ここは、凡矢理高校。変わった者達の集まりとも言えるこの学校に、転校生がやってくる。
朝のホームルーム。
担任の教子先生から、連絡事項があるようなので、取り敢えず話をしっかり聞くとしよう。
教子先生「はい、皆。今日は転校生を紹介するぞ。じゃぁ、入ってこーい。」
ガチャッ
転校生はゆっくりと扉を開け、教壇へ上がり、教子先生の隣へ行き、自己紹介をする。
元春「初めまして。北押高校から転校してきました、平本元春と言います。My name is Motoharu,Hiramoto. I’m change school from Kitaoshi high school.Nice too meet you everyone.」
パチパチパチパチパチパチ
おぉーーーーーっ!
キャーーーー!
なんか、女子陣から凄い眼差しが向けられてるんですが、気のせい?英語喋れるのはそんなに凄い?俺は内心、ソワソワしていた。
教子先生「平本は英語が得意なんだな。じゃぁ、今回の中間と期末、小テストは期待していいか?笑」
あの、教子先生。そんな満面の笑みで俺に期待の眼差しを向けないで下さいよ。そういうの苦手なんで。
教子先生「じゃぁ、平本は桐崎さんの隣席が空いてるから、そこに座って。」
元春「解りました。」
俺は、先生の指示に従って千棘の隣の席へ移動し、座った。
この後、午前中の授業を全うして、お待ちかねの昼休みの時間へ突入。俺の隣に座っている黄色のロングポニーテールの髪型が特徴の千棘に声をかけられた。
千棘「元春よね?私は桐崎千棘。さっきの自己紹介の時の淡々とした英語の喋り、驚いたわ。これから宜しくね。」
元春「そうだよ。俺の中では別に凄いとか思ってなくて。たまたま喋れてましたくらいのレベルでしかないさ。これから、宜しく。千棘お嬢様。」
千棘「(転校生の元春にお嬢様と言われてしまったーーっ///これが、紳士の男らしさというやつなの!?!?///)」♡(///>_<///)デレデレ♡
あ゛。やってしまったか。千棘のやつ、滅茶苦茶恥ずかしがってる。何か、可愛いな。見てても落ち着くというのか、愛らしい。
次は前にいる一条楽に声をかけてみようか。
元春「一条さんやい。お昼一緒に食べないかい?あと、小咲とるりを誘おうよ。」
楽「元春か!さっきの英語自己紹介は凄かったぞ!どうやったら、あんな英会話力つくんだよ!?!?お昼の事か?俺も暇だったところだから、良いよ。了解!小野寺や宮本も誘っておく。」
俺的には、難しく考える事じゃないと思うけどね。まぁ、今はそんな議論する場合ではない。
小咲「一条君から話を聞いたよ。私を誘ってくれてありがとう。英語をペラペラ喋れる男性って、国際的でカッコイイよ♡」
るり「平本君。私まで誘ってくれてありがと。それにしても、凄い英会話力よ。このクラスで喋れる人はそうそういないから。」
黒髪の前髪パッツン、ポニーテールでロングヘアーが特徴の宮本るりと、黒髪ショートのアシンメトリーの髪型が特徴の小野寺小咲が登場。小咲は片方の髪が長いところと声の音域が可愛い。るりもメガネっ娘ながら中々可愛いと俺は思った。
結局、千棘、るり、小咲に早速褒められた。こんないい思いは初めてだ。このクラスの女子は綺麗系や、カワイイ系が多い。特にこのクラスの男子の中で彼女にしたいランキングNo.1が桐崎千棘、No.2が小野寺小咲と憧れの存在から声をかけられたと言うのも、ポイントが大きいだろう。
早速、皆集まったので、千棘、るり達と一緒に楽の先導で、屋上へ。俺は弁当を持ってきていなかったので、千棘か小咲のどちらの弁当を分けてもらうか、考え込んでいた。
千棘「元春、どうしたの?考え込んじゃって。」
元春「俺、実は弁当持ってきてないから、誰か分けてくれないかなって思って考え込んでたんだ。」
千棘「なーんだ、そんな事だったの。良かったら、私の半分あげるわよ?」
普通は、最初に相談した人から貰うけども。ここは、敢えて…。ごめん、千棘さんや。気持ちはありがたいが、俺は小咲の弁当を分けてもらいたい。
元春「千棘お嬢様。凄く気持ちありがたいけど、やっぱり小咲から弁当を分けて貰うよ。」
小咲「(私の事を名前で呼んでくれた…///えへへっ♡嬉しいなぁ、平本君///)」
顔を火照らせ、滅茶苦茶嬉しがりながら俺を見つめている小咲。何を期待してるのかな?そんなに見つめられると、俺もにやけてしまうじゃないか。
楽「くぅーっ、羨ましいぞ元春。小野寺に見つめられている幸せ、俺にも分けてくれよ。」
女の子に見つめられてるのって、そんなに羨ましいかな?俺、全く恋愛経験なんて無いけども。
千棘「何よ…元春のバカ…///私の発言に何か問題でもあった訳?それともただの焦らし?ねぇ、何か言いなさいよ///」
千棘は俺の両腕にポカポカしながら、猛抗議をしてくる。あの、俺からすれば大アリですよ。千棘さん。そんな事って言ってるけど、俺にとって昼飯の弁当は問題なんですがね。一日三食しっかり食わないといけない質でして。解るかなぁ…この感覚。でも、ここで言わないと男ではないので、千棘を刺激しないように丁重に発言しなければ。
元春「千棘お嬢様。貴女はそんな事と言ってるけども、俺の感覚から言って一日三食をしっかり食べないと済まない質でしてね。因みに、千棘お嬢様は一日何食食べてるんです?」
気になるから、千棘に聞いておかねば。
千棘「え!?わ、私ぃー!?!?私は主に、一日二食よ。お腹が空いたら、軽食程度で済ますくらいね。こうして、皆と喋りながらの昼食の時は、近くのコンビニで、朝の登校時に弁当とサンドイッチを買って済ませるの。」
ほぅ、一日二食か。ダイエットでもしてるんですかね。それとも、それがスタイルなのか。まぁ、詳しい事は良いとしようか。全く、千棘の反応表情が可愛い。取り敢えず早く、小咲から弁当を分けて貰わなければ。
元春「小咲。弁当を分けてくれないか?キミの弁当の中身、美味しそうだから。すまぬ汗」
小咲「え、謝らないで良いんだよ。分けるよりも、私の弁当を一緒に食べよ。名前で呼んでくれて嬉しいな、平本君///」
はい?マジですか。弁当を持ってくるのを忘れた俺に、一つの弁当を小咲から、共同で食べる誘いがかかるなんて特別クラスだろ。好きな人か、恋人でないと出来ない事なんだけど。
元春「…小咲……。」
小咲「…平本君……♡」
俺は小咲と恋人のように見つめ合う。そんな雰囲気に、周りの者からお花畑を見たような発言が聞こえてくる。
千棘「ちょっと、何そこで二人の世界に入っているの。かえってきなさいよ。」
楽「ここだけ恋人の世界に入っちゃってる…。女の子を褒めるという事は大事な事だったんだな…。」
るり「何か、妬けるわ…。///」
そんな所にちゃっかり乱入者が現れた。
舞子「おアツい現場、ご馳走様ーっ。しかし、ここは見守っておいた方が賢明かもな。余計な手出しは出来ない。」
るり「あっ、舞子君。いつの間に居たの?意外にもよく状況と立場を解っているじゃない。感心ね。」
舞子はもしかしたら、るりからして空気みたいな存在なのかも。普段はお調子者として、イケイケ男子勢からは人気を誇るが、女子勢には受けがあまり良くないらしい。
舞子「いつの間にとは酷いなぁ。なぁ、楽。」
楽「集。それは、日頃の行いがものを言うんだと思う。宮本は、集がたまたま良い行いをしたから感心しただけ。ただ、宮本がいつの間にと言ってしまったのは、申し訳ねぇ。」
るり「一条君…///舞子君に先程言った意味、解るのね。何か嬉しいわ。」
楽「宮本…。俺は、宮本の気持ちを代弁して集に伝えただけだから。」
楽も男らしく紳士的でカッコイイ。
舞子「楽、お前カッコイイな。これはるりちゃんの好意度が上がるの解るよ。あぁ、さっきの事は気にしてないから、大丈夫。」
楽、るり、集のやり取りを見ながら、小咲の弁当を小咲と共同で食べていると、俺の背中をつんつんと引っ張ってくる。気になり、後ろへ振り向くとヤキモチを妬いてる千棘がいた。
千棘「小咲ちゃんも良いけど、私も構いなさいよ。妬いちゃうでしょ。こうしちゃうんだから。」
そう言いながらも、顔を赤らめ、俺の首に腕を回して抱きついてくる千棘。甘えたいのかな?
元春「どうした?甘えたいのかい?全く、千棘お嬢様は、構ってちゃんだね。可愛いよ」
仕方がないので、千棘の頭を優しく撫でる。
千棘「元春〜♡ うりうり~♡」( *´꒳`*)
うん、これ完全に惚れてしまってるね。どうしたものか。しかも、俺の胸のあたりに千棘の頭がある。
小咲「むー。私も構って欲しいな〜。構わないなら、えいっ。」
ガバッ
チュッ♡
小咲に背中から抱きつきキスをされてしまった。しかも、頬に。甘くて擽ったいですよ。小咲さん。
舞子「良いなぁ、本当に。元春羨まし過ぎだぞ。小野寺さんにキスされるなんて俺達にしてみれば、学園の夢クラスだ。」
小咲「えっ、えぇぇぇぇぇ!?!?」(><)
楽「コラ、集!小野寺を困惑させるなよ。」
元春「小咲。舞子が言ってる事は気にしなくていい。綺麗で可愛い顔が台無しだぞ?」
小咲「う、うん///さっきから、嬉しい事ばっかり言ってくれるね。平本君は。」
るり「私もそう思うわ。実は私も平本君の事、気になってるの。だから、今日の放課後一緒に帰りましょ?」
元春「るりも、小咲も本当に可愛いね。うん、良いよ。今日の放課後は確か、部活お休みだから一緒に帰れるよ。」
小咲とるりに頭を優しく撫でた。
るり「男子に頭を撫でられるのは、平本君が初めてだわ。何か、特別感に浸れて本気になっちゃいそうね。」
小咲「私も、平本君に本気になっちゃいそうだよ。 頭を撫でてもらえるのって嬉しいもん。」
元春「そうかそうか。小咲と、るりに喜んでもらえて俺も嬉しいかな。二人の笑顔こそが、俺の幸せだからさ。」
小咲・るり「もぅ、平本君は罪だよ///私達を惚れさせて///」
ここは、惚れさせた責任取れと言う事を言いたいのかな。これから先、思いやられそうだけど、しっかり向き合っていくとするか。
時間が気になったので、腕時計を見ると、午後一時十分になろうとしていた。そろそろ、教室に戻らないと不味い気がする。
元春「楽。そろそろ戻った方が良いんじゃね?遅刻したら洒落にならないし。」
楽「それもそうだな。皆、弁当食べ終わったか?」
千棘「勿論よ、楽。元春に甘えられて幸せだったんだから。」
小咲「食べ終わったよ///平本君と共同で食べる弁当、色々甘くて美味しかった///」o(>_< )o♡♡
るり「私も///平本君のカッコ良さにご馳走様だわ///」( ⸝⸝⸝¯ ¯⸝⸝⸝ )
楽「元春〜!お前と言う奴は〜!」
元春「アハハハ…。(汗)」
舞子「元春は、モテモテ王子だね。」
俺はもう、適当に流す事しか出来ん。下手に答えれば、楽を刺激することにも繋がるから。
この後、皆と教室へ戻り、午後の授業をしっかりやり通していった。そして、放課後へと時間は進んでいくのである。
fin.