さ。あえていうなら少々狭い事くらいかな」

 

ウサギがケースの中からシャロンに向かって飛びかかるもケースはびくともせず揺らすことも出来ない。シャロンはその様子を大変面白そうに眺めるとケースを持ち上げアスク城に向かって歩き出した。

 

『!、!!!』

 

「ハハハ、皆なら気がついてくれると?そうかな?気づいてくれるかな?そうなるといいねえ元お姫様?フハハハハ!」

 

シャロンはわざとケースをグラグラ揺らし大笑いしながら歩き去っていった。

 

 

 

 

シャロン↔アンナ

 

アスク王国の遊撃部隊ヴァイスブレイヴ、少数精鋭で構成された部隊はアルフォンス王子、シャロン王女、そして隊長のアンナ、現状この3名にて構成されている。少なすぎるという疑問もあるだろうが、ここに異界から召喚士が加われば最強戦力となるという計算である。実際に別の世界ではこのヴァイスブレイヴがアスク王国の最大戦力である所もあるのだから、あながち間違いとも言い切れない。

 

そのアンナはというと、彼女の最も得意とする資金調達に精を出していた。個人の資産増幅ではなくあくまでヴァイスブレイヴの資金調達である。確かにヴァイスブレイヴはアスク王国公認の組織部隊だが全ての人間に賛成されているわけではない。特にグスタフはヴァイスブレイヴ設立に反対の意向を示しており潤沢な予算があるわけではない。なのでアンナが色々と小細工を使ってはやりくりしているのが現状である。

 

「はぁ……こんな予算で大英雄が来てからやっていけるのかしら?」

 

アンナは自らの部屋で椅子に座り癖になってしまった溜息をつく。彼女の計算ではもし大英雄が異界の英雄を召喚した場合必要経費はどんどん膨れ上がりどう考えても足りない。グスタフ王が良い顔をしない以上アンナが資金を確保するしかない。アルフォンスは兵の訓練や次期国王としての勉学に時間を取られるし、シャロンは得意な事は……いったい何なのか現段階では見当もつかない。その時トントンとドアをノックする音が聞こえた。どうぞと声を出すと中に入ってきたのはシャロンだった。

 

「失礼しますアンナ隊長」

 

シャロンは入室するとウサギの入ったケースを机に置き、専用武器ともいえるフェンサリルという槍をドアに立てかけた。

 

「どうしたのシャロン……なにそのウサギは?言っとくけどペットを飼う余裕なんて今の私達には無いわよ……それにしても随分元気なウサギね?」

 

『!、!!!!?』

 

アンナはケースに入っているウサギを覗き込む。ウサギは必死に何かを伝えようとしているのだが、アンナにはそれがわからない。

 

「まぁまぁ、このウサギさんとっても芸達者なんですよ。ついそれで連れてきちゃいました。それよりアンナ隊長、城へ戻る途中にこれを見つけたんですけどお役に立ちますか?」

 

「何それ……いや待って、それは……」

 

シャロンから手渡されたエムブレムを手渡されると、アンナはしげしげと眺める。鑑定してみた所そのエムブレムの正体はすぐに判明した。

 

「これは『チェンジ』プルフね。異界でクラスを帰る時に……!?」

 

アンナはそのアイテムの名称を喋ってしまった。その中にある禁断のワード、さっきからウサギが伝えようとしていたワード。

 

チェンジ。

 

シャロンの口から発射された黄色い光はアンナの口へと入っていった……。

 

※ ※ ※

 

「うーん……さっきの身体よりも女らしくていいねぇ」

 

「な、何が起こったの?私は確か……」

 

シャロンは何が起こったのかわからず辺りを見回す。すると目の前には自分の身体がいて胸を揉んでいる。

 

「あ……ああん、意外と着痩せする身体なんだな、この身体は。肌の手入れも怠っていないようだし、及第点かな……?」

 

「あ、あんたはいったい!や、やめなさい!」

 

服を脱ぎ去ろうとしていたアンナ、それを止めようと飛びかかるシャロンであったがアンナはクルリと体勢を変えて躱す。更にアンナは机の上に置いてあったウサギの入ったケースを回収すると同じく部屋に置いてあったアンナの専用武器ノーアトゥーンを持ち上げクルクル回転させる。

 

「さてアンナ、いや、今はシャロンだな。どうだいその身体は?元々のボディより若い身体だ、実に軽いだろう?」

 

「ま、まぁ……じゃない!どういう事?あんたはシャロンじゃないわね!本物のシャロンはどうしたの!?」

 

「さぁ……大方何処かの村で昼寝でもしてるんじゃない?」

 

『!?、!!!』

 

ケースの中でウサギは内側から手や足でケースを叩き蹴るも開けられない。本物はいる、ここにいる。しかしシャロンになったアンナにはウサギになりケースに閉じ込められたシャロンの言葉は届かない。

 

「言っておこう。あんたの魂はシャロン王女の身体に入っている、つまりあんたに何かあったらシャロン王女の身体は死んでしまうという事だ」

 

「!?」

 

「そこをよく考えた上で動いてくれたまえよ」

 

アンナはノーアトゥーンをクルクル回し臨戦態勢でシャロンに近寄る。

 

(どうする……こいつをなんとかしないと、でも本物のシャロンも探さなきゃ……せめてこんな時にアルフォンスがいてくれたら)

 

「さぁさぁ、丸腰でどう戦うのシャロン!」

 

「や、やば!?」

 

シャロンは現在武器を何も持ってはいない。愛用している槍フェンサリルは入り口のドアに立てかけられていた。そんな事お構い無しにアンナはノーアトゥーンを振り回す。

 

「ほらほら、早くしないと大事なシャロンの身体が死んでしまうわよ!」

 

シャロンはアンナの攻撃を避けるしかなかった。シャロンの身体には攻撃が当たらなかったものの、部屋の調度品はノーアトゥーンによってガラクタ同然になるまで破壊され壁にも激しい傷跡がついた。

 

「この、狭い部屋でなんて攻撃を……ん?」

 

シャロンは気が付く。アンナの身体の方がどんどん傷ついていっている事を。

 

(そうか、私の斧ノーアトゥーンは一度使えば自分が傷付く斧。あんなに使いまくったら)

 

シャロンが見つけた一筋の光、それはアンナの体力が限界になるまで攻撃を躱して身体がボロボロになるまで待つ。そうすれば自分とシャロンの身体を入れ替えた不審者を捕まえられると。

 

シャロンの読み通りアンナの身体はもう立っているのも辛いくらいになるまで酷使され続け、もはや呪いの斧とでも言えるノーアトゥーンの効果でアンナは身体のあちこちに傷が付いている。

 

「チャンス、これで!」

 

シャロンはノーダメージの身体で足に力を入れアンナに飛びかかろうとする。アンナは息も絶え絶えで反攻する力は残されていないように見える。まさに自滅と言えた。

 

だが。

 

「はぁ……はぁ……シャロン、これ返すわ」

 

アンナは扉に立て掛けていたフェンサリルをシャロンに放り投げてきた。思わずシャロンも受け止めてしまうが、次の瞬間だった。

 

「誰か!誰か来て!侵入者よ!」

 

「な!?」

 

アンナは背後のドアを開け放つと突如大声を出し城の兵士を呼び出した。

 

「アンナ殿!?これはいったい……」

 

すぐに駆けつけた兵士は状況が掴めなかった。アンナはボロボロになり、シャロンは槍を持って呆然としていた。これではまるでシャロンがアンナを攻撃していたようにしか見えない。

 

「ち、違うの、これは……」

 

「聞いて!あれはシャロン王女ではないわ、盗賊がおかしな魔道書を使ってシャロン王女に変身したの。あれは偽物よ!」

 

シャロンはしまったと後悔した。人間とはどうしても最初に手に入れた情報が頭に残るもの、本当の犯人がアンナになりすまし兵士に嘘を吹き込めばそれは真実の候補となる。

 

「至急他の兵士にも伝えて!敵はシャロン王女の姿になっているわ、本物が何処にいるかは不明。すぐに捕まえてと!」

 

「了解!」

 

シャロンに打つ手は無かった。今はシャロンの身体のまま部屋の窓を破りその場から逃げ出すしかできなかったのだ。

 

(今は逃げるしか、なんとかアルフォンスと連絡を取らないと……もう、本物のシャロンは何処にいるのよ!?)

 

シャロンは逃げる、ひたすら逃げる。本物のシャロンを見つける為に逃げる。森の中を、街道を、川沿いを逃げる。逃げればそれだけ本物のシャロンから遠ざかるのに。

 

本物のシャロンは目の前にいたのに……。

 

 

 

アンナ↔ヘンリエッテ

 

 

シャロンの姿をした盗賊が城に忍び込みアンナを瀕死寸前まで追い込んだ。

 

城の防衛能力を嘲笑うかのような盗賊の犯行に城は騒然とした。

 

「……事情はわかったわ、アンナ……そんなボロボロのままで来なくても、治療が終わってからでよかったのよ?」

 

「いいえ、私の油断から起きたことですので……不覚を取りました。申し訳ございません、ヘンリエッテ様」

 

アスク城玉座の間ではアンナがヘンリエッテに事の次第を報告していた。アンナの身体は戦いの中でボロボロになっており最低限の治療のみでヘンリエッテの元に向かい報告を行ったのだ。なお、現在玉座の間にはヘンリエッテとアンナの二人しかいない。

 

「あの人……グスタフ王が不在の時にこんな事が起こるなんて、アルフォンスも付いていってしまっているし、本物のシャロンは行方不明。頭が痛いわ」

 

「ヘンリエッテ様、お気を確かに」

 

アンナは傷付いた身体でなんとかヘンリエッテを気遣う。ヘンリエッテにしても変身魔法などという危険極まりない魔法の対策を考えなければならない、頭痛がするのも当然といえば当然だった。本来ならばグスタフが対処すべき事案だがアルフォンスと共に死の国ヘルの動向を確かめる為に国を開けている。だが放って置くわけにもいかない緊急事案である為ヘンリエッテとアンナで対処することになる。

 

「ところで、敵の使った呪文に対して何か情報は無いのかしら?例えば魔道書の形とか……」

 

「私の位置からは何も……ですが、魔道書を使った時に発したであろう言葉は聞こえました。今にして思えばアレが発動する為の呪文なのかも……」

 

アンナは考え込むようにして手に顎を乗せる。ヘンリエッテも少しでも情報がほしい為アンナからなんとかその呪文を聞き出したい。

 

「それは?」

 

「たしか……チェンジと言ってました」

 

「『チェンジ』……?」

 

ヘンリエッテがその言葉を口にした途端アンナがニタリと笑い大きな口を開けた。

 

「あ、アンナ……どうし……!?」

 

アンナの口から輝く光線が放たれヘンリエッテの口の中へ直撃する。アンナを気遣う言葉は最後まで放たれる事なく強制キャンセルされてしまったのだ。

 

ヘンリエッテの何も着ていない生まれたままの透明な魂はアンナの身体へと吸い込まれ、黒いモヤを混ぜたような魂はヘンリエッテの身体へスポンと入って行った。

 

※ ※ ※

 

「ふ、フフフ、フハハ、やった、やったぞ!ついにヘンリエッテ妃の身体を手に入れたぞ!」

 

「ぐ……これは、どういう事なの…?」

 

アンナにされた本物のヘンリエッテは突然自分を襲った身体の痛みに耐えられずに膝を付いてしまう。

 

「私にこの美しい身体を提供してくれた礼だ、教えてあげよう元ヘンリエッテ様。魔道書で変身したなど真っ赤な嘘、本当は私がシャロン王女と身体を入れ替え、それからアンナへと、そして今アンナとなった私はヘンリエッテとなったのだ!」

 

「私と身体を……?それならシャロンは、本物のシャロンは何処にいるの……まさか……!?」

 

アンナは最悪の展開を想像する。シャロンはもうこの世にはいないのではないかと。

 

「安心しなさい元ヘンリエッテ、シャロンは無事だよ。今頃疲れて寝てるんじゃないかな?」

 

アンナの口からホッと息が出る。ひとまずまだ生きているという確認はできた。

 

「だが安心したまえ、これからは私が彼女の母親だからね私がキチンと世話をしよう」

 

ヘンリエッテの言葉に対してアンナの中で怒りが湧き上がる。

 

「あの娘は立派な人間です、物みたいに言わないで。そらにあの娘の母親は私よ、あなたではないわ」

 

冷静さを失えば負けだと自分に言い聞かせながらアンナは自らの意思を伝える。しかしヘンリエッテはその怒りをサラリと流す。

 

「母親が自分?鏡を見てから言ってほしいな、今の君はアンナ隊長だよ、シャロンとは上司と部下の間柄でしかない。だがお腹を痛めてシャロンを産んだボディは今や私のものだ。赤の他人は君の方なんだよ」

 

ヘンリエッテは流すどころか更に怒りの燃料を注ぎ足ししてアンナの怒りを誘う。それは成功したようで、顔の至る所からその様子が見て取れた。瞳は正面を向き目尻が震えている。

 

「いい加減にして!シャロンとアンナを元通りにしなさい、私の身体を返して!」

 

「ほほほ、アンナ隊長、どうやらあなたはお疲れのようですわ。長い有給休暇を与えますからゆっくりお休みなさい」

 

ヘンリエッテは傷だらけのアンナに『スリープ』の魔法をかける。アンナの身体を青白い粉のような光が包み込み金管楽器のような音が響き渡る。

 

「こ、これは……や、やめなさい……」

 

アンナは襲いかかる強烈な睡魔に耐えきることができずその場に倒れ込む。スリープは相手にダメージを与えること無く無力化させる強力な魔法である。本来は専用の杖が必要なのだがヘンリエッテはそれを無視してある裏技的な方法で使用した。

 

ヘンリエッテは更に『フリーズ』という凍結魔法をアンナに重ね掛けした。コールドスリープと呼ばれる異界の手法を魔法で再現した形となる。アンナは眠りながら身体自体は時間停止したかのように動きが止まる。本人は眠っているだけだが肉体の進行速度は非常に遅く進む。

 

つまるところ、アンナはいつ起きるか全くわからない眠りに就いたという事だ。

 

「ふふふ、ゆっくりお休みなさい元ヘンリエッテ。あなたが目覚める頃、この身体は既に年老いてヴァルハラへと旅立っている頃でしょう」

 

アンナのすやすや眠る姿を見ながら、ヘンリエッテは穏やかな言葉とは裏腹に邪な笑みを浮かべ、ズッシリとした身体の感覚を楽しむのだった。

 

 

数日後

 

「ヘンリエッテ様!どうか私の話しを聞いてください!私はシャロンではありません、アンナなんです!」

 

逃走を続けたシャロンはニフル王国との国境沿いで捕縛されアスク城へと護送されてきたのだった。シャロンの荒唐無稽な話しを聞いた兵士は困惑するばかりで、事情を聞いたヘンリエッテが人払いをし事情を聞くことにした。勿論シャロンは縄で縛られた状態でだが。

 

「……シャロン、皆さんに迷惑をかけてまたおかしな事を。あなたももう大人なのですから少しは成長してちょうだい」

 

ヘンリエッテはシャロンの話しを聞くと溜息混じりにそう答えた。閉じた扇子を手で叩きながら不愉快そうに足を組んでいる。

 

「本当なんです!シャロン王女の姿をした賊に身体を入れ替えられ、私は本物のシャロン王女を探す為に動いていたんです!」

 

「……身体を入れ替えた?」

 

ヘンリエッテの表情が変わる。シャロンは自分の身の潔白を証明するには今しかないと、ようやく見えた光明に顔を輝かせた。だがヘンリエッテの行動はシャロンが見た光よりも早かった。

 

「縄を解くわ、詳しい話を聞かせなさい」

 

「は、はい!」

 

ヘンリエッテはシャロンの元へと歩み寄り縄を解く。ここ数日の慣れない身体での逃避行と本物のシャロンの捜索は本物のアンナの心をすり減らしていた。アルフォンス達の元へと辿り着けず宛のない捜索の旅、遂に捕らえられた上でアスク城に戻ればアンナも行方不明になってしまったという。自分の身体が何処かに行ってしまったという絶望感がシャロンの心に闇を落とす。だがやっと見えた突破口にシャロンの顔は笑顔に包まれた。

 

 

 

 

 

「フリーズ」

 

その瞬間、シャロンの身体は停止した。しゃがんだまま微動だに出来なくなった。

 

「はい、これで3人目。シャロン、アンナ、そしてヘンリエッテ、皆私の思うがまま……もう少しで私の理想郷が手に入るわ……ほほほほほ」

 

ヘンリエッテは外で待機する兵士に聞こえないように、笑顔のまま動けないシャロンを見ながら嗤うのだった。

 

 

 

ブレイザブリク

 

 

召喚士エクラ。召喚器ブレイザブリクを用いて異界の英雄を呼び出せる存在である。

 

そのエクラは歳にしてまだ18歳、アスク王国では大人だが彼が元々いた世界ではまだまだひよっこもいいところだった。そんな未熟な彼がアスク王国へと呼び出された。ファイアーエムブレムヒーローズというゲームの世界へとダイブし、彼の物語が幕を開けた。

 

 

「召喚士様、よくぞおいでくださいました。私はこのアスク王国の王妃のヘンリエッテと申します。お見知り置きを」

 

エクラは困惑した。たしかここで来るのはアンナ隊長のはず、ヘンリエッテは第三部から登場するNPCだったはずなのだ。

 

「まぁ立ち話もなんですから我が城へお越しください」

 

エクラはヘンリエッテに勧められるがままアスク城へと護送された。道中に出てきたチュートリアル的な敵は護衛の兵士とヘンリエッテによって倒された。特にヘンリエッテの魔法は凄まじく、魔法の中でも基本となるファイアーで軽々と葬り去ってしまった。こうして谷も山もなくエクラは城へと招かれていったのだ。

 

※ ※ ※

 

「まぁ!その召喚器で英雄を……エクラ様は素晴らしい力をお持ちですのね!」

 

城で豪勢な歓迎をされたエクラは得意気にブレイザブリクを見せる。本来ならばアンナの勧めでヴィオールを召喚するはずだったのだがそのイベント自体がスキップされてしまった。

 

エクラは弱めのお酒をのみながらヘンリエッテから放たれる自らへの賛辞に気を良くしまくっている。お酒のお酌を美人で人妻のヘンリエッテがしてくれる上に、ヘンリエッテの声も彼が大好きなCVだったので浮かれないわけがなかった。これで自分の名前をデフォルト名のエクラではなく、自分の本当の名前に変更すればヘンリエッテが自分の名前を、あの声で話してくれるのかと考えると気分は有頂天だった。彼を非難することなど誰にも出来はしまい。

 

エクラはついでに考えていた疑問を聞いてみる事にする。アルフォンス、シャロン、アンナの姿が全く見えないしそもそも何故ヘンリエッテが今ここにいるのか?それならばグスタフが出てきてもいいものだが。ヘンリエッテは暗い面持ちでポツリと呟いた。

 

「……我が夫のグスタフと息子のアルフォンスは、先日何者かによって暗殺されました」

 

エクラは持っていた食器を思わず落としてしまう。皿の割れた音が部屋に鳴り響きメイドが慌てて割れた皿を回収していく。

 

「シャロンとアンナは……先日盗賊が城に忍び込み、それからというもの二人とも行方がわからないのです……ひょっとしたらもう……」

 

エクラは頭の中がごちゃごちゃになりわけがわからなかったし、やっちまったと思った。自分が知っているヒーローズの話と全然違う。詳しく聞かせてもらうと、アルフォンスとグスタフは城への帰り道に突如天空から降り注いだメティオの雨によって押しつぶされ命を落としてしまったらしい。護衛の騎士達も同じくヴァルハラへと旅立ってしまった。シャロンとアンナは盗賊が城へと侵入してからおかしな言動が続き、最初にアンナがシャロンに化けた敵と戦い重傷を負って間もなく行方がわからず。自分はアンナだと主張するシャロンも一度城へと連れてこられたが、あれは偽物だったとヘンリエッテが判断し、その後姿を晦ましてしまった。

 

つまり、ヒーローズの主要人物がヘンリエッテ以外誰もいなくなってしまったのである。頭を抱えたくなるのはエクラの方であった。だがエクラにとってここはあくまでゲームの世界、もしかしたら隠しルートに入ったのかもしれないと不謹慎なワクワク感に包まれた。そもそもゲームの中なのだからキャラクターと本気で接する必要も無いわけで、そう考えるとエクラの気持ちも少しは分かるのではないだろうか?

 

「……あのエクラ様、実は折言ってご相談が……後で私の部屋に来てください。従者には話しをしておきます」

 

宴会の終わり頃、ヘンリエッテはエクラの耳元でそう囁いた。純情童貞エクラにはクリティカルヒットだったのは言うまでもない。

 

※ ※ ※

 

一時間後

 

エクラはヘンリエッテの従者に案内されて彼女の私室へと通される。生まれて初めて異性の部屋へと入る、それが旦那と愛を育んだ部屋なのかと考えるとエクラの中では正体不明の滾りが芽生えた。

 

ドアをノックし中からヘンリエッテの声が聞こえたのを確認するとエクラはドキドキしながら入室した。

 

「いらっしゃいませエクラ様」

 

中で待っていたのは湯汲みを終えてばかりでほんのり顔を紅潮させガウン一枚のみを羽織ったヘンリエッテだった。童貞エクラに強すぎる姿は彼の目を血走らせるには十分である。ヘンリエッテの目元にはうっすらと皺があり身体も少しだけだが弛みが出てきているものの、それがよりリアリティとしてエクラの高揚を加速させた。

 

「ごめんなさいねこんなオバさんで……もう少し若い娘の方がエクラ様くらいの男性は喜ぶのでしょうけど……」

 

ぜ、全然!とエクラは声を裏返らさせて喋る。この時点でエクラはどう対応すればいいのかわからず、ヘンリエッテに促されるがままベッドに座り込んだ。隣にはガウン一枚だけしか身に着けていない人妻のみ、エクラの心臓はドカンドカンと煩く鳴りまくっていた。

 

「実はお話というのは……」

 

ヘンリエッテはエクラの手をそっと自分の胸へと持ってきた。ムニっと弾力のある乳房を鷲掴みにしてしまったエクラは慌てて離そうとするもヘンリエッテが逃がすまいと抑えつける。

 

「私と、子作りをしてほしいのです」

 

エクラは血液はこれまでの人生で無いくらい早く動きまくっている。そりゃまずいんじゃないの相手人妻よ?とエクラは自問自答するがヘンリエッテは構わず続けた。

 

「アルフォンスは亡くなり、シャロンはもう何月も消息がわからず、おそらくはもう死んでいるでしょう。仮にそれでなくてもあの娘は考えなしの所がありましたから何処かで遊び回っているのかもしれません。そんな娘にアスク王国の王女を名乗る資格はありません」

 

ヘンリエッテの厳しい言葉だが、エクラにそんな余裕は一切無し。だって大きなおっぱいがあるんだもの、男を喜ばせる谷間があるんだもの、仕方ない。

 

「しかしグスタフもいない以上私が取り仕切る他ありません。ですが跡継ぎがいないのは困ります。そこで大英雄のエクラ様との間であれば問題ありませんわ」

 

ヘンリエッテはエクラの股間に手を添えてゆっくりと手のひらで彼のテントを擦り始める。

 

「……如何でしょうか?それとも、やはり私みたいなオバさんでは勃ちませんか?」

 

エクラにはもう受けるしか返事は無かった。下のムスコはウェイクアップ済み。だってあの声で、この見た目でそんな事を喋ってくるのなら承諾するしかない。それにここはゲームの世界、もし問題があるならそれはこんな展開にした運営の責任なのだという打算もあった。

 

 

シュルシュルとガウンの紐を解く音がエクラの耳に入る。人妻とのイケナイ関係が始まるのだと考えるとエクラの心拍数は過去最高を記録した。

 

「では始めましょう」

 

全裸になった男と女、ヘンリエッテの白い指がエクラの胸元に触れる。

 

「ふふ、やっぱり男の子なのね。胸板もガッシリしてて、とても硬くて頼りにしちゃう」

 

エクラはガチガチになっていた。

 

「緊張してるのね、大丈夫。オバさんに任せなさい、もうグスタフとは何度もしてるから。こうすれば男性は喜ぶのよね」

 

ヘンリエッテの平均以上の乳房はエクラのペニスを挟み込む。潤滑油としてヘンリエッテの涎がツッ……とペニスと谷間を濡らすと滑らかになったペニスがグニュグニュと乳房によって刺激される。

 

「ふふふ……なんて力強いペニスなのかしら。グスタフのとは全然違うわ」

 

男にとって聞きたいけど聞いたら逆に血の気が引く言葉、夫よりも〜である。比較されると雄としては滾るが、これ不倫だよなと現実に戻り恐れおののく。だがグスタフは死亡しているのだからこれは不倫ではない。その事実がよりエクラの心を安心させヘンリエッテの術中へと引きずり込まれていくのだ。

 

「まずは一発ぬいてからの方がいいわね」

 

2つのおっぱいによる上下運動はペースアップしエクラの経験値皆無のペニスと精神を軽く陥落させる。夥しいまでの精液が噴射され、ヘンリエッテの谷間を、顔を汚す。

 

「凄いわ、やっぱり若いのね。たっぷり出したわ」

 

ヘンリエッテは指でペニスの精液を一掬いするとペロリと口に含みゴクンと飲み込む。

 

「味も濃いわ、グスタフのとは味も違うわね」

 

この言葉と仕草はエクラの自制心を破るには十分だった。遂に獣となったエクラは自らの意思でヘンリエッテを押し倒し、十二分に濡れまくったペニスをヘンリエッテの膣へとねじ込んだ。

 

「きゃ♥」

 

生娘のような声が出るがそれもアクセントの一つにすぎない。エクラは生物としての本能に従い目の前の雌を孕ませようと腰を振る。

 

「あん、ああ!き、気持ちいいわエクラ様!その調子よ、もっと、もっと私を汚して!もっと腰を振って!もっと激しく!」

 

言われなくてもとエクラはヘンリエッテを攻める。ヘンリエッテもまた両足をエクラの腰に絡めて逃亡を封じる。だいしゅきホールドというやつである。そんな事をしなくてもエクラは逃げないのだが、これをやるとやらないとでは男性の満足度が大きく違う。

 

「大好き、愛してるわ!エクラ様!私はあなたのモノよ!」

 

その言葉はエクラに対してトドメと言ってよかった。若く力強いペニスは二発目の射精を放った。先程よりも濃い男のエキスは空打ちではなく女の中へ子種として十分すぎるほどに注ぎ込まれた。それは既に若くはないヘンリエッテの身体では受けきれない程の量で、余剰分はドロっと体外へと漏れ出ていった。

 

「あぁ……素敵よエクラ様♥️」

 

ベッドの上で息も絶え絶えなエクラとまだ余裕がありそうなヘンリエッテ。その様は蜘蛛に絡め取られた若い燕のようでもあった。

 

 

 

女王ヘンリエッテ

 

 

あれから一年の時が経過した。ヘンリエッテは正式に女王へと即位し同時に待望の第三子にして第二王子を出産した。アルフォンス王子亡き今この子こそが次期アスク王国の後継者となるのだと誰しもがそう考えた。シャロン王女、アンナ隊長は未だに行方知れず。ヘンリエッテは両名を死亡認定し捜索を打ち切らせた。

 

公務を終えた夜、ヘンリエッテは人知れず彼女の私室の更に奥へと入って行った。部屋の横には『コレクションルーム』と書かれた札が掛けられていた。

 

部屋のカーテンを開けると、そこには4つの影があった。

 

左から順に

『喜 シャロン』

『怒 アンナ』

『哀 ウサギ』

『楽 エクラ』

と書かれたネームプレートと共に四人がいたのだ。

 

「んふふ、我ながら素晴らしいコレクションね。異なる身体と心、未来永劫変化することのない歪な存在、最高のコレクションね。ああ……こんなにも手際よくこの国を乗っ取っただけでなくこの世界の美を詰め込んだ身体を手に入れるだなんて、さすがはこの私ヘンリエッテだわ。ヘンリエッテの美しきこのボディは私が一番使いこないこなせるのよ。私がヘンリエッテでいることそのものがこの世界の為、元に戻ること自体が世界の損失。そう思わない?元シャロン」

 

哀 ウサギと書かれたネームプレートの奥にあるケースの中では必死にケースを叩くウサギの姿があった。他の三人はフリーズの魔法によって時間が止められており、動けるのはウサギただ一匹だけなのだ。

 

ようやく見えたか細い偽物の光に喜ぶ『シャロン』

 

夢の中で自らの幸せと家族を奪った敵に対する悪夢を見続け終わることのない怒りを溜め込む『アンナ』

 

自分のせいで家族が崩壊してしまった絶望から抜け出せない『ウサギ』

 

異世界からゲームの世界へ飛び込み陰謀に巻き込まれ幸せ絶頂のままフリーズの魔法で時を止められたエクラ。

 

ヘンリエッテの手にはエクラの召喚器ブレイザブリクがあった。

 

「私の虜になったエクラが気前よくブレイザブリクの使用権を譲渡してくれたから私も召喚ができる。アスク王国の財力を持ってすれば召喚に必要なオーブとやらは幾らでも用立てできる。これでこのアスク王国は私の思いのまま」

 

今のヘンリエッテはどんな魔法も使える。元々持つヘンリエッテのポテンシャルに、バレンシア大陸の道具を使わずに魔法を使う技術とトラキア大陸の強力な杖の技術、これらを複合させた結果ヘンリエッテはワープもスリープも、反則級と化した時止めのフリーズも際限無く使用可能になってしまった。

 

この入れ替わりは相手にチェンジと言わせることによって任意発動する特殊な魔法。つまり、ヘンリエッテがこの身体を諦めない限り二度とこの入れ替わりの魔法が発動することは無い。だが、そんな未来は来ないだろう。

 

ヘンリエッテの身体を奪った者の製作者は未だに不明。だがここまでの事態になった以上そんな事は些細なことにすぎないのだ。

 

「やっぱりこの身体はいいわ……崩れかけたボディバランス、ちょっとたるんだお腹、目元の皺、邪魔だから剃ったお股の毛、私好みの完璧な身体……もう絶対に手放さないわ。私が消滅する時、それはこの身体が滅びを迎える時よ。この身体こそが私の終着点、私が最期を迎えるに相応しい最高の身体なのよ!」

 

ヘンリエッテは次々と衣服を脱ぎ捨て生まれた時の姿になると姿見に慣れ親しんだその身体を映す。緩みきったその表情から、今や彼女は幸せ満載なのだろう。

 

ヘンリエッテはじんわりと湿気を帯びた膣に指を入れオナニーを始める。シャロン、アンナ、ウサギ、エクラの前で己の痴態を見せつける。

 

「あははシャロン、ママの身体をよく見なさい!あなたのおかげで私はこんなにも幸せよ!あなたが能天気だったおかげでママは私の身体をこんなにも愛してくれる存在に出会えたのよ!ありがとうおバカなシャロン!」

 

ケースの中のウサギは何度も声を出す。出してもその声はケースの外には漏れない。母の身体を奪い弄ぶ存在に対して何もする事は許されないのだ。

 

「イッちゃう、イッちゃうわ!また私はこのボディを喜ばせちゃうウゥゥ!」

 

コレクションルームの床にヘンリエッテの潮が降り注ぐ。口も目も邪悪に歪み、ヘンリエッテは床に倒れ込む。

 

「はぁ……はぁ……ふふ、これだけでも疲れちゃう、運動不足なこの身体も美しいわ」

 

母の身体を使う怨敵の姿を、ケースの中のウサギは悔しそうに眺めるしか出来なかった……。

 

 

後年、ヘンリエッテは人が変わったように自分を模した絵画や芸術品を作らせ、更には異界の英雄を多数召喚しただけでなく人格を消去し文字通りコマとして取り扱いアスク王国を傾けさせた悪女として後世に名を残す。女王がお隠れになった後革命が起こり、行方不明だったシャロン王女、アンナ隊長、召喚士エクラの姿があったがまるで固められた彫刻のように動く事はなかったという。一匹のウサギだけが保護されたがその瞳はまるで元気が無く何処かへと姿を消してしまったらしい。

 

廃城となったアスクの城、その奥には巨大な女性の裸婦画があった。その絵とネームプレートは特殊なケースで保護されており何人たりとも動かすことはできなかったそうな。

 

ネームプレートにはこう書かれていた。

 

『全ての世界の女神 ヘンリエッテ』

 

 




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