―TSウォーフェア― ドキッ!TS美少女/美女だらけのドチャエロミリタリー 作:えぴっくにごつ
導入回なのでTSもエロも無いっす……
2-1:「吸血鬼少女、装脚機部隊着任。そして衝撃との邂逅――」
動乱の舞台となっているレイエルナ大陸、その南東部のハリフヒマ王国。
その一地域に存在する空港。
ハリフヒマ王国の航空会社が運営する民間空港であるが、現在にあっては中央海洋共栄圏 航空宇宙隊をはじめいくつかの組織部隊が出張し、共用する形にある。
その日、昼過ぎ程のその時刻に。空港に一機の中型旅客機が予定に基づき飛来着陸。
旅客機が乗せ運んできた搭乗客と、いくらかの荷物がハリフヒマの地へと到着して降り立った。
「――いやー、ついたねー」
その空港のターミナル施設内を、どこかホワっとした言葉を零しつつ歩く、一人の少女の姿がある。
外見年齢は13歳程に見える。
眩いほどの美麗な長い金髪はツインテールに結われ。それに飾られるは、真白い肌色で完璧なまでに整った、美少女のそれである端麗な顔立ち。
赤色の、冷たさを感じさせつつも耽美な釣り目が。そして八重歯の除く口元がその内に妖しく映える。
そのローティーンな発育途中のしかし美麗な身体は、少し露出が多めの、漆黒のゴシックロリータ意識の衣服に包まれている。
そして何より目立つは、側頭部より生える小さな一対の。そして後ろ腰、尻の近くよりまた生える大きな一対の、コウモリのような翼だ。
少女は、ヴァンパイア――吸血鬼の少女であった。
それも実年齢は、1219歳の――
その容姿立ち振る舞いからは、ただそれだけで。何かサディスティックな、加虐的な妖しい魅力を醸し、人を罪深く虜にせんまでの域。
実際、道行きすれ違う人が何人か、それに惹かれ魅せられ振り向いた程だ。
「ここまで来るだけで、そこそこに体力使ったわー」
しかしだ。
その吸血鬼の少女当人はと言えば。自身がそんなオーラを出して道行く人を魅了している事など、思っても居ないような様子で。
またフワッとした様子言葉使いでそんな事を零していた。
ここで明かそう。その容姿こそ、まるで幻想の世界の住人そのものな彼女だが。
その身分正体は、中央海洋共栄圏 地上隊。その機甲科――装甲車輛乗りの職種を指定される隊員であった。
名前は、MER.mn ジェラリモ・ニュモンツス Kと。少し長めな、しかし彼女の出身国では良くある名。
以降はジェラと呼ぶ。
階級は三等曹と言う、諸外国における下士官、三等軍曹クラスの階級。
正確な所を言えば。彼女は先日に士階級(兵卒)より曹階級(下士官)への昇任者に履修が求められる、曹候補者訓練課程を終えたばかりの身であり。
その果てにはれて三等曹へ昇任。それに合わせての人事異動、部隊配置の関係で、このレイエルナ大陸への派遣要員として白羽の矢が立てられ。
今先に、この地へ降り立った所であった。
ちなみに民間航路で移動して来た理由は、このレイエルナの地での作戦展開の影響で、輸送補給移動の関係は圧迫状態にあり。それの緩和措置のあおりを受けたものであったりする。
「えーっと……次、バスだねー」
そんな彼女は。今先から見えるように、その妖艶でサディスティック感漂う見た目に反して、ぬるーっとホワっとした性格なのだが。
その持ち前の容姿と。そしてそれを飾る、彼女が母親に適用に任せたが為に買い与えられた際どいゴスロリ意識服によって。無意識に道行く人を惹きつける罪作りな様子を魅せつつ。
しかしそれに気づきはせず、次の移動手段を探してターミナルをトテトテと歩み進んだ。
ハリフヒマ王国領地の北西端にある、帝国軍との前線に近い街であるエリシウ。
そのエリシウに隣接して置かれる中央海洋共栄圏 地上隊の仮設駐屯地である〝エリシウ駐屯地〟。
ジェラの新たな配属部隊もここに駐屯しており、また本部もここに詰めている。
そして長い旅程の末に、ジェラはこのエリシウ駐屯地へと到着していた。
「――MER.mn ジェラリモ・ニュモンツス K、三等曹。曹候補者訓練課程を終え、移動着任いたしました」
その配属先部隊の本部が詰める仮設庁舎。その本部の室内で、ジェラは部隊長へと着任の報告を述べていた。
ちなみに今はゴスロリ意識の私服から着替え、カーキ色基調のスーツジャケットにタイトスカートとネクタイの、中央海洋共栄圏、地上隊隊員に指定される制服姿だ。
襟には真新しい三等曹の階級章が主張している。
「対戦車中隊、中隊長のトーライ修尉だ。〝ワルトゼルト装脚大隊〟へ、よく来てくれた」
そのジェラと相対して報告を受け取り、そして歓迎の言葉を紡いで返したのは、執務机に座すゴブリン系の男性の幹部隊員だ。
補足すると、駐屯地への到着時点でジェラはすでにトーライ修尉の出迎えを。そしていくらかの必要事項の説明、調整などはすでに済んでおり。今の報告にあっては改めての形式上のものであった。
合わせて説明すれば。今に名前の上がった〝ワルトゼルト装脚大隊〟という部隊こそ、ジェラの新たな着任部隊であった。
本来はここ、レイエルナ大陸より遠く離れた中央海洋共栄圏の本拠地、中央海洋の一地域に存在するワルトゼルト地方と呼ばれる地に駐屯し。その名をいただく独立装甲大隊。
現在に在ってはレイエルナへの派遣発出部隊の一つとして、この大陸に着任進出している。
「経歴書類にもすでに目は通させてもらっている。前所属は、南西機甲教育群の対戦車教育中隊で間違いないね?」
「はい、そこで教育訓練支援に就いていました。戦車長・機長以外の役割は配置経験があります」
ゴブリン修尉のトーライは挨拶に続けて、尋ねる言葉を紡ぐ。
妖艶なジェラの容姿風貌を前にしても、その態度様子は気の良くも冷静なもので、気を乱したり下心を晒す様子は無い。そこからだけでも、トーライが芯の透った者である事が見て取れた。
そのトーライの言葉は、ジェラの機甲科隊員としての経歴技能に関するもの。
ジェラはそれを肯定し、合わせて補足説明する言葉を紡ぐ。
「しかし、すまない失礼を承知の上だが――吸血鬼系で地上隊に、まして機甲科に来るなんて珍しいな。自らの希望なのかい?」
「あ、はい。興味があったので」
続けて、トーライから寄越されたのは、前置きをおいてのそんな言葉だ。
その言葉の通り、中央海洋共栄圏では。吸血鬼に限らず自らの翼で飛ぶことの可能な種族は、主として航空宇宙隊に、そうでなくとも各隊の航空、飛行隊に。飛行要員を志望して入隊するのが多くみられる傾向なのだ。
しかしジェラにあっては自ら地上にて、戦車や装甲車両を扱う機甲科への配属を希望した。そして今の彼女の言葉通り、それは純粋な興味からのそれであり、複雑な事情などがある物でもなかった。
「しかも……すまない、また失礼かもだが――長寿種社会復帰合流プログラムに参加して、世間に出てきた形なのか。いやごめん、本当に珍しいね……」
「あ、まぁお気になさらず。よく言われますし、実際その通りなんで」
続けてのトーライの、関心と微かな驚きの混じる色での言葉にも、ジェラはまたぬるーっとした様子で肯定の言葉を返す。
長寿種社会復帰合流プログラム。
神族魔族他長寿種族には、その特性から俗世を離れてしまう傾向が多く見られるが、その内にはその当人やあるいはその元で育てられた子供が社会へと復帰合流を望むケースもある。
そういったケースへ。中央海洋共栄圏は、手引き教育他の様々な形で支援を提供する施策を行っており。それが上述したプログラムだ。
ジェラにあっては1200年もの間、故郷にて両親親族に幽閉されていた――と言うと何か物々しいが。
詳細には裕福で過保護な両親に、実家の屋敷敷地から出る事をほぼ止められ。ジェラ本人もそれをいいことに、家庭教師などのから教育を受けつつ、膨大な書物を読み漁るに興じたり。近代現代に入ってからは使用人から密かに教わったインターネットやゲーム、サブカル文化などに興じつつ。
言ってしまえば悠々自適な引き込もり生活を楽しんでいたのだが。
間接的に時代の急速な変化を感じるに合わせて、「このままでいいのか?」と何となく疑問に思う気持ちが芽生え大きくなり。
19年前に両親の反対を押し切り実家を出て、上述の長寿種社会合流復帰プログラムに参加。その流れで興味があり、かつ食住が賄われる地上隊を受験し入隊。現在に至るのであった。
そのためジェラは実年齢こそ1219歳だが、社会的価値観・常識にあってはほぼ19歳の女子のそれであったりした。
「深い事情は無いんですが、まぁ細々紆余曲折あって今に至るって感じです」
そんな自身の事情を脳裏にさらっと思い返しつつ。しかし詳細に説明するほど大した事でも無いと、トーライにはそんな漠然とした説明を紡ぐ。
「そうか、あぁいやすまなかったね。とにかく、着任を歓迎するよ」
そのジェラに、トーライもまた深く追求することはせず。改めての歓迎の言葉を紡いだ。
「これから君の配置小隊に案内しよう。小隊長と、乗ってもらう〝機体〟の乗員との顔合わせは早いほうがいい」
「わかりました、お願いします」
そこまででトーライは、この場でのやり取りを切り上げる言葉と合わせて。そのゴブリンの小柄の影響から少し苦労しつつ、執務机より降り立ち。ジェラを案内。
ジェラも返す言葉と合わせて、それに続いた。
ジェラとトーライは本部のある仮設庁舎を後にし、仮設駐屯地内を歩み、程なくしてある一画へと到着した。
そこか大きく開けた、駐車場のような広場。そしてそこに並び駐車、いや駐機するは――いくつもの鋼鉄の怪物。
――装脚機だ。
装脚機――この世界で普及運用される一種の歩行・多脚戦車、あるいは装甲戦闘車輛だ。ものによっては民間でも使用される。
そしてジェラの着任したワルトゼルト装脚大隊は、その装脚機を集中運用する独立機甲部隊であった。
「装甲教育群に居たなら、見飽きた光景か?」
「あっと……すいません、まぁそっすね……っ」
「ははっ、気にしなくていい」
その場には装脚機の並び駐機する圧巻の光景が広がるが。
しかしその中を歩み進みつつ、トーライはジェラに揶揄うようにそんな旨の言葉を掛ける。実際その通りでありジェラは返答に少し困ったが、結局素直に肯定。トーライはそれにまたカラカラと笑って返した。
「さっき言ったように、君は対戦車小隊の配置になる。その小隊長機で砲手を務めてもらう予定だ。だから小隊長が直接のチームメイトにもなるな」
続けそんな説明を寄越すトーライ。そして次には、その目が進行方向の向こうに何かを認める様子を見せた。
「いたいた、その小隊長だ――ヒトゲノムっ!」
見えたのは、大小3対6脚の装脚を持つ、大型で重装甲の装脚機。その機体上の砲塔には、長砲身の戦車砲を備える姿形が伺える。
そしてその元に人影が見え、トーライはその背中に向けて、そんな名を呼んで掛ける声を飛ばした。
「――?」
見えたのは、身長180crwはある身体を、筋肉を付け鍛えながらもスマートに維持した姿を見せる男性。
恰好はインナーTシャツに戦闘作業服ズボンとラフな格好。
そして声に反応して振り向いたその顔は、行ってしまえば冷淡で狡猾そうな造形容姿。その尖る眼が歩み寄るジェラとトーライを射抜く。
(ぉぉぅ……!なんかすんごい圧のある人……!)
それに、自然と気圧されてしまい。そして内心でそんな率直な第一印象を浮かべるジェラ。
「知らせてた、曹候からの新しい砲手の子だ」
「あぁ、到着しましたか――」
そのジェラの傍ら、トーライはその男性にジェラを簡単に紹介説明する言葉を紡ぎ。
その冷淡で狡猾そうな男性は、それに返しつつ身体を捻りこちらへ振り向き見せた――
――《す〇わらく〇ゆきの降下軌道》。
その纏うインナーTシャツに。
何か気の抜けそうな、「ほげ~」という吹き出し台詞を添えて逆さに落ちていくキャラクターのイラストが描かれ。同時にそんなプリント文字が(もちろん中央海洋の言語で)書かれているのが露わになったのは、その直後であった。
「…………シャツがひどいっ!?」
それを目にしたジェラは、直後に思わず発し上げてしまった。
「えっ……!えっ……!?この人の容姿に反してシャツがほんとひどいっ!心配になるほどひどいっ!?」
先までの気圧されていた感覚はどこへやら。
その男性の容姿とまるでアンバランスな、気の抜けるデザインのシャツに。ジェラは魅惑の妖艶な吸血鬼美少女フェイスに、ガビーンッとした表現を盛大に作り。
男性の顔をシャツを交互に見比べながら、失礼千万な評価の言葉を浮かぶがままに口にしてしまう。
「限定モノの良品ぞ?」
そんなジェラへ向けて。
男性はあったばかりで名も知らぬ間柄というのに、掛ける一番の言葉でボケを重ねて来た。それも真顔で。
「ホントですか!?騙されてませんっ!?」
「侮るなよ。知る人ぞ知る、す〇わらく〇ゆき先生のキャラクターグッズぞ」
ツッコむジェラに、また真顔で真面目にしかしボケを食らわせてくる男性。
「あ……あの、いいか?」
そこへ相対から巻き起こった、唐突で怒涛の展開に。気圧され戸惑っていたトーライが、声を割り込んでくる。
「ハっ――す、すんません……っ!」
そこでようやくジェラは、状況に気づいて冷静さを取り戻し。トーライと男性に向けて謝罪の言葉を紡ぐ。
「えぇと……さっきちょいと言った通り、コレが対戦車小隊の小隊長で、君の直の上官になる。まぁ……初見の通り変わったヤツだが、同時に気の良いヤツでもある――ヒトゲ」
トーライは少し戸惑い困り笑いを魅せつつも、その男性を改めて紹介。そしてその男性を名であろうそれで一言呼んで、促す。
「面白い子だな、歓迎する――私はヒトゲノム ボルテックス ダイナソー ストラウ。
四級資格幹部だ、よろしく」
「あっ、MER.mn ジェラリモ・ニュモンツス K、三等曹っす……よろしくおねがいしますっ」
男性、改めヒトゲノムは自身の姓階級を名乗り、ジェラも戸惑いつつも同じくそれに返す。
――それが、ヒトゲとジェラが。騒々しく妙ちくりんなチームメイトとなった瞬間であった。
次でTS&ぴっちりパイロットスーツお披露目です。
投稿いつ頃になるかは分かんない感じです……