※この作品はR-18です。

好感度を1上げる能力   作:ニンカタ

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エロは遠いかな?


1〜3

 

 

 恋人。それはなんやかんや相手との関係を深めると出来る存在。しかし仲を深めると簡単に云うがそんな事を出来るのは極一部の人間だけだろう。

 仲を深める為には相手に好かれなければいけない。しかし相手に好かれる方法って何?

 

 顔?鍛えた体?それとも清潔感とか?人が人に好感を持つのは、当たり前だが人によって違う。相手に親切にしたからと言って必ずしも好かれるとは限らないのだ。

 

 

 「彼女ほしいな〜」

 

 そんな事をボヤきながらも特に何かをする訳ではない。努力が面倒というのもあるが、努力したのに関わらず、報われなかった〜。みたいな結果になるのが怖いというのもある。

 だって本気でやればやる程さ?それが叶わなかったら凄く辛いじゃん。だから俺は彼女が欲しいという漫然とした欲があれど特に行動に移れなかった。

 

 「ん?」

 

 自室。ベッドに横たわりながら俺はスマホを弄っていた。特に取り留めのないアプリ等で遊んでいたのだが、スマホの上画面。ニュース等が表示される場所に興味を惹かれる文が乗っていた。

 

 好感度をコツコツ貯めて好きな女の子をGET!今なら無料でその方法を教えちゃいます!!

 

 「うわうさんくさ…」

 

 明らかにアレな感じの見出し文に思わず口から疑惑の声が漏れ出た。だってこんなの絶対に信用出来ないヤツじゃん。まあでも。

 

 「ちょっと見よ」

 

 どうせ偽物であるだろうしとその見出し文をタップする。するとスマホの画面が切り替わり胡散臭いサイトの画面が出てきた。

 

 

 

 気になるあの子を落としたい…でも恋人になるにはどうすれば良いの?!そんなあなたに朗報です!下の空欄に自分の名前を入れると、あなたは恋人を作れる能力に目覚めるでしょう!!

 

 「能力て…」

 

 そこは適当に何かそれっぽいハウツー的なやつが乗っているのかな~とか思っていたので、いきなりファンタジーな感じの要素が出てきて驚きよりも呆れの感情が出た。もう少し何か無かったのか?例えば……うん。まあ此処でパッと何か思い付くなら苦労はしてないか…。

 

 「まあ話のネタとかにはなるかもだし」

 

 獅子田哲己(ししだてつき)入力完了。検索……HITしました。森阪高校に通っている。年齢は17歳。身長は─

 

 「え」

 

 空欄に名前を入れた瞬間。画面が暗転し自分のプロフィールがつらつらと画面の中に書き込まれていく。どれも自分か家族しか知らない内容ばかりだ。

 

 「ヤバいヤバいヤバい!!?」

 

 踏んではいけないラインを踏んでしまった。それが今の哲己の脳内に溢れかえる言葉だった。しかし焦ってもどうしたら良いのか分からない。そうしてオロオロとしていると。

 

 ―獅子田哲己様。あなたに相応しい能力が決まりました。これよりその能力を開花させましょう。

 

 「え?え?」

 

 再びスマホの画面を見た時に書かれていたのはそんな文章であった。そうして哲己が一度瞬きをすると…

 

 「〜〜〜〜っ!!?」

 

 体中に痺れが来たかと思うと脳内にあらゆる情報が流れ込んできた。

 獅子田哲己様。あなたの能力は─

 

 

 

 好感度を1上げる能力です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「フゥー………収まったか…」

 

 情報の波も消え、体の自由も戻った。哲己はベッドに大の字に寝転がると天井を見ながら今起きた出来事を整理するのだった。 

 

 

 先ずは先程の怪しいサイト。これはもう一度スマホを見たら影も形もなく消えていた。履歴を見ても先程のサイトのリンクは残っていなかった。これに関しては能力を与えるという不思議な力を持っているので深く考えるのは止めた。

 

 次。これが本題である。自分に宿ったらしき能力。好感度を1上げる能力。この能力について考えると色々と情報が頭の中に流れてきた。

 

 

 好感度を1上げる能力。

 

 この能力はあなたが出会った存在の好感度を1上げる事が出来ます。しかしこの能力を使えるのは一日に一回です。なのでいきなり相手の好感度を100まで上げる事は出来ないのでそこはご了承下さい。

 

 次に好感度視認能力です。これはあなたが念じると見た相手が自分へどれくらい好感度を持っているのかが分かります。0/100。例としてはこのような感じで表示されます。

 

 

 好感度。これはあなたへの好感情数値を表したものですね。高ければ高い程に良いでしょう。異性の場合基本的には70を超えた辺りから少しづつあなたに対して恋愛感情を発露させ始めます。ですがこれは個人差もあるのでご注意を。

 

 

 

 

 と、ざっくりとだがこのように説明された。いきなり恋人関係になるのは無理だが、この能力を使えば…

 

 「俺にも彼女が出来る…のか!?」

 

 降って湧いた幸運。これを活かさない道理はない。俺はこの能力を使って必ず…そう必ず!

 

 「彼女を作ってみせる!!」

 

 そう高らかに宣言した。尚、叫び声が五月蝿かった所為か、後で母ちゃんに怒られた。…イマイチパッとしない始まり方だな…。

 

 

 

 

 

 

 

 「さて、とは言っても誰が良いか…」

 

 頑張れば彼女が出来る。それは自分にとって凄まじいまでのモチベーションアップに繋がった。しかしここで悩みが出る。そもそも自分はどのような人物を彼女にしたいのか。という単純な悩みだ。

 

 「明るい人…綺麗な人…何処か影がある人…うーん…悩む…」

 

 勿論体がグラマラスなのは大前提である。しかしそれを抜きにして、自分はどのような性格の子が好きなのかという疑問が頭の中をグルグルと巡っていく。

 

 「良し!ここは出たとこ勝負だ!明日学校で最初に会った美人、もしくは可愛い子にしよう!!」

 

 散々と考えた結果。哲己は自分の女性運に全てを任せる事にした。ならば今日はもう遅い。これ以上騒いでまた怒られるのも嫌だ。という事で哲己はベッドに入り明日への希望を胸に抱いたまま目を閉じるのだった。

  

 

 

 

 

 「…いよいよか。一体誰が俺の恋人候補になるのか……」

 

 何時もより気合いを入れて髪型と服装を整えた。何事も初めが肝心である。意味のない事かもしれないがやっといた方が良いと思い気合いを入れた。そんな息子の奇行に家族は首を傾げていたが。

 

 (あの子……はちょっと無理そうだな…あっちの子は…うーんちょっと違う)

 

 最初に会った子に!とか言いながらもいざ始めると選り好みをする哲己。しかし彼にとっては大事な彼女選定なのだ。少し大目に見てやって欲しい。すると…

 

 「痛っ!?」

 「あ!ご、ごめん!?大丈夫か!」

 

 余所見をしていた為か前から来た人とぶつかってしまったらしい。声からするに女の子であろう。直ぐ様哲己はその子の方を向いた。

 

 (あ、デカい)

 

 床に座り込む女の子の胸に目がいった。制服を着ているのにも関わらず浮き出る大きな胸。そんなものを見れば男なら誰だって目がいくだろう。そして女子とはそういう視線に敏感な訳で…。

 

 「…何処見てんの?」

 「あ、すいません!!」

 「はぁ…最低…ぶつかった挙げ句それ?本当に男って……」

 

 勝ち気そうな見た目に反さず目の前の女子は気が強いようだ。差し出した手を受け取らず自分だけの力で立ち上がる。そして軽く埃を払った後に哲己をキッと見つめこう言った。

 

 「二度と私の目の前に現れるんじゃないわよ」

 「す、すいません……」

 

 今回に関しては此方に否がある。だから哲己はその言葉にただ謝る事しか出来なかった。哲己の謝罪を一応は聞いた後、ぶつかった女子はその長いツインテールを揺らしながら哲己の傍から離れていった。

 

 (こ、怖えぇ…。……でも可愛いかったな……)

 

 金色の髪。出るところは出て引っ込むところは出ているグラマラスな体型。そして彼女の勝ち気な性格を表すような赤き目。出会い方はあれだったが、かなりの美少女であった。

 

 【葉鍵莉々菜(はかきりりな)。好感度が0/100→1/100へと上がりました。】

 「あ」

 (…マジ?)

 

 どうやら自分が彼女の事を魅力的だと判断したせいか能力が発動してしまったらしい。0なのはまあ仕方ない。知らない相手だし先程の出会い方も宜しくは無かったのだから。

 

 (うーん………まあ良いか!!)

 

 考える。あの強気でそれでいて人を寄せ付けないような彼女と上手くコミュニケーションを取れるのか。そう不安に思ったが、自分にはこの能力がある。頑張って彼女にアタックするのもありだろう。

 

 (何だかんだ見た目は好みだしな)

 

 あんなに可愛い子が自分の彼女になったのなら。それはとても幸せな事だろう。

 

 (あの子、えーと葉鍵莉々菜で良いんだよな?彼女を絶対恋人にしてみせる!!)

 

 こうして獅子田哲己による葉鍵莉々菜攻略作戦が始まったのである。

 

 

 

 

 「とは言っても、どうやって彼女を見つけだすか…」

 

 名前は能力のお陰で知っているが、それを元に探すのは少し危ない。何故お前が私の名前を知っているんだとか言われたら、上手く誤魔化せる気がしない。

 

 「この学校。デカいんだよな……」

 

 中高一貫の森阪学園。見た目は自分と同じくらいかとも思ったがもしかしたら中学生…?の可能性も否定出来ない。学生数1000人を超える中から名前を使わずに探すのは中々骨が折れそうだ。

 

 「………取り敢えず同級生に頼るか」

 

 獅子田哲己にもある程度仲の良い男友達がいる。なので今日こんな事あってさ〜、みたいな感じで自然に協力を求めるしかないだろう。

 

 「上手くいくと良いんだが」

 

 

 

 

 

 

 「あ〜それって葉鍵さんじゃね?」

 

 あっさり見つかった。ていうかやっぱり同年代だったらしい。自分のクラスとは違うから知らなかっただけで結構有名らしい。何でも見た目は良いが男嫌いなので性格がキツいという事で有名のようだ。    

 

 「知らなかった…」

 「まあクラス違うし仕方ないんじゃね?」

 

 樹裕信(いつきひろのぶ)。自分と仲の良い少しチャラい男子。彼女が居るらしい。羨ましい。顔が広く色々な情報を知っているため頼ったが真逆ここまで頼りになるとは。

 

 「でもあの子、面倒だぜ?一応は謝ったんだし会わなくても良くねぇか?」

 「改めて謝罪はしたいかなぁ…って」

 「お前ってそんな律儀だったけ?」

 

 鋭い。まあ口説く為に頑張ってまーすとか言えないしな。それっぽい理屈で誤魔化すしかないだろう。

 

 「…あんまオススメはしないぜ?」

 

 …本当に鋭い。これが恋愛経験豊富な男の力か…。

 

 

 

 

 そんな訳で翌日。お詫びの品とか考えたが好きでもない奴に貰っても嫌なだけだろうし、此処は普通に改めて謝りに来ましたって風に行くか。

 

 「顔出すなって言わなかった?」

 

 はい。取り付く島もなかったです。謝るどころか相手にすらしてもらえませんでした。でも顔を合わせるというのが一番の目的なので…。

 

 【葉鍵莉々菜の好感度が1上がりました。1/100→2/100】

 

 良し。上がった上がった。だけど問題は次以降だなー。流石に、あからさまに嫌がってる葉鍵にまた会いに行くのは外聞的にも宜しくない。さてどうしたものか。

 

 【葉鍵莉々菜は陸上部に所属しています】

 

 お?こういうヒントとかくれるんだ。しかし陸上部か。俺部活入ってないしなぁ。接点持つ為にいきなり陸上部に入ったらあからさま過ぎるし…。まあ一回くらいは使えそうだなこの方法。偶然を装って陸上部で練習している葉鍵に会う。ってな感じで。3日後くらいか?明日に会ったらストーカー疑惑とか持たれそうだし。まあやってる事はストーカーで合ってるんだけどな…。

 

 「それじゃあ葉鍵の好感度を上げられない時は別の人の好感度を上げるか」

 

 この能力。恋愛以外にも使用が可能なのだ。単純に同性の場合に上げると俺への信頼度が上がる。味方が多いに越した事はない。なので葉鍵の好感度が上げられない時は信頼度稼ぎだ。

 

 

 【樹裕信の好感度が上がりました。68/100→70/100】

 

 意外と高かったんだな。アイツからの好感度。ちょっと嬉しいかも。

 

 「……哲己。お前さ葉鍵の事狙ってる?」

 「まあな」

 

 これくらいの好感度の高さならバラしても問題はないだろう。裕信は俺の言葉を聞くと暫し悩んだ後にこう告げた。

 

 「ま、少しは手伝ってやるよ」

 「具体的には?」

 「葉鍵って女子同士の付き合いなら結構参加するんだよ。で、葉鍵と仲の良い奴に俺の彼女がいるわけ」

 「初耳だわ」

 「そりゃ今言ったからな」

 

 要するに不自然にならないくらいの頻度で俺と葉鍵を会わせてくれるとの事。これは実際有難い。自分だけではどうしても怪しまれるからな。

 

 「つー訳で週末カラオケ行くか?」

 「行く」

 「適当に男子の数も合わせるか」

 

 何か、コイツ良い奴だな。という訳で週末は合コン、とまではいかないがカラオケパーティーの予定が入った。そして翌日。

 

 「げ…」

 「あー悪い。直ぐに消えるから」

 「はいはい。そうして」

 

 制服姿とは違う葉鍵のユニフォーム姿はまた違う魅力があった。しかしまたジロジロ見てると嫌がられるので直ぐに立ち去る。…睨まれてるのでバレてたらしい。女性の勘は鋭い。

 

 【葉鍵莉々菜の好感度が1上がりました。2/100→3/100】

     




いきなりエロシーンも良いけど少しづつ重ねていく感じも良いかなって思いで書いたやつ。
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