※この作品はR-18です。

ガイアセイバーズ6 -妖艶の糸繰り人形-   作:独楽 悠

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第15話_凍てつく刃_04

影斗(オニキス)の表情を受け、葉月(エピドート)も息をつき、幾ばかりかの笑みを返すと、深緑の瞳に闘志を呼び戻す。

そして、いまだ言葉を失ったままの烈(ロードナイト)と陽(サルファー)へいつも通りの視線を送った。

 

「…今話してた通りだ。ロード、[侵略者]の属性を風とみて、向かって欲しい。僕も帯同しよう」

「! 了解っす。でも…エピドートは水の中大丈夫っすか?」

「防御壁があれば、水中の影響は受けないことをサルファーが証明してる。君にとって不利な[異形]も、僕が対処できるしね。…心の準備は十分できてるよ」

「…わかりました、助かります」

 

「じゃ、分かれて対峙すっか。サルファー! こいつらが[侵略者]仕留めるまで、お前は俺と時間稼ぎだ。…アズライトを丁重にお相手してやろうぜ」

「!? ふっ…ふたりだけで!?」

「怖気づくんじゃねぇよ、数じゃ勝ってるんだ。俺がメインで当たる。…死ぬ気でサポートしろよ」

「っ…わかったよ…っ!!」

 

陣形が組み直され、防御壁を施されたロードナイトとエピドートが、[霆蛇(テイダ)]の消えた水溜りの縁へと向かう。

意を決し、速やかに入水していく彼らを背に、オニキスとサルファーは空中で大剣を構える蒼矢(アズライト)を見上げた。

 

「いいか? 倒すな、倒されるな。あと俺の足を引っ張るな。それ以外は好きにしていいぞ」

「おう!」

 

サルファーを後衛に配し、オニキスは真正面からアズライトへ接近していく。そしてやや手前で止まり、両手甲の装具『暗虚(あんきょ)』から紫黒の靄を滲ませ始めた。

 

オニキスの挙動を受け、装具『氷柱(つらら)』を手に距離を詰めてきたアズライトはやはり衝突直前で動きを止め、周囲に漂う闇色の霧を大剣で払う。

 

「やっぱり加減が難しいな…なんせ、セイバー(仲間)相手にゃ使ったことねぇからな」

 

闇属性のオニキスが使う毒攻撃は、同じセイバー相手へは基本的に危害の無い属性能力の中で、唯一敵味方どちらにも効果を及ぼすもので、この状況下でなくても普段と変わりない仕様ではあるのだが、これまでは敵以外への影響を避けて限定的に使うに留まり、明確に仲間相手へ能力を振るったことは無かった。

身体の麻痺や痛み、倦怠感、酩酊などを引き起こす効果を持つが、[異界のもの]相手には効きや持続性に個体差がある。

それがセイバーを相手とした場合にどの程度なのか、また戦闘スーツでいくらか防げているものなのか、あまり把握出来ていない。

少なくとも…伊豆での一戦の時、決死の覚悟で毒霧に飛び込んで全身に浴びたロードナイトは、回復までにかなりの時間がかかっていたが…

 

…間合いを取れるだけでもだいぶ楽だな…とりあえず時間稼げりゃ、そのうち戦局は変わるだろ…

 

オニキスは毒霧を一定量噴出し続け、近付けずにいるアズライトの遠隔攻撃に対し、放たれる氷の刃を暗虚の鉤爪でガードしつつ立ち回る。

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