アビゲイル……。
ガシャンと牢の入り口が閉まった。エイリアン達は僕の様子に
アビゲイルは唇を引き結んで、じりっと後じさった。
いつもと違う僕の怒りに打ち震える様子に、恐れを抱いたのかも知れない。あるいは、先日僕にこっぴどく蹂躙された記憶がフラッシュバックしたのだろうか。
ここに戻ってくるまでの時間で少しだけ頭は冷えたけど、身体はまだ怒りで火照っている。肩から湯気が湧いているほどだ。彼女が受けるプレッシャーは相当なものだろう。裸で飢えた虎と対峙するより怖いと思う。
アビゲイルは全裸だ。ここに来る女の子はみんな裸で来る。でも局所を手で隠しているところを見ると、彼女はまだ正気のようだ。よかった。前回はちょっとやり過ぎたと反省していたんだ。
良かったんだけど、今はその劣情を刺激するポーズが僕の目に毒だった。
心臓から下半身に向けて滑り落ちていく
……これはまずいぞ。
今、彼女の柔らかい肉に触れると止まらなくなりそうだ。アビゲイルは今のところ唯一の協力者候補だから、壊したくない。別の女だったら、遠慮なく徹底的に
紙袋とエプロンをつけたまま、僕はアビゲイルの裸体から目を逸らして牢獄の隅で
落ち着くまで当分こうしていたいけど、不自然すぎる。どうすれば……。
いや、まてよ。このままじっとしてれば、異常ありということで、鏡の向こうの監視員が僕を独房に送り込むかも知れないな。そうだ、それがいい。
僕がそうして黙考していると、下から見上げてくる
アビゲイルだ。不用意にも怒れるブッチャーの懐に入ってきた。
猛る
愚かとしか言えない。自殺願望が湧いたのか?
ドクンと大きく心臓が打った。
ブッチャーの真っ赤な凶暴性が僕を支配していく。
しかし次の瞬間、僕の脳に冷や水が浴びせ掛けられた。
背筋を這い上がってくるゾクゾクする感覚に視線を落とすと、エプロンがぽっこりと膨らんでいた。立っていたはずのアビゲイルがいない。少し混乱する。
すぐにアビゲイルがエプロンの下に潜り込んでいる事に気が付いた。彼女は僕の前で
感覚で分かる。彼女は口淫してる。
命乞いのつもりだろうか。
確かに僕の爆発を寸前で止めたのは見事だったけど、僕の身体の奥深くに渦巻く、どろどろとした粘っこいマグマのごとき飢えは一向に収まる気配がない。
今の僕に必要なのはセックスだけじゃない。血と肉もだ。
少しでも僕の気を紛らわすことに失敗すれば、君を手酷く殺してしまうから、もう離れて欲しい。
仕方なく、危険を承知で、彼女の頭をエプロン越しに小突いてモールスを送ろうと手を伸ばし、ふと……モールス?
はっと息を飲んだ。
彼女が僕の肉棒をしゃぶり、舌で
――ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ――
……なんとまぁ。
アビゲイルは、
それにしても、僕が動く前に先手を取るとは度胸がある。
アビゲイルは、自分の女性を
彼女の渾身のメッセージは、まだ続いている。
――ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ、ゴメンナサイ――
……どうしてこんなに謝っているんだろう?
牢の入り口でじっと立っていた僕を見た彼女は、もしかすると、僕が前回のことでまだ怒っているとでも思ったのだろうか。喧嘩別れした二人が、突然の再会に言葉に詰まっている。そんな風に見えたのか?
実に可愛らしい考え方だ。もはや世界に呪われた化け物でしかない僕に、そんな心の機敏があるわけないのに。
……。
……いや、違う。
エリートスパイが目の前の命を拾うためだけに、
この行為の先にある彼女の意図を探るんだ。それができなきゃスパイと対等に渡り合えないぞ。しっかりしろ、僕。
彼女は……。
アビゲイルは、前回のほんのわずかな会話を通じて、ブッチャーの中にわずかにも人間性が存在するという現実離れした可能性を受け入れ、逆に賭けに出ているんだ。
今の彼女の置かれた立場を思えば、どうにかして僕に助けてもらうしか生き残る道が無い。一人では絶対に生き残れない。彼女という人格に興味を持つような奇特な存在は、もう僕しかいない。
彼女も孤独だ。必死なんだ。
エイリアンの施設に囚われて、気が狂うような行為がまたいつ始まるのかと怯える、たった一人の日々。
そんな孤独の中で、自身の経験をフル動員して、僕という恐るべき怪物が気まぐれに差し伸べた手を取る方法と、同時に僕の手綱を取る方法を、この日が来るまで必死で考えたに違いない。
その結果が、全身全霊で謝る。
何にとか、なんでとか、理屈ではなく。
とにかく媚びて僕の気を落ち着かせる。あるかどうかも不明な獣の心に飛び込むという、分の悪い賭けとも言える戦略を彼女にとらせた。
そして、彼女はその賭けに勝った。
呆気にとられてアビゲイルの行動の理由を考えている内に、僕の中の怒気はいつしかピークを越えていた。多少は自由な行動が取れるほどに。
エプロンを剥ぎ取った。
バサァッと暴き出される金髪の美女。
彼女は顎が外れんばかりに大口を開けて、僕の赤黒く燃えるエグいデカマラを頬張ったまま見上げてきた。
でも、その目には怯えのかわりに、意思の光があった。
彼女の頭部を掴んで固定する。
僕も思いついたことを実行してみる。
――カラダ、ウマク、ウゴカナイ、アブナイ――
淫棒をビクつかせることによる、シグナルだ。最高に頭の悪い下ネタ的行為だけど、僕も必死だ。彼女の身を守るために今できる精一杯だった。
同じシグナルを二度繰り返し、彼女の頭から手を離す。
アビゲイルは僕を頬張ったまま、戸惑い気味に小さく
泡立った
それを見て心中でほっとひと息ついた。
が、しかし。彼女は何を勘違いしたのか、今度はその流麗な曲線を描く乳房の合間に、僕の怒張をしっとりと挟み込んだ。ふにゃりという感触と同時に、コリッとした突起が僕の腹に押し付けられた。スベスベ、サラサラとした密着感がくすぐったい。
アビゲイルは、そのまま縋るような眼差しを僕に送り、そそり立つ灼熱棒をネチャネチャとしごき始める。
違う違う、逆だから。
僕は離れて欲しいんだ。僕を怖がって逃げ回って欲しい。
僕はそれを形式上追いかけるけど、ちょっと身体に不具合がある感じで追いかけるから、君には追いつけない。そうしている内に、異常を察知した監視員が僕を止めにくるのを待ちたいんだ。そうすれば僕は独房に送られて、嬢にメンテナンスされる。彼女なら、今の僕を落ち着かせられるはずだ。
ああ、でも無理だ。こんな長文伝えられない。
今、君の素晴らしい
君を食べてしまうから……。
そんな焦りを胸に、両手で握りこぶしを作ってアビゲイルの献身を受けていた。
ネチャネチャ、ピチャピチャという音だけが響く牢獄。
ふと鏡に目をやると、仁王立ちする醜悪な僕と、金髪の美女が密着していた。
彼女は膝立ちになって、真っ白い滑らかな裸体を僕の下腹部に押し付けている。
アビゲイルの神聖な白い肌が、僕の汚らわしい肉の、もっとも汚らわしい部分に吸い付いている。そうして彼女が自身のふっくらとした乳房を両手で押し上げて、僕をサンドイッチしながら、膝がすりむけるのにも構わず全身を使って奉仕する姿は美しかった。
上からアビゲイルを見下ろす。
彼女の乳肉がピッチリと僕に密着していて床が見えない。そんな乳房の狭間を突き破って飛び出してくる僕の真っ赤な亀頭に、アビゲイルがしきりにキスをくれる。
顔の角度を何度も変えながら、唾液を絡ませて、舌も顔も丹念に裏筋にこすり付けてくる。さわさわと僕の下腹部をくすぐる乳首の刺激が良いアクセントになって、より一層ペニスが敏感になる。
「はぁ……あむ……」
彼女の呼吸が徐々に熱を帯び始めた。舌を伸ばしながらはぁ……はぁ……と女の
興奮した犬が主人の足に縋り付いてくるような熱心さだ。
そうして雌犬に成り下がった彼女の様子を見ていると、僕の荒れた気分が少しずつ収まっていくのが分かった。
このパイズリ、さして気持ちよくはない。
だけど、彼女のたわわな脂肪の膨らみの中に、僕のギチギチに怒りをため込んだペニスが優しく包まれている
僕は彼女があやしつけるリズムに身を任せて、白いマグマを解き放った。さして気持ちよくもないのに
「ん、あっ……! ……はぁ……れろ……あむ……ちゅむ……」
彼女は目を閉じ、しかし身体は密着させたまま、噴き上がった僕の獣慾を一身に受け止めた。
すぐに胸の谷間に出来上がった白濁の池。
先っぽからビュルビュルと噴水のごとくあふれ出すザーメンを、アビゲイルがカリの裏側から何度も何度も、繰り返し見せつけるように舌で舐め取ってくれた。私はあなたの
アビゲイルがレロンと舐め上げると、鈴口からビュルリと精子が吐き出される。目を細めた彼女は、精液まみれになった顔で、その行為を白い噴水が枯れるまで几帳面に続けた。
彼女が見せるそんな甲斐甲斐しさが、僕の沸騰する脳の熱を、