※この作品はR-18です。

―TSウォーフェア― ドキッ!TS美少女/美女だらけのドチャエロミリタリー   作:えぴっくにごつ

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2-4:「装脚機の狼」

 ――日と場所は別へと移り、そしてまた別の人物へとクローズアップする。

 

 そこは戦場。中央海洋共栄圏 地上隊と、シュリュオンクルム帝国陸軍がぶつかりあう戦場だ。

 この地域にある町と町とを繋ぐ街道が、なだらかな丘や平野の広がる地を通り結んでいるが。その街道沿いに、帝国軍の構築した長大な防御陣地が続き広がり存在していた。

 

 ――そして、その強固な防御陣地に。しかしその一角を今まさに抉じ開け、地上隊部隊が突入した瞬間であった。

 

 

「……む、無理だっ!なだれ込まれてるっ!て、敵の歩行戦車が……!」

「退却だっ!逃げるぞっ!」

 

 その防御陣地の一点。そこに設けられる機関銃を据えた機関銃壕より、しかし帝国兵達が機関銃を放棄して、壕を飛び出し逃げ出す瞬間が見える。

 そして直後。操る者の居なくなった機関銃が――グシャリ、と。壕陣地ごと、巨大な何かに踏みつぶされた。

 

 そこに踏み入り現れていたのは、全高10rw弱はあると思しき鋼鉄の物体だ。今まさに機関銃陣地を踏みつぶした、太く堅牢な脚で二足歩行の様子を見せ。脚ほどではないがまた太く堅牢な二つの腕を持つ。

 まるで銅像のようなその物体は。しかしその胴体の各所に、25mrw機関砲や105mrwライフル砲などといった物騒な代物を備え、あるいはその腕に抱えている。

 

 ――G52A6主力戦闘装脚機。

 

 中央海洋共栄圏 地上隊の保有する、二足歩行型の装脚機。

 正確には、その第61装脚連隊の所属機がその正体であった。

 

 そのG52A6は機関銃陣地を踏みつぶした一歩から続け、重々しい二足歩行を見せて、帝国軍の陣地内へと踏み込む。

 そして、その太い腕に構える105mrwライフル砲を動かし構えると――次にはその咆哮を上げた。

 狙ったのは、その向こうに陣地に掩体され、そしてこちらを狙っていた帝国軍の対戦車砲。しかしそれが火を噴くよりも早く、打ち出された105mrw砲弾が叩き込まれ。対戦車砲を陣地ごと爆炎で包み屠って見せた。

 

 帝国軍陣地に踏み込んだのは、そのG52A6の一機に留まらず。

 同じく第61装脚連隊所属の、同系機であるG52A6が複数機。防御陣地の各所を破り、踏み混んでくる姿が向こうに見え。

 それぞれに随伴していた、歩士科 機関銃中隊の隊員等が。なだれ込み陣地の攻撃、制圧に掛かっていく姿が見えた。

 

 各所で地上隊からの砲火、銃火が上がり。

 防御陣地内に潜んでいた帝国兵達が、陣地を構築するトーチカ・バンカーや塹壕、火器火砲が。順次無力化、破壊されていく。

 陣地を護っていた帝国軍部隊はすでに瓦解して、ほぼ敗走のそれである後退を始めている。

 

 この強固な防御陣地が、しかし無力化されるのはすでに時間の問題であった――

 

 

 

 帝国軍の防衛陣地は、地上隊各隊によってほぼほぼ制圧占拠された。

 現在は残敵の掃討、念入りな制圧行動にフェーズを移し、同時に障害除去などの活動も開始されており。その役割の比重は歩士科各隊や、続き踏み込んで来た工作隊や後方支援隊に移行。

 機甲科のG52A6部隊の各機は、それぞれ警戒を維持しつつも各所で待機状態に入っていた。

 

「――ふぅっ」

 

 そのG52A6の内の一機、それは一番槍を務め最初に防衛陣地に踏み込んだ機体。

 その胴体上。コックピットの上に設けられるコマンドキューポラ上に、上体を太腿まで這い出して見せる――見目麗しい女の姿があった。

 

 美少女と美女といった間の容姿のその女。

 身長は160crw前半。

 美麗なロングの黒髪が目立ち。その元には切れ者のそれながらも、端麗に整う美少女顔が映える。

 身体は、豊かな乳房と尻が主張しながらも、完璧なまでの造形のそれ。

 

 そしてその完璧なボディを包むは、また洗練されながらも艶のある作りの服装――パイロットスーツだ。

 青み掛かった黒色の。彼女の頭部以外を覆い、その全身のラインが浮き出て主張されるボディースーツインナー。

 そしてその魅惑のボディラインを隠さない配置で、精錬された作り形状の、プロテクタやパーツ類が付随している。

 極めつけに目を引くは、彼女の頭部に装着され飾る、まるで狼か狐のそれのような形状の、一対の耳型のパーツ。明かせばこれはセンサーパーツの一種。

 そしてスーツの後ろ腰、尻からは。機体座席に繋いで電力や電子データを受け取るためのケーブルが、まるで尻尾のように付いていた。

 

 これは――A16X搭乗員用軽量装甲服と呼ばれる、装脚機乗員用の服装装備。比較的新しいタイプの搭乗員用パイロットスーツであった。

 

「第一段階は、無事完了といった所かな?」

 

 その独特なパイロットスーツ姿の、黒髪美女は。機体上より周囲の光景へ視線を流しながら、妖しい艶を含む声色でそんな一言を紡ぐ。

 

 彼女の名は、ウダロ。地上隊 機甲科の第61装脚連隊に所属する装脚機コマンダーであり、階級は一等曹。

 現在は見ての通り、G52A6の機長として戦闘行動に従事している身。

 そして暴露すれば、現在は装脚機へ搭乗する上での利便都合で、「性転換」している身であり。その本来の性別は男性であった。

 

 ――現在この地で開始されていたのは、戦線を押し上げてシュリュオンクルム帝国軍をハリフヒマ王国より押し返すための、地上隊の反抗作戦。

 この防衛陣地の攻略作戦は、その第一歩。

 彼女(彼)の言葉は、それが完了された事を察してのものであった。

 

「――ふん、一息吐くには早すぎるんじゃないか?」

 

 そんなウダロへと、手前より透る声色での何かぶっきらぼうな言葉が響く。

 G52A6のコックピットは攻撃ヘリのようなタンデム複座で、パイロットと機長兼火器管制員の二名が縦に配置する構造だ。

ウダロの着くコマンダーキューポラの前側に設けられる、機の操縦手用のハッチ口。

 そこに上半身を這い出して、手を着き身を支える、また別の女の姿があった。

 

 女は、美麗な容姿のエルフの美少女だ。

 ショートボブの金髪の元に、気の強そうな凛とした顔が映え。耳元にはエルフの特徴である尖る長い耳が覗く。

 その身体は乳と尻が豊かで美麗な膨らみを、腰が括れを作る完璧なバランス。そしてその完璧な身体を、ウダロと同じくA16X軽量装甲服に包んでいる。

 一か所だけ違いが見え、そのエルフの頭部には狼耳型のセンサー装備は無く。代わりにそのエルフ耳を覆い飾るようなセンサー装備を装着していた。

 

 そんな様相のエルフの女は、ウダロ機のG52A6のパイロットだ。

 名をレーリエと言い、階級は二等曹。

 ウダロと組み、相棒を長く務めている身であり。そしてレーリエもまた本来は男性であり、装脚機への搭乗の利便都合で性転換している身であった。

 

「まだまだ先は長いんだ、機長殿に油断されると困る」

 

 そんなレーリエからの、続けての同じくぶっきらぼうな表情と言葉。

 それは作戦の一段落で力を抜く様子を見せるウダロに、忠告を告げるものであった。

 

「フフ」

 

 しかし、そんなレーリエからの忠告の言葉を受けて。ウダロが返したのは、色っぽさを無意識に含めての、そんな笑みであった。

 

「また先回りして、律する言葉を掛けられてしまったな。古女房には敵わない」

 

 そして少し自嘲し、合わせて揶揄うような艶のある微笑で。ウダロはレーリエに向けてそんな言葉を降ろした。

 

「っ……なんだよ、それ」

 

 向けた忠告の言葉に、ウダロより返されたそんな揶揄う言葉に。レーリエは少し面映ゆそうに、またぶっきらぼうな言葉を返す。

 

 レーリエがぶっきらぼうな言葉を向けて、ウダロがそれを受け取りつつも、揶揄う言葉を返す。これは長く深い付き合いの二人の、いつもの事なのであった。

 

《――RW111よりRW131。ウダロ一等曹、応答してくれ》

 

 そんな所へ。身に着けるA16X軽量装甲服に内蔵される通信機より、呼びかけの声が響いた。

 相手はウダロ等の所属する中隊の中隊長機、中隊指揮官からだ。

 

「RW131です、どうぞ」

《ちょいと面倒が入った。連隊本部経由で、ハリフヒマ王国軍からの応援要請があったそうだ――》

 

 すぐに返信を返したウダロに、中隊指揮官からは続けその詳細内容を告げる言葉が返って来る。

 現在。この作戦には地上隊各隊とは別に、ハリフヒマ王国軍の部隊も一定数参加しているのだが。

 聞くところによると、ハリフヒマ王国軍はこの帝国軍防衛陣地よりさらに奥へ推し進めた、いくつかの町村の開放を急ぎたがっているのだという。

 そのためにすでにハリフヒマ王国軍の部隊は進出準備を整えているが。その直協支援に地上隊から装脚機を出して欲しいと言うのだ。

 

「それは、少し強引な押し進めになりませんかね?」

《重々理解しているさ……だが、この地を解放する上での主役は王国の彼等だ。上も、その意向を無碍にはできないんだろうな》

 

 そのもたらされた内容にウダロは懸念の言葉を返した。中隊指揮官もそれは理解している旨を返すが。同時に上の、国家組織間の事情を推察しての言葉を返して来た。

 

《懸念は当然の事だろう、しかし何にせよ上からの命令だ。ウダロ一等曹、君の小隊は南西の町に向かう王国軍部隊に同行してくれないか?》

「――了解です。拒絶はできません、やりましょう」

 

 通信で、互いに懸念を拭えない思いでの言葉を交わしつつも。しかし命令に背く選択は認められず、中隊長は願う言葉を寄越し、ウダロもそれを了解する。

 

《すまない、頼むぞ――》

 

 少し申し訳なさや後ろめたさを感じているのだろう、それの垣間見える声色で。中隊指揮官は頼む言葉を寄越して通信を終えた。

 

「また、面白くない話だな」

 

 通信が終わった直後に、率直な思いを隠さない、ぶっきらぼうな言葉をまた発したのはレーリエ。

 それは作戦そのものへの懸念や、お上の事情に面白くない感情を示すものだ。

 

「私も正直同じ思いだよ。だが、任務だ」

 

 それにウダロは賛同しつつも、しかし割り切り切り替える言葉を続けて紡ぐ。

 

「あぁ、言われずとも」

 

 ウダロそれにはレーリエも、また同じ色様子で、しかし受け入れる言葉を返した。

 

「腐らずに、今回もやり遂げて見せてやろう。私たちならできる――だろう?相棒」

 

 そしてウダロは色を変えて、その美麗な顔にまた悪戯っぽい微笑を浮かべて。そんな言葉を次にはレーリエのエルフ耳の耳元で紡いで見せた。

 

「っ、お前は」

 

 その、新たな作戦を前にしても変わらぬ、人の心を擽る悪戯を好むウダロのそれに。レーリエはまた面映ゆそうにしながら、同時に少しの呆れの色で返す。

 しかし、本心の所レーリエも。それに悪い気持ちはしていなかった。

 

「行くぞ――小隊、行動再開だ」

 

 そしてウダロはその色を気を引き締めたものへと変え。通信で自身の指揮下の小隊各機に向けて伝え促す。

 そしてウダロとレーリエも機内へと戻り、各座席配置に付き。二人の操りによってG52A2は、再び主機を唸らせて動作を再開。

 新たな作戦へと向かうべく、行動を開始した――




G52A6のイメージ元は、ほぼパトレイバーに出てくる〝ハンニバル 菱井AL-97B改〟です。
ヒトゲ等のG76V1は同じくパトレイバーの〝ラーダー 98式多足戦闘指揮レイバー〟を、一回り大型化&武装強化したようなイメージをしています。
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