―TSウォーフェア― ドキッ!TS美少女/美女だらけのドチャエロミリタリー 作:えぴっくにごつ
アイゼ等の偵察隊は、取り残されている味方装脚機の救出回収のために動き始めた。
偵察隊の、戦闘偵察装甲車と装甲車からなる計三輛は。潜んでいた連峰の木立より飛び出し、隊形を組んで進出。警戒を厳にしつつも素早く、捨て置かれた味方装脚機を目指す。
そしてその到着にはさほどかからなかった。
「――よし、第1、第2戦闘分隊展開ッ!」
「戦闘偵察車は前に出て警戒!」
各車が辿り着くと同時に、アイゼや知好がそれぞれの指示の言葉を張り上げ。
車輛は周囲へ配置展開。またそれより各員が飛び降り降車し、散会展開していく。
「――よし、搭乗員の回収を行いますッ。手早くッ」
各分隊、各員の警戒隊形への配置完了を確認した所で。知好は続く行動の指示を張り上げる。
現在地は開けた地形の只中で、守る遮蔽物などがほとんど無い状況。味方の救助回収を終え、一刻も早くの離脱を行いたい所であった。
「了。ヴォイス、ブラウディノ、アルレウ、来てくれッ」
その指示を受けてアイゼが答え、アイゼは自分の指揮下から数名をピックアップ。背後で沈み残され置かれた装脚機へと向かう。
「ヴォイスとアルレウは警戒ッ、ブラウディノは手を貸してくれッ」
「あぁ、了解」
「まかせてっ」
「んッ」
妖精体であるヴォイスと観測戦闘員のアルレウに、周囲、高所監視を任せ。アイゼはブラウディノを伴い、鎮座する装脚機に足を掛けて呼ぶようにその上へと登る。
「……っぅ」
装脚機――G52A6の上部。そのハッチ上では機の搭乗員と思しき少女が、苦し気な声を零しながらも身体を必死に支え、這い出ようとしている姿があった。
搭乗員はその美少女姿を、獣耳のような頭部センサーが特徴のA16X装備で包んでいる。
「大丈夫かッ?こちらは第88戦闘団だ、助けに来たッ」
その搭乗員にまずは安否を尋ねる声を。続けて自分等の所属と、助けに来た立場であることを伝えるアイゼ。
「あんただけか?他にはッ?」
「前席に相棒が……僚機にも……!」
続け尋ねるアイゼの言葉に。その少女は前席と、自機の隣で背を預け合うように崩れる機体にも、味方が居る事を苦し気な声で伝えて来た。
前席を開け放たれたハッチから覗き見れば、そこには操縦手のエルフの少女が見え。向こう隣の僚機を見れば同じく人影が見えた。
「了解、大丈夫だっ――ブラウディノ、まずはこの人を運び出してくれ」
「了解だ」
「回収対象を数名確認!誰か数名、手を貸してくれ!」
それを受け、アイゼはその当人の少女に宥める声をまず掛け。
そして同行していたブラウディノと他周囲の各員に。指示と求める言葉を送り、味方の回収収容作業を始める。
まずは今の搭乗員の少女を、ブラウディノが担いで運び出して行き。続いて集まって来た偵察隊の面々が、その少女の相棒のエルフや。僚機の少女達の運び出しに順次掛かっていく。
それを見届けつつ、自分も次の手順作業に掛かろうとしたアイゼ。
「――アイゼ、向こうをッ!」
しかし刹那。
近くの宙空に羽ばたき身を置き、監視に当たっていた妖精体のヴォイスより。急いた声色での知らせの声が届いた。
「!」
示されたものに、アイゼも視線を上げた直後には、すぐにそれを目に映して気づく。
現在地点より向こうに並ぶ、連なる小高い丘の稜線。
それを越えて、いくつもの影が――戦車に、装甲車輛が。
現れ、こちらへと迫って来る姿が、光景が見えたのだ。
「ッ!?――帝国軍!」
それが、敵。シュリュオンクルム帝国陸軍の装甲部隊である事は、否が応にもすぐさま判別する事ができた。
「まずッ……職尉ッ!」
「っ!焦らないで、収容急げッ!完了次第、後退退避を――」
その光景を確かに見止め、アイゼは地上の知好に知らせの声を張り上げる。
それに地上で、同じくすでに気づいていた知好も険しい表情を見せているが。知好は皆を落ち着かせ、行動を急がせ、それが終わり次第の後退の指示を張り上げる。
しかし――ガゥンッ、と。
嫌な衝撃と金属の音が響き聞こえたのは直後だ。
「ッ!?」
音を辿り見れば。正面に配置していた偵察戦闘装甲車が、おそらく敵の砲撃投射を受けたのだろう。
その足回りを弾き損壊させ、損傷。行動不能に陥る姿を見せていたのだ。
「後ろ側方ッ!新手!」
「反対からも出現ッ!」
「!」
さらに、各方から報告の張り上げた声が、立て続いて届いたのは直後。
アイゼに知好が振り向き見れば、敵部隊は正面だけではなく。事前に潜んでいたのだろう、偵察隊の両側背後にも現れ。そしてすでに回り込み始め、包囲行動へと掛かり始めていたのだ。
「……罠、か……ッ!」
察し。その眼を鋭くし、苦虫を噛みつぶしたような顔を作る知好。
無論、想定していないでは無かった。
しかしここまで周到な、それも手負いの味方を囮、餌としたその策に。その卑劣さに知好は顔を、険しくすることを隠せなかった。
「ッゥ!――フロントよりダイナスユニット、聞こえるか!?罠だッ、こちらは連峰の先で敵に包囲されつつある!こちらの応援に来れないかッ!?」
一方、装脚機上で立ち構えて周囲の状況光景を見ながらも。アイゼは身に着ける通信装置で、連峰の向こうに居る混成装甲中隊本隊に応援要請を送る。
《――……ザザ……》
「ッ!……通信が!?……地形のせいか、それとも電波妨害……ッ!?」
しかし通信に聞こえたのは鈍い、ノイズ・雑音のみ。おそらく一帯が通信不可能な状態にあるのだ。
その原因は、周りを連峰や丘に囲まれていることか、もしくは敵部隊が電波妨害を行っているか、理由はいくつも考えられたが。
ともかく今の瞬間に通信が不可能と言う事態を前に、原因にあってはすでに細事であった。
「アイゼ、やばいっぽいぞッ!」
「ッー……急ぐんだッ!敵の包囲はまだ完全に整っていないッ、そこを突破してなんとしても救出脱出するッ!」
近くのヴォイスから寄越される、状況の窮地を伝える声。それにしかしアイゼは諦めず、場を潜り抜けるための策と指示を周りに発し上げる。
「――フフ、それは止めておいたほうがいいなっ。その必要も無いしねっ」
しかし。
何か妖しい声色での、そんな訴える言葉が聞こえ届いたのは直後だ。
「――ッ!」
アイゼが声の聞こえた眼下地上に目を向け、そこで見たもの。
「フフ」
「っぅ……!」
それは、今先に運び出した搭乗員の少女、味方であるはずの彼女が。
――その正体を明かせば。帝国軍に捕らわれの身となってしまった、性転換隊員のウダロその人が。
しかし知好の身を背後から組む捕まえ、そしてその首元に拳銃を突き付ける光景であった。
「ッ……これも……罠かッ!」
苦い色で零しながらも、アイゼは反射行動で装脚機より飛び降り、その知好を人質に取ったウダロの前へと相対する。
「おっと、動かないでくれ。今はこのような形になってしまったが、同胞を傷つけたくないんだ」
そのウダロは、状況に反した妖しい笑みを浮かべて、そんな言葉を寄越す。
「っ……アンタは、ニセモノではなくこっちの隊員か……どうして連中に与するッ!」
その言葉に様子から、アイゼはそのウダロが敵である帝国兵の偽装擬態などでは無く、元は本当に地上隊隊員であろうことを判別し。それから帝国軍に与する理由を問い詰める。
「フフ、私たちもこんな事を同胞にするのは心苦しいんだよ……でも、ご主人様たちの与えれくれる『褒美』の甘美さには、抗えなくてね……っ♡」
しかし、問い詰められたウダロから返されたのはそんな言葉。
台詞にこそ申し訳なさを取り繕っているが、その声色に表情には何か甘美に蕩けたような色が混じっている。
そして知好の体越しに見える、ウダロの体。搭乗員用スーツのその下腹部に、その原因であろう物が微かに覗き見える。
怪しく発光する、「淫ら」の証――淫紋が。ウダロの下腹部には刻まれていたのだ。
「ッ……連中の下品な手管に、堕とされたか……!」
それを垣間見、確証に至り。また苦い声を零すアイゼ。
「予備勤務士、敵の目論見通りになってはいけません!構わず……っんく!」
「フフフっ♡勇敢ですが、少しいい子にしていてくださいな、職尉?♡」
知好は己に構わず、行動抵抗訴える言葉を張り上げかけたが。その口はウダロの回した指先に、弄ぶように塞がれ。そしてしかし反した物騒な動きで、アイゼに見せつけるように知好の喉元に拳銃が押し付けられる。
「それに、他のお友だちの身も考えるべきだねっ?♡」
「!?」
さらに続け、妖しい色で周りを促して来たウダロ。
それを受けて周りに視線を走らせ、アイゼは目を剥いた。
「っ、チクショ……!」
「っぅ……!」
「くっ……アイゼ、すまない……っ!」
周囲に見えた光景は、今の知好と同様のもの。
ヴォイスや、ブラウディノにアルレウなど、味方の救出回収に当たっていた面々が。
しかしウダロの相棒のエルフ少女――レーリエ始め僚機の隊員たちに、救出対象であるはずの彼女たちに。
しかしその事より生じた隙を突かれ、得物を突き付けられて動きを封じられ。人質の取られた光景であった。
「こ、この無礼者……っ!ひ、ひゃぁぁ……っ!」
「ッ……!」
「ひゃぇぇっ!離してよぉ……っ!」
さらに、周りの各方からもベルグンテやクリッツ、サーシェなどからの困惑の声が聞こえ届く。
見れば、装脚機の機体を隠れ蓑にして潜んでいたのか。
いつの間にか、周囲の地面には触手が絨毯のように這って広がり占め。そしてベルグンテたちに他、偵察隊の面々を絡めて捕まえていたのだ。
堕とした仲間たちまでもを利用した、卑劣でそして入念なまでの罠。
アイゼは己たちが、見事にそれに飲まれ絡められてしまった事をそこで理解した。
「ッぅ……!」
その周りの光景に、鋭くも苦い色で、目の前のウダロを睨むアイゼ。
「悪い事は言わない、こちらの、帝国軍の軍門に下ることをお勧めするよ。何、『悪い様』にはされないからさ……っ♡」
そんなアイゼに。ウダロは反した、状況に似合わぬ妖しい色に様子で言葉を寄越す。
それは投降を促す言葉。
そして同時に寄越された『悪い様にはされない』という言葉は。しかし今のウダロ達の堕ちた姿を見れば、その実体正体は容易に想像がついた。
「……っ!」
「く……っ!」
「アイゼ……っ!」
目の前の地好始め、周りの皆からはアイゼに視線が集中している。
それは、あるものはこの場は投降を受け入れるべきを訴えるもの
あるものは、徹底の抵抗を訴えるもの。
さまざまな主張、懇願、意志が混ぜこぜになったもの。
「……――!」
それの最中に置かれた、アイゼの選択は――
・諦める
・徹底抗戦
次からそれぞれの分岐ルートを描きます。