今度リディア達とアビゲイルを連れて外に出る。ミフォーシスという異世界に行く。もう少しのところまで来ているのだけど、装置を外してもらう最後の一手が見つからない。正直なところ、八方塞がりになりつつある。そんな最近のお話を込めて僕は射精した。
タイターニアはそれを一心不乱に喉を鳴らして
彼女は口をすぼめて僕の鈴口に唇を押し付け、ペットボトルから水を飲むように、僕の尿道から尽きることなく吐き出される粘つく白濁液を、一滴も残さず舐めしゃぶっていた。
蕩けた目になってチュウチュウと吸う間も、舌でカリの裏をレロ……レロ……と刺激し、両手で乳を搾るような動きで優しく僕の射精を促してくれる。新しいフィニッシュの形だ。これだとタイターニアが飲んでいるっていう感じが強調されて凄く興奮する。彼女の探求心の強さには常々驚かされる。
背骨を一条の
――そうだ。それがいい!
ついに突破口を見つけた!
僕の自爆装置を外し、自由になる方法‼
ついにこの時が、来た‼
……これは、僕にとってもリスクのある行為だ。
一回かぎりの大勝負。
でもこれしかない。
そして、この時しかない!
タイターニアの助力があればできる‼
僕がうわついた視線を落とすと、彼女は僕を見上げていた。
白くベトベトに汚れた顔をにっこり崩して、屈託のない笑顔をくれる。
タイターニアもそれがいいって。
僕が失敗すれば、彼女の自由への切符も燃え尽きてしまうわけだけど、それでも彼女は僕の背中を押してくれた。
気が付くと野獣の雄叫びが独房を振動させていた。
ぬらーっと、僕の興奮しきった灼熱棒がタイターニアの綺麗な口に飲み込まれていく。ゾクゾクと僕の背筋を
僕のあまりにも早かった射精に、タイターニアが目を見開いた。でも彼女は、すぐに恍惚と目元を崩した。
僕が噴き出す精子を喉奥に送り込みながら、同時に亀頭も喉奥に差し込んでいく。
ペニスの脈動に合わせてぬらりぬらりと裏筋を進んでくる
興奮の熱気にやられてタガが外れてしまったのかもしれない。タイターニアがベロで睾丸を舐め、射精を促してくれるたびに肉棒が彼女の喉で荒々しく跳ねた。
口内の粘膜全てを使って灼熱の奔流を受け止めていたタイターニアも、さすがに苦しくなったのか、僕の逸物を吐き出して酸素を求めて喘いだ。
それでも僕の噴火は収まらず、肩を上下させる彼女の全身を、ボタボタと瞬く間に獣慾が汚していった。
しばらくそうやってタイターニアに流しかけ続け、興奮はようやく収まった。
ふと、彼女が顔を上げ、口を開ける。
べーっと伸ばした舌の上には……今度はムカデか。
カチカチと牙を鳴らすムカデ。
なるほど? 五号ムカデ君はこの計画を手伝ってくれるのか。
分かったよ、タイターニア。ありがたく五号君を使わせてもらおう。
彼女は立ち上がり、口づけでムカデを僕の口蓋に送り込んでくる。
ふとその時、独房の入り口に気配を感じた。
姿は見えなかったけど、気配と匂いで分かる。
エルフ男トゥルヤルが覗いていたんだ。野暮なやつ。僕らの情事を盗み見るなんて。
タイターニア、安心して。自由になったらあいつを一番に殺そう。君に
僕の心の声に、彼女は頬を緩ませて頷いた。
そうしたら、一緒にハネムーンに行こう。
復讐もしたいけど、それ以上に君が欲しいんだ。
ひょっとすると、アビゲイルもついてくるかも知れないけど、一緒でもいいよね?
タイターニアはジト眼を僕に送り、でもすぐに笑顔に戻って僕の頬にキスしてくれた。
「――リーバレン・パイロスマラグダ――」
その囁きと共に、彼女の舌が熱い吐息を伴って僕の首を這い回り、乳首を舐め、臍を舐め、また下腹部へと落ちていく。
静かな独房に、ピチャピチャと淫靡な音が響いた。
◇◆◇
僕はアビゲイルに旅行計画を伝えると同時に、僕の側頭部に刺さった自爆装置を外す最終計画を伝えた。
彼女にも手伝ってもらわないといけない。
というか、彼女の働きがかなり重要になってくる。僕一人では駄目なんだ。
初めこそ険しい面持ちで僕の話を聞いていたアビゲイルも、最後にはこの計画に頷いてくれた。
『私に任せて』
『君に任せる』
僕がそう伝えると、アビゲイルは僕の歯茎剥き出しの口に唇を押し当ててきた。それで、つい、舌を伸ばそうと口を開けてしまった。
アビゲイルの膣がキュッキュッと締まった。
間近で見た五号君は、かなりのビジュアルインパクトがあったと思う。口の中からカチカチという威嚇音が聞こえてきた。アビゲイルは五号君を睨み付け、僕の伸ばした舌にカプリ。
『……それやめて』
『今のはわざとじゃ……』
計画の話は終わった。
その日、僕は静かにアビゲイルを抱いた。僕の腕の中で彼女が話すことといえば、計画が成功した後の話ばかりだった。
『どこへ行く?』
僕は手当たり次第ぶっ殺したいのだけど、どこでも、と答えた。
『海にいきましょう? 私、海を見てみたいの。……それとも、いっそ、異世界に行っちゃおうか。ミフォーシスっていうのよね? 大変かも知れないけど、一からやり直しっていうのも、わくわくするわ』
アビゲイルはとても落ち着いた様子で動きを合わせてくれた。今まで見た中で一番、楽しそうだ。彼女がお話に集中できるよう、僕も出来るだけゆっくりと動いてあげる。
「は、ぁ……あぁん……」
『ジェヴォーダンは自然に詳しいんでしょう? きっと、自然の中で生活していたことがあるのよ。あなたがいれば、どこに行っても不安なんてないんだから』
……。
『アビゲイルは、怖くないの?』
彼女は動きを止めて僕を見た。
『しくじって僕が死ねば、君はもう、死ぬまで牢の中だ』
牢の中どころか、最悪な未来が待っている。
すると、アビゲイルは
『その時は私も死ぬわ。それ以上、生きていても仕方無いもの。やるだけやって、駄目だったら首輪を引き千切ってジェヴォーダンと一緒に死ぬ。私達、運命共同体だって……パートナーだって、言ったでしょう?』
……。
『タイターニアが一緒でもいいよね?』
僕の言葉に、アビゲイルが静かに眉をひそめた。
『嬢の名前、タイターニアっていうんだ』
僕はタイターニアの名前を告白した。
アビゲイルは一瞬だけ何かを言いたげに唇を震わせたけど、彼女はすぐに口をつぐんで全てを飲み込んだ。
『もちろん……でも私も一緒よ? みんなでどこか遠くへ行きましょう』
どこか遠くへ、か……。
遠くに行けば、復讐も抹殺もできない。
でもそこにタイターニアがいて、アビゲイルがいれば、僕の腹の底で沸き立つマグマのごとき怨恨も、いずれ冷めていくのだろうか。
それは、そのどこか遠くへ、とやらに行ってから改めて考えてみる。
それでも、いいのかも知れない。
アビゲイルの白い身体を丁寧に征服した。
激しさがない代わりに、延々と続くゆっくり執拗な抽送運動は、アビゲイルがオーガズムを乗り越えている最中も容赦なく続いた。
ひぃひぃと涙を流して許しを請い始めたアビゲイルに、最後の射精を一滴残らず飲ませてから、僕は立ち上がった。
――鏡に映った