僕は敵陣のど真ん中で一人、奮戦した。
……して、しまったんだ。おかげで戦闘力がある人間と見なされた僕は、奴らに捕まった後、ブッチャーに改造された。
今では、種馬としてこうして毎日朝から晩まで女を犯し続け、時に激戦区の最前線に使い捨ての兵器として投入されてこき使われる。そんな馬車馬のごとき家畜同然の日々を強いられている。
僕は人間だった当時、
そんな僕は、フォート内部での生活をほとんど経験したことがない。ミッションのほとんどが外回りだったからだ。
多くの仲間が塀の内側で恋愛だのにうつつを抜かしている間、僕は一人、ライフルのスコープを覗き、みんながフォートで仲良く食事をしている間、僕は一人、無数の敵に囲まれて泥水をすすり、逃げ回っていた。
斥候のミッションは過酷だ。時に糞尿を垂れ流して森で潜み、敵を待ち伏せたりもする。フォートに汚物まみれで帰還した事もあった。自尊心など、とうの昔に捨て去らなければいけなかった。そうやって、どれだけ
……なのに。
それほど身を粉にして奉仕してきた自分への報いが、この仕打ちか。
――この女は、僕を
そんな考えが頭をよぎった瞬間、湧き出した新鮮な憎しみが力加減を誤らせた。
女が「かはっ――」と渇いた声を吐いたのと、僕の長い灼熱棒が根元まで差し込まれたのは、ほとんど同時だった。
彼女は目を剥いて、ピクピクと僕の腕の中で全身を
僕の息子は大きいから、女の
でも、こうして子宮の奥深くまで使わせてもらえれば、恋人のように密着感を楽しむことができた。
カリの付近とペニスの根元に二重の締め付けを感じる。
僕の睾丸に、女のぷっくりとした陰唇がキスしているのが分かる。
これが好きだ。こんな醜い僕でも、女の子に迎え入れてもらって、心と心が繋がった感じがする。
これはうっかりした事故だったけど、もういいや。
よく見るとこの子、すごく可愛いな。
深く貫いたまま、彼女を硬い床に押し倒す。
後は本能の
「グッ、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ⁉ ――ンンンゥア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛グッ‼ ――ア゛グッ! ン゛グッ! ア゛グッ‼」
金髪の女は僕の下で、気が
そんな心地よい女のよがり声を聴きながら、しばらく我を忘れてその行為に
涙と
ようやく僕のリビドーが高まってきた。次の射精は濃密なものになる。そんな期待が膨らんできたところで、ヒュンという空気を裂く音と共に、背中に痛みを感じた。
振り向くまでもない。たぶん、エイリアン達がこの行為をやめさせに来たんだ。僕の仕事は女を孕ませることであって、壊すことじゃない。
でもそれを無視して動きを早め、腰をしこたま打ちつける。
「ヒッ‼ ヒグッ‼ ヒグッ‼ ヒグッ‼ ヒグッ‼ ヒグゥ――ッ‼」
僕の容赦ないストロークを受けて、反り上がって床から浮いた女の腰。その隙間に腕を回すと、彼女の腰肉がぴったりと僕の腕に吸い付いてきた。そのまま力を込めると、女の腹が僕の腹に密着してぬめぬめとこすれる。体液越しに女の柔肌の感触を楽しむ。
彼女と隙間無くピッタリひとつになれている。そんな一体感が気持ちいい。
女が舌を伸ばして、口寂しそうにあぐあぐと顎を動かしているのが見えた。
口に突っ込んで欲しいのかな? でも僕の息子は今、君の下の口にお邪魔しているところだ。
――いいことを思いついた。
「ヒグッ‼ ――ムグゥ⁉ ンンンン゛ン゛‼ ――ムチュ」
彼女を床の上で押し潰しながら、歯茎剥き出しの口からどろり、
「アフ……! アム……アム……ア゛ンア゛……」
もう、この子は駄目そうだ。
壊れかけた女を両腕でめちゃくちゃに締め上げながら、最後の吐精をした。
丸一日女を抱き続けているとは思えないほどの量が、女の胎の奥深くに熱く染み込んでいくのが分かった。金髪の女はそんな僕の激憤をビクンビクンと身体を跳ねさせて受け取っている。
この女は僕のものだ。もう誰にも渡さない。
獣の精液を荒々しく注ぎ込み、この女の子宮にべっとりとマーキングを続ける。この女は僕専用の
僕に捧げられた、僕のための、僕だけの肉。
まだ日の目を見ていない彼女の卵も、これで全て僕のもの。もう他のどんな雄の精子が入ってきても大丈夫。僕以外の子は孕まない。
彼女はそんな僕の不浄な欲望に潰されて、小鳥が鳴くように綺麗なさえずりを断続的に上げていた。
そうしてしばらく、汗と涙と涎に濡れた女の可愛いらしい顔を舐めしゃぶり、腰をぴったりと女の股に押し付けて、胎の奥深くに放った余韻をグチュグチュと楽しんでいると、今度は背中にチクチクと痛みを感じた。
奴ら、〈スタンランス〉まで持ち出してきたな。
そこで大人しく女を離して立ち上がる。
逸物をズルズルと引きずり出す時に、名残惜しそうな膣口のひくつきが、僕の尿道に残った精子を搾り取っていった。
金髪の女は膣口から僕のザーメンを吹き出し、潰れたカエルのようになって動かなくなっていた。可愛い。
まぁ、しばらくして回復したら、またこの部屋に戻って来るだろう。その時はお詫びを込めてもっと長く、丁寧に相手してあげよう。しかも、彼女はもう“開通”済みだから、今度は初めから深く繋がれるぞ。楽しみだな。
もし回復しなければ、それまでだ。それもよくあること――。
エイリアン達が二人、檻を開けて部屋の中に入ってきた。僕がようやく言うことを聞いたと判断したようだ。
エイリアン、というのは、歴史的な経緯でそう言われているけど、彼らは人間とよく似た姿をしている。人間の中には、彼らをファンタジーになぞらえてエルフだの、ドワーフだの、ゴブリンだのと名付けている連中もいるほどだ。実際、驚くほどそういったファンタジーの生物によく似ている。今入ってきた彼らは、さしずめリザードマンか。
ブッチャーとは、彼らエイリアンのテクノロジーによって、生き物をベースに作り上げられる生物兵器のことだ。ブッチャーは側頭部に埋め込まれた制御装置でコントロールされていて、自由には行動できない。それが彼らの常識だった。
――が、しかし。
実は僕、このブッチャーをコントロールする装置の影響を、受けていない。
僕はコントロールされている、フリをしているんだ。
そう。僕は、本当は自由に動ける。
理由は分からない。目覚めた時からそうだった。
彼らは、先ほど僕がすぐに女の身体から離れなかった事実を、軽視している。
正常性バイアスというやつだ。彼らは自分達にとって都合の悪い事実を、些細なことと考えて、見なかったことにした。それがやがて彼らの命取りになる。
エイリアン達は自分達の絶対的な優位を確信している。そういった優越感も作用しているだろう。とにかく、僕は今のところ彼らの監視の目には留まっていない。ちょっと変わったところがある以外、他のブッチャーと同列だった。
僕はブッチャーになって目を覚ました当初、神様を呪い、そして今、同じ神様に感謝していた。
――この身体があれば。
この肉体、僕の頭脳、そして斥候の経験とスキルがあれば。
できるはずだ。
ここから脱出すれば。
フォートに行って、順次、復讐できる。
僕にはその力がある。
ここから脱出さえできれば――。
だから僕は今、ここで
可能な限り、僕の元に送られてくる女を悦ばせながら。エイリアンどもの習性や、戦力、施設の造りを学びながら。その時を夢見ながら。虎視眈々とここで復讐の爪を研ぎながら。人間の精神を保ちながら。
この腹の底に秘めたる逆襲心と、“嬢”の存在だけが、今の僕の人間性を支えてくれている――。
……それにしてもこの二人、聞いていないのだろうか? 僕が変わったブッチャーだっていうことを。
僕が内心呆れながら眺めている先で、エイリアンの一人が女の前に立ってズボンを下ろし始めていた。たまにこうやって、おこぼれを漁ろうとする不届き者がいる。
でもそれは僕が許さない。
この女は、僕の、供物だ――。
邪魔をするな。
下半身丸出しになったリザードマン。その背後に踏み込み、腕を
ぱぁっと花咲くように血飛沫が牢獄に散り、エイリアンの身体は真っ二つに裂けて左右に倒れた。
エイリアンの血もまた赤い。その血が、たまたま女の身体に散った。
静かに上下する白い肌の上で、白濁した僕の体液と、
それを見て、はっとなった。
やっぱりこの子、可愛いし、綺麗だ。
見ていると何故だか落ち着く。
それは今までに感じたことのない、不思議な感覚だった――。
この子をもっと、きちんと仕上げたい。彼女には資質を感じる。是非、意識を回復させてここに戻ってきて欲しいと神に願わざるを得ない。途中で放り出すのはプロとして
チクリ。脇腹に痺れる痛みを感じた。
同時に頭の中に、
振り返ると、もう一人のリザードマンがスタンランスと呼ばれる制圧用の電磁槍を構えていた。大抵のブッチャーはこれで言うことを聞くからだ。
でも僕は違う。僕は少し扱いにくい職人気質のブッチャーで通っている。
それを聞かされていないと見える、このリザードマン。ひょっとすると僕と同じように、誰かに
――こうして、事故に見せかけて僕に始末されるように。
エイリアンも、人間も一緒だ。どっちも腐ってる。
芸術的な女体の鑑賞を邪魔されて苛立った僕が腕を水平に振るったのと、そのエイリアンの首が飛んだのは同時だった。彼が手に持っていたスタンランスも、へし折れている。
僕の爪は鋼よりも硬く、この
このブッチャーの力と、僕の知性と兵士のスキルが合わされば――。
必ず復讐できる。正義の鉄槌を下さなければならない。
僕は復讐を果たすために、こんな醜い身体に生まれ変わったのだから。
全てを蹂躙し、踏みにじってみせる。
エイリアンも人間も関係ない。
全てだ――。
……それにしても、しまったな。今日はつい二人も
しばらくは独房行きかな。
久しぶりに嬢に会えるぞ。彼女、元気かな?
独房行きに胸を躍らせながら、血生臭くなった牢獄の中で、ぽつねんと一人で立ち続ける。暇だ。
――どうせ独房送りなら、もうちょっと可愛がってあげよう。
金髪の女も、せっかくキツい凌辱の末に、こうして僕の全てを受け入れられたんだから、もっと激しい獣のセックスを期待しているに違いない。
見れば、床に寝そべった女は上の口も下の口もおっ広げて、どこか遠いところを見つめていた。上の口はあぐあぐ。下の口はひくひく。彼女の陰裂が
そんなキュートなおねだりに応えるべく、芸術的な女体に覆いかぶさった。
ギンギンに猛るブッチャーランスを魅惑の蜜壺へと押し当てる。
女の目に一瞬光が戻った。
そこにズンッと、ひと息に突き込んだ。
うす暗い牢獄に再び
それは終わりの見えない獣の性交。
女とケダモノの情事は続く。