……もう、平気そうだ。
僕の中の赤熱した殺意は、いつしか
アビゲイルは驚くべきことに、エイリアン達ですら怖れる暴走寸前のブッチャーを
肩で息をつくアビゲイル。膝立ちのまま結構長い時間がかかったから、膝からもすこし血が出ているようだった。
そんな彼女を静かに床に押し倒して覆い被さる。お互い立場があるから、このまま帰してあげることはできないけど、正常位で休ませてあげる心配りだ。
彼女はもうすでに濡れていた。アビゲイルは胸が敏感だから、パイズリは自慰に近い効果があったのかも知れない。
アビゲイルが自主的に開いた股の間に、腰を割り入れる。
「――ん……んぁあああっ⁉ ……ぁぁ……ッ」
アビゲイルの
何でだろう。ぎゅうぎゅうと締め付けるような圧迫感ではなくて、奥へ奥へと導かれるような引力を感じる。何もしなくてもズプズプと沈んでいく。
「あっ! はぁんっ! ぐっ、うっ、うっ、うあっ! んああ⁉ ――――ッ⁉ ……ふっ、ふっ、ふっ……ッ! ……んっっ――ッ‼ んんんん――ッッッ‼」
彼女は甘い声を上げて、すぐに絶頂を迎えた。僕の腕の中でビクビクと身体を跳ねさせている。あまりの早さに責める暇もなかった。数回奥を小突いただけだった。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
アビゲイルの上気した顔を眺め、困惑する。
どうしたの、君?
……これは、あれかな? 紙袋かな?
僕が紙袋を被ったままだから、僕の恐ろしい顔が見えなくなって、落ち着いて感じられるのかも。それしか、いつもとの差分がない。
なるほど。そういう手があるのか。裸に紙袋は完全に変質者だから、嫌がられるかと思っていたけど、顔面がブッチャーレベルだとプラスに働くのか。勉強になった。今度からは行為の最中は紙袋を被っておこう。
偉大な発見に職人気分になって胸中で唸った。
その間、動きを止めてアビゲイルを休ませてあげる。
すると彼女は突然、僕の頭に被さっていた紙袋を両手で掴んでズボッと取り外した。
今、彼女の視界には
「ふっ……ふぅ……ふぁ……あぁ……あ――」
彼女を組み伏せたまま
整列した白い歯から頭を出す、てらつく舌。彼女のお誘いは相変わらず淫靡だ。
本当に……いったいどうしたんだろう。彼女、凄く積極的になった。前回からのあまりの変貌ぶりに僕の方が戸惑う。ひょっとして半分壊れてる?
でも壊れた女って、性行為以外はなにをしても反応が無くなるだけであって、積極的になるわけじゃないんだよね。
――ヤサシク、ユックリ、アビゲイル、シタガウ――
なるほど? それが伝えたかったのか。確かに、彼女にとっては死活問題だ。
うんうん。君が大人しく従ってくれるなら、乱暴にしないから。
彼女の膣内をゆっくり行き来して、僕も粘膜越しにメッセージを伝える。
――マエ、ゴメン、タスケル、アビゲイル――
彼女がもっとも欲しいであろうひと言だ。これで安心してくれるだろう。
ところでこの第二の言語、彼女としては激しい快感付きなので、ちゃんと伝わっているのか心配になる。
一方のアビゲイルは僕の心配を余所に、苦しそうにモグモグ。
――アリガトウ――
驚きで、思わず舌が引っ込んだ。
こうして無理やりレイプして、服従させ、彼女の奥深くまで征服した。僕は彼女の人間性を踏みにじっている正真正銘の蹂躙者だ。
まさか礼を言われるとは。
……あまりのんびりしていると、怪しまれてしまう。
少し腰の動きを早めた。
「あっ……は、あっ……あぁ……あぁ……」
アビゲイルは僕の腕の中で
落ち着いてセックスに集中している時の彼女の女性器は、今までとは別次元の快楽を僕に与えてくれた。
裏筋からカリにかけてを、温かいローションまみれのイソギンチャクが吸い付いてくるような。それでいて全体をきゅうきゅうと忙しなく締め付けてくる。
腰を引けば名残惜しそうに僕の肉棒をジュルジュルとしゃぶり上げ、差し込めば底なし沼のように、どこまででも埋まっていく。
その感触を一番楽しめるのが、カリが膣口から少し抜けるところまで引き抜いて、そこからポルチオを小突くまで、ゆっくりと侵入していく深いストロークだということに気付いてからは、その運動に没頭した。
プリプリとした膣肉の感触。何度行き来しても飽きない。五感の全てが性器に集中していくような没入感があった。
「はぁぁ……っ! はぁぁ……っ!」
僕が一番気持ちよくなれるこの動きの中で、アビゲイルが一番綺麗に啼く軌道はどこだろうかと、彼女の呼吸が深まるのはどこだろうかと、夢中になってそんな最適解を探している内に、僕はいつの間にか射精していた。
慌てて膣奥に押し付ける。するとそこにあったカズノコ天井の刺激で、僕の吐精が加速した。
「ん……あッ⁉ ああああぅ⁉ ――んッ‼ ――んッ‼ ――んッ‼ ――ンンン゛ン゛ン゛――ッ⁉」
獣の奔流に膣奥を叩かれて、彼女も深いオーガズムを迎えた。
アビゲイルは、僕が今日一番に濃い精を吐いている間中、僕の腕の中で背中を仰け反らせてガクガクと痙攣し、下の口でゴクゴクと飲み干していた。
彼女の、逆に僕を食べ尽くそうとしているかのような獰猛な咀嚼の中で、いつもよりも激しくビクンビクンと跳ね回る僕の獣芯。
「はっ、はっ、はっ、はひ――――はぁ……はぁ……」
ようやく僕の暴れん棒が大人しくなると、彼女は僕の下でくたりとなった。
この女をもっと抱きたい。もっともっと乱れさせたい。そんな
でも、休憩だ。アビゲイルにハーフタイムを与えないと。
逸物を引き抜こうと身体を上げた。
すると彼女は
カプリ。と、肩に噛みつかれる。
――オハナシ、シヨウ――
ほほぉ。彼女から会話のパターンを変えてきた。いつもベロを突っ込んでいると不審に見えるから、これは助かる。
――カラダ、ウマク、ウゴカナイ、ナンデ、?――
ふむふむ。彼女は僕の様子がおかしかったことが気になっていたようだ。
そりゃそうだ。彼女の生存にダイレクトに影響する問題だ。
僕は彼女を抱き上げ、例の、
――ソト、イヤナコト、アッタ――
――ソト、デラレル、?――
――デレル、デモ、ジユウ、ナイ――
――イヤナコト、?――
――アソバレタ――
――カワイソウ――
胸中で笑った。
媚びが見え見え過ぎる。
自分を売り込むための、偽りの優しさ。
これはあれかな……アビゲイルは、チンパンジーとかゴリラとかを相手にしているような気分なのかもしれないな。
力はあるけどサルみたいに性欲に忠実で、頭の弱い獣。
猿回しで見世物にされて、指を差されて笑われたとか思ってそう。
……いや、実際それで合ってるけど。
モールス信号のせいかもな。これのせいで著しく発言が
まぁ、いいさ。勝手に誤解させておけばいい。
彼女の尻を強めに押す。
――ソト、デタイ、?――
――デタイ、タスケテ――
――アースピント、スパイ、ナンデ、ニゲル、?――
――ワタシ、スパイ、チガウ――
違うの? アースピントって全員もれなく諜報員だと思ってた。
――ワタシ、レポ、ダマサレタ、ツカマッタ――
レポ? ……
騙されたって……彼女も、
――ウラギリ、?――
――ソウ――
アースピントも、クズだな。
いや……エリート部隊ほど、そういう内部抗争が激しいって聞いたことがある。
アビゲイルの言葉を信じれば、彼女は僕と同じような境遇か。
そう思うと
これは自己投影に違いない。
――ヒドイ――
思わず出た僕の言葉に、僕の背中に回していたアビゲイルの腕に力が入った。
――ジェヴォーダン、コトバ、ニンゲン、ナゼ、?――
おっと、その設定は考えていなかった。そうだな……。
――ボク、ムカシ――
おっとっと。元人間は伏せるんだった。
アビゲイルとのセックスで気分が良くなりすぎて、口が軽くなった。恐るべし、女スパイのハニートラップ。
――ムカシ、オボエテル、?――
でもなぁ、適当に嘘をつき続けるとすぐに
どうしよう。困った。
……少しだけ、匂わせるか。強引に軌道修正しよう。
――コトバ、モールス、シッテタ、ハジメカラ、リユウ、シラナイ――
アビゲイルの動きが止まった。
わけ分かんないだろうね。実際のところ僕にも、どうしてこういう状態になっているのかは分からないんだ。嘘は無い。
後は彼女の想像に任せよう。
そろそろ時間だ。
――ゲンキ、?、レイプ、スル――
僕が優しく聞くと、アビゲイルは表情を硬くして腕の中から見上げてきた。
言葉が悪かったかな。正面切ってレイプするって、ありえない。朝から晩までレイプレイプ考えてるから……。次からは、抱くとか