※この作品はR-18です。

―TSウォーフェア― ドキッ!TS美少女/美女だらけのドチャエロミリタリー   作:えぴっくにごつ

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「美少女妖精(TS)偵察観測隊のダンジョン攻略」編。
要はオナホ妖精にTSする人の話です。
また。この段階では詳細な世界観設定とかは、省略してぼかしています。

美少女(オナホ)妖精にTSして一悶着する所まで書きます。
エロは2話からです。

追記:1-1と1-2を結合整理しました。


作戦1:「TS美少女妖精 ミリタリー的ダンジョン攻略」
1-1:「美少女妖精(TS)偵察観測隊」


「――支障ナシ、ヨシ」

 

 小高い丘の上で。

 半自動小銃(バトルライフル)を構える一人の若い男性が、片膝を着いて構える姿勢で、そんな一言を零した。

 現在はその半自動小銃に備わる簡易な光学照準を覗き、周辺の状況掌握に努めている男性。

 その顔立ち人相は、良くない色の肌に堀が目立ち、眼目元(まなこめもと)は尖り威圧的。はっきり言って酷く印象の悪いそれだ。

 170crw後半はある、それなりの身長の身体に纏うは。オリーブドラブや枯葉色など。地味な目立たぬ色を敢えて選択した戦闘作業服――すなわち軍服。

 

 その姿服装の彼は名を、ゼイルダウト Az ヴォイスと言った。

 

 合わせて補足すると。外観人相は一見するとおやじの様なそれであるが、ヴォイスはまだ20歳前だ。

 

「今んとこ、何もないね」

 

 そんなヴォイスの横――いや右肩の上で、可愛らしい透る声が響いた。

 そこに在ったのは非常に小さな身体の。170crw後半はあるヴォイスと比較して、わずか20crw少ししかない、小柄とかそういう域ではない少女の姿。

 そんな少女が、ちょこんとヴォイスの右肩に両膝を突くように止まっている。

 その少女は、妖精種族であった。

 可憐な造りの小顔。それが短めのフワリとしたツインテールに結われた、淡い青色の髪に飾られている。

 その身体特徴は妖精種族という特性とはまた別にして、未発達でいじらしい微かな凹凸が主張する幼女ボディ。ヒト換算で言えば身長130~140crw、10歳前後の外観のもの。

 そしてそんなボディを。オリーブドラブ色のスクール水着のようなインナーと、長手袋やニーソックス(いずれもラインやポイント装飾が走り飾る、SFチックなデザイン)で包み。

その上から戦闘服の上衣ジャケットを申し訳程度に羽織ると言う、いささかふざけた服装格好で飾っている。

 極めつけにその彼女の背に見えるは、羽だ。

 複雑だが美麗な造形の、透き通る妖精種族特有の羽が、ユラユラと羽ばたきその背を飾っていた。

 

 その妖精種族の少女は名を、サーシェ ナパーゾ クロスナート=ハリジャと言った。

 

 このような外観こそ幼さの目立つそれだが、実年齢はヴォイスと同じくらい。

 

「そろそろ引き返す?」

「いや、もう少し進める」

 

 その、人相の悪いおやじのようだが年齢はそうでもないヴォイスと。愛らしくも後ろめたい色気を醸す美幼女妖精のサーシェは、そんな言葉を交わし合う。

 そして、そのまるで様相の違う二名だが。二人にはある共通点が見えた。

 それはそれぞれが纏いあるいは羽織る、戦闘作業服やジャケットに付けられたカラフルなワッペンや。袖に縫い付けられた複数のラインを描く記章の刺繍など。

 それは、部隊章や階級章。軍隊、軍事組織において着用する者の所属や階級を示すもの。

 二人はどちらも、軍事組織の隊員なのであった。

 

 

 詳細は今に在っては省略するが。

 ヴォイスとサーシェの二人は、所属する部隊――連隊戦闘団より偵察任務を命ぜられ発出。部隊より先行して、偵察観測行動に従事している最中なのであった。

 

「この地域はまだ手付かず気味だ、少しでも掌握しておく」

 

 ヴォイスは今に発した偵察行動をまだ継続する旨に、補足の言葉を付け加える。

 

「見た目に反して真面目だねー」

 

 それにサーシェは、けだるけな口調で揶揄うようにそんな言葉を返す。

 

「行くぞ」

「ほぁ!っと」

 

 そのサーシェの言葉をしかし意識して相手にしないように、ヴォイスはぶっきらぼうに発すると。片膝を着く構えの姿勢を解いて立ち上がる。

 その動きに、ヴォイスの肩に止まっていたサーシェは揺られ。少し驚く声を零しつつ、またヴォイスの肩にしっかりと掴まり直す。

 

 そして二人は身を置いていた小高い丘を下り、偵察観測のための進行行動を再開した。

 

 

 

 それから二人は、丘の麓より始まり生息し出していた木立、林へと入り。その中を警戒を保ちつつ調べ歩みを進めていた。

 

「――ん?ちょいストップ」

 

 その途中で。

 今はヴォイスの肩を離れ、自分の羽で飛んで少し先行していたサーシェが、促す声をヴォイスへと寄こした。

 

「どうした?」

「アレ」

 

 尋ねる声を飛ばしたヴォイスに、サーシェは振り向きつつ、その手で側方を指差し示す。

 示された木立を縫った少し向こう。そこに見えたのは一本の木の根元に固まり落ちる、布らしき物の塊であった。

 

「あれは――」

 

 少し目立ちこそすれど、特段突飛ではないそれ。しかし二人に在っては、それが何なのかに思い当たる節があったのだ。

 二人は少し距離を取り、周囲に警戒の意識を向けつつその布の塊の元へと近づく。

 

「やっぱりか――ウチ(味方)のパラシュートだ」

 

 そしてその前に辿り着き、片膝立ちで屈み観察からそれを調べたヴォイスは。次にはそんな言葉を零して見せた。

 今示された通り、落ちていた布の塊の正体はパラシュートだ。それは軍事組織で用いられる武骨で頑丈なものであり、そして何より詳細には、ヴォイス等の組織が保有装備する形式のものであったのだ。

 その証拠に、パラシュートの隅には彼等の所属組織を示すエンブレムがプリントで記されていた。

 

「この辺りに降下したのか?」

「んー?でもさ、この辺にウチ(味方)の空挺が降りたって話は聞いてないよ?」

 

 それを発見しての推察のヴォイスの言葉に、しかしサーシェは異論の言葉で返す。

 その言葉通り、この近辺地域に味方の降下部隊が展開したとの情報は、二人は聞いた覚えが無かった。

 

「だな。一番近くても第83空挺団が、アップフロント作戦のために大分南に降下展開してるだけ――じゃあどこだ?」

 

 さらに推察の言葉を零しつつも、ヴォイスは再び立ち上がる。

 

「もうチト、調べるか」

「まだ帰れないかー」

 

 そして調査を続行する旨を一言紡ぎ。それにサーシェはぼやく一言を返した。

 

 

 

「――あぁ、なにか怪しい所に出た」

 

 それからさらに少し偵察行動を続けた二人は、その先であるものを見つけた。

 二人が出たのは木立の中ににあった少し開けた空間。そこに存在したのは、何やら小規模な鉱山施設であった。

 人気は無く、稼働の気配は皆無。すでに打ち捨てられたものである事は明確であった。

 

「そして」

「ヤなもの見つけちゃったねー」

 

 しかし二人は何か言葉を交わしつつ。そんな寂れた鉱山敷地内を、警戒の色で踏み込み歩む。

 そして鉱山洞窟の開口部付近に近寄ると、ヴォイスはそこに落ちていた〝ある物〟を見つけて拾い上げた。

 それは、銃――自動小銃であった。

 銃自体がアルミや樹脂を利用した新しい世代のものであり、光学照準等のオプションも新しい物。

 戦術小銃(タクティカル・ライフル)と呼ばれるアサルト・カービンライフルの一種。そしてそれは、ヴォイス等の組織で採用される形式の銃であった。

 

「何かあったかねー……」

 

 その銃がそれだけが残され落ちており、それを装備するべき主が居ない状況。二人はそれに嫌な予感を感じざるを得ず、サーシェは少し苦い顔色でそう零す。

 

「これは、行くしかないか」

 

 そしてヴォイスは、その向こうにある鉱山洞窟の入り口を見て。その内部の捜索の必要性を鑑み、言葉を零した。

 

「――ッ、大分狭いな」

 

 その鉱山洞窟入り口の前に立ち、しかしヴォイスはその印象人相の悪い顔をさらに顰めた。

 鉱山洞窟の内部通路は大変に狭く、ヴォイスの身長体躯だと大分身を屈めてやっと通れる程であった。

 まして、自身の装備する小銃などはとても取り回せる環境では無い。

 その諸々を懸念しての渋い色。

 

「〝変わっとけば〟?」

 

 そのヴォイスに、サーシェが何かそんな促すような一言を紡いだ。

 

「気は進まないが――入ってから、動きが取れなくなるほうが問題だな」

 

 その何かの提案に。ヴォイスは少しの抵抗の色をまた顔に見せつつも、続けて自身を納得させるような言葉を零す。

 そして次には、何かの仕度を始める動きを始めた。

 身に着けていた装具装備類を外して降ろし、続けて装備火器である半自動小銃の弾倉を抜く。そしてそれらの一式を、鉱山の一角の適当な場所に、隠すようにまとめて置いた。

 

「じゃあ、さて――」

 

 それを終えたヴォイスは。何か身を、居ずまいを整えるような軽い身の動きを見せると。そんな一言を発し――

 

 ――ヴォイスの身に驚くべき変化現象が始まったのは、その瞬間直後であった。

 

 ヴォイスの身体は、その戦闘作業服の下の身体は。なにか眩くぼかし隠すよう光に包まれたのだ。

 さらにそれだけではない。その光に包まれ隠されたヴォイスのシルエットは、続けて瞬く間に消え行くかの如き様子で縮小。

 果てには着用者のいなくなった戦闘作業服だけが、支えを無くしてパサリと地面に落ち。ヴォイスの身体はそこから完全に無くなってしまった。

 

 直後には光は収まり、そこには地面に落ちた戦闘作業服だけが残る。

 と、思われたが。その戦闘作業服がその下より、小さく盛り上がり動いたのはその時であった。

 

「――ふぁっ」

 

 そしてその戦闘作業服を退けて、可愛らしい吐息と一緒にその下より姿を現したのは。

 小さな体の存在――一人の妖精の少女であった。

 

 もちろんその妖精少女は。そこまでの一連の光景を端より見守っていたサーシェとは、また別の存在。

 早急に明かしてしまおう、その正体は――ヴォイス自身。まったくの同一人物その人であった。

 

 身長は、20crw後半程とサーシェと比べ少し高め。人換算で160crw前後はあるか。

 整い凛とした印象を受けるその顔が、少しボリューミーなふわりとしたポニーテールを作る、美麗な青色の長髪に飾られている。さらにそのポニーテールは長いひも状のリボンが纏い飾っている。

 特筆すべきはその身体。

 妖精へと変じたその小さな体に相反するように、その乳房は我儘なまでに豊満であり。腰は程よく肉をつけつつもくびれ。尻、太もも周りも魅惑の太さを醸している。

 そしてその小さくも豊かな身は。オリーブドラブ色の競泳水着のようなインナーと、同色の長手袋、ニーソックス(どれもやはりSFチックなラインやポイントが走り記される)を纏っている。

 極めつけは、複雑だが流れる大変に美麗な造形の、透き通る妖精の羽が背に見える。

 

 ヴォイスは、そんな美少女妖精の姿身体へと、驚くべき変貌を見せていたのだ。

 

 合わせて明かし説明しておこう。

 今のヴォイスの例にあっては、妖精への生態種族の変化という特性を合わせ持ったが。男性性別から女性性別変貌――性転換を行って見せた事に在っては。この世界において、人種種族を問わずの多くの人々がそれを可能とする、普遍のものであった。

 

 この特性は生まれ持って持つ者もいれば、後天的に発現する者もいる。カウンセリング等を受けて、意図的にこの特性を手にする者も居る。

 個々によっては外見年齢までも若返える事も珍しくないが、これにあっては個人差が出る。

 ちなみに今も研究が進められているが、未だ完全な解明には至っていない。しかし生命の存続のための生存戦略、進化の一形態と見られている。そして物理的な面での肉体への深刻な影響などは、今の所報告されていない。

 

 また、ヴォイスが性転換に際して妖精種族に変貌する理由に在っては。彼の祖先に妖精種族の者がおり、その血が性転換の際に発現したものだ。

 これも性転換現象に置いて、よく見られる付随現象であった。

 

「やれやれ」

 

 そんな変貌を見せた、美少女妖精となったヴォイスは。これまでの圧の在る声色から変じた、大変に愛らしい透る声色で、しかし辛気臭く一言零し。

 変貌を終えたばかりの小さなその体を、寝起きのように一応回し解す。

 

「ほぁー。相変わらず、化けるねぇ」

 

 そのヴォイスの傍へ。それまで端から様子を見守っていたサーシェが、フワリと飛び降下して近づいて来る。

 そして合わせて寄こされたその台詞は、ヴォイスの変貌に感嘆を示すものだが。その声色は何か妖しい抑揚が含まれており、そして見ればサーシェはその美幼女顔に、何か下心丸出しの綻んだ笑みを作っていた。

 そしてその視線は、自身と同棲同種族へと変貌してしかし。幼女ボディのサーシェとは異なる、インナーに返って強調されるムチムチボンキュボンなヴォイスの体を、隠そうともせずやらしく舐めていた。

 要は、ヴォイスの事をエロい目で見ていた。

 サーシェはその一見愛らしい美幼女の印象に反して、スケベ心に率直で、そしてそれを隠さないタイプであった。

 

「相変わらず、下心をまるで隠さないな」

 

 そのサーシェの実態を知っているヴォイスは、呆れ交じりの皮肉の言葉だけを返す。

 そして立ち上がり、その変貌により得た妖精の羽を動かし羽ばたかせ、少し不慣れな様子を見せつつもフワリと宙空へと飛び上がり。

 

「手を貸せ」

「ほいよ」

 

 そしてサーシェにそう促しつつ、彼女の横を飛んで抜け。

 一度着脱した装具装備を、整理して装備し直すべく取り掛かり始めた。

 

 

 ヴォイスはそれまでヒトの姿の時に装備していた装具類から、必要最低限かつ妖精の身体でも携帯できる物だけを選び、装着装備のし直しを完了した。

 

「サーシェ、鉱山洞窟内は自分が先行する。できればカービンも貸してくれ」

 

 そのヴォイスは、再準備の間に傍で警戒に着いていたサーシェに向けて、そう要求の言葉を送る。

 

「はいよ」

 

 その要求にサーシェは二つ返事答え。その小さな腕と体に持ち抱えていた、そしてその身体と比較して大分に大きい、銃火器をヴォイスへと渡した。

 

 この世界では一般的な拳銃に近いサイズだが、しかし全形はライフル系統の武器の形状をするそれは。フェアリー・カービンと俗に飛ばれる、妖精種族向ける自衛用火器だ。

 今のその銃にあっての正式名は、〝Sy17 4.7mrw小銃〟。

 軍組織で広く普及するクラスの弾頭よりかなり小さい、専用のカービン弾を使用するマイクロサイズのカービン。

 ヴォイスはそれをサーシェより借り受け、受け取った。

 

 本当はヴォイスも妖精の身体になった時用に、サイドアームとしてまた別に欲しい所であったのだが。銃火器は組織の管理する官品であり、厳しい数量管理にあるため要望は残念ながら認可は降りなかった。

 

 また合わせて紹介すれば、ここまでヴォイスが装備していた半自動小銃は。

 正式名、〝Ivna19A 7.62mrw小銃〟と呼ばれる、ヴォイス等の組織で主力の座を務めるバトルライフルだ。

 妖精の小さな体に変じた今にあっては最早巨砲の域のため、こちらは装備しては行けない。

 

「悪いな。行こう」

 

 そうした装備交換を終えて準備は整い。ヴォイスは促す言葉をサーシェへ向け、そしてこれよりの行動に取り掛かった。

 

 

 美少女&美幼女妖精によるツーマンセルへと、その姿形態を変えたヴォイスとサーシェは。いざ鉱山洞窟へと踏み込み、その内部の調査を開始した。

 本来であれば暗闇が支配する狭く小さな鉱山洞窟内部だが。現在前後に隊形を組んで飛び進む二人の周りと、いくらかの進行方向前方は、ぼんやりとした眩い不思議な光に照らされている。

 これはサーシェが体得している光属性の魔法による照明効果だ。これがライト類の代わりとなり、二人に光源を提供していた。

 ちなみにヴォイスにあっては遠い祖先に妖精族を持つ関係で、性転換時に姿こそ妖精のものへと変わるが。魔力までがその身に宿ることな無く、魔法の類は一切使用できなかった。

 

 その光源の支援を受けつつ、ヴォイスは借り受けたフェアリー・カービンを腰だめで下げて構え進む。

 妖精族が扱う事を考慮して小型に作られているとは言ったが、それでも殺傷力を生み出す機構を維持する関係から。妖精族の身体からすれば重火砲、対戦車ライフル類に等しいほど大きいそれ。

 しかしヴォイスはそれを苦にする様子は無く扱い。警戒を確保へ向け、時折軽いカバーを挟みつつ、鉱山洞窟内を調べ進んでいく。

 

 

 鉱山洞窟内はなかなかに複雑であった。

 進む途中で、他の洞窟通路との合流や分岐を何度か繰り返し、迷路の如き全容が明らかになってくる。

 

「ん?」

 

 慎重に調査しながら進んでいたヴォイスが、声を零したのはその時だ。

 

「あらら、またなんか見つかったね……」

 

 ヴォイスに続いていサーシェは、ヴォイスのその視線を追ってすぐに理由を察する。

 前方、洞窟に透るレール上に放置され止まっているトロッコ。その端に引っ掛かっている何かに気付いた。さらに近くには同じく、いくつかの装具装備類が無造作に散らばり落ちている。

 警戒を保ちつつ飛び近寄り。それを確認して二人はそれが衣服――迷彩戦闘服である事に気付いた。

 

「これも、ウチ(友軍)のだ」

 

 ヴォイスはすぐにそれが、自分等の所属組織で用いられる形式の。つまり味方のものである事に気付く。

 

「――浸透降下群のものだな」

「げ、ガチ特殊部隊のトコじゃん」

 

 そして戦闘服に記され見えるワッペンから、その詳細の部隊を把握し、その名を口にするヴォイス。それを聞き、続けてサーシェはギョっとして苦い声を零した。

 それは彼等組織の中でも大変に高度な作戦任務を受け持つ、特殊部隊のもの。

 そしてしかし、それを纏う者の姿は無く、その衣服装具だけが乱雑に散らばり置き去りにされている事に。その異常さと、想定できる危険を思い浮かべての声だ。

 

「ヤバくない?」

「そうだが――見つけた以上、放ってはおけん」

 

 サーシェの示す言葉に、ヴォイスはしかし危険は想定されど捨て置く事はできない旨を返す。

 意識を取り直しつつ、二人はその場を後にして探索行程を再開する。

 

 

 さらに深部への探索を進め、緩やかなカーブを描く洞窟の、その線形の先に出た所で。

 その接触は発生した。

 

「――!隠れろッ!」

 

 先行していたヴォイスが、直感で感じ取ったのは前方からの〝殺気〟。直後にヴォイスは、怒号の勢いで後続のサーシェへと張り上げ、そして自身もその身を真横へと引いた。

 瞬間。前方の奥の方で、一瞬の小さな閃光が瞬き。次には洞窟中に連続的な破裂音――銃撃、発砲の音が木霊を始めた。

 

「――ッ!」

「うっわ!」

 

 割れて左右へ飛んだヴォイスとサーシェは、そのままの勢いで鉱山洞窟の壁面へその小さな体を叩きつけた。その真横を、紙一重の僅差で回避の叶った銃火線が飛び抜けて行く。

 それに顔を顰めつつ。すぐ側にあった行動洞窟を支える木柱へと、その身を寄せ隠すそれぞれ。

 

「火点、銃眼だッ!」

 

 そしてヴォイスは張り上げる。

 最早、疑問を抱く事も愚か。襲い来たそれは、機関銃による銃火に他ならなかった。

 洞窟の奥では一定の感覚で光が瞬く、それは機関銃が発生するマズルフラッシュのもの。そしてそれに断続的にだが照らされ、そこに銃眼、機関銃陣地の火点が設けられている様子が微かだが確認できた。

 

「トーチを消せッ!」

「ひーっ!」

 

 ヴォイスはさらに、サーシェに現在発動している光魔法の光源を消すよう要請する。それはすぐに反映されて明かりが消え、二人の身は洞窟の暗闇に隠される。

 しかし機関銃火点側はすでにこちらの当たりを付けているのだろう、機銃火線が収まる気配は無かった。

 

「案の定だったな!」

 

 その銃火を身を隠して凌ぎつつ、そんな苦い声を零すヴォイス。それはこの鉱山洞窟に何かが潜んでいるだろうとの想定が、的中してしまった事に皮肉をしめすもの。

 そう零しながら、ヴォイスは遮蔽している柱からフェアリー・カービンを突き出し、数発分の応射を行う。

 妖精となっている今の身には、凄まじいまでの射撃の反動が伝わりくるが、ヴォイスはそれをしかし下手に抗わずに器用に受け流す。

 

「ッ」

 

 だが、ヴォイスはその今は愛らしく小さな口で、しかし悪態を鳴らす。

 応射に対して敵機関銃陣地側が怯む気配は無く、襲い来る機銃掃射はその苛烈さを保ったままだ。

 

「この音、7.62mrwクラス――Mn23かッ?」

 

 ヴォイスは再び身を隠しつつ前方を伺い、その銃撃音から敵機関銃の機種を推測する。

 

「ちょー!火力が違い過ぎるよ!やるにしても裏取りしないと!」

 

 ヴォイスと同じく、後で身を隠して攻撃を凌いでいるサーシェからそんな声が寄こされる。今の環境状況で、正面から推し進め制圧する事は無謀に他ならない。

 

「皆まで言うな。一度後退して、別ルートから背後を――」

 

 ヴォイスもそれには同意であった。一度この場より後退しての、機関銃陣地への背後側面強襲を企てる考えを零しかける。

 

「――んぅ!?」

 

 しかし、直後。背後より響き届いた悲鳴の声が、ヴォイスのその考えを阻み注意を嫌がおうにも引き寄せた。

 それがサーシェの物である事は、現状から考えるまでも無い。

 

「ッ!どうし――んなッ!?」

 

 そして振り向いたヴォイスは、しかし直後に飛び込んで来た光景に、驚愕の声を零した。

 比較的夜目に優れるヴォイスの眼が、その暗闇の中にしかし見止めたのは。

 

 サーシェの小さな体が、いくつもの〝触手〟に絡み取られ捕まえられている姿光景であった。




R18のタグとか全然分からないんで、不都合あったらご指摘ください。
次からエロ始まります。
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