夜は行軍がストップする。
エイリアンの街を出発してから五日目の夜のこと。
食事は外に炊き出し場が設営される。僕はドッグフードだから場所はどこでもいいんだけど、アビゲイルとソバージュの子はそうもいかないので、その食事処に行って夕食をとる。
周りはエイリアンの兵士ばかり。
兵士には男だけじゃなくて女もいるけど、やっぱりアビゲイルとソバージュの子二人だけでは、アビゲイルが不安な様子だった。彼女に懇願されて、二日目の夜からは僕も食事処に同行した。今日もついて行く。
この程度の行動の自由についてはラッシャーも口を出して来ない。彼らは僕に
僕は基本、遠征の間はずっと馬車の中にいるばかりだったから、屋外の食事というのは新鮮だった。
久しぶりに自然の中で食事をすると、開放的で気分が良いものだ。焚き火を囲んでとっても和気あいあいとした雰囲気。僕が行くと一瞬空気が緊張するけど、それだけ。兵士はブッチャーに慣れている。
前を歩くアビゲイルの足取りはふらふらと
でも頑張って欲しい。彼女との会話は順調だ。これまでの
おかげで僕も上機嫌。るんるん気分だ。早く自由になって気の
夕食に集まった人数や、その面子を見渡すと、今回の遠征の規模がはっきりと知れる。ざっと四、五十人くらいだろうか。今回は間違いなく小規模集落――〈コロニー〉への襲撃だと思われる。
エイリアンと領土を近接する地域の街には、三形態ある。
滑走路や大規模な兵器格納庫を有する、いわゆる軍事基地形態の〈ストロングホールド〉。これは一般市民はほとんど暮らしておらず、主に軍の関係者や、その生活に最低限の生活圏からなる。
一方の〈フォート〉は高い壁と重砲に囲まれた要塞都市だ。多くの一般市民が暮らしている。兵士や兵器が常駐しており、ストロングホールドからの火力支援も受けられる強固な街だ。
そして、フォート以外にも人間の集落があり、それは〈コロニー〉と呼ばれる。こちらは非正規の都市形態で、フォートの劣化版といったところ。壁は低く、守りは薄い。ストロングホールドからの火力支援も、まず期待できない。
もちろん伝統的な普通の街もあるけれど、それはもっと前線から離れた場所にある。激戦区であるこの辺りの小規模な街は、ほとんどがコロニーの形だ。
この戦い、僕がいれば楽勝だ。コロニーには僕を脅かすほどの重火器はない。あったとしても数は少なく、真っ先にエイリアン達の魔法による遠距離攻撃で潰される。問題ない。
そんなことを考えながら、ひと足先にカリカリを食べきった僕は、アビゲイルとソバージュの子が夕食をとる間、その後ろに突っ立て炊き出し場の食事風景を眺めていた。
なるほど、アビゲイルが僕に一緒に来て欲しい理由も分かる。彼女達は簡素な貫頭衣しか着ていないので非常に目立つし、男の兵士は彼女達への好色な視線を隠そうともしていない。
ブッチャーへの
唐突に数人の兵士が立ち上がり、近くにいた僕のラッシャーに詰め寄った。周囲がざわつく中、ラッシャーは少し押され気味に何かを言い争っていた。まぁ、内容は聞かなくても分かる。
やがてラッシャーはしぶしぶと僕らのところにやってきて、ソバージュの子とアビゲイルを見比べると、恐る恐る僕の顔色を窺いながら、アビゲイルに手を伸ばした。
ここ四日ほど、ずっとソバージュの子を犯していたから、そんな状況を知っているラッシャーはソバージュの子が僕のお気に入りだと判断したんだろう。アビゲイルなら、ちょっとくらい大丈夫かな、と。
アビゲイルは「ぃゃ――!」と小さく悲鳴を上げて立ち上がり、後じさって僕に背中を寄せかけてきた。
するとそこに抗議めいた声が上がった。
行儀の悪い兵士がラッシャーに何かを言いつけている。
ラッシャーも何かを大声で言い返していたけど、やがて大きく嘆息をついて、今度はソバージュの子の腕を掴んで立たせた。
行儀の悪い兵士達的にはソバージュの子が良かったらしい。
アビゲイルを健康的な女体の頂点と考えると、ソバージュの子は元兵士らしく、もっと筋肉質な体つきだ。それが利いたんだろう。エイリアン達は実力主義だからか、肉体も強い女を好む傾向がある。
――タスケナイ、?――
アビゲイルがツンツンと聞いてきた。
――ナンデ、?――
僕の返答に、彼女は驚きの面持ちで見上げてきた。
そうこうしている内に、ソバージュの子は食事の輪の外で兵士に組み敷かれて、すぐにレイプされ始めた。ヒューヒューと周りから野次が飛んでいる。
彼女は完成品だ。僕のブッチャーランスに最適化されてるから、あんまり
ほら。ソバージュの子は小さく身をよじったりするだけ。挿入されても抵抗しないけど、悦んでもいない。沈んだ目つきで夜空を見つめるだけ。
彼女をいの一番に犯し始めた血気盛んな兵士は、それが気に入らないご様子。やがて途中から数人がかりでソバージュの子を
数分腰を振って、身体を硬直させる。しばらく余韻に浸ってから、その場をどいて、次の男と機嫌良さそうに手をパチンと打ち合って交代。
ううーん……もうちょっとハードにハメないと、彼女はイケないよ。せっかくなら
彼女は開通済みだし、アナルもいけるようになっている。いつも僕のキツい可愛がりを受けてるし、数人がかりでも全然大丈夫。
たまには、ああやって気晴らしも必要だ。ずっとブッチャーばかりだと気が滅入るだろう。僕としても、時々こうやって自慢の作品を見せびらかしたいという気持ちがある。
アビゲイルも気分転換に混ざってきたら?
そう思って彼女を見ると、アビゲイルは唇を青ざめさせて、身体の芯から震えているようだった。
――ドウシタノ、?――
その場の全員の意識がソバージュの子に集まっていた。会話は簡単だ。肩を叩いて聞くと、彼女はその指を握って、
――コワイ、タスケテ――
と僕に寄り添ってきた。
怖い? そうかな?
エイリアンの男って美形ばかりだよ。
ほら、いま咥えさせてるのはエルフ系で、逆に後ろから突いてるのはムキムキ獣人系。握らせてるのはよく分かんないけど、髭がたっぷりしていてなかなか精悍な男だ。周りもみんな羨ましいくらい容姿が整っていて
そりゃあ、あれが全部ブッチャーだったら死ぬほど怖いだろうけど、あれならむしろご褒美じゃない? へんな人間の男よりずっとイイし、ましてや僕みたいなブッチャーにのし掛かられるより、ずっとマシだと思うんだけど……。
ああ、あれかな……僕が話した事を気にしているのかな。
アビゲイル達が、僕以外の子供を孕むと、不良品と見なされて処分される可能性があるって話。だから僕は普段、おこぼれをもらおうとするエイリアン達を許さないんだ。作品を途中で取り上げられたら嫌だもの。
でも、あれくらいの人数なら大丈夫だよ。ソバージュの子なんて今日も僕に溺れるほど注がれてるから、彼女の子宮は今も僕の精子で隙間なくコーティングされている。あんなひょろい連中の、ちょろちょろした精子なんて、みんな駆逐されちゃう。根拠ないけど自信ある。
ソバージュの子は今や三人がかりでぶっかけられてるけど、あれじゃあまだ全然。僕なら一発で子宮の奥の奥から全身まで汚せるのに。貧弱すぎるって、あの男達。
アビゲイルはまだまだ道
――あ、別の場所でも騒ぎ始めた。
こうなると、ここはもうすぐ乱交会場になるからさ、思う存分楽しんできなよ。僕、ここ数日はアビゲイルとたくさんお話ができて機嫌が良いんだ。特別に二人一緒に遊んできてもいいよ。僕も第三者視点で君が輪姦されるところを見てみたい。何か新しい発見があるかも。
ザッザッザッと、勇ましく地面を蹴りながら大きな人影が近づいてきた。あれは狼男っぽいな。ライカンスロープ系のエイリアンだね。
狼ってすごく遅漏らしいから、ちょっとハードかもだけど、モノ自体は普通だから僕に比べればぜんぜん楽だと思う。
そう思って、アビゲイルの肩を押そうと手に力を込めると、彼女は僕の指を痛いほど握り締めてきた。口をギュッとつぐんで、眼球を震わせながら目で訴えかけてくる。
――タスケテ、オネガイ、ジェヴォーダン、タスケテ――
どうして彼女がこんなに怯えているのかと逡巡し、ふと閃くものがあった。
そうだった。アビゲイルはこの遠征で一回も僕とセックスをしていなかった。
今日もずっと見ているだけだった。だからそういう意味だと、アビゲイルはちょっと危ないかもね。今、二桁の男に輪姦されると高確率で
それは僕も困る。彼女がいなくては、僕の脱出が遠のいてしまう。
こういうとき、僕がまだ正常な思考を残していて良かったなと思う。本当に狂っていたなら、そこまで彼女の考えをくみ取って上げられなかった。
――タスケル――
僕はそれだけ伝えると、アビゲイルをテーブルの上にうつ伏せに押し付けて、尻を舐め上げた。
僕が満遍なく注ぎ込んであげれば、アビゲイルも安心して遊べるだろう。