痴漢と、それを追いかける婦警。
この二人がまさかの融合をし、婦警の姿や記憶を手に入れた痴漢は好き放題。
そんなダーク系のお話です。
「くっそぉ、せっかくいいケツの女がいたって言うのによ」
一人の男が悔しがりつつも、必死の形相で逃げている。
「こら、待ちなさい! 逃げても無駄よ!」
その後ろから、女性の声が飛んできていて。
「よりによって、女のサツに見つかるなんてな……いくら美人でも、手錠持ちは勘弁だぜ!」
ちらり、と後ろを見る。
人通りの少ない路地裏、そしてこの男の歩き慣れた道。
「よっと!」
近道をして撒いてしまおうと、塀を上って越えて。
「さーて、ちょっと待ってからあの女の所に戻るかな! 早くしねぇと、電車に乗られちまうぜ……」
ニヤニヤとイヤラしい笑みを浮かべつつ、男が歩き始めたその時であった。
「見つけたわよ、この痴漢男!」
「げっ!?」
いつの間にか背後に来ていた婦警に、がっしりと腕を掴まれていて……
「お、おい、離せよこの野郎!」
「いーえ! 痴漢の現行犯で逮捕よ、逮捕!」
そう、この男……女性の尻を触る、とんでもない痴漢野郎だったのである。
たまたまそこに非番の婦警が居合わせたため、追いかけられる羽目に。
「い、いいじゃねぇかよ! ケツなんて触っても減るもんじゃねぇだろ!?」
「そんなこと言う男がいるから、痴漢被害が無くならないのよ! もう、覚悟しなさい!」
しょうもない言い訳も、警官の前では無力である。
「くっそぉ、離せってば!」
「ダメよ、絶対に離すもんですか!」
「ああもう、どうしようが俺の自由だろ!?」
二人が揉めていたその時。
突然の落雷が二人を襲い、仲良く巻き込まれてしまい。
もうもうと立ち込める煙。
しばらくして、咳き込む声に一つの人影。
「あー、ちっくしょう、今日はついてねぇなぁ……!」
その中から姿を現したのは婦警……のようで、どこか奇妙な存在であった。
確かに、非番の婦警が着ている服はそのままだ。
胸もあるし、髪も長く。
ところが、その髪は一部ボサボサで、目つきもどこかイヤらしく。
そして何より、顎も少し角張っていて……
「ん、あれ? あの婦警のやつ、どこ行きやがった?」
スカートにも関わらずガニ股で立ちながら、何者かが大声を出す。
そのままあちらこちらを見るのだが……
不思議な事に、二人いたはずが今は一人。
当然、いくら探しても見つかるはずはなく。
「あれ、おかしいな。俺が気を失っている間に、どこか行ったってわけじゃなさそうだし……ん!?」
時間を調べようと腕を見るなり、大声をあげる。
「あ、あれ、俺、なんでこんな服!?」
慌てて自分の体を見下ろす。
当然、目に入るのは胸の膨らみ。
「な、な、な、なんだこりゃ!?」
何者かはますます慌て、声を裏返し。
その膨らみを思わず掴むと、ブラごと形が変形し。
「あっ、おっ、えっ、俺に、おっぱい、なんでだ!?」
完全に混乱し、意味も無く指が動いて快感を強め。
「ま、まさかこれ、俺、あのサツの体になっちまったのか!? じゃ、じゃあ、こっちは!?」
今度は手を下にやり、股間に触れる。
「な……え、ん、あるじゃねぇか。待て待て、どう言うことだ? あの女サツになったんなら、チンコなんてないはずだよな?」
首を傾げつつ、近くの店の窓を見る。
うっすらと鏡のように自分の姿が反射し、それが視界に入り。
「え、これ、どうなってんだ、俺、俺なのに、あのサツみたいになってるじゃねぇか!?」
よくわからない事を口走り、顔を触る。
「ん、でも、俺……あれ、俺だけど、あのサツ、恵理子、あ、ん? なんで急に、あいつの名前、分かったんだ?」
あたふたしていると、何やら変化が訪れてきたようだ。
「あ、あ、俺、俺だけど、私、恵理子なんだな? よくわからねぇけど、俺に、私が、入っちゃったのか、う、嘘だろ!? で、でも、俺だけど、確かに、私って感じがするし、なんだろう、俺なのに、私って思った方が、どこか落ち着いちゃうっていうか、うふふ、じゃあ、俺、今から、私、恵理子を借りちゃいまーす♡」
そう、落雷のせいなのか……痴漢男と婦警は融合、しかも人格は男の物になってしまっていたのだ!
軽くポーズを取ってみると、自分で自分に少し興奮し。
「うへへ、なかなか俺もいいケツじゃねぇか♡ こら! 人の体を触るのは犯罪よ! でも、私は俺の体よ♡ じゃーあ、無罪でーす♡ ぐへへ、触り放題じゃねぇか♡」
スカート越しに、すりすりと手を滑らせる。
尻を触る感覚、触られる感覚。
「あれあれぇ、サツのくせに、痴漢されて興奮してんじゃねぇか? そんな事ないわよ、自分で自分を触っているだけだから、痴漢でもなんでもないもの♡ ぐふ、うふふ、そうよぉ、俺が俺のお尻、触っているだけだものねぇ♡」
肉体を独占し、好き放題の言動をし。
「へへへ、さあーて……私の記憶もあるんだし、パトロールごっこでもしちゃいましょ♡」
わざと誘うように尻を大きく揺らして歩きつつ、胸にそっと手を置いて。
「ウヘ、うへへ、俺って、サイコー♡」
触り放題、感じ放題の肉体を手に入れた男。
彼はくっついた肉体のまま、ニヤニヤと改札を通るのだった。
「うふふ、思ったより私よりの見た目だし、あんまり変じゃねぇな」
揺れる電車の中、スマホを操作する。
もちろん、くっついた婦警の物だ。
記憶があるので、パスなんて当たり前のように使える。
一つになった以上、彼女の物は全て痴漢男の物なのだった。
「あっ、私の友達に、俺好みのやついねぇかな♡」
上機嫌でウキウキしつつ、スマホのカメラロールを眺める。
そうしつつも、目は自然に男のルーチンワークをしていて……
(あ、あの女、尻いい形してんなぁ。触りてぇ〜♡ 今の私なら、ちょっと触ったくらいなら電車の揺れのせいにできちゃうかも♡)
見た目がほぼ女性なのをいいことに、痴漢の作戦まで立て始める。
(ウヘ、うへへ、いい、いいなぁ♡ 俺が私、婦警と一緒だから、もうそんなに、怪しまれねぇもんな♡ いざとなったら、俺が私の痴漢、しちゃえばいいんだし♡ あっ、私、痴漢なんて嫌いなのに、俺のちんちん勃起してきちゃったわぁ〜♡)
一見キリッとした表情をした美人なのに、中身は変態痴漢男。
ニヤニヤしそうになるのを必死で押さえつつ、心の中でエロい事ばかり想像し。
そのせいもあり、スカートの中で陰茎が勃ち始め……
(いっけね、今座ってるから、このまま勃起したらヤベェかも♡)
女装をしているかのようなスリルが、男の心をより興奮させる。
辺りを見るが……そんなに人も乗っておらず、みんなスマホや本に目を落としていた。
(じゃ、じゃあ、ちょっとくらい、へへ♡)
スマホを下げ、それを弄っているかのようにしつつ……その手前にあるペニスをつつく。
「あっ」
小さな声が漏れてしまい、少し恥ずかしくなる。
が……電車の騒音のせいだろうか、誰も気がついていないようだ。
(へへへ、私みたいな婦警が、他の人がいる所でおちんちん弄ってるなんて信じねぇもんなぁ♡)
自分だけの秘密がどんどん心を掻き立て、盛り上がらせ。
(胸とか思いっきり揉んでしまいてぇけど、流石に目立つよな。次の駅で一回降りて……)
ちょうどスピードが落ち、駅に入り。
融合体が一旦降りようと、ドアの外を見た時であった。
(あ、あ、あの女じゃねぇか!)
話の冒頭、今は男になっている婦警のせいで逃してしまった女性。
男は融合した肉体で、思わず固唾を飲む。
(へへ、へへへ……尾行して、思いっきりケツ触ってやろっと)
チラチラと乗ってきた女性を見つつ、男根を触る。
(あー、見てシコるの、めっちゃいいけど、やっぱり、触りてぇなぁ、ケツ♡ 私のじゃ満足できないのぉ、俺のもいいけど、人のも触りてぇんだよ♡)
一人で楽しんでいる間に、女性は目的の駅に着いたのか降りていく。
慌てて後を追いかけ、階段を登っていき。
(へへ、ケツ振っちゃって、もう我慢できねぇぜ♡)
手を伸ばし、そっと触れ。
と、次の瞬間。
その手を掴まれ、女性が振り返り。
「……!?」
大声を出そうと口を開けるのだが……想像と違う相手に、そのまま固まってしまったようだ。
「あ、すいません! 呼び止めようとして手を伸ばしたら、当たってしまいまして……」
「え、え、私に、何か、用って!?」
「実はですね、私は痴漢対策部の婦警でして……こちらに来ていただけますか?」
さりげなく女性の肩に触れつつ、人目のつかない所に誘導していく。
「な、なんでしょう、私に」
「先ほど、あなたに痴漢をしようとつけまわしていた男がいまして」
あくまでも婦警として話しかけていく。
「えっ、そうなんですか!? やっぱりそうだったんだ……」
「心当たりがあったんですか?」
「こ、ここ最近、特定の駅の近くでやたらとつけられていた気がして、わぁ、怖い」
「ご安心ください。先ほど、その男は私が逮捕しましたので。もう、あなたの近くに現れる事はありませんよ」
「ほ、本当ですか!? ありがとうございます!」
女性は安堵した表情で、婦警の手を持つ。
(へ、へへへ、まさかその俺が今はもう、婦警さんとくっついて違う姿になってるなんて思わねぇよな♡ あー、すべすべして気持ちいい手だぜぇ♡)
「はい、なのでもう大丈夫ですよ。さ、戻りましょうか」
促すように、女性の腰に手を当て……わずかに下の方に動かし、尻に手を当て。
(うへへ、いいじゃねぇか、これ♡ 俺が婦警って半分は本当なんだし、これから利用しちゃうぜ、ウヘヘヘ♡)
女性が笑顔で去っていくのを見ながら……融合体は、触った感触を思い出してトイレに駆け込む。
「うふふ、私、女だもの♡ 女が女性トイレ入っても、犯罪じゃありませーん♡」
小さくそう呟き、トイレの中へ。
誰もいないトイレで、個室を物色する。
「あー、そっかそっか、女は立ちションしねぇからこっちのしかないんだよな」
感心しつつ、個室の一つに入り鍵をする。
「ンフ、んふふ、あー、でも、浮気しちゃダメだよな、俺には私のケツが、胸があるんだものね、そうよぉ、いっぱい気持ちよくなっちゃってぇ♡」
服を脱ぎ、ほぼ全裸になり便座に腰掛ける。
「あっ、あっ、胸、胸、すっごいわぁ、俺がこんな揉み方したら、もう、即、逮捕だけどぉ、俺って私だから、無罪、無罪、それどころか、もっとしてぇ♡」
立場が絡み合った発言をするほどに、心の、体が高揚していく。
「ウヘ、うへへ、婦警さんの、警棒も、なかなかだぜ、あっ、私、婦警なのに、オチンポ、オチンポ、いやぁ〜ん♡」
雑な一人芝居なのだが……散々自分を苦しめた相手が自分と同調しているのは、どこか優越感を覚えさせる。
甘く高い声がトイレに反響し、その背徳感がゾクゾクと背筋を走り。
「俺のおっぱい、私のおちんぽ、うふふ、私、痴漢を逮捕したので、ご褒美に、痴漢のおちんちんで、ウヘ、うへへ、いい、いいぜ、これ、はまっちまうなぁ♡」
自分の手を握ってきた女性の顔を思い出す。
「今、今、あの女の手を触った手で、ちんぽ触って、あーっ、そうだ、そうだ、今度から、ああ言う時は、先に、シコっちまおうかな、うふ、俺のちんぽを触って洗っていない手で、他の女性の手を触っちゃって、ぐふ、ぐふふ、サイテーだけど、サイコーだぜ、ああっ、俺、楽しいぜぇ♡」
婦警の記憶が思い起こされ、自慰も複雑になっていく。
胸もただ揉むだけでなく、乳首を撫で、つまみ、傾け。
ちんぽの後ろにある入り口を意識し始め、普段痴漢のターゲットにしかしていない部位が自分にあるのを改めて実感し。
「へ、へへへ、これ、これ、俺が、触ってるやつ、あっ、おぉ、気持ち、いいわぁ、もっと触ってぇ、どうしようかなぁ、痴漢で捕まっちまうから、俺のだから、大丈夫よぉ、ウヘ、うへへ、あぁ〜ん♡♡♡」
少し触るだけで、飛び上がりそうになるほどの快感。
「これ、これ、他の女触るより、私触る方が、いいっ、いいっ、いいっ♡ へ、へへへ、これなら、これなら、他の女に痴漢するくらいなら、俺、私を、いっぱい弄っちゃうわぁ、うふふ、好きなだけシコって触ってモミモミして、一杯一杯気持ちよくなっちゃってぇ♡」
新しい感覚に、心はどんどん興奮していく。
それと同時に、頭の中も掻き回され。
ちょうど、女性としての自慰も男性としてのおナニーも堪能しているせいだろうか。
人格は男のものであるはずなのに、激しく婦警の気持ちが、記憶が、彼の中に飛び込んでいく。
「あっ、あっ、こんな、こんな、気持ちいいけど、やっぱり、やっぱり、ダメよねぇ、あっ、あっ、痴漢って、こんなの、無理やり、あっ、おっ、私は、俺だからぁ、いいけど、いいけど、いいけどぉ、やっぱり、女性に、変なことするの、許せないわぁ、でもでも、俺って私だからぁ、それはいいのぉ、私はいいの、俺はいいの、でもでも、女性に変なことする奴は、俺、私以外、あっ、あっ、あっ、イく、イく、おまんこ弄って、おちんちん、出る、出る、私、女なのにぃ、女性トイレで、射精、射精、射精、あぁああ〜〜〜〜ん♡♡♡」
出鱈目なことを言いながら、融合体は果てる。
脱力している間にも、その頭の中では二つの心が混ざり合っていき……
「あっ、見つかりましたよ! これが盗撮用のカメラです」
「えっ、こんなに小さいの!?」
「私たち、これでずっと見られていたんだ!?」
婦警と融合したママの男が、女性の更衣室に仕掛けられた盗撮カメラを見つけ出す。
たこ足用のソケットに仕込まれているタイプで、その小ささゆえに発見も困難なのだ。
「ありがとうございます、婦警さん!」
「いえいえ、どういたしまして。それにしても、銭湯で盗撮なんて許せないわ。絶対に犯人を見つけ出しますからね!」
「でも、どうしましょう。また犯人が、こう言うものを仕掛けちゃったら……」
「安心してください! 私が代わりに、簡単に取り外せない物をセットしておきました。ほら、見てください」
「あ、本当だ! 全然抜けない!」
「色も目立つから、誰かが取り替えてもすぐわかるわね」
融合体が用意してくれた物に全員が安堵し、喜びの声をあげる。
「うふふ、何かあったらまたおっしゃってくださいね!」
「非番だって言うのに、助かりました!」
「そうだ、婦警さん! お礼に、一緒に飲みにいきませんか?」
「えっ、でも……私、警察だからそう言うのは……」
「いいから、いいから!」
女性たちが半ば無理やり手を引き、融合体を連れていく。
困った顔をしながらも、その顔はどこかニヤニヤと歪んでいて。
「えへへ、酔っ払っちゃったぁ〜」
ビールを飲みながら、融合体が甘えた声を出す。
「あれ、大丈夫ですか?」
「思ったより弱いんだ……」
周りの女性が心配そうに近づいてきたのを見て、融合体は体を擦り寄せ。
「あ、あなた、私よりおっぱいおっきんじゃな〜い?」
「あっ、もう、婦警さんったらぁ!」
ツンツン、と胸をつつかれ、女性の一人が顔を赤くする。
「うふふ、ちょっとくらいいいじゃない、ね、女同士のじゃ・れ・あ・い!」
そう言いながら甘えるように抱きつき、腕を相手の胸に押し付けて。
「んもー、婦警さんったら、面白いんだぁ!」
(うへへ、見た目は婦警さんだけど、中身は痴漢の俺、だもんね♡)
誰にもバレない秘密を持ったまま、女性として他の女性にスキンシップをする。
「あっ、婦警さん、キスとかしちゃう?」
「え〜、どうしよっかな〜? 私ぃ、彼氏とかいないからぁ〜」
「ウッソだぁ、絶対モテるでしょ!」
(だってぇ、俺ともう、一緒なんですもの〜♡ へ、へへへ、ウヘヘヘ♡)
酔ったふりをして、抱きついたり、胸を揉んだり、キスまでしたり。
相手が油断しているのをいいことに、好き放題満喫してしまう。
その夜。
「あぁ〜、いいぜぇ、いっぱいカメラ仕掛けたから、好きなアングルで好きな女の子見ながら、ちんちん扱けるぜぇ♡」
パソコンのモニタを見ながら、融合体が全裸でお楽しみをしている。
その画面にはなんと、銭湯の更衣室の映像が。
そう、安全だと言って交換したパーツには……彼が仕掛けた盗撮カメラが入っていたのである!
「うふふ、全ての性犯罪は許さないけど、俺は私だから、無罪なのよぉ、あっ、この子のおっぱい、なかなかエロいな、んっ♡」
対抗して自分の胸を揉みつつ、下品な笑みを浮かべる。
「今度はどうしようかしらぁ、痴漢の現場を押さえて、状況再現だって言いながら、俺が痴漢役をしてケツとか触っちゃうとか……あっ、想像しただけで、いいっ、いいっ、いいぜぇ♡」
完全に歪んだ思想で行動するようになってしまった融合体。
今日も自分ルールで性犯罪を取り締まり、自分ルールで性犯罪で楽しんで。
婦警と一つになった痴漢は、そうなる前より……ますます激しい遊びを続けていくのであった。
「あっ、あっ、もう、三度目なのに、出る、おっ♡」
おしまい