※この作品はR-18です。

ガイアセイバーズ6 -妖艶の糸繰り人形-   作:独楽 悠

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第15話_凍てつく刃_01

不快に足元を響かせる[霆蛇(テイダ)]の口上を黙ったまま聞き流し、4人は再び対面に立つ蒼矢(アズライト)へと意識を集中させた。

 

「…属性能力も喰らうって…どう立ち回ればいいんだよ…? いつも通りとわけが違うんだぞ!?」

「立ち回りもだけど…、アズライトの後発属性は多分それ以上に注意が必要だ」

 

突っ立ったまま手をこまねく内に、アズライトは再び氷柱を手に斬り込んでくる。

それが届く前に4人それぞれ四方へ散るが、アズライトは左手から刃状の氷の塊を生み出し、前方へ弧を描くように振るった。

 

「…っ!!」

 

咄嗟に装具で防いだものの、至近距離から無数に放たれたその全てを回避することは出来ず、かすめた箇所に一瞬の氷気を感じ、ついで焼けるような痛みが襲う。

 

動揺が走る中、アズライトは先ほどと同じく陽(サルファー)へ狙いを定め、距離を詰める。

 

「っ!! っく…!!」

 

振るわれる重い連撃を細剣『閃光』でなんとか防ぐが、反動がすさまじく、装具がぶつかる度にサルファーの身体が大きく後退していく。

防戦一方になる彼へ、アズライトの氷気が膨れ上がったところで影斗(オニキス)と葉月(エピドート)が介入し、彼らの背後に逃れたサルファーは戦線から高速で離れていく。

 

「無理っ! タイマンは無理!!」

 

遠くから届く悲鳴を聞きながら、残った3人は距離を置きつつ、アズライトを牽制するように対峙した。

 

「…ほー…こりゃ思ったよりやべぇかもしれねぇな」

「『氷柱』はあの重量級のうえに、物理よりも属性攻撃向きなんだ。加えて『凍氷』はほぼ全属性得意だし…隙が無いと言っていい。どこまで有効かわからないけど、防御壁を使いながら相手するしかないかも…」

 

そう言葉を交わす最中にも、アズライトは攻撃の手を緩めず、今度は防御姿勢に入るエピドートへ狙いを定める。

エピドートへ向けて振り被られた大剣を、寸でで間に入った烈(ロードナイト)が太刀の装具『紅蓮(ぐれん)』で受け止める。刃が合わさると、やはり刀身がみるみると凍てついていく。

 

「っ…やめろ! アズライト!!」

 

しかしロードナイトは腕力で押し返し、紅蓮をかき消すと後発属性『灼熱』へ切り替え、『氷柱(つらら)』の腹へ拳を見舞った。

ひび割れるような亀裂音が響き、異変を察知したアズライトはすぐさま大剣を拳から離し、距離を置く。

 

「…!?」

 

自らの繰り出した挙動へ表情を凍らせるロードナイトを、アズライトは鋭く睨み据えていた。

本能的に咄嗟に及んだ自らの行動と、拳に感じた感触に、ロードナイトの顔が固まった。

その光景を目にしていた後方のオニキスとエピドートも、表情を強張らせる。

 

「…おいおい、こっちの攻撃も通っちまうってことか?」

「…おそらく。そして…伊豆の一戦であった通り、『凍氷』へは『灼熱』だけが有効だ」

「……!!」

 

頭の中で交わされる彼らの会話を聞き、眼前には依然鋭く見据えてくるアズライトを捉え、ロードナイトは背に冷や汗を流す。

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