まぁいいや。話題を変えよう。
『アビゲイルは、亜人の街では何をしていたの?』
突然の僕の振りに肩を跳ねさせたアビゲイル。
『うん……そうね……』
アビゲイルは少し態度を軟化させた形で応じる。
彼女が語った話は、科学技術者としてエイリアン達の技術や魔法の解析に
実際、アビゲイルは制御端末を簡単に解析してみせた。アースピントとして、そういった方面の活動を主にやっていたのは間違いなさそうだ。
なんにせよ
『……ふーん。アビゲイルって、結構すごいじゃん』
リディアは素直なんだ。嘘はつけない性分かも。
彼女の褒め言葉に、アビゲイルは得意げにフフンと肩の髪を払って見せた。
『――それで、ジェヴォーダンは、今日はどうして私とお話をしに来たの?』
アビゲイルの問いに、僕は最近、お話をすることがマイブームだというストーリーを聞かせた。
元はといえば、フェリスという女の子のお守りから始まり、僕が彼女に興味を持って、お話がしたいとおねだりすると、このリディアを紹介された。
ついでに、最近はこのリディアの恋路を手伝ってフェリスとの間を取り持っている(?)という話と、先日疑似3Pみたいな状態でお手伝いした話も包み隠さず話した。
リディアもその程度の話では動じない。うんうんと頷いて、あのときはどーたった、こーだった。ダブルフェラ教室から僕の素股の様子まで。楽しそうに相づちまで打っている。隠語全開で。
『ブッチャーって、いろんなことしているのね』
最後に嘆息混じりにジト目を突き刺してきたアビゲイル。余計なこと言ったかも?
『だから、君ともお話がしたくなって来た。君は、僕の大切な人だから』
リップサービスだ。でもアビゲイルは小さく口元を緩めたようだった。
大方の報告は終わった。アビゲイルと心の声でお話をしてみたかった、という素朴な目的も果たした。結果的にリディアを騙すような形になったのが、やや心苦しい。
『……でさでさ。私もアビゲイルとお話、したかったんだ~~』
場に沈黙が来たところで、リディアがぐいっと顔を寄せて口を開いた。
『私が聞きたかったのは……ジェヴォーダンに抱かれてる時の感じ。突っ込まれてる時のアビゲイルってばさ、発情した猫みたいにサカって鳴いてたけど、そんなにイイの〜〜? んん~~?』
ニヤついて顔を寄せるリディア。
そんな彼女をアビゲイルが苛ついた目つきで見返した。でも彼女はリディアが上位者であることは分かっている。下手な口答えはしない。
『ジェヴォーダンが優しく抱いてくれる時は好き。前みたいな乱暴なのは嫌い』
おっと、これはリディアへの返答じゃなくて、僕への抗議だ。
仕方ないじゃん。監視されてる時はブッチャーらしくしないと。
『ふーん。優しくしてくれるんだ……アビゲイルはジェヴォーダンの特別ってわけだね。さっすが大切な人!』
リディアが彼女の手をグッと強く握り締める。
『……でもぉ、私が聞きたいのは、気持ちよかったのかどうかってこと。どうなの? ジェヴォーダンの
リディアもぐいぐい
『……気持ちいいわよ? 終わった後も、しばらくは夢で見て濡らすくらいにね』
『へぇー。もっと詳しく』
リディアの挑発的な物言いに、アビゲイルがゆっくりと深呼吸した。
『……ジェヴォーダンの……ぉ……ちんちんが奥まで届くと、こう――』
がんばった。彼女は淫語が苦手なのに。
語りながら、自分の喉元を押さえるアビゲイル。
『喉まで貫かれて、お……太いので塞がれているような感覚になって、息が苦しくなるから自然と顎が浮いちゃうのよ』
『ふむふむ』
『それで突かれるたびに、だんだんとその感覚が脳まで上ってきて、頭が焼けそうになるから、もう大きな声を出していないといられない。そうしないと、どうにかなっちゃうから』
『おぉ……それでそれで?』
『そうやって溺れないように必死に呼吸していると、そのうち全身がパチパチ沸騰してくる。そうなったら、あとはもうジェヴォーダンになにをされても気持ちよくなっちゃう。特に……おっぱいを虐められている時なんて、全ての内臓がキュウキュウ締まってじっとしていられない』
『全身性感帯に仕上がっちゃうんだ……』
ゴクリ。リディアの喉が鳴った。
『そして――』
アビゲイルが小さく俯いた。口端がピクピクしてる。
『……ぉ、まんこに中出しされると、見えてる景色が全て真っ白になって、お腹から指先に向かって電気が走り抜けるの』
『ふんふん』
頷くリディアと、僕。
やばい。アビゲイルが淫語でつっかかるところが
『奥に……びゅーって
『射精の刺激で連続ナカ
『一回で二十分くらい出され続けるかな』
『二十分も⁉』
それは言い過ぎ。長くても五分くらいだと思う。
『そう。お腹がね、膨れるのよ……? そして、その……せーしを注がれ切ったら、敏感になったままの身体を、すぐにまた揺さぶられるの』
『抜かずで……?』
『抜いてもらえないし、休ませてももらえない。待ってって言っても待ってくれないし、やめてって言ってもやめてくれない。泣いても叫んでもだめ。しかも次は、もっと……深い』
『深いって……』
たらり。リディアの顔に汗が伝った。
『深いのよ。私の……ク……お豆にピッタリ密着するほど』
『で、でもでも……ジェヴォーダンのおちんちん、すっごく長いよ……?』
コクリ。無言で頷いたアビゲイル。
『おへその裏を押し上げられるのが、分かるわ。それでジェヴォーダンのざ……せーしでパンパンに膨れたお腹を、グチョグチョに掻き回され続けるの。経験無いでしょう?』
口元を手で押さえて息を呑んだリディア。アビゲイルの下腹部に視線を落す。
『そこからはもう……セックスっていうか、天国と地獄を行ったり来たりするジェットコースターね。でも、そうして延々と無理やりイカされている内にね……イク時の浮遊感が大きくなっていくのよ。身体がどんどん、どんどん浮き上がっていく。やがて、ジェヴォーダンが頃合いを見て私の腰を力強く引き付けた、その先で――』
『やがてその先で……?』
声をひそめたアビゲイルに、顔を寄せたリディア。
「どーーーーーーーんッ‼」
「⁉」
人差し指を突き出したアビゲイルの突然の大声に、リディアが仰け反った。
聞き入っていた僕も、ちょっとビクッた。
『身体の中心に元気な何かが侵入してくるような、生き生きとした圧迫感が来て、頭の中の血がサァーッと抜けていく。空から地の底まで落ちていく。その尽きることのない墜落感の中で、全身がバラバラに砕け散るような快感が来るわ。誰だって、絶対に気を失う』
『そ、そんなに……』
『本当にすごいのはここからよ』
『まだあるの⁉』
気を抜きかけていたリディアが、慌てて身を乗り出した。
『次に意識が戻った時には、体位が変わってまた突き上げられている。それに気付いた瞬間、また全身に電撃が走って声が出ちゃう』
『体位が……つまり……』
『私は気を失っている間も、ずっとジェヴォーダンに犯され続けていた』
『いったい……いったい、いつまで続くの……?』
『終わらないわ』
『お わ ら な い』
リディアが愕然と呻いた。
『途中まではね、苦しくて怖くて、死んじゃいそうだから早く終わって欲しいって願うんだけど……いつしか途中から終わって欲しくないって思ってる。この時が永遠に続いて欲しい。このまま死んでもいい。自分はジェヴォーダンの子供を産むために今まで生きてきたんだって、分からされちゃって、すると不思議なことに、段々とそれが嬉しくなってくる。ジェヴォーダンに犯された女は最後はみんな涙も鼻水も涎もボロボロこぼすけど、それはやめて欲しくて泣いてるんじゃないの。嬉しくて泣いているのよ』
『うれし……そんな……すご……』
『選ばれし女になれた気分って言えばいいのかな』
ふふんと鼻を鳴らし、アビゲイルが続ける。
『こうしてみんなジェヴォーダンにひれ伏して、全身全霊で
アビゲイルの洒落にならないくらい怖い話が終わった。
傾聴していたリディアが唇を
最後の嬉し泣きと懇願のくだり、創作じゃないかな? リディアの反応が良すぎて気が大きくなったな。
ホラー映画を見終わった直後のような、熱っぽい放心状態のリディアに向かって、アビゲイルがフッと笑ってみせた。
『でも……あなたの青い身体じゃ、まだ無理ね。ジェヴォーダンのすっごい……セックスを真正面から受け止めるには、もっと成熟した大人の女性じゃないと』
リディアの目尻がピクッと動き、その表情が消えた。
『――ほーぉ……私がリリスの一族だって知ってて言ってるの、それ?』
肩をすくめるアビゲイル。
『知らないけど、見れば分かるわ』
チッ……と、交錯した視線が小さく火花を散らした。
『……鏡に押し付けられて、がに股種付け絶頂アクメ顔決めて、ん゛ぉぁ――♡ なんて下品なイキ声出しながらお漏らししちゃうようなビッチのくせに』
『ジェヴォーダンを一度も味わったことがないから、そんなことが言えるのよ。あなたなんて
ギギギギ……と、二人の間の空気が悲鳴を上げた。
なにこれ? どうしちゃったの二人とも? いったいどこに争うポイントがあったのか、僕には分からないけど、これが女のプライドってやつなのかな? 僕は男に囲まれて育ったから、あんまり馴染みのない感覚だ。
『……ねぇ、ジェヴォーダン。私この亜人に興味が湧いちゃった。ちょっと私にも貸してくれないかなぁ……ね、お願いっ!』
ブッチャーに手を合わせてウィンク。神頼みし始めたリディア。
げ、まずいな。これは僕は強く拒否できないし、アビゲイルは絶対拒否できない。
僕のものだって宣言してあるから、手荒な真似はしないと思うけど、薬なんて使われたら大変だ。ソフト拷問で自白剤とかは十分あり得る。というか、テレパス遣いだと、本当に何をしでかすのか分からないぞ。マインドブレイクされたら目も当てられない。
アビゲイルも、しまった……といった顔で唇を小さく噛んでいた。
『どっちのテクが上か分からせるだけだからさー、いいでしょ~~? ね~~?』
……そんだけ? 69対決でもするの? レズ調教だけならいっかな。
そう思ってリディアの目を盗んでアビゲイルに視線を投げると、彼女はブンブンと首を横に振っていた。ですよね。
むむむ……。
『――僕が見てるところでなら、いいよ』
『もっちろん! すきーっ、ジェヴォーダン♪』
リディアが元気よく抱きついてきた。
あ
アビゲイルの視線が痛い……。